要点雇用保険法 83 条は、事業主が届出義務違反、証明書交付の拒否、検査忌避など五つの類型に該当した場合、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処すると定める規定である。
Q · 離職票のもとになる証明書を出さない会社に、刑事罰はあるの?
事業主に六月以下の拘禁刑か三十万円以下の罰金を科す規定です
雇用保険法 83 条は、事業主が①第 7 条の届出義務違反、②第 73 条違反(確認請求を理由とする不利益取扱い)、③第 76 条第 1 項の報告命令違反、④第 76 条第 3 項の証明書交付拒否、⑤第 79 条第 1 項の質問検査の拒否・妨害・忌避のいずれかに該当する場合、六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金に処すると定めます。労働者側から見れば、離職に必要な証明書を正当な理由なく拒む行為が刑事罰の対象になるということです。法人の場合は 86 条の両罰規定により、行為者と法人の双方に罰金が科されます。
退職した会社が離職票のもとになる離職証明書を出さない。パートを雇用保険に入れないまま何年も放置している。労働局の職員が来ても「忙しい」と追い返す。これらはすべて、事業主の側に六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金という刑事罰が待っている行為である。雇用保険法 83 条は、五つの違反類型を並べた事業主専用の罰則条文だ。中でもあなたが握っておくべきは 2 号と 4 号。2 号は、労働者が「自分は雇用保険に入っているのか」とハローワークに確認請求したことを理由に解雇や不利益な扱いをした事業主を罰する。4 号は、失業給付を受けるために必要な証明書の交付を正当な理由なく拒んだ事業主を罰する。つまり、あなたが会社に何かを求めたとき、会社が「出せない」「やめておけ」と返す場面の多くは、会社側にとって刑事リスクを負う分岐点になっている。その事実を知っているかどうかで、あなたが送る一通のメールの文面が変わる。
雇用保険法第 83 条は、事業主を名宛人とする罰則規定であり、第 7 条の届出義務違反、第 73 条の不利益取扱い禁止違反、第 76 条第 1 項の報告命令違反、第 76 条第 3 項の証明書交付拒否、第 79 条第 1 項の質問検査の拒否・妨害・忌避という五つの類型について、六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金を定める。
事業主専用の罰則規定です。届出義務違反、不利益取扱い、報告義務違反、証明書交付拒否、検査忌避の五類型に、六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金を定めています。
正当な理由なく拒めば違法です。76 条 3 項が交付義務を定め、違反は 83 条 4 号の刑事罰の対象になります。事務が煩雑、退職の経緯に不満がある、は正当な理由になりません。
あります。7 条の届出をしなかった、または偽りの届出をした事業主は 83 条 1 号の対象です。損害が発生していなくても、届出を怠った時点で構成要件を満たします。
被保険者でなくなった日の翌日から 10 日以内です(雇用保険法施行規則 7 条)。この期限を過ぎたら、催促を口頭から書面・メールに切り替える目安になります。
拘禁刑は懲役と禁錮を一本化した自由刑で、2025 年 6 月 1 日から施行されました。本条の法定刑も「六月以下の懲役」から「六月以下の拘禁刑」に改められています。
86 条の両罰規定により、違反行為をした行為者本人と法人の双方に罰金が科される建て付けです。担当者一人の判断で処理させてはいけない理由がここにあります。
79 条 1 項の質問に答弁しない、偽りの陳述をする、検査を拒み・妨げ・忌避した場合、83 条 5 号に該当しうります。繁忙を理由にした追い返しも忌避と評価される余地があります。
73 条は確認請求を理由とする解雇その他の不利益取扱いを禁じており、違反した事業主は 83 条 2 号の対象です。請求日と処遇変更日の記録を残して労働局へ持ち込んでください。
76 条 3 項により、事業主は失業等給付に必要な証明書の交付を正当な理由なく拒めず、拒めば 83 条 4 号の罰則対象になる。実務ではハローワークに離職票交付の申請を行い、ハローワークから事業主へ督促がかかる。業界裏話ヒント:告発を口にする前に「ハローワークに相談に行きます」と伝えるだけで大半は動く。事業主が本当に嫌がるのは刑罰より、調査が他の未加入者にも波及することだからだ
8 条の確認請求で争える。遡及は原則 2 年前までだが、給与から雇用保険料が控除されていたことが確認できる期間は 2 年を超えて遡及できる(14 条 2 項)。会社の届出義務違反は 83 条 1 号の対象。業界裏話ヒント:請求したことを理由とする解雇や不利益取扱いは 73 条違反で 83 条 2 号にあたる。この二つの条番号を先に押さえておくと、在職中に請求するという選択肢が現実的になる
実務上、直ちに起訴される例は稀で、労働局の是正指導と遡及届出、保険料の遡及徴収(労働保険の保険料の徴収等に関する法律)が先行するのが通例。ただし意図的な隠蔽や虚偽の届出は評価が変わる。業界裏話ヒント:調査で未加入者が一人見つかると、全従業員の遡及点検に発展する。自主的に遡及届を出すのと調査で掘り出されるのとでは、追徴の範囲も担当官の見方も別物になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 名宛人 | 雇用保険法 83 条:事業主(行為者本人) | — |
| 対象行為 | 届出違反・不利益取扱い・報告義務違反・証明書交付拒否・検査忌避の五類型 | — |
| 効果 | 六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金 | — |
| 労働者側の使い方 | 離職証明書・被保険者資格を動かす交渉カード | — |
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