商業登記法 第128条(申請人)
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外国会社の登記の申請については、日本における代表者が外国会社を代表する。
この条文の基本情報
申請人とは何ですか?
定義申請人とは、商業登記法第128条に定められた規定で、「外国会社の登記の申請については、日本における代表者が外国会社を代表する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第128条(申請人)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第128条の条文原文は「外国会社の登記の申請については、日本における代表者が外国会社を代表する。」で始まります。
- 商業登記法第128条は第九節に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第128条の前の条は商業登記法第127条です。
- 商業登記法第128条の次の条は商業登記法第129条です。
- 商業登記法第128条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第128条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第128条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/128
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法128条は、外国会社の登記の申請について、日本における代表者が外国会社を代表すると定める。本国役員は申請人になれず、委任状も代表者名義でなければならない。
Q · 外国会社の日本での登記って、本社の社長の名前で申請できるの?
できません。申請人は日本における代表者だけです
商業登記法128条により、外国会社の登記の申請については、日本における代表者が外国会社を代表します。本国の CEO や取締役会がどれだけ強い権限を持っていても、日本の登記所の窓口では申請人の地位を持ちません。申請人となるのは会社法817条1項で選任された日本における代表者であり、代理人に委任する場合もその代表者名義の委任状が必要です(商業登記法18条)。申請人の資格を欠く申請は却下されます(同法24条)。
解説
日本に支店を出す外国企業が最初につまずくのは、たいてい書類の中身ではなく「誰が出すか」である。商業登記法128条は、外国会社の登記の申請について、日本における代表者が外国会社を代表すると定める。つまり本国の CEO や取締役会がどれだけ強大な権限を持っていても、日本の登記所の窓口では申請人の地位を持たない。会社法817条1項で選任された日本における代表者、その人物だけが申請人になれる。さらに知っておくべきは、日本における代表者が同条2項により日本の業務に関する一切の裁判上・裁判外の行為をする権限を持ち、社内でその権限に制限を加えても善意の第三者には対抗できない(同条3項)という点だ。本社が後から「登記の件まで任せた覚えはない」と言っても、外部には一切通らない。登記所であなたを代表する人は、法廷でもあなたを代表する人である。
法的な位置づけ
商業登記法128条は、外国会社の登記の申請における代表権の所在を定める規定であり、日本における代表者が外国会社を代表して申請すると規定する。会社法817条1項に基づき選任された日本における代表者が申請人となり、本国の代表機関は直接の申請適格を有しない。登記実務上の申請人適格を画する入口規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.会社法817条に基づき日本における代表者を選任する 本国の取締役会等の決議で日本における代表者を定める。1人以上が日本に住所を有していることを確認し、選任日を記録する。この日から会社法933条1項の3週間が起算されるため、書類準備前に日付を確定させる
- 2.本国書類の認証・翻訳を逆算して着手する 外国会社が本国において成立したことを証する書面、準拠法令、代表者の資格証明などを本国で取得し、公証・領事認証(またはアポスティーユ)と日本語訳を用意する。数週間かかるため、選任前から並行着手するのが実務
- 3.申請人を日本における代表者として申請書を組む 商業登記法128条により申請人欄は日本における代表者とする。本国役員名義で組んだ申請書は申請人の資格を欠き却下事由になる(同法24条)。司法書士に依頼する場合の委任状も代表者名義で作成する(同法18条)
- 4.添付書面を商業登記法129条に沿って点検する 申請書に添える書面を条文の順に突き合わせ、認証の有無、訳文の添付、印鑑の提出(商業登記規則9条)まで一覧で潰す。1点でも欠けると補正または却下となり、3週間の期限に食い込む
- 5.就任者の責任範囲を本社と書面で確定する 日本における代表者は訴状の送達先となり、登記懈怠の過料の名宛人にもなる(会社法976条1号)。就任前に補償条項、役員賠償責任保険の適用、退任時の手続分担を本社と書面で合意しておく。内部の権限制限は善意の第三者に対抗できない(会社法817条3項)点も併せて説明する
よくある質問 AI による整理
Q1外国会社の登記は誰が申請するのですか?
