民事訴訟法 第162条(準備書面等の提出期間)
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- 裁判長は、答弁書若しくは特定の事項に関する主張を記載した準備書面の提出又は特定の事項に関する証拠の申出をすべき期間を定めることができる。
- 2.前項の規定により定めた期間の経過後に準備書面の提出又は証拠の申出をする当事者は、裁判所に対し、その期間を遵守することができなかった理由を説明しなければならない。
この条文の基本情報
準備書面等の提出期間とは何ですか?
定義準備書面等の提出期間とは、民事訴訟法第162条に定められた規定で、「裁判長は、答弁書若しくは特定の事項に関する主張を記載した準備書面の提出又は特定の事項に関する証拠の申出をすべき期間を定めることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第162条(準備書面等の提出期間)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第162条の条文原文は「裁判長は、答弁書若しくは特定の事項に関する主張を記載した準備書面の提出又は特定の事項に関する証拠の申出をすべき期間を定めることができる。」で始まります。
- 民事訴訟法第162条は第二節 準備書面等に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第162条の前の条は民事訴訟法第161条です。
- 民事訴訟法第162条の次の条は民事訴訟法第163条です。
- 民事訴訟法第162条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第162条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第162条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/162
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法162条は、裁判長が準備書面の提出や証拠の申出をすべき期間を定められると規定する。期間経過後の提出には理由の説明義務があり、時機に後れれば157条で却下されうる。
Q · 裁判で「いつまでに証拠を出して」と言われた期限、過ぎたらもう出せないの?
出せはするが理由の説明を求められ、却下リスクが跳ね上がる
民事訴訟法162条により、裁判長は準備書面の提出や証拠の申出をすべき期間を定めることができます。2022年改正で加わった2項により、指定期間の経過後に提出する当事者は、その期間内にできなかった理由を裁判所に説明する義務を負います。説明が弱いと、時機に後れた攻撃防御方法として157条で却下されうるため、温存していた証拠は出すのが遅れた瞬間に審理されないリスクを抱えます。
解説
民事の裁判が始まると、裁判長はあなたに「答弁書はいつまで」「この争点の主張はいつまで」「この証拠の申出はいつまで」と、提出の期限を一方的に区切ることができる。それが民事訴訟法162条だ。多くの当事者は「証拠なんて裁判が終わるまでいつ出してもいい」と思っているが、それは誤りだ。2022年の IT 化改正で2項が加わり、期限を過ぎてから準備書面や証拠を出す当事者は、なぜ間に合わなかったのかを裁判所に説明する義務を負う。説明が弱ければ、157条で「時機に後れた攻撃防御方法」として却下されうる。つまり、あなたが温存していた切り札の証拠は、出すのが遅れた瞬間、裁判官に見なかったことにされるリスクを負う。提出期限は単なる事務連絡ではない、勝敗を分ける関所だ。
法的な位置づけ
民事訴訟法162条は提出期間の指定を定める規定であり、裁判長が答弁書、特定の事項に関する主張を記載した準備書面の提出、または特定の事項に関する証拠の申出をすべき期間を定める権限を有する旨を規定する。適時提出主義(156条)を実効化し、審理の計画的な進行を担保する手続的枠組みとして機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.裁判長が指定した提出期限を即記録 口頭弁論や弁論準備で「次回までに準備書面を出せ」「この証拠の申出は◯日まで」と告げられたら、その場でカレンダーに締切を書き込み、争点ごとに何をいつ出すかの一覧表を作る
- 2.自分の主張・証拠は前倒しで提出 切り札の証拠ほど温存せず、指定期間のギリギリではなく前倒しで提出する。早く出すほど「時機に後れた」と言われる余地が消え、却下リスクがゼロに近づく
- 3.期限後提出はやむを得ない理由を書面化 どうしても期限後に出す場合、162条2項に基づき「相手の主張を見て初めて必要性が分かった」「新たな証拠が最近見つかった」など合理的理由を書面で準備し、157条の却下を防ぐ
- 4.相手が引き延ばすなら提出期間の指定を求める 原告で相手がのらりくらり反論を引き延ばしているなら、口頭弁論期日で裁判長に162条による提出期間の指定を求める。期限が切られた瞬間、相手の遅延戦術は理由説明義務と却下リスクへ反転する
よくある質問 AI による整理
Q1民事訴訟法162条とは何ですか?
