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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第163条(当事者照会)

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  1. 当事者は、訴訟の係属中、相手方に対し、主張又は立証を準備するために必要な事項について、相当の期間を定めて、書面により、又は相手方の選択により書面若しくは電磁的方法のいずれかにより回答するよう、書面により照会をすることができる。ただし、その照会が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
  2. 一具体的又は個別的でない照会
  3. 二相手方を侮辱し、又は困惑させる照会
  4. 三既にした照会と重複する照会
  5. 四意見を求める照会
  6. 五相手方が回答するために不相当な費用又は時間を要する照会
  7. 六第百九十六条又は第百九十七条の規定により証言を拒絶することができる事項と同様の事項についての照会
  8. 2.当事者は、前項の規定による書面による照会に代えて、相手方の承諾を得て、電磁的方法により照会をすることができる。
  9. 3.相手方(第一項の規定により書面又は電磁的方法のいずれかにより回答するよう照会を受けたものを除く。)は、同項の規定による書面による回答に代えて、当事者の承諾を得て、電磁的方法により回答をすることができる。

この条文の基本情報

当事者照会とは何ですか?

定義当事者照会とは、民事訴訟法第163条に定められた規定で、「当事者は、訴訟の係属中、相手方に対し、主張又は立証を準備するために必要な事項について、相当の期間を定めて、書面により、又は相手方の選択により書面若しくは電磁的方…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第163条(当事者照会)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第163条の条文原文は「当事者は、訴訟の係属中、相手方に対し、主張又は立証を準備するために必要な事項について、相当の期間を定めて、書面により、又は相手方の選択により書面若しくは電磁的方…」で始まります。
  3. 民事訴訟法第163条は第二節 準備書面等に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第163条の前の条は民事訴訟法第162条です。
  7. 民事訴訟法第163条の次の条は民事訴訟法第164条です。
  8. 民事訴訟法第163条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第163条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第163条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/163

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法163条は、当事者が訴訟係属中に相手方へ書面で必要事項を照会できる当事者照会を定める。6つの除外事由があり、回答を強制する罰則はない。

Q · 相手に質問状(当事者照会)を送ったのに無視された。これって意味ないの?

罰則はないが、無視された事実を次の一手に使えます

民事訴訟法163条の当事者照会は、訴訟係属中に相手方へ書面で必要事項を照会できる制度です。回答を強制する罰則はなく、相手は6つの除外事由(具体性を欠く・侮辱的・重複・意見要求・過大な負担・証言拒絶相当)を盾に答えない自由を持ちます。ただし照会書と相手の無回答をセットで証拠化すれば、後の文書提出命令(民訴220条以下)の申立てや裁判官の心証形成の材料になります。経験ある弁護士は『答えなかった事実』そのものを次の武器に変えます。

解説

訴訟の相手方に対して、あなたは「この点について書面で答えよ」と正式な質問状を送りつけることができる。民事訴訟法163条の当事者照会という制度だ。裁判所を介さず、当事者同士で直接、争点を準備するために必要な事項を問い質せる。証拠が相手の手の中にあるとき、これは情報を引き出す入口になる。ところが、ここに日本の民事手続の独特な弱点が潜む。相手がこの照会を無視しても、罰則も制裁もない。回答を強制する手段が法律上は用意されていないのだ。では無意味かというと、そうではない。経験を積んだ弁護士は、回答を得るためだけでなく、相手が「答えられない」「答えない」という事実そのものを記録に残すために打つ。後の文書提出命令の申立てや、裁判官の心証形成への布石になるからだ。質問の中身より、いつ何をどう聞くかの設計に腕の差が出る。

法的な位置づけ

民事訴訟法163条は当事者照会を定める規定であり、当事者が訴訟係属中に相手方へ書面で必要事項を照会し書面回答を求める手続を規律する。裁判所を介さない当事者間の直接的な情報収集手段であり、6つの除外事由を伴うが回答を強制する力は持たない点に特徴がある。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.照会事項を具体的・個別的に書面化 知りたい事項を『何を知りたいか』ではなく『どう聞けば除外事由に当たらないか』の視点で起案する。曖昧・包括的な問いは具体性を欠くとして弾かれるため、事項ごとに個別の問いに分解する
  2. 2.相当の期間を定めて書面で送付 回答期限として相当の期間(実務上2週間程度)を明記し、書面で相手方に照会する。裁判所を介さず当事者間で直接やり取りする手続であることを踏まえ、送付の事実を記録に残す
  3. 3.回答・無回答を証拠化 回答が来ない、または不誠実な回答だった場合、照会書と相手の対応をセットで保存する。『任意の照会には応じなかった』という経緯が、後の手続で裁判所を動かす後押しになる
  4. 4.必要なら文書提出命令へ切替 本当に必要な書類は、強制力のある文書提出命令(民訴221条)の申立てに切り替える。照会で『任意には応じなかった』経緯を添えると命令が出やすくなる

