要点景表法 38 条は、本法の執行権限を原則として消費者庁長官に委任し、その一部を公正取引委員会・所管大臣・金融庁長官・都道府県知事へ段階的に委任できると定める規定である。
Q · 景表法違反の措置命令って、いつも消費者庁から来るんですか?
いいえ、業種により公取委・所管大臣・金融庁・知事から来ます
景表法 38 条により、権限は原則として消費者庁長官にありますが、一部は公正取引委員会へ(2 項)、緊急かつ重点的な対処が必要なときは事業所管大臣や金融庁長官へ(3 項)委任され、事務の一部は都道府県知事が担います(11 項)。金融商品の表示なら金融庁経由で証券取引等監視委員会が命令を出すこともあり、その命令への審査請求は同委員会にのみ行えます(10 項)。処分通知が来たら、本文より先に差出人の役所名を確認することが初動の分かれ目です。
「通常価格 1 万円、今だけ 5 千円」と表示して、その通常価格で売った実績がほぼない。インフルエンサーに金を払って広告と隠して商品を褒めさせる。こうした景品表示法違反であなたの会社に措置命令や課徴金納付命令が下るとき、その刃を握っているのが誰なのかを、あなたは考えたことがあるだろうか。多くの人は「消費者庁でしょ」と答える。半分しか合っていない。本条が定めるのは、内閣総理大臣から消費者庁長官へ、そこから公正取引委員会へ、さらにあなたの業種を所管する大臣へ、金融商品なら金融庁長官から証券取引等監視委員会へ、現場の財務局長へ、果ては都道府県知事へと、執行権限が枝分かれしていく配電盤の設計図だ。どの分岐から命令が飛んでくるかで、あなたが弁明書を出す相手も、納得いかないときに審査請求を起こす先も変わる。とくに 10 項は、証券取引等監視委員会が出した命令への不服はその委員会にしか申し立てられないと釘を刺している。役所の名前を読み違えた瞬間、あなたの反論は宛先不明で空を切る。
景表法 38 条は権限の委任を定める規定であり、本法による執行権限を原則として消費者庁長官に集約しつつ、その一部を公正取引委員会・事業所管大臣・金融庁長官・証券取引等監視委員会・財務局長・都道府県知事へ段階的に委任できる仕組みを規律する。委任先には消費者庁長官への報告義務が課され、審査請求の宛先も明確化される。
消費者庁の景品表示法違反被疑事実の情報提供窓口、または都道府県の担当課へ。違反の疑いがある表示は誰でも情報提供でき、業種により所管省庁が動くこともあります。
不当表示や過大な景品の差止め・再発防止・周知などを命じる行政処分です(景表法 7 条)。38 条により消費者庁長官のほか所管大臣等が出すことがあります。
原則として対象商品・役務の売上額の 3% です(景表法 8 条)。納付命令の主体は委任構造により消費者庁長官や金融庁長官等に分かれます。
はい。38 条 11 項により事務の一部を都道府県知事が担い、地域の不当表示について措置命令等を行うことがあります。
もとは公取委が所管しましたが 2009 年に消費者庁へ移管。現在は 38 条 2 項により権限の一部が消費者庁長官から公取委へ委任されます。
原則は消費者庁ですが、商品が金融・保険なら金融庁ルート、一般消費財なら消費者庁ルートと、同じ違反でも委任構造に沿って窓口が分岐します。
できます。処分の前に弁明の機会の付与(事前通知)があり、通常 2 週間前後の期限内に弁明書を提出します。差出人の役所名の確認が初動の要です。
処分があったことを知った日の翌日から 3 か月以内です(行政不服審査法 18 条)。証取委の命令は同委員会にのみ請求できます(38 条 10 項)。
原則は消費者庁長官ですが、本条により権限が枝分かれします。一部は公正取引委員会へ委任され(2 項)、緊急かつ重点的な対処が必要なときは事業所管大臣や金融庁長官へ(3 項)、事務の一部は都道府県知事が担うこともあります(11 項)。業界裏話ヒント:実務では、同じ「不当表示」でも商品の業種で窓口が変わります。自社がどの役所の管轄に落ちるかを平時に把握している会社は、調査が入った瞬間の初動が速く、確約手続や課徴金の減額要件を踏まえた交渉に持ち込める
行政不服審査法に基づく審査請求の宛先は、原則としてその処分をした行政庁です。本条 10 項は、証券取引等監視委員会が出した報告・物件提出命令への審査請求は同委員会にのみ行えると明記しています(景表法 38 条 10 項、行政不服審査法 2 条)。業界裏話ヒント:処分の取消訴訟には出訴期間(処分を知った日から原則 6 か月)、審査請求には申立期間(3 か月)という別々の時計が動いています。宛先を間違えて出し直すうちに期間が過ぎる事故が実際にあるため、弁護士は通知書の教示欄を最初に確認する(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 景表法 38 条:権限の委任(執行主体の配分) | — |
| 行使する主体 | 消費者庁長官・公取委・所管大臣・金融庁長官・証取委・財務局長・知事 | — |
| 事業者への影響 | 命令・調査の差出人と不服申立て先が決まる | — |
| 不服申立ての宛先 | 原則は処分庁。証取委命令は同委員会にのみ(10 項) | — |
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