株券発行会社が全部取得条項付種類株式(会社法第百七十一条第一項に規定する全部取得条項付種類株式をいう。第六十八条において同じ。)の取得と引換えにする株式の交付による変更の登記の申請書には、前条第一項第二号に掲げる書面を添付しなければならない。
要点商業登記法 60 条は、株券発行会社が全部取得条項付種類株式の取得と引換えに株式を交付する変更登記で、株券提出公告をしたことを証する書面の添付を求める規定である。
Q · 会社が全部取得条項付種類株式を取得したとき、登記には何を付ければいいの?
株券提出公告をしたことを証する書面などが必要です
商業登記法 60 条により、株券発行会社が全部取得条項付種類株式の取得と引換えに株式を交付した場合、その変更登記の申請書には同法 59 条 1 項 2 号の書面を添付します。具体的には、会社法 219 条 1 項の株券提出公告をしたことを証する書面、または株式の全部について株券を発行していないことを証する書面です。株券を現実に回収したことの証明までは要求されておらず、公告を出していれば登記は通ります。
会社が少数株主を整理する、いわゆるスクイーズアウトを実行するとき、実務で長年使われてきた手法が「全部取得条項付種類株式」である。株主総会の特別決議で、ある種類の株式を会社がまとめて取得し、その対価として別の株式を交付する。ここで、あなたの手元に紙の株券があるかどうかが手続の重さを分ける。商業登記法 60 条が要求するのは、株券発行会社である場合に限り、59 条 1 項 2 号の書面、つまり株券提出公告をしたことを証する書面か、株式の全部について株券を発行していないことを証する書面を、変更登記の申請書に添付せよということだ。裏を返せば、あなたが株券を持ったまま行方をくらませても、会社は「公告はした」という一枚の紙で登記を通せる。株券が手元にあることは、あなたの防御にならない。防御になるのは、公告の日付を把握し、その前に価格決定の申立てを準備することだ。
商業登記法 60 条は、株券発行会社が会社法 171 条 1 項の全部取得条項付種類株式を取得し、その対価として株式を交付した場合の変更登記について添付書面を定める規定である。同法 59 条 1 項 2 号の書面、すなわち株券提出公告をしたことを証する書面または株式の全部について株券を発行していないことを証する書面の添付を要求する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
株主総会の特別決議によって、その種類の株式の全部を会社が取得できる旨の定めが付いた種類株式です。会社法 171 条 1 項に定義があり、少数株主の整理(スクイーズアウト)の手法として使われてきました。
会社法 219 条 1 項により、取得日の 1 か月以上前までに公告し、かつ株主および登録株式質権者に個別に通知する必要があります。この 1 か月がスケジュールの最上流にあり、遅れると全工程が後ろにずれます。
同法 59 条 1 項 2 号の書面、つまり株券提出公告をしたことを証する書面(公告を掲載した官報や日刊紙の該当ページ等)、または株式の全部について株券を発行していないことを証する書面です。
株主総会の特別決議が必要です。会社法 309 条 2 項により、議決権の過半数を有する株主が出席し、出席株主の議決権の 3 分の 2 以上の賛成で可決されます。3 分の 2 を握られていれば少数株主は決議自体を止められません。
会社法 915 条 1 項により、効力発生日から 2 週間以内に本店所在地で変更登記を申請します。期間を過ぎると代表者に過料の制裁が科される可能性があります。
商業登記法 24 条の却下事由に該当します。実務上はまず補正を求められますが、補正に応じられなければ却下となり、申請をやり直すことになります。クロージング日程に直接響きます。
できます。全部取得条項付種類株式の取得は特別決議で行われ、個々の株主の同意は不要です。反対株主に用意されているのは会社法 172 条の価格決定申立てという金銭的救済であって、取得自体を止める権利ではありません。
平成 26 年会社法改正で特別支配株主の株式等売渡請求(会社法 179 条)と株式併合の手続整備が行われて以降、実務の主流はそちらに移りました。ただし過去に実施された案件の登記や事業承継の場面では依然として論点になります。
登記手続との関係では不利になりません。60 条が求めるのは公告をしたことの証明であって、株券の回収完了の証明ではないためです。ただし対価を受け取る際に会社から株券の提出を求められるので、株券喪失登録(会社法 221 条以下)の手続が別途必要になる場合があります。業界裏話ヒント:喪失登録には登録から 1 年という待機期間があるため、取得日までに間に合わないケースがある。対価の受領は遅れても請求権自体は残るので、会社側と受領方法を先に書面で詰めておくと止血できる
登記事項証明書に「株券を発行する旨の定め」があるかどうかで判断できます。定めの記載があれば株券発行会社です。2006 年の会社法施行前から存続する会社は、定款を変えていなければこの定めが残っています。業界裏話ヒント:資本政策を動かす予定があるなら、その前に株券発行の定めを廃止する定款変更と登記を済ませておく。これだけで 60 条の添付書面も 1 か月の公告期間も工程から消える。司法書士は聞かれれば答えるが、依頼された手続の範囲外なので自分から提案しないことが多い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 商登法 60 条:全部取得条項付種類株式の取得と引換えの株式交付による変更登記の添付書面 | — |
| 適用の前提 | 株券発行会社であること(定款に株券発行の定めがあること) | — |
| 求められる証明 | 株券提出公告をしたことの証明、または株式の全部について株券を発行していないことの証明 | — |
| 違反したときの結果 | 添付漏れとして補正または却下、クロージング日程が後ろ倒しになる | — |
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