民事訴訟法 第164条(準備的口頭弁論の開始)
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裁判所は、争点及び証拠の整理を行うため必要があると認めるときは、この款に定めるところにより、準備的口頭弁論を行うことができる。
この条文の基本情報
準備的口頭弁論の開始とは何ですか?
定義準備的口頭弁論の開始とは、民事訴訟法第164条に定められた規定で、「裁判所は、争点及び証拠の整理を行うため必要があると認めるときは、この款に定めるところにより、準備的口頭弁論を行うことができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第164条(準備的口頭弁論の開始)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第164条の条文原文は「裁判所は、争点及び証拠の整理を行うため必要があると認めるときは、この款に定めるところにより、準備的口頭弁論を行うことができる。」で始まります。
- 民事訴訟法第164条は第一款 準備的口頭弁論に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第164条の前の条は民事訴訟法第163条です。
- 民事訴訟法第164条の次の条は民事訴訟法第165条です。
- 民事訴訟法第164条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第164条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第164条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/164
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法164条は、裁判所が争点及び証拠の整理のため、公開の法廷で準備的口頭弁論を行えると定める。非公開の弁論準備手続と異なり、誰でも傍聴できる。
Q · 裁判官が「本件は準備的口頭弁論で進めます」と言ったら、普通の裁判と何が違うの?
公開の法廷で争点を整理する手続で、傍聴できる点が特徴です
民事訴訟法164条により、裁判所は争点及び証拠の整理のため必要と認めるとき、準備的口頭弁論を行えます。最大の特徴は、これが公開の法廷で行われ誰でも傍聴できる点です。非公開の会議室で進む弁論準備手続(168条)と対照的で、当事者が多数の事件や争点が複雑な事件で選ばれやすい。そして整理が終了した後に新たな主張・証拠を出すと、その理由の説明を求められ(167条)、時機に後れたものとして却下されうる(157条)ため、整理段階での出し切りが重要になります。
解説
民事裁判には、本番の弁論の前に「何が争点で、どの証拠で決めるか」を整理する下準備の段階がある。その整理のやり方が実は三通りあり、164条はそのうち最も重い「準備的口頭弁論」を選ぶ権限を裁判所に与える条文だ。あなたが知っておくべきは、この三通りの違いが裁判の見え方を左右するという点。準備的口頭弁論は公開の法廷で行われ、傍聴できる。一方、よく使われる弁論準備手続(168条)は非公開の会議室で進む。当事者の数が多い公害訴訟、医療過誤、複雑な企業間紛争では、争点が膨大なので公開の場で腰を据えて整理する準備的口頭弁論が選ばれやすい。そして最大の落とし穴がこの後にある。整理が終わった後に新しい主張や証拠を出すと、裁判所から「なぜ整理の段階で出さなかったのか」と説明を求められ、場合によっては却下される(167条)。下準備の段階で手札を出し切れるかどうかが、勝敗の分かれ目になる。
法的な位置づけ
民事訴訟法164条にいう準備的口頭弁論とは、裁判所が争点及び証拠の整理を行う必要があると認めるときに、公開の法廷で実施する争点整理手続をいう。非公開の弁論準備手続(168条)、書面による準備手続(175条)と並ぶ三類型の一つであり、口頭弁論として公開され傍聴できる点に特色がある。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.どの争点整理手続が選ばれたか確認する 裁判所から手続の説明を受けたら、まず「準備的口頭弁論(164条)か、弁論準備手続(168条)か、書面による準備手続(175条)か」を確認する。準備的口頭弁論なら、裁判所が争点の多い複雑案件と見ているシグナルと理解する
- 2.公開・非公開と進行方式を把握する 準備的口頭弁論は公開の法廷で行われ傍聴可能であることを念頭に置く。報道やライバルが傍聴する可能性を踏まえ、法廷で述べる内容と外部に伝わる情報を管理する戦略を立てる
- 3.整理段階で主張・証拠を出し切る 整理手続が終了する前に、想定される主張と証拠を予備的にでも一気に提出する。終了後の追加提出は説明義務(167条)と却下リスク(157条)を背負うため、出し惜しみが最大の危険になる
- 4.各期日の到達点を記録する 各期日で何が確認され、どの争点が残ったかを毎回記録し、整理の進捗を把握する。証明すべき事実の確認(165条)が行われた場合は、その内容を正確に控える
- 5.終了局面で未提出の手札を最終点検する 整理手続が終わりそうだと感じた段階で、未提出の主張・証拠がないか最終点検する。このタイミングが手札を放出できる事実上の最後のレバーであり、逃すと勝てる材料が永久に使えなくなる
よくある質問 AI による整理
Q1準備的口頭弁論とは何ですか?
