道路交通法 第75条の9(緊急自動車等の特例)
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- 緊急自動車又は第四十一条第三項の内閣府令で定める専ら交通の取締りに従事する自動車については、第七十五条の五、第七十五条の七及び前条の規定は、適用しない。
- 2.政令で定めるところにより道路の維持、修繕等のための作業に従事している場合における道路維持作業用自動車については、第七十五条の四、第七十五条の五及び前条の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
緊急自動車等の特例とは何ですか?
定義緊急自動車等の特例とは、道路交通法第75条の9に定められた規定で、「緊急自動車又は第四十一条第三項の内閣府令で定める専ら交通の取締りに従事する自動車については、第七十五条の五、第七十五条の七及び前条の規定は、適用しない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第75条の9(緊急自動車等の特例)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第75条の9の条文原文は「緊急自動車又は第四十一条第三項の内閣府令で定める専ら交通の取締りに従事する自動車については、第七十五条の五、第七十五条の七及び前条の規定は、適用しない。」で始まります。
- 道路交通法第75条の9は第二節 自動車の交通方法に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第75条の9の前の条は道路交通法第75条の8の2です。
- 道路交通法第75条の9の次の条は道路交通法第75条の10です。
- 道路交通法第75条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第75条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第75条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/75_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法75条の9は、緊急自動車と交通取締り用自動車、および作業中の道路維持作業用自動車について、高速道路の横断・転回や駐停車の禁止などの適用を除外する規定である。
Q · 高速道路で作業車やパトカーが路肩に止まったり転回したりしても違反にならないのはなぜ?
特例は条文を指名した限定リストで、要件を欠けば適用されません
道路交通法75条の9が高速自動車国道等の一部規定の適用を外しているためです。1項は緊急自動車と41条3項の交通取締り専従自動車について横断等の禁止(75条の5)、75条の7、駐停車の禁止(75条の8)を外し、2項は政令の定めるところにより維持・修繕作業に従事する道路維持作業用自動車について最低速度(75条の4)、75条の5、75条の8を外します。免除されるのは列挙された条文だけで、安全運転義務(70条)や民事上の注意義務は残ります。
解説
高速道路の路肩に、黄色い回転灯をつけた作業車が止まっている。あなたが同じ場所に止めれば駐停車違反(75条の8)だが、その作業車は違反にならない。根拠は本条2項にある。同じように、サイレンを鳴らした救急車が中央分離帯の開口部で転回しても、横断・転回・後退の禁止(75条の5)は適用されない。ただし、この免除は無条件ではない。緊急自動車は政令が定める要件(赤色の警光灯とサイレン)を満たして現に緊急用務に従事していること、道路維持作業用自動車は政令の定めるところにより現に維持・修繕の作業に従事していることが条件になる。作業を終えて路肩で休んでいるだけの車両は、もう特例の傘の外にいる。そして本条が外すのは列挙された条文だけであり、安全運転義務(70条)や民事上の注意義務まで消えるわけではない。
法的な位置づけ
道路交通法75条の9は、高速自動車国道等の交通方法に関する規定の適用除外を定める規定である。1項は緊急自動車および41条3項の内閣府令で定める交通取締り専従自動車について75条の5、75条の7、75条の8の適用を排除し、2項は政令の定めるところにより維持・修繕の作業に従事する道路維持作業用自動車について75条の4、75条の5、75条の8の適用を排除する。免除の範囲は列挙された条文に限られる。
よくある質問 AI による整理
Q1道路交通法75条の9とはどんな条文ですか?
高速自動車国道等における交通方法の規定を、緊急自動車・交通取締り用自動車・作業中の道路維持作業用自動車に適用しないと定める適用除外規定です。外れるのは列挙された条文だけです。
Q2緊急自動車は高速道路の最低速度も免除されますか?
免除されません。最低速度(75条の4)を外しているのは2項の道路維持作業用自動車だけで、1項の緊急自動車には最低速度の規定が残ります。免除リストは重なっていません。
Q3道路維持作業用自動車の警光灯は何色ですか?
黄色の警光灯です。赤色の警光灯とサイレンを用いる緊急自動車とは根拠条文も免除範囲も異なる別カテゴリーで、灯火の色が区分を見分ける最初の手がかりになります。
Q4サイレンを鳴らしていないパトカーにも特例は働きますか?
