行政事件訴訟法 第43条(抗告訴訟又は当事者訴訟に関する規定の準用)
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- 民衆訴訟又は機関訴訟で、処分又は裁決の取消しを求めるものについては、第九条及び第十条第一項の規定を除き、取消訴訟に関する規定を準用する。
- 2.民衆訴訟又は機関訴訟で、処分又は裁決の無効の確認を求めるものについては、第三十六条の規定を除き、無効等確認の訴えに関する規定を準用する。
- 3.民衆訴訟又は機関訴訟で、前二項に規定する訴訟以外のものについては、第三十九条及び第四十条第一項の規定を除き、当事者訴訟に関する規定を準用する。
この条文の基本情報
抗告訴訟又は当事者訴訟に関する規定の準用とは何ですか?
定義抗告訴訟又は当事者訴訟に関する規定の準用とは、行政事件訴訟法第43条に定められた規定で、「民衆訴訟又は機関訴訟で、処分又は裁決の取消しを求めるものについては、第九条及び第十条第一項の規定を除き、取消訴訟に関する規定を準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 行政事件訴訟法第43条(抗告訴訟又は当事者訴訟に関する規定の準用)は、日本の行政事件訴訟法に含まれる条文です。
- 行政事件訴訟法第43条の条文原文は「民衆訴訟又は機関訴訟で、処分又は裁決の取消しを求めるものについては、第九条及び第十条第一項の規定を除き、取消訴訟に関する規定を準用する。」で始まります。
- 行政事件訴訟法第43条は第四章 民衆訴訟及び機関訴訟に置かれています。
- 行政事件訴訟法の公布日は昭和37年5月16日です。
- 行政事件訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 行政事件訴訟法第43条の前の条は行政事件訴訟法第42条です。
- 行政事件訴訟法第43条の次の条は行政事件訴訟法第44条です。
- 行政事件訴訟法第43条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第43条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000139 - 本サイト収録
行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第43条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/337AC0000000139/43
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点行政事件訴訟法43条は、民衆訴訟・機関訴訟に取消訴訟等の規定を準用すると定める。ただし原告適格の9条・36条と主張制限の10条1項は除外される。
Q · 住民訴訟みたいな特殊な裁判って、手続きはどうなっているの?
取消訴訟などのルールを借り、原告適格の制限だけを外します
民衆訴訟や機関訴訟といった客観訴訟は、行政の適法性そのものを問う特別な裁判です。行政事件訴訟法43条は、処分の取消しを求めるものには取消訴訟の規定を、無効確認には無効等確認の訴えの規定を、それ以外には当事者訴訟の規定を準用します。ただし原告適格を定める9条・36条と主張制限の10条1項は除外されるため、住民や有権者という地位だけで提訴でき、個人の損害立証は不要です。
解説
市役所が特定の業者に割高な金額で工事を発注した。あなたはその工事と何の関係もなく、損害も受けていない。普通の裁判なら、あなたには訴える資格(原告適格)がない。ところが住民訴訟なら、あなたはその市の住民というだけで、違法な公金支出を止める裁判を起こせる。この仕組みを裏で動かしているのが行政事件訴訟法43条だ。民衆訴訟(住民訴訟や選挙訴訟)と機関訴訟という特殊な裁判に、取消訴訟や当事者訴訟のルールをまるごと借りてくる。ただし原告適格を定めた9条、36条と、自分の利益に関係のない違法を主張できないとする10条1項は、わざと除外する。なぜなら、これらの訴訟は個人の損害ではなく、行政の適法性そのものを問うものだからだ。完成された道具箱を丸ごと持ち込みつつ、入口の資格制限だけを取り払った特別ルートである。
法的な位置づけ
行政事件訴訟法43条は、民衆訴訟および機関訴訟への準用規定である。処分・裁決の取消しを求めるものには取消訴訟の規定を、無効確認を求めるものには無効等確認の訴えの規定を、それ以外のものには当事者訴訟の規定をそれぞれ準用する。その際、原告適格を定める9条・36条および主張制限の10条1項は準用から除外される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.違法な財務会計行為を特定し証拠を集める 違法だと考える公金支出や財務会計上の行為を特定し、契約書・議事録・情報公開請求で得た資料など客観的な証拠を集める。争点は支出の適法性そのものに絞られるため、客観資料の厚みが勝負になる
- 2.住民監査請求を先に提起する 住民訴訟は直接提訴できない。まず住民監査請求(地方自治法242条)を経るのが必須の入口。請求は原則として対象となる行為のあった日から1年以内に行う必要があり、違法を知った時点ではなく行為時から数える
- 3.監査結果に不服なら30日以内に住民訴訟を提起 監査結果の通知に不服がある場合、通知から30日以内に住民訴訟(地方自治法242条の2)を提起する。出訴期間は43条経由で取消訴訟のルールが厳格に効くため、期限を逃すと違法でも土俵に乗れない
- 4.本案では支出の適法性に争点を絞って主張する 原告適格は住民であることで足り、個人の損害立証は不要。被告側が原告の損害不存在を主張しても9条除外で通らない。関係職員個人への賠償請求が絡む場合は、その職員の故意・過失の有無を丁寧に主張する
よくある質問 AI による整理
Q1民衆訴訟とは?