裁判所が争点及び証拠の整理のため、公開の法廷で行う争点整理手続です。民事訴訟法164条が根拠で、争点整理手続の三類型のうち最も重いものとされます。
Q2準備的口頭弁論は公開ですか?
公開です。準備的口頭弁論は口頭弁論として公開の法廷で行われ、誰でも傍聴できます。非公開の会議室で行う弁論準備手続(168条)と最も異なる点です。
Q3準備的口頭弁論はどんな事件で使われますか?
当事者が多数の集団訴訟、公害・医療過誤、複雑な企業間紛争など、争点が膨大で公開の場で腰を据えて整理すべき事件で選ばれやすい手続です。
Q4準備的口頭弁論はいつ行われますか?
第一回口頭弁論期日の前後、裁判所が争点整理の必要を認めた段階で開始されます。本案の集中証拠調べに入る前の下準備の段階で行われます。
Q5争点整理手続の三類型とは何ですか?
公開の準備的口頭弁論(164条)、非公開の弁論準備手続(168条)、出頭不要の書面による準備手続(175条)の三つです。公開・非公開や出頭の要否が異なります。
Q6準備的口頭弁論を欠席するとどうなりますか?
当事者が期日に出頭しない等の場合、裁判所は準備的口頭弁論を終了することができます(166条)。整理が打ち切られ、以後の主張提出が制約される不利益を負う可能性があります。
Q7準備的口頭弁論は誰が決めるのですか?
裁判所が必要と認めるときに職権で選択します。ただし当事者は手続選択について意見を述べられるため、公開・非公開の希望を伝えるタイミングがあります。
Q8本人訴訟でも準備的口頭弁論はありますか?
あります。本人訴訟でも裁判所が必要と認めれば選択されます。公開法廷への出頭が前提となるため、遠隔地の当事者には書面による準備手続が選ばれることもあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1準備的口頭弁論と弁論準備手続って、何が違うんですか?どっちでもいいような気がするんですが
最大の違いは公開か非公開かです。準備的口頭弁論(164条)は公開の法廷で行い誰でも傍聴できますが、弁論準備手続(168条)は非公開の会議室で行います。準備的口頭弁論は当事者多数の事件や争点が複雑な事件で選ばれやすい。実務のポイント:実務では大半の事件が非公開で機動的な弁論準備手続で処理されます。準備的口頭弁論がわざわざ選ばれたら、それは裁判所が「公開の場で腰を据えて整理すべき重い案件」と判断したシグナル。自分の事件がどちらで進んでいるかで、案件の重さの見立てが分かる
Q2争点整理が終わったあとに新しい証拠が見つかったら、もう使えないんですか?
使えなくなる可能性があります。準備的口頭弁論の終了後に主張や証拠を出すと、相手の求めに応じて『なぜ整理の段階で出さなかったか』を説明する義務を負い(167条)、時機に後れた攻撃防御方法として却下されることがあります(157条)。実務のポイント:『整理段階では入手不可能だった』ことを具体的に示せれば、後出しでも認められる余地があります。だからこそ整理が終わる前に、可能性のある主張・証拠は予備的にでも全部出しておくのが鉄則。出し惜しみが一番危ない(最新の運用は裁判所により差があるためご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「争点整理は裁判所がやる事務作業で、当事者は受け身でいい」と思われがちだが、実は逆。整理手続は当事者が主張と証拠を出し切る場であり、ここで出さなかった手札は後で失権する(167条)。受け身でいた側が、整理終了後に致命傷を負う
- 準備的口頭弁論・弁論準備手続・書面による準備手続の三つは「呼び名が違うだけで中身は同じ」と誤解されている。実際は公開か非公開か、当事者が出頭するか書面だけか、という根本が違う。どれが選ばれるかで、傍聴の可否も進行のテンポも変わる。あなたの案件にどれが使われているか、知らないまま進めるのは危険
- 「準備的口頭弁論は珍しい手続だから自分には関係ない」と思っている人が多いが、当事者が多数の事件、社会的注目度の高い事件、争点が錯綜する事件では現に選ばれている。複雑な紛争の当事者になった瞬間、これがあなたの土俵になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 公開・非公開 | 準備的口頭弁論(164条):公開の法廷、傍聴可能 | 弁論準備手続(168条):非公開の会議室 書面による準備手続(175条):手続自体が書面中心 |
| 当事者の出頭 | 法廷への出頭が前提 | 出頭が原則(電話会議等も可) 出頭不要、書面の往復で進行 |
| 選ばれやすい事件 | 当事者多数・社会的注目・争点錯綜の重い事件 | 実務で最も多用される標準的な整理手続 遠隔地当事者・争点が比較的単純な事件 |