裁判長が答弁書・準備書面の提出や証拠の申出をすべき期間を定められる規定です。2022年改正で、期限後に提出する当事者は理由の説明義務を負うようになりました。
Q2適時提出主義とは何ですか?
攻撃防御方法(主張・証拠)は訴訟の進行に応じて適切な時期に提出しなければならないという原則です(民訴156条)。162条の提出期間指定がこれを実効化します。
Q3準備書面の提出期限を過ぎたらどうなりますか?
162条2項により間に合わなかった理由の説明を求められます。理由が弱いと時機に後れた攻撃防御方法として157条で却下され、その主張は審理されなくなります。
Q4裁判長に提出期間を決めてもらうには?
口頭弁論期日で、相手の引き延ばしを止めるため162条による提出期間の指定を求めることができます。期限が切られれば相手は理由説明義務と却下リスクを負います。
Q5証拠の申出に期限はありますか?
裁判長が162条で特定の事項に関する証拠の申出期間を定められます。期限後の申出は時機に後れたものとして却下される可能性があります。
Q6時機に後れた攻撃防御方法とは何ですか?
提出すべき時機を過ぎて出された主張・証拠で、故意または重過失があり審理を遅延させる場合、157条により裁判所が却下できます。
Q7提出期限の延長はできますか?
間に合わない見込みなら事前に裁判所へ事情を伝え延長を相談できます。やむを得ず期限後に出す場合は162条2項の理由を書面で準備します。
Q8本人訴訟で提出期限に間に合わないときは?
期限前に裁判所へ事情を伝えること、期限後提出には合理的理由を書面化することが重要です。手続部分だけでも弁護士に相談する選択肢があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1証拠って、裁判が終わるまでならいつ出してもいいんじゃないんですか?
違います。適時提出主義(156条)により攻撃防御方法は適切な時期に出す義務があり、162条で裁判長が提出期間を切れます。期限後の証拠は時機に後れたものとして却下されうる(157条)。実務のポイント:弁護士は重要な証拠ほど温存せず早めに出す。「なぜ今まで隠していたのか」と疑われ、却下の口実を相手に与えるからだ。隠し玉戦術は映画の中の話で、現実の裁判では逆効果になりやすい
Q2期限に間に合わなかったら、その主張はもう一切できないんですか?
自動的に消えるわけではありません。162条2項により間に合わなかった理由を裁判所に説明でき、合理的な理由があれば審理されます。ただし理由が弱いと157条で却下されます。実務のポイント:「多忙だった」「うっかり忘れた」は理由として通りにくい。一方「相手の主張を見て初めて必要性が分かった」「新たな証拠が最近見つかった」は通りやすい。説明の組み立て方ひとつで、却下か審理かが分かれる
間違えやすい点 AI による整理
- 「証拠は裁判が終わるまでいつでも出せる」と思っている人が多いが、162条で裁判長が期限を切り、157条で期限後の証拠を却下できる。提出のタイミングを誤ると、内容が正しくても証拠そのものが審理されない
- 適時提出主義(156条)という言葉は知っていても、その違反が「却下」という致命傷になることまでは実感していない人が多い。期限を破ると、その主張は最初から存在しなかった扱いになりうる。知っているのと深刻さを知っているのは別だ
- あなたから見れば「まだ言い分が残っている」だが、裁判所から見れば「指定した期限内に出さなかった以上、もう審理しない」。この時間感覚の落差こそが、弁護士のいない本人訴訟の当事者を静かに沈める
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 162条:裁判長が提出期間を個別に指定する権限 | 156条:適時提出主義の一般原則 157条:時機に後れた攻撃防御方法の却下 |
| 適用場面 | 答弁書・準備書面・証拠の申出に期限を切るとき | 攻撃防御方法を提出する時期の一般基準 期限・時機を過ぎた主張や証拠が出されたとき |
| 違反・経過の効果 | 162条2項:間に合わなかった理由の説明義務 | 原則違反は157条の却下につながる 故意・重過失かつ訴訟遅延なら却下できる |