緊急自動車として特例を使うには赤色の警光灯とサイレンの使用および緊急用務への従事が要件です。ただし41条3項の内閣府令で定める交通取締り専従自動車は1項で別途対象とされています。
Q5作業を終えた維持作業車が路肩に停まっていたら違反ですか?
2項の特例は「現に維持、修繕等のための作業に従事している場合」に限られます。作業終了後の休憩や待機は特例の外にあり、駐停車の禁止(75条の8)が通常どおり適用されます。
Q6緊急自動車でも安全運転義務は守る必要がありますか?
必要です。本条が外すのは列挙された条文だけで、安全運転義務(70条)は免除されていません。民法709条の損害賠償責任も最初から射程外で、通常の車両と同じ土俵にあります。
Q7民間の工事会社の車でも道路維持作業用自動車になれますか?
政令の定める要件を満たし、指定された維持・修繕作業に現に従事している必要があります。黄色の警光灯を点けていない、あるいは当日の業務が該当作業でない場合、特例は働きません。
Q8放置車両確認標章を貼られた作業車はどう弁明すればよいですか?
「作業車だから」では通りません。作業指示書、作業日報、警光灯の点灯写真、道路管理者との協議記録を通知書記載の期限内に揃え、2項のどの要件を満たすかを特定して主張します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1覆面パトカーが高速で転回してたんですけど、あれって違反じゃないんですか?
違反ではありません。本条1項が、緊急自動車と、41条3項の内閣府令で定める専ら交通の取締りに従事する自動車を、横断・転回等の禁止(75条の5)などの適用から外しています。実務のポイント:外れるのは指定された取締り専従車両に限られ、それ以外の警察車両は緊急自動車の要件を満たさなければ同じことはできません。相手の違反を指摘しても自分の違反は消えないので、争う材料になるのはドライブレコーダーに残った灯火とサイレンの有無だけです
Q2工事の作業車が路肩に止まっていて、避けきれず接触しました。向こうは合法なんですか?
政令の定めるところにより現に維持・修繕の作業に従事している道路維持作業用自動車であれば、停車及び駐車の禁止(75条の8)は適用されないため、停止自体は適法です。ただし安全運転義務(70条)と民事上の注意義務は残ります。実務のポイント:道路管理者の工事は所轄警察署長との協議(道路交通法80条)を経て行われ、規制計画の記録が残ります。予告標識の設置距離や規制の始点が計画どおりだったかを確認すると、管理側の落ち度を突ける場合があります
Q3高速道路で救急車に道を譲れず接触したら、こっちが全部悪くなりますか?
緊急自動車が接近した場合の避譲義務は40条で、交差点付近以外では左側に寄って進路を譲ります。高速道路では路肩側に寄る対応になり、譲れなかった経緯が過失割合に反映されます。実務のポイント:緊急自動車の優先も特例も、赤色の警光灯とサイレンを使用し緊急用務に従事していることが前提です。灯火だけでサイレンを鳴らしていない車両には優先が働かない場面があり、ドライブレコーダーの音声が決定打になります
間違えやすい点 AI による整理
- 緊急自動車に特例があること自体は誰でも知っている。知られていないのは、その特例が「条文の指名リスト」だという構造だ。1項が外すのは75条の5、75条の7、75条の8。2項が外すのは75条の4、75条の5、75条の8。最低速度の規定(75条の4)は道路維持作業用自動車には外れるが、緊急自動車には外れない。二つの免除リストは重なっていない
- 「緊急車両は高速道路では何をしてもよい」と考えると、問いの立て方そのものが誤っている。正しい問いは「どの条文の適用が、どの要件のもとで外れるか」である。免除されていない安全運転義務(70条)や、民事上の損害賠償責任(民法709条)は最初から射程外で、そこは通常の車両と同じ土俵にある
- あなたから見れば「回転灯を点けた作業車」は一括りだが、法律から見れば緊急自動車と道路維持作業用自動車は別カテゴリーで、灯火の色も根拠条文も免除範囲も違う。この落差を理解しないまま「作業中だった」とだけ主張すると、どの条文の適用除外を求めているのか特定できず、争いの入口で崩れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用される場面 | 75条の9:高速自動車国道等における交通方法の特例 | 41条:緊急自動車の一般的特例(道路一般) 41条の2:道路維持作業用自動車の特例(道路一般) |
| 対象車両 | 1項=緊急自動車+41条3項の交通取締り専従自動車/2項=作業中の道路維持作業用自動車 | 緊急自動車(政令で定める要件を満たすもの) 道路維持作業用自動車 |