よくある質問 AI による整理

Q1当事者照会とは何ですか?

訴訟係属中に当事者が相手方へ書面で必要事項を照会し書面回答を求める制度です(民訴163条)。裁判所を介さず当事者同士で直接行う情報収集手段です。

Q2当事者照会の書き方は?

照会事項を『具体的・個別的』に列挙し、相当の期間(通常2週間程度)を定めて書面で送ります。曖昧な問いは具体性を欠くとして除外事由で弾かれます。

Q3当事者照会で何を聞けますか?

主張・立証の準備に必要な事項を聞けます。ただし意見を求める照会、侮辱的な照会、証言拒絶相当事項などは除外事由に当たり照会できません。

Q4当事者照会の回答期限はどのくらい?

照会する側が『相当の期間』を定めます。実務では2週間程度が一般的ですが、事案の複雑さに応じて調整されます。

Q5当事者照会は拒否できますか?

6つの除外事由(具体性を欠く・侮辱的・重複・意見要求・過大な負担・証言拒絶相当)に当たる照会は拒否できます。ただし全件拒否は心証を害します。

Q6当事者照会と文書提出命令はどう違いますか?

当事者照会は強制力がなく罰則もありませんが、文書提出命令(民訴220条以下)は裁判所が関与し強制力を伴う、より重い情報収集手段です。

Q7提訴前にも相手に照会できますか?

できます。訴え提起前における照会(民訴132条の2)という別制度があり、提訴前から情報戦を始められます。163条はその訴訟係属版です。

Q8当事者照会の除外事由とは?

具体的・個別的でない照会、侮辱的・困惑させる照会、重複照会、意見を求める照会、過大な費用・時間を要する照会、証言拒絶相当事項の6つです。

この条文についての質問 AI による整理

Q1当事者照会を無視したら、相手は罰金とか取られるんですか?

取られません。民訴163条には回答を強制する罰則も過料もなく、ここが文書提出命令(220条以下)との決定的な違いです。ただし無視が自由かというと実務はそう単純ではない。実務のポイント:弁護士は『答えなかった』という事実をわざと記録に残し、後の文書提出命令の申立てや、裁判官の心証形成の材料として使います。罰則がないからと安易に黙殺すると、後で『隠していた』という印象を裁判官に与え、巡り巡って不利に働くことがある

Q2弁護士に頼まないと当事者照会はできませんか?

本人訴訟でもできます。当事者照会は当事者が書面で行う制度(民訴163条)で、代理人の有無は要件ではありません。書面で、相当の期間を定めて、必要な事項を照会すれば成立します。実務のポイント:ただし各号の除外事由(具体性を欠く照会、意見を求める照会など)の線引きは経験がないと外しやすく、素人が書くと『具体的・個別的でない』として一蹴されがち。何を聞くかより『除外事由に当たらない聞き方』に技術が要るので、重要案件は一度専門家に質問文の設計だけ見てもらう価値がある

間違えやすい点 AI による整理

  • 当事者照会の存在は知っていても、その「無力さ」までは知らない人が多い。回答を拒まれても、過料や直接の不利益推認が条文上規定されているわけではない。文書提出命令(民訴220条以下)とは制度の重みが根本から違う。この差を知らずに照会だけに頼ると、肝心の情報を取り逃す
  • 「当事者照会は裁判所が間に入って取り次いでくれる」と思われがちだが、違う。当事者同士が直接やり取りする仕組みで、裁判所は関与しない。だからこそ強制力もない
  • 「相手に何でも聞ける」と前提して質問を組むと、6つの除外事由(各号)で軒並み弾かれる。問うべきは『何を知りたいか』ではなく『どう聞けば除外事由に引っかからないか』だ。問いの立て方そのものが間違っていると、一問も通らない
比較の観点この条文ほかの条文
タイミング民訴163条:訴訟の係属中のみ民訴132条の2:訴え提起前
民訴220条:訴訟係属中(証拠調べ段階)
強制力・罰則なし(無視しても過料・制裁なし)なし(提訴前照会も強制力なし)
あり(裁判所の文書提出命令、不服従に不利益)
裁判所の関与なし(当事者間で直接)なし(当事者間で直接)
あり(裁判所が命令を発する)
主な使いどころ争点準備のための情報引き出し・布石づくり提訴の要否・見込み判断のための事前情報収集
相手が握る書証を強制的に出させる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法(当事者照会の直接相当規定なし)

