この法律において「民衆訴訟」とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう。
要点行政事件訴訟法 5 条は民衆訴訟を定義する。国や公共団体の違法行為の是正を、選挙人や住民など自己の利益にかかわらない資格で求める訴訟で、法律が認めた場合のみ提起できる。
Q · 自分は損していないのに、税金の無駄遣いを裁判所に止めさせることはできるの?
原則は不可だが、住民訴訟など法律が認めた場合だけ可能
行政事件訴訟法 5 条が定める民衆訴訟なら可能です。これは「選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格」で、国や自治体の違法行為の是正を求める訴訟です。自分が一円も損していなくても、住民や選挙人という立場で提起できます。代表例は住民訴訟(地方自治法 242 条の 2)と選挙訴訟(公職選挙法)。ただし誰でも自由に起こせるわけではなく、法律が認めた場合に、認めた者だけが提起できます(同法 42 条)。住民訴訟ならまず住民監査請求が前提となります。
あなたの住む市が、無駄な箱物に数億円を投じた。あなた個人は一円も損していない。普通の裁判ルールでは、自分が損していない事柄を裁判所に持ち込めない(裁判所法 3条の「法律上の争訟」)。ところが行政事件訴訟法 5条が定める「民衆訴訟」は、その例外をつくる。選挙人という資格、あるいは住民という資格、つまり自分の財布とは無関係の立場で、国や自治体の違法行為の是正を求められる訴訟だ。代表例が住民訴訟(地方自治法 242条の2)と選挙訴訟(公職選挙法)。ただし落とし穴がある。民衆訴訟は誰でもいつでも起こせるわけではなく、法律が認めた場合に、法律が認めた者だけが起こせる(同法 42条)。あなたが正義感だけで役所を訴えようとしても、根拠法がなければ門前払いになる。知っているかどうかで、税金の使い道に手を伸ばせる市民と、ニュースに腹を立てるだけの市民が分かれる。
民衆訴訟とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう(行政事件訴訟法 5 条)。主観的権利の救済を目的とする抗告訴訟とは異なり、客観的な法秩序の維持を目的とする客観訴訟に分類される。法律に定めがある場合に、法律が定める者に限り提起できる(同法 42 条)。代表例は住民訴訟と選挙訴訟である。
国や自治体の違法行為の是正を、自分の利益と無関係な資格(選挙人・住民など)で求める訴訟です。行政事件訴訟法 5 条が定義し、客観訴訟に分類されます。
民衆訴訟は上位概念で、住民訴訟(地方自治法 242 条の 2)はその代表例です。選挙訴訟も民衆訴訟の一種にあたります。
自分の権利救済ではなく、客観的な法秩序の維持を目的とする訴訟です。民衆訴訟と機関訴訟が含まれ、法律の定めがある場合に限り提起できます。
選挙人という資格で起こせます。落選候補でなくても、一人の有権者として選挙の効力を裁判所に問えます(公職選挙法)。
前提の住民監査請求が原則として行為のあった日から 1 年以内、訴訟は監査結果通知から 30 日以内です(地方自治法 242 条・242 条の 2)。
定義は行政事件訴訟法 5 条、提起の限定は同法 42 条です。具体的には地方自治法(住民訴訟)や公職選挙法(選挙訴訟)が個別に認めています。
違法な公金支出に関わった職員個人などへの損害賠償を、自治体に代位して請求するよう求めるものです。職員個人の財布に責任が及びます。
どちらも客観訴訟ですが、民衆訴訟は私人が選挙人・住民の資格で提起し、機関訴訟(行訴法 6 条)は国・公共団体の機関相互の権限争いを争うものです。
誰でも自由に、ではありません。民衆訴訟は法律が認めた場合に、認めた者だけが起こせます(行政事件訴訟法 42条)。公金の無駄遣いなら住民訴訟(地方自治法 242条の2)で、その自治体の住民という資格で起こせますが、まず住民監査請求を経る必要があります。業界裏話ヒント:住民訴訟は本人訴訟でも十分戦えるよう設計されており、勝訴すれば弁護士報酬相当額を自治体に請求できる規定があります(同 242条の2第12項)。持ち出し覚悟と思われがちですが、勝てば費用を回収できる場合があるのです
入りません。民衆訴訟は自分の利益と無関係な資格で起こす制度なので、違法支出の返還金は自治体(公の財布)に戻り、原告個人の懐には入りません。金銭目的では割に合わない制度です。業界裏話ヒント:その代わり、勝訴した原告は弁護士報酬相当額を自治体に請求できます(地方自治法 242条の2第12項)。つまり制度設計上、私利ではなく公益のために動く市民の負担を軽くする仕組みになっている。ここを誤解して『儲かる』と思って始めると、確実に期待外れになります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 訴訟の目的 | 民衆訴訟(5 条):客観的な法秩序の維持 | — |
| 原告適格 | 選挙人・住民など自己の利益にかかわらない資格 | — |
| 提起できる場合 | 法律に定めがある場合に、定める者のみ(42 条) | — |
| 代表例 | 住民訴訟(地方自治法 242 条の 2)・選挙訴訟 | — |
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