| 本人訴訟での注意 | 指定期限を逆算し前倒し提出で却下を回避 | 後出し感覚を捨て適時に出す意識が必要 却下されると内容が正しくても審理されない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も攻撃防御方法の適時提出を求め、時機に後れた場合の失権効を定める。提出時期の規律という機能で日本162条+157条に対応する
韓国は裁判所が재정기간(提出期間)を定め、期間徒過の主張・証拠の却下を認める点で日本と類似する
ドイツは手続準備措置として期間を設定し、遅延提出を却下できる。日本162条の運用上の母法的位置にある
米国は scheduling order でディスカバリーや申立ての期限を設定し、違反には Rule 37の制裁が連動する。期限管理を裁判所主導で行う点で機能的に対応する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 裁判長から「次回期日までに反論の準備書面を出せ」と言われた。残された時間はあと2週間。もし期限内に出せなかったら、その争点の主張はもうできなくなるのか? 答えは、出せはするが間に合わなかった理由の説明を求められ、却下のリスクが一気に跳ね上がる
- あなたが原告で、被告がのらりくらりと反論を引き延ばしている。口頭弁論で裁判長に162条による提出期間の指定を求めれば、相手に締切を強制できる。引き延ばし戦術を、理由の説明義務と却下リスクに変える一手だ
- 切り札の証拠を最後の最後まで隠していた。出した瞬間、相手の弁護士が「時機に後れている」と却下を申し立てた。温存戦術が、そのまま自分の首を絞めた
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手が反論や証拠提出を引き延ばしているなら、口頭弁論期日で裁判長に162条の提出期間指定を求める2. 指定された期限を記録し、相手が期限を過ぎたら時機に後れた攻撃防御方法(157条)として却下を申し立てる準備をする3. 自分の証拠は期限前に前倒しで提出し、却下リスクをゼロにする4. 争点ごとに何をいつ出すかを一覧表にし、期限管理を訴訟戦略の中核に据える
訴えられた側:1. 裁判長から提出期限を切られたら、まずその期限を死守する。間に合わない見込みなら事前に裁判所へ事情を伝え延長を相談する2. やむを得ず期限後に出す証拠は、間に合わなかった合理的理由(162条2項)を書面で準備し却下を防ぐ3. 重要な証拠ほど温存せず早期に出す、隠す戦術は157条の却下を招きやすい4. 本人訴訟で期限管理に不安があるなら、手続部分だけでも弁護士に相談する
時効(請求できる期限):162条の提出期間は裁判長が事件ごとに個別指定するため、一律の日数はない。期間経過後に提出する当事者は、その期間内にできなかった理由を説明する義務を負う(162条2項、令和4年(2022年)改正、最新の施行状況をご確認ください)。期限後の主張・証拠は時機に後れたものとして却下されうる(157条)
学説
通説:162条の提出期間指定は適時提出主義(156条)を実効化する裁判長の訴訟指揮権の一環であり、計画審理を担保する。期間経過後の提出は162条2項の説明義務を介し、最終的に157条の却下と連動して規律される。
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧法から条文番号が再編され、現行162条として準備書面等の提出期間を裁判長が定められる旨を整理した
- 令和4年(2022年)IT 化改正 第2項を追加し、指定された期間の経過後に準備書面の提出または証拠の申出をする当事者は、その期間内にできなかった理由を裁判所に説明しなければならないとした(最新の施行状況をご確認ください)
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正により条文番号が再編され、現行162条として裁判長が準備書面等の提出期間を定められる旨を整理した
- 2.令和4年(2022年) 改正:IT 化改正で第2項を追加し、指定期間の経過後に準備書面の提出または証拠の申出をする当事者は、その期間内にできなかった理由を裁判所に説明しなければならないとした(最新の施行状況をご確認ください)
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