商業登記法 第83条
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- 吸収合併存続会社又は新設合併設立会社の本店の所在地を管轄する登記所においては、前条第三項の登記の申請のいずれかにつき第二十四条各号のいずれかに掲げる事由があるときは、これらの申請を共に却下しなければならない。
- 2.吸収合併存続会社又は新設合併設立会社の本店の所在地を管轄する登記所においては、前条第二項の場合において、吸収合併による変更の登記又は新設合併による設立の登記をしたときは、遅滞なく、その登記の日を同項の登記の申請書に記載し、これを吸収合併消滅会社又は新設合併消滅会社の本店の所在地を管轄する登記所に送付しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第83条は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第83条の条文原文は「吸収合併存続会社又は新設合併設立会社の本店の所在地を管轄する登記所においては、前条第三項の登記の申請のいずれかにつき第二十四条各号のいずれかに掲げる事由があると…」で始まります。
- 商業登記法第83条は第五節 株式会社の登記に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第83条の前の条は商業登記法第82条です。
- 商業登記法第83条の次の条は商業登記法第84条です。
- 商業登記法第83条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第83条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第83条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/83
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法83条1項は、合併の登記の同時申請のいずれかに24条の却下事由があるとき、登記所はこれらの申請を共に却下しなければならないと定める。一部のみの実行は認められない。
Q · 合併の登記って、一つでも書類に不備があったら全部やり直しになるんですか?
一つでも却下事由があれば、同時申請の登記は全部却下されます
商業登記法83条1項により、存続会社または設立会社の本店所在地を管轄する登記所は、82条3項で同時に申請された各登記のいずれかに24条各号の却下事由があるときは、これらの申請を共に却下しなければなりません。存続会社の変更登記と消滅会社の解散登記は運命を共にし、一部だけ実行されることはありません。吸収合併では効力発生日に権利義務が移転済みで登記のみ未了となり、新設合併では設立登記時に効力が生じるため、却下されると合併自体が未発生の状態に置かれます。
解説
合併の登記は、一枚の申請書では完結しない。存続会社(または新設会社)の本店を管轄する登記所に、消滅会社の解散登記の申請までひとまとめに提出する。83条1項が定めるのは、そのうち一つにでも24条の却下事由があれば、登記官は全部まとめて蹴るという仕組みだ。添付書面が一枚足りない、登録免許税の計算が数千円ずれている、その程度で合併登記の全体が止まる。あなたが吸収合併の当事者なら、効力発生日はすでに過ぎていて、権利義務は移転済みなのに登記だけが未了という宙吊り状態に置かれる。新設合併ならもっと深刻で、設立登記の日が会社の成立日であり合併の効力発生日そのもの(会社法754条1項、49条)だから、却下された瞬間、合併は法的に存在しなかったことになる。2項はその裏返しで、登記が通れば登記所同士が登記の日を送り合い、消滅会社側の解散登記の日付を揃える。全部通るか、全部止まるか。その二択しかない条文である。
法的な位置づけ
商業登記法83条は、合併の登記における一括却下と登記日の通知を定める規定である。1項は、存続会社または設立会社の本店所在地を管轄する登記所が、同時に申請された各登記のいずれかに24条各号の却下事由を認めたときは、全申請を共に却下すべきものとする。2項は、登記実行後に登記の日を消滅会社の管轄登記所へ送付する手続を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.効力発生日の2週間前までに登記所へ事前相談 申請書ドラフトと添付書面一式を持参して管轄登記所の事前相談を受ける。窓口で登記官が指摘した点を潰しておけば、本申請での却下事由を大幅に減らせる。一括却下のリスクを申請前に消せる事実上唯一のタイミング
- 2.消滅会社側の書面を存続会社側で一元点検 83条1項により消滅会社の不備が全申請を巻き込むため、消滅会社の株主総会議事録の日付、債権者保護手続の公告・催告の記録、印鑑証明書の有効期限を存続会社側の司法書士が全社分まとめて点検する
- 3.存続会社の本店所在地の登記所へ同時申請 商業登記法82条に従い、存続会社の変更登記(または設立登記)と消滅会社の解散登記を同一の登記所へ同時に申請する。登録免許税の計算誤りも24条の却下事由になり得るため、納付額を申請前に再計算する
- 4.補正連絡には期限内に対応、間に合わなければ取下げを判断 登記官から補正の連絡が入ったら、定められた期間内に補正する。期間内の補正が困難な場合は、却下決定が出る前に自ら取下げを行い、登録免許税の再使用証明の可否を登記官に確認する
- 5.登記完了後に対外手続を着手 登記事項証明書を取得してから、銀行口座、許認可、不動産の名義変更、取引先への通知を開始する。登記完了前にプレスリリースや契約締結日を確定させない設計にしておく
よくある質問 AI による整理
Q1商業登記法83条の一括却下とは?
