商業登記法 第94条(設立の登記)
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- 設立の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
- 一定款
- 二合名会社を代表する社員が法人であるときは、次に掲げる書面
- 一当該法人の登記事項証明書。ただし、当該登記所の管轄区域内に当該法人の本店又は主たる事務所がある場合を除く。
- 二当該社員の職務を行うべき者の選任に関する書面
- 三当該社員の職務を行うべき者が就任を承諾したことを証する書面
- 三合名会社の社員(前号に規定する社員を除く。)が法人であるときは、同号イに掲げる書面。ただし、同号イただし書に規定する場合を除く。
この条文の基本情報
設立の登記とは何ですか?
定義設立の登記とは、商業登記法第94条に定められた規定で、「設立の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第94条(設立の登記)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第94条の条文原文は「設立の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。」で始まります。
- 商業登記法第94条は第六節に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第94条の前の条は商業登記法第93条です。
- 商業登記法第94条の次の条は商業登記法第95条です。
- 商業登記法第94条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第94条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第94条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/94
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法94条は、合名会社の設立登記の申請書に添付する書面を定める。原則は定款一通のみで、社員が法人であるときだけ当該法人に関する書面が追加される。
Q · 合名会社を作るとき、登記申請書には何を付けるんですか?
原則は定款一通だけ。社員が法人なら追加書面が要る
商業登記法94条により、合名会社の設立登記の申請書に添付するのは原則として定款一通です。株式会社の設立登記(同法47条)で必要な払込みがあったことを証する書面や設立時取締役の就任承諾書は不要です。ただし合名会社を代表する社員が法人であるとき、またはその他の社員が法人であるときは、当該法人の登記事項証明書や職務執行者の選任・就任承諾に関する書面を追加で添付します。添付書面に不備があれば申請は却下されます(同法24条)。
解説
株式会社を作った経験がある人ほど、この条文を読んで拍子抜けする。合名会社の設立登記に添付するのは、原則として定款一通だけである。株式会社なら公証人の認証を受けた定款、払込みがあったことを証する書面、設立時取締役の就任承諾書、印鑑証明書と、書類の束を積み上げる。合名会社にはそれがない。社員全員が会社の債務について個人の全財産で無限責任を負う構造だから、法は「いくら払い込んだか」を証明させる必要を持たない。例外は社員が法人であるとき。その場合だけ、当該法人の登記事項証明書、職務執行者の選任に関する書面、職務執行者の就任承諾書が加わる。つまりあなたが個人だけで合名会社を作るなら、定款を練り上げ、登録免許税六万円を納め、申請書に定款を綴じれば法人格は誕生する。逆に言えば、登記所に残る記録もその定款一通だけである。
法的な位置づけ
商業登記法94条は、合名会社の設立の登記の申請書に添付すべき書面を列挙する規定である。原則的な添付書面は定款一通に限られ、社員が法人である場合にのみ、当該法人に関する書面および職務執行者の選任・就任承諾に関する書面が追加的に要求される。株式会社の設立登記における添付書面規定と対をなす手続規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.定款を完成させる 商号、目的、本店の所在地、社員の氏名または名称および住所、社員全員が無限責任社員である旨、社員の出資の目的および価額または評価の標準を漏れなく記載する(会社法576条1項)。持分の相続、業務執行権の配分、損益分配の割合もこの段階で定める
- 2.社員が法人なら追加書面を手配する 合名会社を代表する社員または他の社員が法人である場合、当該法人の登記事項証明書、職務執行者の選任に関する書面(取締役会議事録等)、職務執行者の就任承諾書を用意する。会社法人等番号を申請書に記載すれば登記事項証明書の添付は省略できる(商業登記法19条の3)
- 3.設立登記申請書を作成する 商号、本店、目的、社員に関する事項、代表社員、公告方法などの登記事項を記載する。代理人が申請する場合は代理権限を証する書面も添付する(商業登記法18条)
- 4.登録免許税を納付して管轄法務局へ申請する 登録免許税六万円分の収入印紙を貼付し、本店所在地を管轄する法務局に申請する。合名会社は本店所在地における設立の登記によって成立する(会社法579条)。補正の連絡は電話で来るため、日中つながる番号を記載する
- 5.登記完了後の実務を進める 登記事項証明書と印鑑証明書を取得し、税務署・都道府県税事務所・市町村への設立届出、社会保険の手続、法人口座の開設に進む。合名会社は件数が少なく金融機関の実態確認が慎重になりやすいため、定款の事業目的を具体的に説明できるようにしておく
よくある質問 AI による整理
Q1合名会社の設立登記に必要な添付書面は?
