道路交通法 第75条の10(自動車の運転者の遵守事項)
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自動車の運転者は、高速自動車国道等において自動車を運転しようとするときは、あらかじめ、燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量又は貨物の積載の状態を点検し、必要がある場合においては、高速自動車国道等において燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量の不足のため当該自動車を運転することができなくなること又は積載している物を転落させ、若しくは飛散させることを防止するための措置を講じなければならない。
この条文の基本情報
自動車の運転者の遵守事項とは何ですか?
定義自動車の運転者の遵守事項とは、道路交通法第75条の10に定められた規定で、「自動車の運転者は、高速自動車国道等において自動車を運転しようとするときは、あらかじめ、燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量又は貨物の積載の状態を点検し、必要が…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第75条の10(自動車の運転者の遵守事項)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第75条の10の条文原文は「自動車の運転者は、高速自動車国道等において自動車を運転しようとするときは、あらかじめ、燃料、冷却水若しくは原動機のオイルの量又は貨物の積載の状態を点検し、必要が…」で始まります。
- 道路交通法第75条の10は第三節 運転者の義務に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第75条の10の前の条は道路交通法第75条の9です。
- 道路交通法第75条の10の次の条は道路交通法第75条の11です。
- 道路交通法第75条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第75条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第75条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/75_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法75条の10は、高速自動車国道等を走る前に燃料・冷却水・オイルの量と積載状態を点検し、必要な防止措置を講じることを運転者に義務づける。ガス欠は違反として扱われる。
Q · 高速道路でガス欠になって止まったら、それだけで違反になるんですか?
違反です。ガス欠は不運ではなく点検義務違反として処理されます
道路交通法75条の10は、高速自動車国道等を走り出す前に燃料・冷却水・原動機のオイルの量と貨物の積載状態を点検し、必要がある場合には運転不能や積載物の転落・飛散を防ぐ措置を講じることを運転者に義務づけています。したがって燃料切れによる本線上の立ち往生は、事故ではなく高速自動車国道等運転者遵守事項違反として扱われ、反則金と違反点数の対象になります(金額・点数は最新の政令をご確認ください)。さらに停止した時点で75条の11の停止表示器材の設置義務も同時に発生します。
解説
高速道路の路肩でハザードを点滅させたまま止まっている車を、あなたも何度か見たことがあるはずだ。あのドライバーの多くは自分を不運な被害者だと思っているが、法律上の立場は逆である。道路交通法75条の10は、高速自動車国道等に入る前の点検を運転者本人の義務にしている。燃料、冷却水、原動機のオイルの量、そして貨物の積載状態。この四つを走り出す前に確認し、必要なら手を打つところまでが義務の範囲だ。つまりガス欠での立ち往生は、事故ではなく違反として処理される。反則金と違反点数が付き、しかも本線上に止まった時点で75条の11の停止表示器材の設置義務が追いかけてくる。積載物の落下も同じ構造で、固定が甘かったという一点が、後続車の死傷事故における過失として跳ね返ってくる。
法的な位置づけ
道路交通法75条の10は、高速自動車国道等における運転者の事前点検義務を定める規定である。運転者は運転を開始する前に、燃料、冷却水、原動機のオイルの量および貨物の積載の状態を点検し、必要がある場合には運転不能や積載物の転落・飛散を防止するための措置を講じなければならない。義務は走行中の無故障という結果ではなく出発前の行為に向けられ、その主体は運転者本人に限定される。
手順
- 1.料金所に入る前に燃料と航続可能距離を確認 入口ゲートは法的なスイッチである。燃料計と航続可能距離を見て、次のサービスエリアまでの距離に対して余裕がなければ、一般道で給油してから入る。警告灯が点いた状態でゲートを越える判断が最も高くつく
- 2.ボンネットを開けて冷却水とオイルの量を目視 冷却水のリザーバータンクは MIN と MAX の間か、エンジンオイルはレベルゲージの適正範囲か、エンジンが冷えている状態で確認する。不足していれば補充してから出発する。車検を通したばかりでも本条の義務は免除されない
- 3.積載物を時速100キロの風圧基準で固定し直す 駐車場で緩まない固定は高速では通用しない。ゴムロープではなくラッシングベルトで前後左右を締め、シート類は四隅と中間を結束する。ルーフキャリアは荷物とキャリア本体の両方の固定を確認する
- 4.固定完了状態をスマホで撮影して保存 積み込み直後の状態を一枚撮る。落下事故が起きた後、必要な措置を講じたと言えるかを裏づける唯一の客観資料になり、警察の現場処理でも保険会社との交渉でも立ち位置が変わる。撮影日時が残る形で保存する
- 5.停止表示器材の搭載位置を確認 点検で防ぎきれない故障は起こりうる。三角表示板または停止表示灯がトランクに入っているか、取り出せる場所にあるかを出発前に確認する。高速で停止した際、これがないと75条の11の義務を果たせない
よくある質問 AI による整理
Q1高速道路のガス欠は違反ですか?