合併の登記として同時に申請された複数の登記のうち、いずれか一つに24条の却下事由があれば、登記所が全申請をまとめて却下する仕組みです。一部だけ実行されることはありません。
Q2合併の登記はどこの登記所に申請しますか?
存続会社または設立会社の本店所在地を管轄する登記所に、消滅会社の解散登記も経由して同時に申請します(商業登記法82条)。消滅会社の管轄登記所へ直接出す方式ではありません。
Q3合併登記が却下されたら合併の効力はどうなりますか?
吸収合併は効力発生日に権利義務が移転済みで登記のみ未了となります。新設合併は設立登記により効力が生じるため(会社法754条1項)、却下されると合併は未発生の状態です。
Q4合併の登記はいつまでにする必要がありますか?
吸収合併による変更の登記は効力発生日から2週間以内が原則です(会社法921条)。登記懈怠は100万円以下の過料の対象となり得ます(会社法976条1号)。
Q5登記の補正期間はどのくらいですか?
商業登記法24条ただし書の「登記官が定めた相当の期間」で、実務上は数日程度にとどまることが多いとされます。期間の長短を決めるのは申請人ではなく登記官です。
Q6登記官の却下決定に不服がある場合は?
商業登記法142条の審査請求という手段があります。ただし実務上の解釈に幅があり、合併案件では不備を補正して再申請する方が結果として速いことが多いとされます。
Q7新設合併の会社成立日はいつですか?
設立登記の日が会社の成立日であり、合併の効力発生日そのものです(会社法49条、754条1項)。登記が実行されるまで新会社は法的に存在しません。
Q8消滅会社の解散登記は消滅会社が単独で申請しますか?
商業登記法82条2項により、存続会社の代表者が消滅会社を代表して申請し、存続会社の本店所在地を管轄する登記所を経由します。消滅会社が別途窓口に出す構造ではありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1合併登記が却下されたら、払った登録免許税は返ってくるんですか?
登記が実行されなかった以上、納付済みの登録免許税は過誤納金として還付の対象になる。ただし現金還付は手続を経るため時間がかかる。実務のポイント:却下決定が出る前に自ら取り下げれば、再使用証明を受けて次の申請にそのまま流用できる。司法書士が不備を察知した瞬間に取下げを急ぐのはこのためで、同じ結末でも資金と時間の傷が浅く済む(最新の改正状況をご確認ください)
Q2うちの会社の書類は完璧なのに、なぜ相手方の不備でこちらの登記まで却下されるんですか?
合併の登記は82条により存続会社の本店所在地の登記所へ同時に申請する構造になっており、83条1項が一つの却下事由で全体を却下すると定めているためである。片方だけ通ると、承継先のない解散会社が登記簿に残り公示が壊れる。実務のポイント:だから実務では存続会社側の司法書士が消滅会社の議事録や印鑑証明まで全部握って点検する。書類を各社に任せた案件ほど却下率が上がる
間違えやすい点 AI による整理
- 「却下されたらもう一度出せばいい」という発想は、問いの立て方そのものが誤っている。争点は再申請できるかではなく、再申請までの期間に合併の効力がどう扱われるかだ。吸収合併は効力発生日に権利義務が移転済みで登記のみ未了(会社法750条)、新設合併は効力そのものが未発生(会社法754条1項)。同じ却下でも、開く穴の深さが根本的に違う
- 一括却下という言葉は知っていても、その金銭的な深刻度は見落とされやすい。却下されると納付済みの登録免許税は還付手続に回るが、現金での還付には相応の時間がかかる。一方、却下決定が出る前に自ら取り下げれば再使用証明を受けて次の申請に流用できる。同じ不備でも、決定書が出る前に動いたかどうかで資金繰りと再申請の速度が変わる
- 申請人から見れば「不備があれば登記官が電話で教えてくれるもの」だが、法から見れば24条ただし書の補正は、登記官が定めた相当の期間内に申請人が直した場合に限って却下を免れるという例外にすぎない。連絡が来ることは権利ではないし、期間の長短を決めるのも申請人ではない。この落差が、担当者不在の一日で案件を潰す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 商業登記法83条:同時申請された合併登記の却下と登記日の送付 | 商業登記法82条:合併登記の経由申請と同時申請義務 商業登記法24条:登記申請一般の却下事由と補正 |
