民事訴訟法 第127条(受継の通知)
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訴訟手続の受継の申立てがあった場合には、裁判所は、相手方に通知しなければならない。
この条文の基本情報
受継の通知とは何ですか?
定義受継の通知とは、民事訴訟法第127条に定められた規定で、「訴訟手続の受継の申立てがあった場合には、裁判所は、相手方に通知しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第127条(受継の通知)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第127条の条文原文は「訴訟手続の受継の申立てがあった場合には、裁判所は、相手方に通知しなければならない。」で始まります。
- 民事訴訟法第127条は第六節 訴訟手続の中断及び中止に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第127条の前の条は民事訴訟法第126条です。
- 民事訴訟法第127条の次の条は民事訴訟法第128条です。
- 民事訴訟法第127条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第127条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第127条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/127
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法127条は、受継の申立てがあった場合に裁判所が相手方へ通知する義務を定める。この通知の到達により、中断していた控訴期間などの訴訟期間が再び進行を始める。
Q · 裁判の途中で相手が亡くなって受継の申立てがあったら、私には何か連絡が来るの?
はい、裁判所から必ず受継の通知が届きます
民事訴訟法127条により、受継の申立てがあれば裁判所は相手方であるあなたに必ず通知します。重要なのはこの通知の到達日です。当事者の死亡や法人の合併で中断していた控訴・上告などの訴訟期間が、通知をきっかけに再び進み出すことがあるためです。通知には誰が新しい当事者になったかも記載されます。見落とすと知らぬ間に上訴の機会を失うため、到達日の記録と期間の再計算を最優先にしてください。
解説
裁判の途中で相手方が死んだら、その訴訟はどうなるのか。多くの人は「相手が消えたから終わり」あるいは「相手が消えたから自動で勝ち」と思っている。どちらも違う。当事者の死亡、法人の合併、破産などが起きると訴訟手続は一旦「中断」し、その地位を引き継ぐ者(相続人や合併後の法人)が「受継の申立て」をして、戦いはそのまま続く。あなたが知っておくべきは、この127条がその転換点で動くということだ。受継の申立てがあると、裁判所はあなた(相手方)に必ず通知しなければならない。なぜこれが重要か。通知が来て初めて、止まっていた控訴期間や上告期間などの「時計」が再び動き出すからだ。通知を見落とせば、知らないうちに期間が進み、反論や上訴の機会を失う。誰が新しい当事者になったのか、いつから期間が再起算されるのか、その全部がこの一通の通知に書かれている。
法的な位置づけ
民事訴訟法127条は、訴訟手続の受継の申立てがあった場合における裁判所の通知義務を定める規定である。当事者の死亡、法人の合併、破産などで手続が中断した後、承継者の受継申立てを受けて裁判所が相手方に通知することにより、中断していた手続の再開と訴訟期間の再起算が当事者に可視化される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.中断事由と承継者の特定 相手方の死亡・合併・破産など中断事由を把握したら、まず承継者が誰かを確定する。相続なら戸籍、法人なら登記事項証明書、破産なら破産管財人を調べる
- 2.相手側が動かないなら自分から受継を申し立てる 承継者が受継を申し立てず手続が宙に浮いたままなら、相手方であるあなたから承継者を相手取って受継の申立てを行い、手続を再起動させる
- 3.受継通知の到達日を記録し期間を再計算 裁判所からの受継通知が届いたら到達日を必ず記録し、再起算される控訴期間・上告期間を真っ先に計算する。机に放置せず即日着手する
- 4.相続放棄の有無を確認してから対応 通知の名宛人に相続放棄をした者が混じっていないか確認する。放棄者は当事者にならないため、放棄申述受理証明で正当な承継者を確定してから反論を組み立てる
よくある質問 AI による整理
Q1受継の通知とは何ですか?
受継の申立てがあった事実を裁判所が相手方に知らせる通知です。民事訴訟法127条が根拠で、中断していた手続の再開と訴訟期間の再起算を当事者に知らせる役割を持ちます。
Q2訴訟手続の中断とは何ですか?
