商業登記法 第63条(株券を発行する旨の定款の定めの廃止による変更の登記)
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株券を発行する旨の定款の定めの廃止による変更の登記の申請書には、会社法第二百十八条第一項の規定による公告をしたことを証する書面又は株式の全部について株券を発行していないことを証する書面を添付しなければならない。
この条文の基本情報
株券を発行する旨の定款の定めの廃止による変更の登記とは何ですか?
定義株券を発行する旨の定款の定めの廃止による変更の登記とは、商業登記法第63条に定められた規定で、「株券を発行する旨の定款の定めの廃止による変更の登記の申請書には、会社法第二百十八条第一項の規定による公告をしたことを証する書面又は株式の全部について株券を発行し…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第63条(株券を発行する旨の定款の定めの廃止による変更の登記)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第63条の条文原文は「株券を発行する旨の定款の定めの廃止による変更の登記の申請書には、会社法第二百十八条第一項の規定による公告をしたことを証する書面又は株式の全部について株券を発行し…」で始まります。
- 商業登記法第63条は第五節 株式会社の登記に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第63条の前の条は商業登記法第62条です。
- 商業登記法第63条の次の条は商業登記法第64条です。
- 商業登記法第63条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第63条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第63条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/63
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法63条は、株券廃止の変更登記の申請書に、会社法218条1項の公告を証する書面か、株式の全部について株券を発行していないことを証する書面の添付を求める規定である。
Q · 株券を発行しない会社に変えたいのですが、登記に何を添付すればいいですか?
株券を一枚も発行していなければ、代表者作成の証明書一枚で足ります
商業登記法63条により、株券廃止の定款変更登記の申請書には、会社法218条1項の公告をしたことを証する書面か、株式の全部について株券を発行していないことを証する書面のいずれかを添付します。株券を一枚も交付していない会社なら後者で足り、官報公告費用も1か月の待機期間も不要です。一枚でも交付済みなら公告と株主への通知が必要で、その日から1か月経過して初めて定款変更の効力が生じます。
解説
株券を発行する会社をやめる、その登記だけは書類一枚では通らない。商業登記法63条が要求するのは、会社法218条1項の公告をした証明書か、または「株式の全部について株券を一枚も発行していない」ことの証明書、そのどちらかだ。ここで多くの中小企業がつまずく。昭和から続く古い会社の定款には今も「当会社の株式については株券を発行する」と残っているのに、実際には株券を刷ったことが一度もない。この場合は後者の書面で済み、公告費用(官報で数万円)も1か月の待機期間も不要になる。逆に一枚でも交付済みなら、公告と株主への個別通知を経なければ、その定款変更の効力自体が発生しない。あなたの会社の登記が止まるかどうかは、金庫の奥の株券綴りを確認した瞬間に決まる。
法的な位置づけ
商業登記法63条は、株券を発行する旨の定款の定めの廃止による変更の登記について、その申請書に添付すべき書面を定める規定である。会社法218条1項による公告をしたことを証する書面、または株式の全部について株券を発行していないことを証する書面のいずれかの添付を要件とし、実体法上の効力発生要件の充足を登記手続に接続させる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.定款で株券発行の定めを特定する 現行定款の株式に関する条項を確認し、「当会社の株式については株券を発行する」旨の定めが残っているかを特定する。登記事項証明書の「株券を発行する旨の定め」欄も併せて照合する
- 2.株券の現物交付の有無を全株主について確認する 株主名簿と過去の総会議事録を突き合わせ、金庫・会計事務所の保管箱・株主本人への聞き取りで、株券が一枚でも交付されているかを確定させる。ここで分岐が決まる
- 3.株主総会の特別決議で定款を変更する 株券発行の定めを廃止する定款変更を、会社法466条・309条2項の特別決議により可決する。議事録には決議内容と効力発生日の考え方を明記する
- 4.分岐に応じて63条の添付書面を用意する 株券未発行なら代表取締役名義で「株式の全部について株券を発行していない」旨の証明書を作成する。発行済みなら定款所定の公告方法により会社法218条1項の公告を行い、株主へ個別通知し、公告掲載紙面を保存する
- 5.効力発生日から2週間以内に変更登記を申請する 申請書の原因年月日には、株券発行済みの場合は公告・通知の日から1か月を経過した日を記載する。決議日と誤記すると補正または取下げになるため、逆算を先に済ませる
よくある質問 AI による整理
Q1株券不発行会社への変更登記に必要な書類は?