| 効果の及ぶ範囲 | 一つの却下事由で同時申請の全部を却下(全部通るか全部止まるか) | 申請の受付窓口と申請時期を一本化する 当該申請一件の却下または補正の機会 |
| 申請人が取れる手段 | 却下決定前の取下げ、補正後の再申請 | 存続会社側で全社分の書面を集約して申請 登記官が定めた相当の期間内に補正 商業登記法142条:却下処分への審査請求 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は登記所ではなく経済部(商業司・各地方主管機関)への登記申請であり、日本のような登記所間の経由・送付構造を持たない。合併の効力は登記を要件とせず契約と決議で生じる点も異なる
韓国も日本法を母法とする商業登記制度を持ち、合併登記の申請構造は近い。個別条文番号は要確認
ドイツは合併を Handelsregister への登記により効力発生とし、消滅会社の所在地の登記所と存続会社の登記所が連携する。登記が効力要件である点は日本の新設合併に近い
米国は裁判所や登記官の審査ではなく、州務長官への Certificate of Merger の提出(filing)により効力が生じる形式審査型。一括却下という概念自体が希薄
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 補正期限の当日、押印を一つ欠いた取締役会議事録を差し替えられなかったら、何が起きるか。存続会社の変更登記が却下されるだけでは終わらない。同時申請された消滅会社の解散登記も道連れで却下される。効力発生日はもう過ぎているのに、登記簿の上では二つの会社がそのまま並んで存在し続ける
- あなたは新設合併の設立登記を申請した。却下の通知が届く。会社はまだ生まれていない
- 上場企業の子会社整理で消滅会社が5社。うち1社の株主総会議事録の日付に齟齬があった。5社分の解散登記と存続会社の変更登記がまとめて止まり、プレスリリースで公表した合併完了日の訂正を検討する事態になる。登記官のカウンターの向こうで、IR部門の想定問答が崩れていく
取るべき行動
被害を受けた側:1. 却下の連絡を受けたら、まず対象が全申請なのか一部なのかを確認する。83条1項の適用場面なら、自社に非がなくても消滅会社側の不備で全滅する2. 決定書が出る前であれば取下げを検討、登録免許税の再使用証明の可否を登記官に確認3. 不備を補正して再申請、吸収合併なら効力は発生済みなので落ち着いて手続を組み直す4. 新設合併の場合は会社がまだ成立していないため、対外的な発表・契約締結の日付を全部点検する
訴えられた側:消滅会社側の当事者として臨む場合、1. 自社の解散登記が存続会社側の申請と運命を共にすることを前提に、書面の完成度を存続会社の司法書士と共有する2. 株主総会議事録の日付、債権者保護手続の公告・催告の記録、印鑑証明書の有効期限を提出前に自分でも点検3. 合併契約書に、登記が完了しなかった場合の費用負担と再申請の手順を書き込んでおく4. 取引先への通知は登記事項証明書の取得後に出す設計にする
時効(請求できる期限):補正期限は登記官が定める相当の期間(商業登記法24条ただし書)で、実務上は数日程度にとどまることが多い。吸収合併による変更の登記は効力発生日から2週間以内(会社法921条)、登記懈怠は100万円以下の過料の対象(会社法976条1号)。却下決定に不服がある場合は商業登記法142条の審査請求という道があるが、期間制限の有無を含め実務上の解釈が分かれており、通常は不備を補正して再申請する方が速い(最新の改正状況をご確認ください)
学説
実務通説:83条1項が瑕疵の所在を問わず全申請を却下するのは、存続会社と消滅会社の登記簿が同一の瞬間に連動して書き換わることを担保し、承継先のない解散会社が登記簿に残るという公示の破綻を防ぐためと説明される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和38年(1963年) 新設:商業登記法(昭和38年法律第125号)制定。従来の商法および非訟事件手続法に散在していた商業登記の手続規定を単行法として整備
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法制定に伴う整備法により商業登記法が大幅に改正され、合併の登記に関する条文が現行の82条・83条の構成に整理された(詳細は e-Gov 沿革をご確認ください)
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