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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第132条の2(訴えの提起前における照会)

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  1. 訴えを提起しようとする者が訴えの被告となるべき者に対し訴えの提起を予告する通知(以下この章において「予告通知」という。)を書面でした場合には、その予告通知をした者(以下この章において「予告通知者」という。)は、その予告通知を受けた者(以下この章において「被予告通知者」という。)に対し、その予告通知をした日から四月以内に限り、訴えの提起前に、訴えを提起した場合の主張又は立証を準備するために必要であることが明らかな事項について、相当の期間を定めて、書面により、又は被予告通知者の選択により書面若しくは電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって最高裁判所規則で定めるものをいう。以下同じ。)のいずれかにより回答するよう、書面により照会をすることができる。ただし、その照会が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
  2. 一第百六十三条第一項各号のいずれかに該当する照会
  3. 二相手方又は第三者の私生活についての秘密に関する事項についての照会であって、これに回答することにより、その相手方又は第三者が社会生活を営むのに支障を生ずるおそれがあるもの
  4. 三相手方又は第三者の営業秘密に関する事項についての照会
  5. 2.前項第二号に規定する第三者の私生活についての秘密又は同項第三号に規定する第三者の営業秘密に関する事項についての照会については、相手方がこれに回答することをその第三者が承諾した場合には、これらの規定は、適用しない。
  6. 3.予告通知の書面には、提起しようとする訴えに係る請求の要旨及び紛争の要点を記載しなければならない。
  7. 4.予告通知をする者は、第一項の規定による書面による予告通知に代えて、当該予告通知を受ける者の承諾を得て、電磁的方法により予告通知をすることができる。この場合において、当該予告通知をする者は、同項の規定による書面による予告通知をしたものとみなす。
  8. 5.予告通知者は、第一項の規定による書面による照会に代えて、被予告通知者の承諾を得て、電磁的方法により照会をすることができる。
  9. 6.被予告通知者(第一項の規定により書面又は電磁的方法のいずれかにより回答するよう照会を受けたものを除く。)は、同項の規定による書面による回答に代えて、予告通知者の承諾を得て、電磁的方法により回答をすることができる。この場合において、被予告通知者は、同項の規定による書面による回答をしたものとみなす。
  10. 7.第一項の照会は、既にした予告通知と重複する予告通知に基づいては、することができない。

この条文の基本情報

訴えの提起前における照会とは何ですか?

定義訴えの提起前における照会とは、民事訴訟法第132条の2に定められた規定で、「訴えを提起しようとする者が訴えの被告となるべき者に対し訴えの提起を予告する通知(以下この章において「予告通知」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第132条の2(訴えの提起前における照会)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第132条の2の条文原文は「訴えを提起しようとする者が訴えの被告となるべき者に対し訴えの提起を予告する通知(以下この章において「予告通知」という。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第132条の2は第六章 訴えの提起前における証拠収集の処分等に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第132条の2の前の条は民事訴訟法第132条です。
  7. 民事訴訟法第132条の2の次の条は民事訴訟法第132条の3です。
  8. 民事訴訟法第132条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第132条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第132条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/132_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法132条の2は、提訴予告通知をした者が、その日から4か月以内に限り、提訴準備に明らかに必要な事項を相手方に書面で照会できると定める規定である。

Q · 裁判を起こす前に、相手から証拠や情報を出させることはできるの?

できる。予告通知後4か月以内に書面照会が可能

民事訴訟法132条の2により、訴える側が「提訴予告通知」を書面で送れば、その日から4か月以内に限り、提訴準備に明らかに必要な事項を書面で照会できます。相手は相当期間内に書面で回答する義務を負います。ただし163条各号該当の照会、相手や第三者の私生活の秘密に関する照会、営業秘密に関する照会は拒否できます。直接の強制力や罰則はありませんが、正当な理由のない回答拒否は本訴での裁判官の心証に影響し得ます。

解説

裁判を起こす前に、相手から証拠や情報を合法的に引き出せる。そんな手段が用意されていることを、ほとんどの人は知らない。給料未払いの会社、欠陥品を売った業者、約束を反故にした取引先。いざ訴えようと思っても、相手の言い分や手元資料が分からなければ訴状すら正確に書けない。民事訴訟法132条の2は、訴える側が相手に「提訴予告通知」を書面で送ったうえで、その日から4か月以内に限り、提訴準備に明らかに必要な事項を書面で照会できると定める。相手は相当期間内に書面で回答する義務を負う。あなたが知っておくべきは、相手がこれを無視したり、はぐらかした事実が、後の本訴で裁判官の心証に響くという点だ。プライバシー、営業秘密、相手を困らせるだけの質問には答えなくてよいという例外はあるが、それでも訴状を書く前に相手の手札の一部を表に引きずり出せる武器が、ここにある。