株主総会議事録に加え、商業登記法63条の添付書面(会社法218条1項の公告を証する書面、または株式の全部について株券を発行していないことを証する書面)が必要です。
Q2株券廃止の効力はいつ発生しますか?
株券を現に発行している会社は、会社法218条1項の公告および株主への通知の日から1か月を経過した日に効力が生じます。一枚も発行していなければ決議で定めた日です。
Q3株券廃止の登記はいつまでにすればいい?
定款変更の効力が生じた日から2週間以内に本店所在地で変更登記を申請します(会社法915条1項)。懈怠は代表者個人への過料の対象です。
Q4株券不発行証明書は誰が作るのですか?
会社が自ら作成します。代表取締役名義で「株式の全部について株券を発行していない」旨を記載し、会社実印を押します。公的機関の認証は不要です。
Q5株券を一部だけ発行している場合はどうなる?
「全部について発行していない」証明書は使えません。会社法218条1項の公告と株主への個別通知を行い、1か月経過後に効力が生じます。
Q6株券廃止に株主総会の特別決議は必要?
必要です。株券発行の定めは定款記載事項のため、その廃止は定款変更にあたり、会社法466条・309条2項の特別決議によります。
Q7添付書面が足りないと登記はどうなる?
商業登記法24条により却下事由となります。さらに公告未了なら定款変更の効力自体が未発生で、補正ではなく取下げ・再申請になる場合があります。
Q8株券廃止後に古い株券が出てきたら有効?
定款変更の効力発生時に、株券発行会社が発行した株券は無効になります。株主の地位は株主名簿の記載で管理されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちは株券なんて作った記憶がないんですが、それを証明する書類ってどう作るんですか?
代表取締役が作成する証明書で足ります。「当会社は、株式の全部について株券を発行していないことを証明する」という趣旨の文面に会社名・代表者名・日付を記載し、会社実印を押すのが実務の通例です(商業登記法63条)。実務のポイント:この書面は公的機関の認証を要さないため、実質的に代表者の責任で完結します。だからこそ、実は一枚発行していたと後から発覚すると、証明書の内容が虚偽になる。株主名簿と過去の総会議事録を一度は突き合わせておく
Q2公告って必ず官報でやらないとダメですか? 費用を抑えたいんですが
公告方法は定款で定めた方法に従います(会社法939条1項)。定款で日刊新聞紙や電子公告を定めていればそちらで可能ですが、多くの中小企業は定款に「官報に掲載してする」と定めているため官報になります。実務のポイント:株券を一枚も発行していないなら、そもそも公告自体が不要で63条後段の証明書だけで通ります。公告費用と1か月の待機を回避できるかどうかは、株券の現物確認という数時間の作業にかかっている
間違えやすい点 AI による整理
- 「株主総会で定款変更を決議すれば、その日から株券不発行会社になる」と考えている経営者は多い。だが株券を現に発行している会社では、会社法218条1項の公告および株主への通知をした日から1か月を経過した日に効力が生じる。決議日と効力発生日がずれるという構造そのものが盲点で、登記申請書の「原因年月日」を誤記して補正になる典型例
- この添付書面要件は知っていても、その深刻度が理解されていない。書面が用意できなければ登記が却下されるだけでなく、そもそも定款変更の効力が発生していない可能性がある。効力未発生のまま株式を譲渡すれば、その譲渡の有効性まで連鎖的に揺らぐ。紙一枚の話が、資本構成の話になる
- 「株券を発行していない証明書は誰が作るのか、公的機関の証明が要るのでは」と問いを立てる人がいるが、その問い自体が的を外している。これは会社が自ら作成する書面(代表者作成の証明書)で足りる。法務局が求めているのは第三者の認証ではなく、代表者が責任を持って事実を証明する意思表示である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 商業登記法63条:株券廃止の定款変更登記の添付書面 | 商業登記法46条:株主総会議事録等の添付書面の通則 商業登記法24条:添付書面不備等による申請却下 |
| 求められる書面 | 会社法218条1項の公告を証する書面、または株券全部不発行の証明書 | 決議機関の議事録その他決議・同意を証する書面 書面そのものではなく、不備があった場合の効果を定める |
