災害対策基本法 第74条の4(指定行政機関の長等に対する応援の要求等)
クイックジャンプ
- 第七十条第三項に規定するもののほか、都道府県知事は、当該都道府県の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、災害応急対策を実施するため必要があると認めるときは、指定行政機関の長又は指定地方行政機関の長に対し、応援を求め、又は災害応急対策の実施を要請することができる。この場合において、応援を求められ、又は災害応急対策の実施を要請された指定行政機関の長又は指定地方行政機関の長は、正当な理由がない限り、応援又は災害応急対策の実施を拒んではならない。
- 2.指定行政機関の長又は指定地方行政機関の長は、都道府県の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがあり、かつ、当該都道府県の知事が災害応急対策を的確かつ迅速に実施することが困難であると認める場合において、その事態に照らし緊急を要し、前項の規定による応援の要求を待ついとまがないと認められるときは、当該要求を待たないで、災害応急対策について応援をすることができる。
この条文の基本情報
指定行政機関の長等に対する応援の要求等とは何ですか?
定義指定行政機関の長等に対する応援の要求等とは、災害対策基本法第74条の4に定められた規定で、「第七十条第三項に規定するもののほか、都道府県知事は、当該都道府県の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、災害応急対策を実施するため必要が…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 災害対策基本法第74条の4(指定行政機関の長等に対する応援の要求等)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
- 災害対策基本法第74条の4の条文原文は「第七十条第三項に規定するもののほか、都道府県知事は、当該都道府県の地域に係る災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、災害応急対策を実施するため必要が…」で始まります。
- 災害対策基本法第74条の4は第四節に置かれています。
- 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
- 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 災害対策基本法第74条の4の前の条は災害対策基本法第74条の3です。
- 災害対策基本法第74条の4の次の条は災害対策基本法第75条です。
- 災害対策基本法第74条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第74条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223 - 本サイト収録
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第74条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/74_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点災害対策基本法74条の4は、知事から災害応急対策の応援を求められた国の機関は正当な理由がない限り拒めないと定める。緊急時は国が要求を待たずに応援できる。
Q · 知事が国の出先機関に災害の応援を頼んだら、国は断れるの?
原則断れない。正当な理由がある場合だけ拒める
災害対策基本法74条の4第1項により、都道府県知事は災害応急対策のため必要と認めるとき、指定行政機関の長や指定地方行政機関の長に応援を求め、又は応急対策の実施を要請できます。求められた側は正当な理由がない限り拒めません。さらに第2項により、知事による的確かつ迅速な実施が困難で、要求を待つ余裕がないほど緊急なら、国側は要求を待たずに応援できます。災害の発生前の「おそれ」の段階でも使える規定です。
解説
大災害の直後、テレビに映る国土交通省の作業服や、被災地に入る国の専門部隊を見て、それを国の善意だと受け取る人は多い。だが法律の上では、善意ではなく義務として動いている場合がある。災害対策基本法74条の4第1項によれば、都道府県知事は、災害応急対策(災害の直後に命と生活を守るための緊急の対応)に必要と認めれば、指定行政機関の長(各省庁の大臣など)や指定地方行政機関の長(地方整備局長や管区気象台長など、国の出先機関のトップ)に応援を求めることができる。求められた側は「正当な理由がない限り」拒めない。知事が頼めば、国の出先機関は原則として断れないのである。さらに第2項は逆向きの道も開いている。知事が的確かつ迅速に対応できないと国側が認め、要求を待つ余裕がないほど緊急なら、国は要求を待たずに応援に入れる。県庁が被災して電話一本かけられない状況でも、法律上は国が先に動ける。あなたの住む地域の初動の速さは、この二つの経路がどれだけ素早く使われるかにかかっている。
法的な位置づけ
災害対策基本法74条の4は、都道府県知事から指定行政機関の長及び指定地方行政機関の長に対する災害応急対策の応援要求・実施要請を定める規定である。要求を受けた国の機関に正当な理由のない拒否を禁じるとともに、知事による実施が困難かつ緊急な場合には、国の機関が要求を待たずに応援できる例外経路を設けている。
よくある質問 AI による整理
Q1災害対策基本法74条の4とは?
都道府県知事が国の各省庁や出先機関に災害応急対策の応援を求められると定める条文です。求められた側は正当な理由がない限り拒めません。
Q2指定地方行政機関とは何ですか?
地方整備局や管区気象台など、国の行政機関の地方出先機関のうち、内閣総理大臣が防災上の役割を担うものとして指定した機関です。
Q3災害の応援要求は災害が起きる前でもできる?
できます。本条は災害が「発生するおそれがある場合」も対象としており、台風上陸前などに要請して国の部隊を事前に配置することが可能です。
Q4国が要請なしで被災地に入るのは違法?