商業登記法128条により、日本における代表者が外国会社を代表して申請します。本国の取締役や CEO は申請人になれません。司法書士に委任する場合も、委任状は日本における代表者の名義で作成します。
Q2外国会社の登記はいつまでにすればいいですか?
会社法933条1項により、日本における代表者を定めた日から3週間以内です。登記事項に変更が生じた場合も原則3週間以内で、外国で生じた事項はその通知が日本における代表者に到達した日から起算します。
Q3日本における代表者は何人必要ですか?
会社法817条1項により1人以上を定める必要があり、そのうち1人以上が日本に住所を有していなければなりません。人数の上限はなく、複数名を置くことも可能です。国籍要件はありません。
Q4登記前に日本で取引したらどうなりますか?
会社法818条により、外国会社は登記をするまで日本において継続的取引をすることができません。違反して取引をした者は、会社と連帯してその債務を弁済する責任を負います(同条2項)。窓口担当者個人にリスクが及びます。
Q5日本における代表者が全員辞めたらどうなりますか?
会社法820条により、日本における代表者の全員が退任するには債権者保護手続(公告および知れている債権者への個別催告)が必要です。異議を述べた債権者には弁済等の対応が求められ、実務では数か月単位の逆算が必要です。
Q6外国会社の登記に必要な書類は何ですか?
商業登記法129条が添付書面を定めます。本国において外国会社が成立したことを証する書面や、日本における代表者の資格を証する書面などが必要で、いずれも本国官憲の認証等に時間を要するため逆算した準備が不可欠です。
Q7外国会社の登記を怠るとどうなりますか?
会社法976条1号により100万円以下の過料が科されます。名宛人は会社ではなく登記義務を怠った日本における代表者個人です。名義だけ引き受けたつもりでも、金銭的な制裁は個人に届きます。
Q8擬似外国会社とは何ですか?
会社法821条にいう、日本に本店を置きまたは日本において事業を行うことを主たる目的とする外国会社です。日本において継続取引をすることが禁じられ、違反した取引をした者は会社と連帯して債務を弁済する責任を負います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1本国の社長が出張で来日したとき、その場でサインして登記を出せませんか?
できません。商業登記法128条により申請人として外国会社を代表するのは日本における代表者であり、代理人に頼む場合もその代表者名義の委任状が必要です(同法18条)。要件を欠けば却下されます(同法24条)。実務のポイント:本国役員名義の委任状で組んだ申請書は現場でよく差し戻される。加えて本国での署名証明や存在証明は公証と領事認証に数週間かかるため、来日日程に合わせるという発想自体が実務では逆算ミスになる
Q2日本における代表者は、日本人でないとダメなんですか?
国籍要件はありません。会社法817条1項により、日本における代表者のうち1人以上が日本に住所を有していれば足り、外国籍でも構いません。実務のポイント:住所要件を満たすためだけに現地スタッフを名義上の代表者に据える例が多いが、その人物が訴状の送達先になり、登記懈怠の過料も会社法976条1号で個人に科される。引き受ける側は、就任前に補償条項と保険の適用範囲を書面で取っておくかどうかで、後の立場がまるで変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「本社の委任状があれば誰が申請してもよいのでは」という問いの立て方自体が的を外している。128条が決めているのは代理人の可否ではなく、そもそも外国会社を代表するのが誰かという入口の話である。委任状は日本における代表者が出すもので(商業登記法18条)、本国 CEO 名義の委任状は起点を欠く
- 日本における代表者を置く義務がある、という点までは多くの担当者が知っている。知られていないのはその深刻度だ。この人物は日本の業務に関する裁判上・裁判外の一切の行為をする権限を持ち(会社法817条2項)、訴状の送達先になり、登記懈怠の過料は会社ではなくこの個人に科される(会社法976条1号)。名義貸しで済む役ではない
- 本社から見れば「現地の事務手続をやってもらう窓口担当」でも、日本の法律から見れば会社の全権代表である。この落差が、代表者に据えられた個人を潰す。社内規程で決裁権限を細かく縛っても、それは内部の話にすぎず、善意の第三者には対抗できない(会社法817条3項)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文が決めていること | 商業登記法128条:外国会社の登記で誰が会社を代表して申請するか(申請人適格) | 商業登記法18条:代理人に委任する場合の権限証明書面(委任状) 商業登記法129条:外国会社の登記に添付すべき書面の中身 |