法的な位置づけ

民事訴訟法132条の2は提訴前の照会を定める規定であり、提訴予告通知をした者が、その日から4か月以内に限り、訴え提起前に提訴準備のため明らかに必要な事項について、相手方に対し書面で回答を求める照会を書面で行える旨を規定する。訴訟係属後の当事者照会(163条)の提訴前版として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.提訴予告通知を書面で送る 訴えようとする相手に「提訴予告通知」を書面で送る。提起しようとする訴えに係る請求の要旨と紛争の要点を必ず記載する(132条の2第3項)。通知日が4か月期限の起算点になるため日付を記録
  2. 2.4か月以内に照会事項を設計する 通知日から4か月以内に、提訴準備に明らかに必要な事項に絞って照会内容を設計する。私生活の秘密・営業秘密・163条各号該当に当たる質問は拒否されるため、答えてもらえる範囲で核心を突く質問だけを残す
  3. 3.相当の期間を定めて書面照会する 相当の期間を定め、書面で回答するよう書面で照会する。同じ予告通知で重複照会はできないため、聞くべきことは一度で出し切る(同条4項)
  4. 4.回答拒否・遅延は記録して本訴で活用 相手が正当な理由なく回答を拒否・遅延・虚偽回答した場合、その経緯を記録し本訴での心証材料として準備する。あわせて132条の4の裁判所による証拠収集処分への切り替えも検討する

よくある質問 AI による整理

Q1提訴前の照会とは何ですか?

訴えを起こす前に、提訴予告通知をした者が相手方へ書面で回答を求められる制度です。民事訴訟法132条の2が根拠で、予告通知から4か月以内に限られます。

Q2提訴予告通知には何を書けばいいですか?

提起しようとする訴えに係る請求の要旨と紛争の要点を記載する必要があります(132条の2第3項)。これを欠くと有効な予告通知になりません。

Q3提訴前照会はいつまでにできますか?

予告通知をした日から4か月以内に限られます。この期間を過ぎると、同じ予告通知に基づく照会はできなくなります。

Q4同じ相手に何度も照会できますか?

できません。既にした予告通知と重複する予告通知に基づく照会は禁止されます(同条4項)。質問は一度で設計しきる必要があります。

Q5営業秘密について照会されたら答える義務はありますか?

ありません。相手方または第三者の営業秘密に関する事項の照会は拒否できます(同条1項3号)。私生活の秘密に関する照会も同様です。

Q6提訴前照会を無視すると罰則はありますか?

直接の罰則や強制力はありません。ただし正当な理由のない回答拒否や虚偽回答は、本訴での裁判官の心証形成に不利に働き得ます。

Q7第三者の秘密に関する照会はどう扱われますか?

第三者の私生活の秘密や営業秘密は原則拒否できますが、その第三者が回答を承諾した場合は拒否できません(同条2項)。

Q8照会で動かない相手にはどんな手段がありますか?

民事訴訟法132条の4の「訴え提起前の証拠収集処分」があり、裁判所が関与して文書送付嘱託などを行えます。照会の上位手段として使えます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1訴える前に相手から証拠を出させるなんて、本当にできるんですか?

できます。提訴予告通知を書面で送れば、その日から4か月以内に限り、提訴準備に明らかに必要な事項を書面で照会できます(民訴132条の2)。ただし営業秘密や私生活の秘密に関わる質問は拒否されます。実務のポイント:実務では照会そのものより、相手が回答を拒んだという事実を後の本訴で使う狙いの方が大きい。誠実に答えない態度は裁判官の心証に響くため、弁護士は回答内容より「答えたか答えなかったか」を記録に残すことを重視する

Q2相手が照会を完全に無視したら、罰則とかあるんですか?

直接の罰則や強制力はありません。回答を強制したり過料を科したりする規定はないのが実情です。ただし正当な理由のない拒否は、本訴での裁判官の心証形成に不利に働き得ます。実務のポイント:強制力がないからこそ、より強力な手段として132条の4の「訴え提起前の証拠収集処分」があり、こちらは裁判所が関与して文書送付嘱託などを行える。照会で動かない相手には、この裁判所経由の手続へ切り替える二段構えが定石

間違えやすい点 AI による整理

  • 「証拠は裁判が始まってから集めるもの」と多くの人が信じているが、これは前提そのものが古い。132条の2は提訴前の情報収集を制度として認めており、訴状を書く前から相手に書面回答を求められる。裁判開始まで手をこまねく必要はない
  • 「照会を送れば相手は何でも答えなければならない」と思われがちだが、実際は例外が三つある。163条各号該当の照会、相手や第三者の私生活の秘密で社会生活に支障が出るもの、営業秘密に関するもの。この三つは拒否できる。万能の情報開示ツールだと誤解して臨むと、肝心な質問が空振りに終わる
  • 「相手が回答を拒否したら何もできない」と諦める人が多いが、深刻なのはその先だ。正当な理由なく回答を拒んだ、はぐらかした、虚偽を述べた、こうした態度は本訴での裁判官の心証形成に影響する。回答そのものより、回答しなかった事実が後で重みを持つことを見落としている
比較の観点この条文ほかの条文
発動の時期132条の2:提訴前(予告通知後4か月以内)163条:訴訟係属後(当事者照会)
132条の4:提訴前(裁判所による証拠収集処分)
誰が動くか予告通知者が相手方へ直接照会係属中の当事者が相手方へ直接照会
裁判所が関与し文書送付嘱託等を実施
強制力強制力・罰則なし(心証への影響にとどまる)強制力・罰則なし(心証への影響にとどまる)
裁判所関与のため実効性が高い
拒否できる範囲163条各号該当・私生活の秘密・営業秘密163条各号該当(私生活の秘密・営業秘密等)
処分の必要性・相当性の審査で限定