違法ではありません。知事の対応が困難で、要求を待つ余裕がないほど緊急と認められる場合、74条の4第2項により国は要求なしで応援できます。
Q5応援と災害応急対策の実施要請の違いは?
応援は県の対策に国が人員や資機材で加わること、実施要請は国の機関自身に応急対策を担ってもらうことです。本条は両方を知事に認めています。
Q6TEC-FORCEの派遣根拠は何ですか?
派遣元の地方整備局は指定地方行政機関であり、知事からの応援要求を受ける場合には災害対策基本法74条の4が根拠のひとつとなります。
Q7災害時に知事が国に応援を求める方法は?
知事名で指定行政機関の長や指定地方行政機関の長に対し、必要な人員・資機材・期間・対象業務を示して応援を求め、又は実施を要請します。
Q8自衛隊の災害派遣と本条の応援要求の違いは?
自衛隊の災害派遣は自衛隊法83条の知事要請が根拠です。本条は各省庁や出先機関への応援要求を定めたもので、根拠条文が異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国が「人手が足りないので無理です」って断ることはできるんですか?
74条の4第1項は「正当な理由がない限り」拒んではならないとしており、断る余地が全くないわけではありません。たとえば同時に別の地域で大災害が起き、その機関の要員がすでに出払っているような場合は、正当な理由にあたりうると考えられます。何が正当な理由にあたるかの具体的な基準は条文になく、事案ごとの判断になります。実務のポイント:要請の文書に必要な人員・資機材・期間を具体的に書くほど、断る理由を立てにくくなります。曖昧な要請は「調整中」のまま止まりやすいのです
Q2市町村長が直接、国の出先機関に助けを求めることはできないんですか?
市町村長はまず都道府県知事や他の市町村長に応援を求めるのが基本の流れです(災害対策基本法68条、67条)。本条は知事から国への経路を定めたものです。一方、職員の派遣の要請については、市町村長も指定地方行政機関の長に対して行える仕組みが別に置かれています(同法29条)。実務のポイント:「応援の要求」と「職員派遣の要請」は根拠条文も手続も別物です。現場では両方の経路を並行して動かすことで、支援が早く届くことがあります
間違えやすい点 AI による整理
- 国の災害支援は国の裁量による「好意」だと思われがちだが、知事から応援を求められた指定行政機関の長等は、正当な理由がない限り拒めない。法律が組み込んだ義務である。断るなら「正当な理由」を説明しなければならない
- 「国が要求なしで入れるなら、知事の要求はただの形式だ」と考えるのは前提を取り違えている。第2項が使えるのは、知事による的確かつ迅速な実施が困難と認められ、しかも要求を待つ余裕がないほど緊急な場合に限られる。原則はあくまで知事の要求(第1項)であり、県が要求を出すのが遅れれば、その分だけ国が動く根拠も弱くなる。県の初動判断が持つ重みを軽く見てはならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 要求する者 → 求められる者 | 74条の4:都道府県知事 → 指定行政機関の長・指定地方行政機関の長 | 68条:市町村長 → 都道府県知事等 74条:都道府県知事 → 他の都道府県知事 |
| 求められた側の義務 | 正当な理由がない限り応援・実施を拒めない | 正当な理由がない限り応援を拒めない 正当な理由がない限り応援を拒めない |
| 要求なしの応援 | 第2項:知事の実施困難+緊急性があれば国が要求を待たず応援可 | 本条自体には定めなし 本条自体には定めなし |
| 求める内容 | 応援の要求又は災害応急対策の実施要請 | 応援の要求又は災害応急対策の実施要請 応援の要求 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では地方政府が災害に対応できない場合、上級政府への支援申請や国軍支援の申請が可能。日本と同様に地方起点の要請が原則となる
ドイツでは災害対応は州の権限であり、州の要請に基づく連邦の支援が基本。複数州に及ぶ災害では連邦政府が主導的に介入できる
米国では州知事が大統領に大規模災害宣言を要請し、連邦支援が発動されるのが原則。知事要請を起点とする構造が日本の第1項に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 県庁舎そのものが浸水し、知事との通信が丸一日途絶えたら、国は「要請がないから」と待つしかないのか? 第2項がまさにその場面のための規定である。緊急を要し要求を待つ余裕がないと認められれば、地方整備局は要求なしで応援に入ることができる
- あなたは県の防災担当職員で、豪雨から72時間が過ぎ、人命救助の分岐点が迫っている。市町村からの応援要求(68条)は山積みで、県の人員だけでは道路啓開が追いつかない。迷っている時間はない。知事名で地方整備局長に応援を求めれば、正当な理由がない限り断られない。要請文を作れるのは今夜だけかもしれない
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める