| 確認するタイミング | 申請書の申請人欄を書く前(誰の名前で出すか) | 司法書士等に依頼すると決めた時点 本国書類の取得・認証に着手する時点 |
| 欠けた場合の帰結 | 申請人の資格を欠くとして却下(商業登記法24条) | 代理権限を証する書面の不備として補正または却下 添付書面不備として補正または却下 |
| 実務でつまずく典型 | 本国 CEO 名義で申請書を組んでしまう | 本国役員名義の委任状を使ってしまう 認証・翻訳の所要期間を読み違えて3週間に間に合わない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も外国会社の分公司登記を求め、境内における訴訟および非訟代理人の指定を義務づける。窓口を一人に固定する発想は日本の日本における代表者と同型
韓国商法も外国会社が韓国で営業するには代表者を定め営業所を設置して登記することを求める。日本法の影響が濃く、構造はほぼ平行
ドイツは外国に本店を持つ企業の支店登記を規律し、常置代理人(ständiger Vertreter)の登記を求める。EU 域内会社については開示指令に基づく緩和がある点が日本と異なる
米国は州ごとの foreign corporation qualification 制度で、registered agent の指定が中核。未登録のまま州内で business を行うと州裁判所での提訴が制限されるサンクションが一般的で、日本の会社法818条2項のような個人の連帯責任とは制裁の設計が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 日本における代表者が突然辞任を申し出たら、3週間の変更登記期限はどこから走るのか。本国本社が後任の人選で揉めている間に期限は進み、過料の名宛人は会社ではなく個人になる。しかも代表者全員が退任する場合は会社法820条の債権者保護手続(公告と個別催告)が要り、実務では数か月単位の逆算が必要になる
- 本社法務が作った委任状を握って登記所の窓口に立つ。委任者の欄には本国 CEO の署名。その場で補正を求められ、出し直しになる
- あなたが取引先の与信を任されている担当者だとする。相手は「近く日本法人を作る予定の外国企業」で、登記事項証明書はまだ出せないという。この段階で契約を進めると、相手側の交渉窓口になっている個人が会社法818条2項により会社と連帯して債務を負う立場にある。回収の相手が一人増えるという事実を、あなたは知っていて相手は知らない
取るべき行動
被害を受けた側:外国会社への請求を考えるなら、1. 登記事項証明書を取得し日本における代表者と日本での住所を押さえる2. 未登記のまま取引していた場合は会社法818条2項で交渉窓口の個人にも請求できないか検討する3. 訴訟を選ぶ場合、送達先は日本における代表者になるため、退任登記の動きを継続的に確認する4. 全員退任の公告(会社法820条)を見たら、異議申述の期間内に動く
訴えられた側:外国会社側または日本における代表者の立場なら、1. 申請人は本国役員ではなく日本における代表者であることを前提に書類一式を組み直す2. 本国で作成する存在証明・準拠法証明・資格証明は公証と認証に時間がかかるため逆算して着手する3. 就任を受ける個人は、送達先と過料の名宛人になる事実を踏まえ、補償や役員賠償責任保険の扱いを本社と書面で詰める4. 権限への内部制限は対外的に効かない点を本社に説明する
時効(請求できる期限):会社法933条1項により、日本における代表者を定めた日から3週間以内に外国会社の登記をする必要がある。登記事項に変更が生じた場合も原則3週間以内で、外国で生じた事項はその通知が日本における代表者に到達した日から起算する。懈怠には会社法976条1号により100万円以下の過料があり、名宛人は会社ではなく日本における代表者個人である(最新の改正状況をご確認ください)
学説
登記実務の通説:本条は代理の可否を定めた規定ではなく、外国会社を代表する者を日本における代表者に一元化する申請人適格の規定と解される。したがって本国代表機関名義の申請および委任状は、代理権の証明以前に申請人の適格を欠くものとして扱われる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和38年(1963年) 新設:商法中の登記手続に関する規定を分離し、商業登記法(昭和38年法律第125号)として制定。外国会社の登記に関する規定が置かれた
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