違反です。道路交通法75条の10の事前点検義務に反したものとして処理され、反則金と違反点数の対象になります。レッカー費用も自己負担となり、本線上に止まれば停止表示器材の設置義務も生じます。
Q2高速自動車国道等とはどこまで含みますか?
高速自動車国道(東名・名神などの高速道路)に加え、自動車専用道路も含まれます。都市高速や一部のバイパスも対象となるため、緑の案内標識で自動車専用と表示された区間は本条の射程に入ると考えてください。
Q3出発前に点検すべき項目は何ですか?
条文が挙げるのは燃料、冷却水、原動機のオイルの量、そして貨物の積載の状態の四つです。点検して終わりではなく、不足や固定不良があれば給油・補充・積み直しまで行って初めて義務を果たしたことになります。
Q4電気自動車の電欠も同じ扱いですか?
条文は燃料と表現していますが、電力不足で本線上に停止すれば、事前に必要な措置を講じなかったものとして同様に評価されるのが実務の考え方です。充電残量と次の充電スポットの距離は出発前に確認してください。
Q5バイクや原付も75条の10の対象ですか?
条文の主語は自動車の運転者なので、高速道路を走行できる二輪車は対象です。原付は高速自動車国道等を通行できないため本条の場面に立ちません。二輪はタンク容量が小さく、燃料点検の重要度がむしろ高くなります。
Q6高速で止まってしまったらまず何をすべきですか?
ハザードを点滅させて可能な限り左路肩へ寄せ、同乗者とともにガードレールの外へ避難し、後方に停止表示器材を置きます(75条の11)。車内待機は追突時に最も危険です。その後に道路緊急ダイヤルへ連絡します。
Q7ルーフキャリアの荷物も積載物にあたりますか?
あたります。条文は貨物の積載の状態と定め、事業用か自家用かを区別していません。キャンプ用品やサーフボードをルーフに載せた乗用車も、大型トラックと同じ転落・飛散防止措置の義務を負います。
Q8点検を怠って事故になった場合の責任は?
行政上の反則金・違反点数に加え、後続車が追突して人身被害が出れば民法709条の損害賠償責任、さらに過失運転致死傷として刑事責任を問われる可能性があります。数千円の話が桁違いの金額に変わります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1高速でガス欠になったら、ロードサービスを呼べばそれで終わりですか?
終わりません。本線車道や路肩に止めた時点で75条の11により停止表示器材を後方に置く義務が生じ、さらに75条の10の点検義務違反として反則金と違反点数の対象になります(金額と点数は最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:現場では燃料計の状態と直前の給油記録が確認されます。給油レシートが残っていれば、燃料切れか機械的故障かの説明が通りやすくなる
Q2荷物はロープでしっかり縛ったのに飛ばされました。それでも違反ですか?
縛ったかどうかではなく、高速走行の風圧に耐える措置だったかで判断されます。75条の10は必要がある場合に転落・飛散防止措置を求め、一般道では71条4号が同種の義務を課しています。ブルーシートをゴムロープ二本で留めただけの固定は、時速100キロでは不足と評価されやすい。実務のポイント:積み込み直後の状態を撮った写真一枚が、後になって唯一の反証材料になる
Q3落下物でホイールが壊れました。高速道路会社は弁償してくれますか?
原則は落とし主への請求です(民法709条)。道路管理者への請求は、道路の管理に瑕疵があったと認められる例外的な場合に限られ、通常の落下物では認められにくい。落とし主不明なら自分の車両保険での処理が現実的です。実務のポイント:高速道路上の落下物処理は年間数十万件規模で、特定できるかはドライブレコーダーのナンバー映像次第。その場で映像を保護しないと上書きで消える
Q4社用車やレンタカーでも、責任を負うのは運転していた自分ですか?