台湾には当事者間の書面照会制度がなく、情報収集は文書提出命令(第342条以下)など裁判所を介する手段が中心。当事者主導の照会という点で日本の163条に直接対応する規定はない

韓国
대한민국 민사소송법(직접 상당 규정 없음)

韓国も当事者間の直接照会制度を持たず、文書提出命令など裁判所関与型の証拠収集が中心。情報の偏在是正という目的は共通するが手段の構成が異なる

ドイツ
ZPO § 142(Anordnung der Urkundenvorlegung)

ドイツも英米型ディスカバリーを採らず、文書提出は裁判所の命令(§ 142)による。当事者が直接相手に質問書を送る制度はない

アメリカ
FRCP Rule 33 (Interrogatories to Parties)

米国の質問書は当事者間で直接行う点で163条に最も近いが、回答が宣誓のもと義務付けられ不服従に制裁がある点で、強制力を持たない日本の当事者照会と決定的に異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 貸金返還請求で訴えたが、相手にどれだけ資産があるか見えない。当事者照会で「現在の預金口座と残高を答えよ」と問えるか。問えるが、相手は「具体的でない」「回答に不相当な費用や時間を要する」と各号の除外事由を盾に答えない自由を持つ。無視されたとき、その沈黙をどう次の武器に変えるかが本番だ
  • あなたが被告で、原告から十数項目の質問状が届いた。全部に答える義務はない。侮辱的な照会、意見を求める照会、証言拒絶できる事項は突き返せる。だが闇雲に全件拒否すると、裁判官の心証を確実に損なう
  • あと一週間で口頭弁論期日。相手の主張の根拠が掴めないまま当日を迎えそうだ。照会を出しても回答期限を相手が引き延ばせば期日に間に合わない。スピードが要る局面では、当事者照会より裁判所に釈明を求めた方が速いこともある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 知りたい事項を『具体的・個別的』に絞って書面化する。曖昧な問いは各号で弾かれる2. 相当の回答期間(通常2週間程度)を定めて書面で照会する3. 回答が来ない、不十分な場合は、照会書と相手の対応を一式保存し証拠化4. 本当に必要な書類は、文書提出命令(民訴221条)の申立てに切り替える。照会で『任意には応じなかった』経緯を添えると命令が出やすい

訴えられた側:1. 届いた照会を各号の除外事由に照らして仕分けする。具体的でない・侮辱的・重複・意見要求・過大な負担・証言拒絶相当(196条196条/197条)は拒否できる2. ただし全件無視は心証を害するので、答えられる項目には誠実に応じ、拒否項目は理由を明示する3. 回答内容は後で覆しにくい自認になりうるため、断定的な記載は慎重に4. 不明点は自社の代理人弁護士と回答方針を詰めてから返す

時効(請求できる期限):当事者照会は『訴訟の係属中』に限り可能。回答期限は照会する側が『相当の期間』を定める。特定の時効はないが、口頭弁論終結後は利用できないため、争点整理の段階までに打つのが実務上の事実上の期限

学説

通説:当事者照会(民訴163条)は、当事者主義のもとで争点準備を充実させるための情報収集手段だが、回答を強制する制裁規定を欠くため実効性は限定的とされる。実務上は、無回答の事実を文書提出命令の申立てや心証形成の材料として活用する点に意義が見出される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正(平成10年施行) 現行民訴法で新設された制度。当事者間の直接的な情報収集手段として導入され、6つの除外事由を伴う照会の枠組みを定めた

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 新設:民事訴訟法全部改正により新設(平成10年施行)。当事者間の直接的な情報収集手段として導入され、6つの除外事由を伴う照会の枠組みを定めた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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