| 適用が外れる規定 | 1項=75条の5・75条の7・75条の8/2項=75条の4・75条の5・75条の8 | 通行区分、速度、通行禁止など一般道の各規定 駐停車禁止、通行区分など作業に必要な範囲の規定 |
| 要件と残る義務 | 赤色警光灯+サイレン+緊急用務、または政令に基づく現実の維持修繕作業。安全運転義務(70条)と民事責任は残る | 緊急用務に現に従事していること。安全運転義務は残る 政令の定めるところにより現に作業に従事していること |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も消防車・救護車・警備車・工程救險車が任務執行中は一般の交通規制の制限を受けないとする。ただし日本のように高速道路専用の条文で「外れる条文番号」を個別列挙する構造ではなく、包括的な免除規定に近い
韓国は緊急自動車の特例を単一条文にまとめ、速度制限・追越禁止等の適用除外を列挙する。日本のように高速道路の章で別途特例を置く二層構造ではない点が異なる
ドイツは § 35で警察・消防・救助等に道路交通法規全体からの Sonderrechte を広く認めつつ、§ 35 Abs. 8で公共の安全への十分な配慮を条件づける。日本の条文単位の限定列挙より免除の枠が広く、代わりに一般条項で絞る設計
米国は州法ベースで、緊急走行時に停止・速度・進行方向の規制からの免除を認めるが、他者の安全に対する due regard 義務と reckless disregard による責任は残すのが一般的。安全運転義務が残る点は日本と同じ発想
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 深夜の高速道路で、赤色灯を点けた取締り用の覆面パトカーが中央分離帯の開口部で転回し、あなたの前に出てきたとしたら? それは違反ではない。本条1項が、41条3項の内閣府令で定める交通取締り専従車両を横断・転回禁止の適用から外している。「向こうも転回しただろう」という抗弁は、切符を切られる側では一切効かない
- あなたが道路維持の下請け業者で、規制車両を本線上に止めて標識を並べている。特例が働くのは「政令で定めるところにより作業に従事している場合」に限られる。黄色の警光灯を点けていない、あるいはその日の業務が指定された維持・修繕に当たらない。このどちらか一つで、あなたの会社の車は一瞬で駐停車違反の被疑車両に変わる
- 救急車が路肩ではなく第一車線に停車し、傷病者を収容している。後続のあなたは急ブレーキが間に合わず追突した。その停車が適法である以上、過失割合の議論は最初からあなたに厳しく傾く
- 放置車両確認標章が貼られ、弁明の期限まであと10日。あなたの車は道路維持の資機材を積んでいたが、その日は指定作業に従事していなかった。弁明書に「作業車だから特例」とだけ書いても通らない。作業指示書、作業日報、警光灯の点灯写真、この三点を期限内に揃えられるかどうかが分かれ目になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 現場写真で警光灯の点灯状態、サイレンの有無、作業標識と規制材の設置状況を記録する。特例の要件を満たしていたかが後の過失割合を左右する2. 緊急用務に現に従事していたかは運行記録や指令記録で確認できるため、保険会社や代理人を通じて開示を求める3. 特例が働く場面でも安全運転義務(70条)と民事上の注意義務は残ると明確に主張する4. 相手が公用車なら国家賠償法1条、道路管理の瑕疵なら同2条で被告と要件が変わる。訴える先を最初に確定させる
訴えられた側:1. 免除の主張は「どの条文から外れるか」を特定して行う。1項と2項で免除リストが違うため、自車がどちらの区分かを先に確定させる2. 道路維持作業用自動車なら、政令の指定要件と当日の作業従事を示す資料(作業指示書、日報、警光灯の写真、道路管理者との協議記録)を揃える3. 緊急自動車を名乗るなら、赤色の警光灯とサイレンの使用および緊急用務の実在が要件。一つ欠ければ特例は丸ごと落ちる4. 特例の外にある行為(安全運転義務違反、速度超過)は別個に成立するため、争点を分けて防御する
時効(請求できる期限):本条自体に固有の時効はない。争う場面ごとに別の時計が走る。交通反則通告制度では告知を受けた日の翌日から起算した短期の仮納付期限、放置車両確認標章に対する弁明は通知書記載の期限内。運転免許に関する行政処分への審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)。民事の損害賠償は損害と加害者を知った時から3年、生命または身体を害する場合は5年(民法724条、724条の2)。(最新の改正状況をご確認ください)
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