取得請求権付株式(株式の内容として会社法第百八条第二項第五号ロに掲げる事項についての定めがあるものに限る。)の取得と引換えにする株式の交付による変更の登記の申請書には、当該取得請求権付株式の取得の請求があつたことを証する書面を添付しなければならない。
要点商業登記法 58 条は、取得請求権付株式が普通株式などに転換された場合の変更登記において、取得の請求があったことを証する書面の添付を義務づける規定である。議事録は原則不要。
Q · 優先株を普通株に転換したとき、登記には何を添付するの?
株主が出した転換請求書そのものが必須の添付書面です
商業登記法 58 条により、取得請求権付株式の転換にともなう変更登記の申請書には、取得の請求があったことを証する書面、つまり株主が会社に提出した転換請求書を添付します。転換の効力は請求の日に生じており(会社法 167 条 1 項)、株主総会や取締役会の決議は要りません。そのため議事録では代替できず、請求書を失うと登記が進まなくなります。変更登記は毎月末日現在で締め、その末日から 2 週間以内に申請すれば足ります(会社法 915 条 3 項)。
ベンチャー投資を受けた会社の登記簿には、たいてい「A種優先株式 ○○株」という行が並んでいる。上場やM&Aの直前、その優先株が一斉に普通株へ転換される。ここで動くのは株主の側だけだ。株主が「転換したい」と請求書を出した瞬間、会社の承諾も、取締役会決議も、株主総会決議もなしに、株式の種類と数が入れ替わる(会社法166条1項、167条1項)。商業登記法58条が登記の申請書に要求する書面は、たった一種類。「取得の請求があつたことを証する書面」、つまり株主が差し出したその請求書そのものである。裏を返せば、この一枚を失えば登記は通らない。決議書も議事録も代わりにはならない。あなたが管理部門や経営側にいるなら、転換請求書は原本を封筒ごと守るべき書類の最上位に入る。
商業登記法 58 条は、取得請求権付株式の取得と引換えにする株式の交付による変更の登記について添付書面を定める規定である。対象は会社法 108 条 2 項 5 号ロの定め(対価が当該株式会社の他の株式であるもの)がある取得請求権付株式に限られ、申請書には取得の請求があったことを証する書面の添付が必要となる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
取得請求権付株式の転換にともなう変更登記の添付書面を定めた規定です。申請書に「取得の請求があったことを証する書面」を付けることを求めています。
原則不要です。転換は株主の請求だけで効力が生じ、会社の決議を要しないため、商業登記法 58 条の添付書面リストに議事録は登場しません。
会社法 915 条 3 項により、毎月末日現在で締め、その末日から 2 週間以内に申請すれば足ります。同月内の複数の請求はまとめて 1 件で申請できます。
添付書面を欠くため、そのままでは変更登記が通りません。受領記録やメール等で請求の事実を示せないか、登記所に事前相談したうえで代替資料を検討することになります。
取得請求権付は株主の請求で転換が起き(商登法 58 条)、取得条項付は定款所定の事由発生で会社側から取得します(商登法 59 条)。添付書面も別々です。
原則不要です。商業登記規則 61 条の株主リストは登記すべき事項に株主総会決議を要する場合の書面で、株主の請求のみで効力が生じる転換には当たりません。
資本金の額が増加しない発行済株式の総数等の変更登記は、登録免許税法別表第一により 1 件 3 万円が目安です。最新の税額は法務局でご確認ください。
会社法 976 条 1 号により 100 万円以下の過料の対象です。過料は会社ではなく登記義務を負う代表者個人に科され、裁判所の通知も個人宛てに届きます。
実務では株主が会社に提出した請求書そのものを添付します。会社法166条2項が請求に係る株式の数を明らかにすることを求めているため、請求日・種類・株式数が読み取れる書面である必要があります。業界裏話ヒント:登記所に出した原本は、原本還付の手続を取らないと戻ってきません。投資契約で会社が請求書の保管義務を負っているケースでは、還付申請を忘れた瞬間に契約違反になりうる。司法書士へ依頼するときは、還付の要否を最初に伝えておく
できます。財源規制がかかるのは対価が社債・新株予約権・その他の財産である場合で(会社法166条1項ただし書)、対価が当該会社の他の株式であるもの、つまり商業登記法58条が扱う類型は分配可能額の制限を受けません。業界裏話ヒント:だから赤字のスタートアップでも普通株への転換は止まらない。逆に、対価に現金や社債を混ぜた設計にした瞬間、会社の財務状況が転換の可否を左右する。定款設計の段階でここを分けたかどうかが、数年後の資本政策の自由度を決める
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 転換を起動する主体 | 商登法 58 条:株主(取得請求権の行使) | — |
| 中核となる添付書面 | 取得の請求があったことを証する書面(株主の請求書) | — |
| 決議の要否 | 不要。定款で種類株式を定めた時点で会社の同意権は消えている | — |
| 効力発生のタイミング | 取得請求の日(会社法 167 条 1 項) | — |
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