当事者の死亡、法人の合併、破産などで訴訟が一旦止まる状態です。中断中は訴訟期間の進行も停止しますが、受継または続行命令で手続は再び動き出します。
Q3受継の申立ては誰ができますか?
承継者(相続人・存続会社・破産管財人など)だけでなく、相手方も申し立てられます。相手が動かず手続が宙に浮いたままなら、こちらから承継者を相手取って申し立てられます。
Q4受継の通知が届いたら訴訟期間はいつから再開しますか?
中断で停止していた控訴・上告などの訴訟期間は、受継通知の到達または裁判所の続行命令により再び進行を始めます。到達日の記録が極めて重要です。
Q5当事者が法人合併した場合の受継はどうなりますか?
合併で消滅した法人の訴訟上の地位は存続会社・新設会社が承継します。受継の申立てと裁判所の通知により、新しい当事者が誰かが明らかになります。
Q6相続放棄した人にも受継の通知は届きますか?
相続放棄をした人は承継者にならないため当事者となりません。戸籍や放棄申述受理証明で正当な承継者を確定してから手続を進める必要があります。
Q7受継の申立てに出訴期間はありますか?
受継の申立て自体に特定の出訴期間はありません。ただし中断中に停止していた訴訟期間は通知到達で再起算されるため、放置すると期間徒過の危険があります。
Q8受継の申立てを裁判所が認めない場合はどうなりますか?
受継の申立ての許否は裁判所が判断します(民訴126条)。理由がないと判断されれば申立ては却下され、正当な承継者による改めての受継が必要になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1裁判の途中で相手が亡くなったら、訴え自体が消えてやり直しになるんですか?
やり直しにはなりません。当事者の死亡で手続は一旦中断しますが(民事訴訟法124条)、相続人などの承継者が受継の申立てをすれば、これまでの証拠調べや主張はそのまま引き継がれて続行します。中断中の通知が127条です。実務のポイント:相手側が受継を申し立てないまま放置することがありますが、その場合はあなたの側から相続人を相手に受継を申し立てられます。待っているだけだと相手の時間稼ぎを許すので、こちらから動けることを知っておくと交渉でも強い
Q2受継の通知が届きました。これって私は何かしないといけないんですか?
通知自体に返信義務はありませんが、重要なのは到達日です。中断していた控訴期間などの訴訟期間が、この通知をきっかけに再び進み出すことがあるからです。誰が新しい当事者になったかも通知で確認してください。実務のポイント:相続放棄をした人が通知の名宛人に混じっていることがあります。放棄者は相手にならないので、戸籍や放棄申述受理証明で承継者を確定してから手続を進めないと、無駄な攻防に時間を取られる(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「相手が死んだら訴訟も消えて、貸した金は取り戻せない」と思い込んでいる人が多い。実際は逆で、訴訟上の地位は相続人に承継され、手続はそのまま続く。死亡で消えるのは相手という個人であって、あなたの請求権そのものではない。諦めて取り下げてしまうのが本当の損失だ
- 受継の通知が来ても「自分が申し立てたわけじゃないから関係ない」と放置しがちだが、この通知の本当の意味は、止まっていた訴訟期間の時計が再び動き出したという合図である点を見落としている。通知の到達こそが、控訴・上告などの期間再起算の起点になりうる。関係ないどころか、あなたの持ち時間が再び減り始めた瞬間だ
- 「受継は相続人など引き継ぐ側だけがやるもの」と思われているが、相手方であるあなた自身も受継の申立てができる。相続人がいつまでも申し立てず手続が宙に浮いたままなら、あなたから相続人を相手に受継を申し立てて、裁判を前に進められる。待つだけが選択肢ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 民訴127条:受継申立て時の裁判所の相手方への通知義務 | 民訴124条:訴訟手続の中断及び受継の基本規定 民訴129条:裁判所による続行命令 |
| 発動の主体 | 裁判所(受継申立てを受けて通知する) | 承継者または相手方(受継を申し立てる) 裁判所(職権で手続続行を命じる) |
