要点商業登記法65条は、新株予約権の発行による変更登記の添付書面を定める。引受けの申込み又は総数引受契約を証する書面が必要で、払込期日が割当日より前なら払込証明書も加わる。
Q · ストックオプションを発行したら、登記には何を添付すればいいの?
引受けを証する書面が基本。払込証明書は払込期日が割当日より前のときだけ必要
商業登記法65条により、新株予約権の発行による変更の登記には、まず募集新株予約権の引受けの申込み又は会社法244条1項の総数引受契約を証する書面が必要です(1号)。払込みの期日を定め、その期日が割当日より前であるときに限り、払込みがあったことを証する書面が加わります(2号)。さらに会社法244条の2第5項の反対通知があったが株主総会決議による承認を要しない場合は、その旨を証する書面が必要です(3号)。ただし65条は新株予約権に固有の上乗せ部分にすぎず、議事録(商業登記法46条)や株主リスト(商業登記規則61条2項・3項)は別途必要です。
ストックオプションを社員に配ったスタートアップが最初につまずくのが、この条文である。新株予約権は割当日に成立する(会社法245条1項)。だから金銭の払込みがまだでも登記はできる。65条2号が払込証明書を求めるのは「払込みの期日を割当日より前に定めたとき」だけだ。ここが募集株式の発行(商業登記法56条)と決定的に違う。株式なら、払込みのない登記は通らない。逆に言えば、募集事項を決める取締役会で払込期日をどこに置くかを決めた瞬間、あなたの登記に必要な書面が一通増えるか減るかは既に確定している。さらに公開会社で支配株主が動く規模の発行なら、反対通知が来たかどうかで3号の書面が要る。添付書面のリストは、発行を決めた日の意思決定がそのまま形になったものである。
商業登記法65条は、新株予約権の発行による変更の登記の申請書に添付すべき書面を列挙する手続規定である。募集新株予約権の引受けの申込み又は会社法244条1項の総数引受契約を証する書面を基本とし、払込期日が割当日より前である場合の払込証明書、及び会社法244条の2第5項の反対通知があったが株主総会決議による承認を要しない場合の証明書を、それぞれ場面に応じて要求する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
割当日から2週間以内です(会社法915条1項)。起算点は払込日でも決議日でもなく、新株予約権が成立する割当日である点に注意してください。
引受けの申込み又は総数引受契約を証する書面が基本で、払込期日が割当日より前のときは払込証明書、反対通知があり株主総会決議を要しないときはその旨を証する書面が加わります。
払込みの期日を定め、かつその期日が割当日より前の場合のみ必要です(65条2号)。割当日と同日または割当日より後なら添付不要で、払込金額を定めない発行でも不要です。
減ります。引受人が何人いても会社法244条1項の契約書1通で足ります。個別申込方式なら引受人全員から申込書を回収する必要があり、1通でも欠けると補正になります。
期限後でも登記申請自体は受理されますが、代表取締役個人に100万円以下の過料が科される可能性があります(会社法976条1号)。会社の経費ではなく個人負担です。
資本金の増加額に連動しない定額(9万円)です。発行回数ごとに課されるため、小分けに何度も発行するほど累積します。最新の税額は改正状況をご確認ください。
株主総会で募集事項を決議した場合は必要です(商業登記規則61条2項・3項)。65条には一文字も書かれていませんが、欠けていれば補正の対象になります。
新株予約権の数、行使価額、行使期間などが登記事項です(会社法911条3項12号)。登記事項証明書は誰でも取得できるため、自社株の評価額が外部から読み取れます。
要ります。払込金額を定めない発行(会社法238条1項2号)でも、新株予約権の数や内容は登記事項なので(会社法911条3項12号)、割当日から2週間以内の変更登記が必要です。無償なら65条2号の払込証明書が不要になるだけです。業界裏話ヒント:登録免許税は資本金の増加に連動せず定額9万円。何個発行しても同額なので、小分けに何度も発行するほど税額が積み上がります。発行タイミングをまとめるだけで数十万円変わる(最新の改正状況をご確認ください)
要りません。65条3号は会社法244条の2第5項の反対通知があった場合の規定なので、通知がなければ添付不要です。厄介なのは、反対通知が来たうえで株主総会決議が不要なとき、その「不要であること」を証する書面が必要になる点です。業界裏話ヒント:反対株主の議決権が10分の1に満たなかったことを示すには、通知時点の株主名簿の写しなど数を裏付ける資料を自分で用意する。決議を省略できた根拠は、会社が立証する側に立たされる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる登記 | 商業登記法65条:新株予約権の発行による変更の登記 | — |
| 払込みと登記の関係 | 割当日に効力が生じるため、払込み前でも登記できる | — |
| 払込証明書の要否 | 払込期日を割当日より前に定めたときに限り必要(2号) | — |
| 支配権移動への配慮 | 反対通知があり総会決議を要しないときの証明書(3号、2014年改正で追加) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。