商業登記法94条により原則は定款一通です。社員が法人であるときのみ、当該法人の登記事項証明書や職務執行者の選任・就任承諾に関する書面が加わります。
Q2合名会社の定款に公証人の認証は必要ですか?
不要です。持分会社の定款認証は法定されておらず、社員全員が作成し署名または記名押印すれば足ります。株式会社との大きな違いの一つです。
Q3合名会社の設立登記に払込証明書は要りますか?
要りません。社員が無限責任を負う構造のため、会社財産の額を債権者保護の要としておらず、出資の履行を証明させる書面は94条に列挙されていません。
Q4合名会社の設立の登録免許税はいくらですか?
登録免許税法上、持分会社の設立登記は六万円です。株式会社は資本金額の1000分の7、最低十五万円のため、設立コストに明確な差が出ます。
Q5法人が合名会社の社員になれますか?
なれます。株式会社の取締役と異なり持分会社の社員に法人資格の制限はなく、その場合は職務執行者を選任し(会社法598条)、関連書面を登記申請に添付します。
Q6職務執行者とは何をする人ですか?
法人が業務執行社員である場合に、その法人に代わって職務を行う自然人です。会社法598条に基づき選任され、選任書面と就任承諾書が登記の添付書面になります。
Q7登記事項証明書の添付は省略できますか?
申請書に会社法人等番号を記載すれば省略できます(商業登記法19条の3)。添付する場合は作成後三か月以内のものに限られます(同19条の2)。
Q8添付書面が足りないと登記はどうなりますか?
登記官から補正を求められ、応じなければ申請は却下されます(商業登記法24条)。定款の記載が不明確な場合も同様に手続が止まります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1株式会社と合名会社って、作るときの費用ってそんなに変わるんですか?
変わる。合名会社は公証人の定款認証が不要で、登録免許税も一律六万円。株式会社は認証費用に加え登録免許税十五万円からとなる。添付書面も本条のとおり原則定款一通で、払込みを証する書面も就任承諾書も不要だ。実務のポイント:安さの正体は無限責任である(会社法580条)。差額の十数万円は、倒れたとき自宅と預金が回収対象になる対価を先に受け取っているだけだ
Q2社員として法人を入れる場合、その法人の登記事項証明書は毎回取り直しですか?
