要点所得税法177条は、完全子法人株式等または3分の1超保有の配当について、2023年10月以後の支払分から源泉徴収を不適用とする規定である。
Q · グループ会社間の配当も、源泉徴収されるんですか?
完全子会社や3分の1超保有なら2023年10月から源泉徴収は不要です。
所得税法177条により、内国法人が受け取る配当のうち、完全子法人株式等(100%保有、1項)または発行済株式の3分の1超を保有する他の内国法人の株式等(2項)に係るものは、2023年10月1日以後の支払分から源泉徴収されません。従来は配当額の20.42%が源泉所得税として天引きされ、後に法人税額から控除・還付されていましたが、この往復事務と資金拘束が解消されました。ただし一般社団法人等は適用対象から除外され、原則どおり源泉徴収されます。
決算のたびに、傘下の事業会社から持株会社へ配当が流れる。従来はその瞬間、配当額の20.42%が源泉所得税として天引きされ、国税庁にいったん吸い上げられていた。受け取る側の法人税申告で控除・還付されるとはいえ、その間、数千万円規模の現金が何か月も塩漬けになる。所得税法177条は、この無駄な往復を止めた条文だ。あなたの会社が相手法人の株式を100%持つ(完全子法人株式等)か、発行済株式の3分の1超を持つ場合、2023年10月1日以後に支払われる配当については、そもそも源泉徴収しない。つまり配当は満額そのまま親会社に入る。グループ内の資金効率を根本から変えた改正であり、もし今も経理が惰性で源泉徴収しているなら、あなたは意味なく現金を眠らせている。
所得税法177条は、内国法人が受け取る配当のうち、完全子法人株式等に係るもの(1項)、及び発行済株式の3分の1超を保有する他の内国法人の株式等に係るもの(2項)について、課税所得の範囲・課税標準・税率に関する規定を適用せず、源泉徴収を行わない旨を定める規定である。一般社団法人等は適用対象から除外され、2023年10月1日以後に支払を受ける配当に適用される。
配当等の額の計算期間を通じて100%の持株関係(完全支配関係)がある他の内国法人の株式等をいい、法人税法23条5項に定義されます。所得税法177条1項の源泉不適用の要件です。
令和4年度税制改正で新設され、2023年(令和5年)10月1日以後に支払を受ける配当から適用されます。それ以前の配当は原則どおり源泉徴収されます。
所得税15%に復興特別所得税0.42%(所得税額の2.1%)を加えた合計20.42%です。177条が適用されればこの天引き自体が発生しません。
配当の基準日時点の持株比率で判定され、その時点で凍結されます。基準日を過ぎてから買い増しても遡及適用されず、源泉徴収の要否は変わりません。
されます。公益社団・財団法人を除く一般社団法人・一般財団法人、労働者協同組合、人格のない社団等(一般社団法人等)は177条の適用対象から除外され、原則どおり源泉徴収されます。
取り戻せる場合があります。177条の適用対象なのに天引きされた分は、支払法人と連携し更正の請求等で是正でき、原則として法定申告期限から5年以内が期限です。
177条は内国法人が支払う配当が対象です。外国子会社配当は外国子会社配当益金不算入制度(法人税法23条の2)など別の枠組みで扱われ、177条の直接の対象ではありません。
除かれます。177条2項は分母となる発行済株式等から他の内国法人が有する自己株式を除いて3分の1超を判定するため、自己株式が多い会社では実質比率が上がる場合があります。
2023年10月1日以後に支払われる配当が対象です。相手法人株式を100%持つ完全子法人株式等(177条1項)か、発行済株式の3分の1超を持つ場合(同2項)は源泉徴収が不要です。業界裏話ヒント:会計ソフトや経理運用が改正前の設定のままで、惰性で源泉徴収を続ける会社が実は多い。天引き分は最終的に還付されますが、その間グループの現金が数か月眠る。自社が対象か決算前に確認するだけで資金繰りが変わる
なりません。177条2項の要件は『3分の1超』で、ちょうど3分の1では源泉徴収が必要です。しかも判定は配当の基準日時点の持株比率で行われます。業界裏話ヒント:持株比率の分母となる発行済株式総数からは、その会社が持つ自己株式が除かれます。自己株式が多い会社では見かけより実質比率が高くなり、3分の1超の判定が有利に動くことがある。境界線上なら分母の中身まで確認する価値がある
かかる場合があります。177条が消したのは源泉徴収という前払いの往復だけで、受け取った配当が法人税の課税対象になるかは別の話です。ただし完全子法人株式等や関連法人株式等の配当は、法人税法23条の受取配当等の益金不算入で課税所得から大きく外れます。業界裏話ヒント:源泉徴収の不適用(177条)と益金不算入(法人税法23条)は別制度でセット運用される。177条で天引きが消え、23条で課税もほぼ消える。両方合わせて初めてグループ配当の手取りが最大化する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 役割 | 所得税法177条:特定の配当の源泉徴収を不適用とする特例 | — |
| 適用対象 | 完全子法人株式等・3分の1超保有の配当(一般社団法人等を除く内国法人) | — |
| 効果 | 源泉徴収ゼロで配当を満額受領 | — |
| 適用時期 | 2023年10月1日以後の支払分から | — |
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