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法 証拠保全(第368条以下)

台湾は提訴前の情報収集を主に証拠保全制度で担う。当事者照会型の独立規定は弱く、知財事件で証拠収集が拡充されている点が日本と異なる

韓国
대한민국 민사소송법 증거보전 규정

韓国も提訴前情報収集は証拠保全中心。日本のような予告通知+照会の二段構えは制度として明確でない

ドイツ
ZPO § 485 ff.(selbständiges Beweisverfahren)

ドイツは独立証拠手続により提訴前に鑑定等を実施できる。当事者間の直接照会ではなく裁判所関与型である点が日本132条の2と対照的

アメリカ
Rule 27 FRCP / pre-suit discovery

米国は広範なディスカバリーが訴訟の中核。日本132条の2はその問題意識を取り込みつつ、強制力を欠く穏当な形にとどめた点が決定的に異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 退職した会社が残業代を払わない。タイムカードや就業規則は会社が握っていて、いくら請求できるのか正確に計算できない。提訴予告通知を送り、勤務時間の記録や賃金規程について照会すれば、訴状を出す前に争点と金額を固められる。会社が回答を渋れば、その不誠実さ自体が後の訴訟で効いてくる
  • もし、あなたが取引先から突然「訴える」という予告通知を受け取り、4か月以内に書面照会まで届いたとしたら? 答える義務はあるが、私生活の秘密や営業秘密に踏み込む質問、嫌がらせ目的の質問には拒否できる。何を答え、何を拒むかの線引きを誤ると、本訴で立場が一気に悪くなる
  • 欠陥住宅で売主と争う前に、施工記録や設計図の所在を照会で確認しておく。あと数週間で予告通知から4か月の期限が切れる。期限を過ぎると同じ予告通知では二度と照会できないため、何を聞くかを今この場で詰めなければ機会を失う

取るべき行動

被害を受けた側:1. 訴えようとする相手に「提訴予告通知」を書面で送る。請求の要旨と紛争の要点を必ず記載すること(132条の2第3項) 2. 通知日から4か月以内に、提訴準備に明らかに必要な事項を絞って書面照会する。相当の期間を定め、書面回答を求める3. 質問は一度で設計しきる。同じ予告通知で重複照会はできない(同条4項) 4. 相手が正当な理由なく回答を拒否・遅延したら、その経緯を記録し本訴での心証材料として準備。あわせて132条の4の裁判所による証拠収集処分も検討する

訴えられた側:1. 予告通知と照会を受け取ったら、まず請求の要旨と紛争の要点から相手の狙いを読む2. 各質問が例外(163条各号該当、私生活の秘密で社会生活に支障、営業秘密)に当たらないか精査し、当たるものは理由を付して拒否3. 第三者の秘密に関する照会は、その第三者の承諾がなければ答えない(同条2項) 4. 答えるべき部分は誠実に、ただし不用意に争点で不利な言質を取られないよう、回答内容は提訴後の主張と整合させる。弁護士に相談してから回答書を出すのが安全

時効(請求できる期限):照会は予告通知をした日から4か月以内に限る(132条の2第1項)。回答は照会で定めた相当の期間内。この4か月を過ぎると、同一の予告通知に基づく照会はできなくなるため、起算点である予告通知の日付管理が決定的

学説

通説:132条の2の提訴前照会は強制力・制裁を伴わない任意の制度であり、その実効性は回答拒否が本訴の心証形成に及ぼす事実上の効果と、132条の4の証拠収集処分との連動に支えられていると解されている。照会対象は『提訴準備に明らかに必要な事項』に厳格に限定される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成15年(2003年)改正、平成16年(2004年)施行 本条は新設。提訴前の証拠・情報収集を拡充する司法制度改革の一環として、提訴予告通知に基づく当事者照会の制度を創設した。その後の民事訴訟手続のIT化等による改正の有無は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成15年(2003年) 新設:司法制度改革の一環として、提訴前の証拠・情報収集を拡充する目的で本条を新設。提訴予告通知に基づく当事者照会の制度を創設した(平成16年施行)。その後の民事訴訟手続の IT 化等に伴う改正の有無は人的検証が必要。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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