| 背後にある実体要件 | 会社法218条1項の公告・通知と1か月の期間経過(株券発行済みの場合) | 会社法466条・309条2項の定款変更特別決議 登記申請の形式的適法性 |
| 欠けた場合の帰結 | 却下に加え、定款変更の効力自体が未発生の可能性 | 決議の存在を証明できず登記不能 申請却下(補正可能なら補正) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は無実体発行を認め、公開発行会社では全面無実体化が進む。章程変更に伴う登記事項変更は主務機関への申請で処理され、日本のような公告+1か月の待機を一般的要件とはしていない
韓国は株主が個別に株券の不所持を申告できる制度に加え、電子登録制度を整備。日本の「会社全体として株券制度をやめる」定款変更とは制度設計の入口が異なる
ドイツは定款により株主の個別証券化請求権を排除できる構成をとる。登記は商業登記簿への電子申請で行われ、公証人の関与が前提となる点が日本と大きく異なる
米国は取締役会決議により無券面株式(uncertificated shares)を採用でき、株主への書面通知で足りる。州務長官への登記手続とは切り離されている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 先代から引き継いだ製造業。銀行融資の条件で「株券不発行会社にしてほしい」と言われ、株主総会で定款変更を決議した。ところが登記申請で法務局から補正の連絡。総会議事録だけでは足りず、63条の添付書面がないと通らない。決議の日付から効力発生日を逆算し直すことになる
- 事業承継のため株式を長男に譲渡したい。株券発行会社のままだと譲渡に株券の交付が必要(会社法128条1項)で、株券が行方不明なら譲渡自体が無効になる。だから先に株券不発行へ切り替える。ここで「株券を発行していない証明書」を代表取締役名義で作れるかどうかが、承継スケジュール全体を握る
- もし過去に一人だけ株券を受け取った創業メンバーがいたら? 全部不発行の証明書は使えない。会社法218条1項の公告と株主への個別通知を行い、公告日から1か月経過して初めて定款変更の効力が生じる。M&A のクロージング日が動く
- あと2週間で株式譲渡実行日。司法書士から「株券の現物か、不発行の証明書か、どちらか今日中に確認してください」と連絡が来る。金庫、会計事務所の保管箱、先代の自宅。探す場所は三つ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 定款を確認し「株券を発行する」旨の定めがあるか特定する2. 株券の現物が一枚でも交付されているか、金庫・会計事務所・株主本人に確認する3. 一枚も発行していないなら、代表取締役名義で「株式の全部について株券を発行していない」旨の証明書を作成し、株主総会議事録とともに添付する4. 発行済みなら会社法218条1項の公告(官報)と株主への個別通知を行い、公告掲載紙面を保存する。効力発生日は公告から1か月経過後
訴えられた側:1. 法務局から補正の連絡を受けたら、不足しているのが公告証明か不発行証明かを特定する2. 効力発生日の記載自体が誤っている場合は、申請の取下げと再申請が必要になるケースがある。補正で済むか取下げかを登記官に確認する3. 株券の一部発行が後から判明した場合、不発行証明書は使えない。公告からやり直す前提でスケジュールを再設計する
時効(請求できる期限):定款変更の効力が生じた日から2週間以内に本店所在地で変更登記を申請しなければならない(会社法915条1項)。株券発行済みの場合の効力発生日は、会社法218条1項の公告および通知の日から1か月を経過した日。登記懈怠は代表者個人への過料の対象(会社法976条1号)
学説
登記実務の通説:商業登記法63条の添付書面は、会社法218条1項が定める実体的な効力発生要件の充足を登記官が形式的審査により確認する手段であり、株券全部不発行の証明書は会社の代表者が作成すれば足り、第三者の認証を要しないと解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和38年(1963年) 新設:商法中の登記規定を手続法として独立させ、商業登記法を制定
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴う整備により株券不発行が原則形態となり、株券発行の定めの廃止に関する登記手続として本条が現在の内容に整えられた
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