選挙の効力や公金支出の違法を、自分の権利侵害がなくても住民・有権者という資格で争える客観訴訟です。行政事件訴訟法5条が定義し、法律が認めた場合にのみ提起できます。
Q2機関訴訟とは?
国と地方公共団体など行政機関相互の権限をめぐる争いを裁判所で解決する訴訟です(行政事件訴訟法6条)。国の関与をめぐる訴えが代表例で、法律が定める場合に限られます。
Q3客観訴訟と主観訴訟の違いは?
主観訴訟は個人の権利救済を目的とし原告適格が必要です。客観訴訟は行政の適法性維持が目的で、住民・有権者という地位だけで提起でき、個人の損害立証は不要です。
Q4住民訴訟に原告適格は必要?
不要です。43条が原告適格の9条を準用から除外しているため、その自治体の住民であれば、自分が損害を受けていなくても違法な公金支出を争えます。
Q5選挙訴訟は誰が起こせる?
落選候補でなくても、その選挙区の有権者であれば選挙の効力を争えます。民衆訴訟の一種で、出訴期間など手続きは取消訴訟の規定が準用されます(公職選挙法204条等)。
Q6一票の格差訴訟の仕組みは?
有権者が議員定数配分の違憲を争う民衆訴訟です。自分が損害を受けていなくても提起でき、手続きの骨組みは43条を経由して取消訴訟から借りています。
Q7行政事件訴訟法43条は何を除外している?
原告適格を定める9条・36条と、自分の利益に関係ない違法を主張できないとする10条1項です。これにより個人の損害なしに行政の適法性を争えます。
Q8住民監査請求の期限はいつまで?
原則として対象となる行為のあった日から1年以内です(地方自治法242条)。これを過ぎると正当な理由がない限り、住民訴訟の入口で門前払いになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1住民訴訟って、誰でもすぐ裁判所に行けばいいんですか?
いきなり提訴はできません。まず住民監査請求(地方自治法242条)を経るのが必須で、その結果に不服があって初めて住民訴訟(同242条の2)に進めます。手続きの中身は行訴法43条経由で取消訴訟のルールが準用されます。実務のポイント:監査請求には行為のあった日から1年という期限があり、これを過ぎると正当な理由がない限り門前払い。違法を知った時点ではなく行為時から数える点を見落とす人が多い。気付いたら即動く。
Q2住民訴訟で勝ったら、違法に使われたお金は自分がもらえるんですか?