条文の主語は自動車の運転者なので、点検と措置の義務はハンドルを握る人に生じます。会社側も道路運送車両法47条の2の日常点検整備や、事業用車両であれば運行前の管理体制を問われますが、それは別枠です。実務のポイント:違反点数が付くのは運転者個人であり、会社が反則金を負担しても点数は消えない。惜しんだ30秒で失うのは自分の免許です
間違えやすい点 AI による整理
- 高速でのガス欠が違反になること自体は、知っている人も増えてきた。だが深刻なのは反則金や点数ではない。本線上に止まった車は追突事故の発生源であり、後続車が突っ込んで死傷者が出れば、あなたの立場は単なる違反者から民事の賠償義務者へ移る。数千円の話が、桁違いの金額の話に変わる
- あなたから見れば「調子が悪くて止まってしまった」不可抗力だが、法律から見れば「あらかじめ点検しなかった」不作為である。75条の10の義務は結果ではなく出発前の行為に向いており、止まってから事情を説明しても、事前点検を怠ったという評価はほとんど動かない。この視点の落差が、事後の説明を空回りさせる
- 積載物の落下防止は運送業者の話だと思われがちだが、条文の主語は「自動車の運転者」であって事業者ではない。引っ越しでマットレスを積んだ自家用車も、キャンプ道具をルーフに載せた乗用車も、大型トラックとまったく同じ条文の下に立っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務が生じるタイミング | 75条の10:高速自動車国道等を運転しようとする出発前 | 71条4号:一般道を含む走行中全般の積載物転落防止 75条の11:高速上で実際に停止せざるを得なくなった後 |
| 適用道路 | 高速自動車国道および自動車専用道路に限定 | 道路全般(一般道を含む) 高速自動車国道等の本線車道等 |
| 求められる行為 | 燃料・冷却水・オイル量・積載状態の点検+必要な防止措置 | 積載物が転落・飛散しないための措置 停止表示器材の後方設置による危険の表示 |
| 違反が問われる典型場面 | ガス欠・オーバーヒートによる本線上の立ち往生 | 一般道での荷崩れ・積荷の落下 故障停止時に表示板を出さず追突を招いた場合 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も高速公路進入前の車両点検を運転者の義務とし、燃料切れ等による本線上の停車や積載物の掉落を処罰対象とする。日本と同様、義務者は運転者本人に置かれている
韓国は高速道路等における運転者の遵守事項として故障表示器材の常備等を定め、積載方法の制限を別条で規律する。事前点検を独立の条文で明示する日本の構成とはやや異なる
ドイツは運行安全確保義務(§ 23)と積載物固定義務(§ 22)を一般規定として置き、アウトバーンでの停止禁止(§ 18)と組み合わせる。燃料切れによる停止は運転者の帰責事由として扱われる
米国は積載物の落下を州法で個別に禁じ、商用車には連邦の貨物固定基準が重畳的に適用される。出発前点検義務は商用車では連邦規則上の pre-trip inspection として制度化されている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 金曜の夜、燃料計の航続可能距離が残り30キロを示したまま料金所を通過した。次のサービスエリアまで42キロ。もしここで止まったらどうなるか。ガス欠は不運ではなく高速自動車国道等運転者遵守事項違反として処理され、レッカー費用に加えて反則金と違反点数が乗る。判断に使える時間はゲート手前の数秒しかない
- 軽トラックの荷台に脚立とブルーシートをゴムロープ二本で留めて、そのまま高速へ入った。時速100キロの風圧は、駐車場で試した固定力の想定を軽く超える。飛んだシートが後続車のフロントガラスを覆えば、あなたは落下物の原因者であり、事故が起きれば過失運転致死傷の被疑者側に回る
- レンタカーの返却時刻が迫り、給油せずに高速へ乗った。義務を負うのは車の所有者ではなく運転者本人である。名義がどこにあっても、点検義務はハンドルを握る人に張り付いている
- 同僚が高速で荷崩れを起こし、警察から連絡が来たと相談してきた。聞くべきことは一つ、荷をどう固定していたかだ。必要な措置を講じたと言える客観資料、積み込み時の写真や固定具の仕様が残っているかどうかで、その後の行政処分も民事交渉もまるで別物になる
- 前を走るトラックから角材が落ち、避けきれずにタイヤとホイールをやられた。落とし主が停止して名乗れば請求先が確定するが、走り去られれば費用は自分の車両保険から出る。ドライブレコーダーに残ったナンバーが唯一の武器になり、その映像は上書きされる前に取り出す必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 落下物や停止車両に遭遇したら、まず自車の安全確保と後続への警告。2. 落とし主が特定できるならナンバーと車両の写真、ドライブレコーダーの該当区間を即座に保存し、上書きされる前に切り出す。3. 警察へ届け出て事故証明を取得、損害賠償は民法709条で請求する。4. 落とし主不明なら車両保険の適用可否を確認。道路管理者への請求は、管理の瑕疵が認められる例外的な場合に限られる
訴えられた側:1. 事実関係を先に固める。出発前の給油記録、点検の有無、積み込み時の写真、固定具の種類。必要な措置を講じたと言えるかは、この客観資料でほぼ決まる。2. 反則告知に納得できなければ仮納付せず、通告後に正式裁判で争う道もあるが、時間的負担は相当大きい。3. 落下物で人身事故が発生した場合は刑事事件へ発展しうるため、詳細な供述をする前に弁護士へ相談する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。反則告知を受けた場合、仮納付は告知の翌日から7日以内、通告を受けた後は通告の翌日から10日以内が納付期限(最新の運用をご確認ください)。落下物による損害賠償請求権は、損害および加害者を知った時から3年、人の生命または身体を害する場合は5年(民法724条、724条の2)
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