| 終了後の提出制限 | 説明義務(167条)+却下リスク(157条) | 説明義務(174条が167条を準用) 説明義務(178条が167条を準用) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も受訴裁判所が準備程序で争点と証拠を整理する点で類似。公開・非公開の明確な三類型化は日本ほど厳密ではない
韓国は弁論準備手続を中心に争点整理を行う。日本の三類型のような口頭弁論型・書面型の明確な区分構造を持つ
ドイツは早期第一期日(früher erster Termin)と書面先行手続(schriftliches Vorverfahren)の選択制で集中審理を準備する。日本の争点整理手続の母法的発想に連なる
米国は pretrial conference で争点を整理し pretrial order を作成する。ディスカバリーと一体で運用される点が日本と大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが原告側で複雑な契約紛争を起こした。第一回期日のあと、裁判官が「本件は準備的口頭弁論で進めます」と告げた。これは「争点が多くて腰を据えた整理が要る案件」と裁判所が見ているサイン。ここで主張と証拠を出し惜しみすると、後から出せなくなる失権リスク(167条)を背負う
- もし、あなたの会社が当事者多数の集団訴訟に巻き込まれ、準備的口頭弁論の期日に呼び出されたら? 弁論準備手続と違い、これは公開法廷。傍聴席に報道やライバル企業がいる可能性がある。何を法廷で述べるか、戦略を組み直す必要が出てくる
- 争点整理が終わった直後、決定的な新証拠が見つかった。だが提出しようとすると、裁判所から「準備的口頭弁論で出さなかった理由を説明せよ」と迫られる。時機に後れた攻撃防御方法として却下されれば、勝てる証拠が宙に浮く
- 被告側のあなたが「とりあえず争って時間を稼ごう」と曖昧な対応をしていたら、準備的口頭弁論で争点が容赦なく絞り込まれた。整理段階で旗色を明確にしないと、裁判所と相手に手の内を見透かされる構造がここにある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 原告として訴えを起こしたら、裁判所がどの争点整理手続を選ぶか注視する。準備的口頭弁論が選ばれたら、争点が多い複雑案件と見られていると理解する2. 整理が終わる前に、主張と証拠をすべて出し切る計画を立てる。終了後の追加は失権リスク(167条)を負う3. 社会的に注目を集めたい紛争なら、公開法廷である準備的口頭弁論で進めることの意義を弁護士と確認する4. 各期日で何が確認され、何が争点として残ったかを毎回記録し、整理の到達点を把握する
訴えられた側:1. 被告として準備的口頭弁論の期日に臨むなら、抗弁と反証をこの段階で出し切る。曖昧な対応で先送りすると、後で出せなくなる2. 公開法廷であることを念頭に、法廷で述べる内容が外部に伝わるリスクを管理する3. 争点を絞らせたくない事情があれば、弁論準備手続など非公開・別形態の手続を希望する余地を弁護士と検討する4. 整理終了の局面では、未提出の防御方法がないか最終点検する
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。注意すべきは別の時間制約:準備的口頭弁論が終了した後に攻撃防御方法(主張・証拠)を提出すると、相手の求めに応じて提出できなかった理由を説明する義務を負い(167条)、時機に後れたものとして却下されうる(157条)。整理終了が事実上の提出期限になる
学説
通説:平成8年改正で導入された三類型の争点整理手続のうち、準備的口頭弁論は公開・口頭弁論型として位置づけられ、当事者多数や社会的注目度の高い事件に適すると解されている。実務では非公開・機動的な弁論準備手続が多用され、準備的口頭弁論は限定的に選択されるとされる。
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧法の準備手続を抜本的に見直し、争点整理手続を準備的口頭弁論・弁論準備手続・書面による準備手続の三類型に再編成。本条はそのうち公開の法廷で行う準備的口頭弁論を新設したもの
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 新設:民事訴訟法全部改正により、旧法の準備手続を抜本的に見直し、争点整理手続を準備的口頭弁論・弁論準備手続・書面による準備手続の三類型に再編成。本条は公開の法廷で行う準備的口頭弁論を新設した規定
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