申請書に会社法人等番号を記載すれば添付を省略できる(商業登記法19条の3)。添付する場合は作成後三か月以内のものに限られる(同19条の2)。実務のポイント:設立自体は定款だけで通るが、詰まるのはその後の金融機関の法人口座開設である。合名会社は件数が少なく、審査担当者が実態確認に慎重になりやすい。定款の事業目的を具体的に書いておくと、この段階の説明が段違いに楽になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「合名会社の設立には何の書類が要るのか」という問いの立て方そのものがずれている。添付書面が定款一通で足りるのは、社員が会社の債務を個人の全財産で負うという代償を先に払っているからだ。数えるべきは書類の枚数ではなく、自宅と預金を差し出す覚悟の有無である
- 定款認証が不要だという事実は広く知られている。だがその深刻さは知られていない。公証人が目を通さないということは、定款の欠陥を事前に指摘してくれる第三者が一人もいないということだ。登記官が見るのは添付書面が揃っているかどうかであって、その定款があなたの事業や将来の持分承継に耐えるかは審査の対象外である
- あなたにとって「社員」は従業員を指す言葉だが、会社法と商業登記法における「社員」は出資者であり、無限責任を負う当事者を指す。この語のずれを抱えたまま定款のひな型を埋めると、自分が何に署名したのか分からないまま責任だけが確定する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 根拠条文 | 商業登記法94条:合名会社の設立登記添付書面 | 商業登記法47条:株式会社の設立登記添付書面 商業登記法24条:添付書面不備による却下 |
| 添付書面の量 | 原則として定款一通のみ | 認証を受けた定款、払込みを証する書面、就任承諾書など多数 書面の欠缺は補正または却下の対象 |
| 定款認証の要否 | 不要(持分会社のため公証人の認証は法定されていない) | 必要(公証人の認証を受けた定款) 認証欠缺は却下事由となりうる |
| 法人が構成員となる場合 | 法人社員可、職務執行者の選任書面等を追加添付 | 取締役に法人は就任不可(会社法331条1項1号) 追加書面の不足も却下事由 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も無限公司の設立には章程を中心とした書類提出で足りるが、主管機関は裁判所ではなく経済部であり、登記が司法機関ではなく行政機関の管轄である点が日本と根本的に異なる
韓国も合名会社の設立登記事項を商法に、手続を商業登記法に置く分離構造で、日本法の影響が明確。定款認証を要しない点も共通する
ドイツの合名会社は商業登記所への届出義務があるが、登記は原則として宣言的効力にとどまり、登記により初めて会社が成立する日本の構造(会社法579条)とは効力が異なる
米国の general partnership は登録なしに合意のみで成立するのが原則で、州への登録は権限公示のための任意手続。設立登記を成立要件とする日本とは出発点が逆である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし取引先から「今月中に法人名義でないと発注できない」と言われたら、どうする? 合名会社には公証人の定款認証という関門がないぶん、定款を固めて申請すれば登記完了まで数日で届く。残り十日で法人格が要る場面では、この一手間の差が受注できるかどうかを分ける。
- グループ会社を社員に据えて合名会社を作る。その瞬間に必要になるのが、職務執行者の選任に関する書面と就任承諾書だ。誰を職務執行者に置くかで、日々の決裁スピードが決まる。
- 自作の定款を持って法務局の窓口に立ったが、社員の出資の目的の書き方が曖昧だと止められた。合名会社は金銭以外に労務や信用を出資できる珍しい形態で(会社法576条1項6号)、その自由度のぶん定款の記載が緩いと登記官は先に進めない。補正に応じなければ申請は却下される(商業登記法24条)。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 定款を先に完成させる。商号、目的、本店、社員の氏名住所、社員が無限責任社員である旨、出資の目的と価額(会社法576条1項)を漏らさない2. 持分の相続と業務執行権の配分をこの段階で定款に入れる3. 社員に法人がいれば、選任に関する書面と就任承諾書を定款と同じ日程で手配し、登記事項証明書は会社法人等番号記載で省略を検討4. 登録免許税六万円の収入印紙を貼り、管轄法務局へ申請。補正の連絡は電話で来るので、日中つながる番号を書く
訴えられた側:1. 自社が社員として参加する側なら、まず職務執行者を誰にするかを取締役会または業務執行の決定手続で正式に決め、その議事録を選任に関する書面として残す2. 職務執行者本人の就任承諾書を実印運用も含め法務局の取扱いに合わせて用意する3. 合名会社の社員となった法人は、その会社の債務について無限責任を負う立場に入る(会社法580条)。参加前に子会社化や合同会社の利用と比較しておく4. 定款の持分譲渡条項を確認し、抜けられる設計になっているかを見る
時効(請求できる期限):設立の登記そのものに申請期限はない。合名会社は本店所在地における設立の登記によって成立するため(会社法579条)、登記しない限り会社が存在しないという構造だからである。ただし添付する登記事項証明書は作成後三か月以内のものに限られ(商業登記法19条の2)、この三か月が実務上の唯一の時計になる
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う整備 会社法の制定により持分会社の類型が再編され、合名会社の設立登記に関する添付書面規定も現行の構成へ整理されたと解されるが、条文番号の移動と改正回数は原資料での検証が必要(要検証)
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