もらえません。住民訴訟は自分の損害回復ではなく、違法な行為をした職員などに自治体へ賠償させる客観訴訟です(地方自治法242条の2)。だから行訴法43条も、自分の利益に関係する違法しか主張できないとする10条1項を除外しています。実務のポイント:勝訴しても原告個人に金銭的見返りはないが、弁護士費用の一部を自治体に請求できる規定がある。公益のために動いた人が費用倒れにならない設計になっている。
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば「税金は自分も払っているのだから当事者だ」と感じる。だが普通の行政訴訟の論理では、納税者であることは原告適格を基礎づけない。納税者一般の利益は「法律上の利益」と認められないからだ。この落差を埋めるために、わざわざ民衆訴訟という特別な箱が用意され、43条がそれを動かしている。
- 住民訴訟ができること自体は知っていても、それが「法律で特に認められた場合」にしか使えない例外的制度だと知る人は少ない(42条)。環境破壊でも、行政の不当な許認可でも、根拠となる法律の規定がなければ民衆訴訟は一切起こせない。万能の市民監視ツールではない、ここを誤ると入口で止まる。
- 「特殊な訴訟だから手続きも特殊だろう」と思いがちだが、実は逆だ。43条によって、中身の手続きは取消訴訟や当事者訴訟とほぼ同じものを借りてくる。違うのは入口(原告適格)だけ。だから取消訴訟の知識がそのまま武器として使える。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 準用される訴え類型 | 第1項:処分・裁決の取消しを求めるもの → 取消訴訟の規定を準用 | 第2項:無効確認を求めるもの → 無効等確認の訴えの規定を準用 第3項:上記以外のもの → 当事者訴訟の規定を準用 |
| 準用から除外される規定 | 9条(原告適格)・10条1項(主張制限) | 36条(無効確認の原告適格) 39条・40条1項 |
| 除外の趣旨 | 個人の法律上の利益という主観的要件を外し客観訴訟化する | 無効確認版で同様に主観的要件を外す 当事者訴訟の主観的要件を外す |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も、自己の権利・法律上の利益と無関係な事項について、法律が定める場合に公益訴訟を認める点で日本の民衆訴訟と機能的に共通する
韓国も民衆訴訟・機関訴訟は法律が定める場合に限り提起できるとし、日本と同じ法定主義の構造を採る
フランスの越権訴訟は行政行為の適法性を客観的に審査する訴訟で、広く開かれており、客観訴訟の典型として比較される
米国は個別の連邦法に市民訴訟条項を置き、損害を受けていない市民にも提訴資格を与える形で類似の機能を果たす
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 市が特定業者に随意契約で割高な工事を発注した。住民監査請求をしたが棄却された。棄却の通知から30日、この期間内に住民訴訟を起こさなければ、どんなに違法でも永久に争えなくなる。
- もし、あなたの一票が投じられた選挙に重大な手続違反があったとしたら、どうなる? 落選候補でなくても、その選挙区の有権者であれば選挙の効力を争う訴訟を起こせる。手続きの土台は取消訴訟から借りてくるので、出訴期間などのルールも準用される。
- あなたが自治体の財務担当で、住民訴訟の被告側(執行機関)になった場合。原告は損害を受けていないではないかと反論しても通用しない。43条が原告適格の9条を除外しているからだ。争点は支出の適法性そのものに絞られる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 違法だと考える公金支出や財務会計上の行為を特定し、証拠(契約書、議事録、情報公開請求で得た資料)を集める2. 行為のあった日から1年以内に住民監査請求(地方自治法242条)を提起、これが住民訴訟の必須の入口3. 監査結果に不服なら、通知から30日以内に住民訴訟を提起、出訴期間は43条経由で厳格に効く4. 原告適格は住民であることで足り、個人の損害立証は不要
訴えられた側:1. 訴えられたら、まず手続要件を点検、住民監査請求を経ているか、出訴期間内か、これを欠けば本案前の却下を求められる2. 本案では支出の適法性に争点が絞られる、原告の損害不存在を主張しても9条除外で通らない3. 関係職員個人への賠償請求が絡む場合、その職員の故意・過失の有無を丁寧に主張4. 議会の議決や専門家の意見など、裁量の合理性を基礎づける資料を整える
時効(請求できる期限):民衆訴訟・機関訴訟は法律に定める場合にのみ提起でき(42条)、出訴期間も各根拠法による。住民訴訟は監査結果の通知から30日以内(地方自治法242条の2第2項)、その前提の監査請求は原則として行為のあった日から1年以内(同242条2項)。選挙訴訟は結果の告示等から原則30日以内(公職選挙法)。(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:民衆訴訟・機関訴訟は客観訴訟であり、個人の権利救済を目的としないため、法律が特に認めた場合にのみ提起できる(42条)。43条はこれらに取消訴訟等の手続規定を準用しつつ、主観的要件である原告適格(9条・36条)と主張制限(10条1項)を除外することで実効性を与えると解される。
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