| 中断解消との関係 | 受継による解消を相手方に可視化する手続 | 受継により中断を解消する原則的手段 受継がなくても裁判所が中断を解消する補充的手段 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も当事者死亡で訴訟程序が停止し、承受訴訟の聲明により続行する。相手方からも承受の聲明ができる点は日本と類似する
韓国も訴訟手続の中断と受継(수계)の枠組みを持ち、受継申立てに対する裁判所の判断と相手方の関与を保障する
ドイツでは当事者の死亡で手続が中断(Unterbrechung)し、再開(Aufnahme)は書面の送達(Zustellung)によって行われる。日本の通知制度の源流に位置する
米国では当事者死亡時に Rule 25(a) により当事者の交替(substitution)が行われ、交替申立ての送達・通知が要件とされる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 貸金返還訴訟の途中で被告が病死した。訴訟は中断するが、相続人が受継を申し立てれば手続は続く。裁判所からあなたに受継通知が届いた瞬間、止まっていた期間が再び走り出す。誰が相続人として相手に立つのか、相続放棄をした人は外れるのか、通知の名宛人を確認しないと反論の組み立てを誤る
- あなたが原告として大企業を訴えている最中、その会社が別会社に吸収合併された。被告は消滅したように見えるが、訴訟上の地位は合併後の存続会社が承継する。受継の申立てと裁判所の通知で、あなたは新しい相手の名を知る。合併を理由に訴訟が消えると思って油断すると、相手だけが粛々と手続を進める
- もし、判決直前に相手方が死亡し、相続人が受継を申し立てたという通知が届いたら、あなたに残された時間はどれだけある? 通知を受け取った時点から控訴期間などの計算が再開する。机に放り投げて数日寝かせれば、その分だけ反撃に使える時間が削られていく
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手方の死亡・合併・破産など中断事由を把握したら、まず承継者(相続人、存続会社、破産管財人)が誰かを調べる。相続なら戸籍、法人なら登記事項証明書で確定する2. 相手側が受継を申し立てないなら、あなたから承継者を相手取って受継の申立てを行い、手続を再起動させる3. 裁判所からの受継通知が届いたら到達日を記録し、再起算される期間を即計算4. 相続放棄の可能性がある相続人を相手にしていないか、放棄の有無を確認してから手続を進める
訴えられた側:1. あなたの側で当事者の死亡・合併が起きた場合、承継者と協議し、誰が受継するか、放棄するかを早期に決める2. 受継を相手方から申し立てられ通知が届いたら、自分が正当な承継者か、相続放棄や限定承認の余地がないかを確認3. 中断中は期間が進行しないが、受継または裁判所の続行命令で再び動き出す点に注意4. 承継の事実関係に争いがあれば、受継の許否について裁判所に意見を述べ、誤った当事者での続行を防ぐ
時効(請求できる期限):受継の申立て自体に特定の出訴期間はないが、中断中は控訴・上告などの訴訟期間の進行が停止し(民事訴訟法132条、現行効力を要確認)、受継の通知の到達または裁判所の続行命令によって期間が再び進行を始める。通知到達日の確認を怠ると、再起算された期間を徒過する危険がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:中断・受継制度の趣旨は、当事者の死亡・法人消滅等が生じても、既に積み上げた審理を白紙に戻さず承継者が引き継げるようにする訴訟経済の要請と、新当事者の登場を相手方に可視化する手続保障の要請とを調整する点にある。127条の通知はこの後者を担保する規定と解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により、旧法下の中断・受継規定が現行の124〜129条として整理され、受継申立て時の通知義務が本条に置かれた。
- 2.令和4年(2022年) 改正:民事訴訟手続の IT 化を内容とする改正が成立し、民事訴訟法全体で電磁的記録・オンライン手続への対応が進められた(条文の位置・運用の整理)。
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