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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

民事訴訟法 第175条(書面による準備手続の開始)

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裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、事件を書面による準備手続(当事者の出頭なしに準備書面の提出等により争点及び証拠の整理をする手続をいう。以下同じ。)に付することができる。

この条文の基本情報

書面による準備手続の開始とは何ですか?

定義書面による準備手続の開始とは、民事訴訟法第175条に定められた規定で、「裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、事件を書面による準備手続(当事者の出頭なしに準備書面の提出等により争点及び証拠の整理をする手続をいう。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第175条(書面による準備手続の開始)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第175条の条文原文は「裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、事件を書面による準備手続(当事者の出頭なしに準備書面の提出等により争点及び証拠の整理をする手続をいう。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第175条は第三款 書面による準備手続に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第175条の前の条は民事訴訟法第174条です。
  7. 民事訴訟法第175条の次の条は民事訴訟法第176条です。
  8. 民事訴訟法第175条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第175条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第175条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/175

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法175条は、当事者が遠隔地に居住するとき等に、裁判所が当事者の意見を聴いて事件を書面による準備手続に付し、出頭せず準備書面のやり取りで争点を整理できると定める。

Q · 遠くの裁判所に訴えられたとき、毎回出頭しないで争点整理を進める方法はある?

遠隔地などの場合、出頭せず書面で争点整理を進められます

民事訴訟法175条により、裁判所は、当事者が遠隔地に居住するときその他相当と認めるときに、当事者の意見を聴いたうえで、事件を書面による準備手続に付することができます。これは出頭せず準備書面の提出やウェブ会議による協議(民訴176条)で争点と証拠を整理する手続です。ただし本番の証拠調べではなく、その前の争点整理の段階に限られます。また裁判所が当事者の意見を聴かずに勝手に付すことはできません。終結後に新たな主張を出すと説明義務(178条)が生じる点にも注意が必要です。

解説

北海道に住むあなたが、東京地方裁判所に訴えられた。争点を整理するためだけに、何度も飛行機で往復しなければならない。そんな出頭負担を避けるための制度が、民事訴訟法175条にひっそり用意されている。書面による準備手続とは、当事者が裁判所に出頭することなく、準備書面のやり取りだけで争点と証拠を整理する手続だ。裁判所は、当事者が遠隔地に住んでいるとき、その他相当と認めるときに、当事者の意見を聴いたうえでこの手続に付すことができる。ポイントは二つ。第一に、これは本番の証拠調べではなく、その前の「争点を絞り込む」段階の手続であること。第二に、あなたの意見を聴かずに勝手に付すことはできないこと。遠隔地の当事者にとって、この一条を知っているかどうかで、訴訟にかかる交通費と時間が大きく変わる。

法的な位置づけ

民事訴訟法175条は書面による準備手続を定める規定であり、裁判所が、当事者が遠隔地に居住するときその他相当と認めるときに、当事者の意見を聴いたうえで、事件を当事者の出頭なしに準備書面の提出等により争点及び証拠を整理する手続に付することができる旨を規定する。対面で行う弁論準備手続(民訴168条)の代替的類型として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.遠隔地居住なら書面による準備手続を早期に打診 あなたが遠隔地に住む当事者なら、訴訟の早い段階で裁判所または相手方に書面による準備手続(175条)の利用を打診する。出頭負担を避けられるか最初に検討する
  2. 2.ウェブ会議協議と組み合わせて設計 民訴176条のウェブ会議による協議と組み合わせ、移動なしで争点整理を完結できる設計を狙う。時差や渡航が問題になる国際取引でも有効
  3. 3.準備書面を争点ごとに作り込む 書面の精度がすべてを決めるため、準備書面は争点ごとに整理し、証拠との対応関係を明確にする。口頭で補えない分、認否・反論を期限内に確実に提出する
  4. 4.手続が不利なら対面型を理由付きで希望 裁判所から打診されても不利と判断すれば、175条は当事者の意見を聴くことを要件とするので、単なる拒否ではなく複雑な争点・和解見込みなど具体的理由を述べ、弁論準備手続(168条)を求める
  5. 5.終結前に主張・証拠を出し切る 書面による準備手続の終結前に、出せる主張と証拠をすべて出し切る。終結後は説明義務(178条)の壁が立ち上がるため、終結宣言の直前が手札を切る最後のタイミング

よくある質問 AI による整理

Q1書面による準備手続とは何ですか?

当事者の出頭なしに準備書面の提出等で争点と証拠を整理する手続です。民事訴訟法175条が根拠で、遠隔地居住その他相当と認めるときに、当事者の意見を聴いて付されます。

Q2書面による準備手続はウェブ会議でできますか?

できます。民訴176条により、書面のやり取りに加えてウェブ会議等の方法で当事者と協議し、争点整理を進められます。令和4年のIT化改正で運用が整備されました。

Q3書面による準備手続と弁論準備手続の違いは何ですか?

書面準備(175条)は出頭なしで書面中心、弁論準備(168条)は当事者が出頭して対面で争点整理します。複雑な争点や和解を望む場合は対面型が選ばれやすいです。

Q4書面による準備手続はどんな場合に使えますか?

当事者が遠隔地に居住するとき、その他裁判所が相当と認めるときに、当事者の意見を聴いて付されます。国際取引で相手が海外にいる場合にも活用できます。

Q5民事訴訟で出頭しないで進める方法はありますか?

争点整理の段階なら、書面による準備手続(175条)やウェブ会議協議(176条)で出頭を避けられます。ただし証人尋問など証拠調べは原則出頭が必要です。

Q6書面による準備手続の終結とは何ですか?

争点と証拠の整理が完了し手続を閉じる時点です。終結後に新たな攻撃防御方法を出すと説明義務(178条)が生じるため、終結前が実質的な締め切りになります。

Q7準備書面はいつまでに提出すればよいですか?

裁判所が定める期間内に提出します。書面による準備手続では書面の精度が結果を左右するため、争点ごとに整理し証拠との対応を明確にして期限内に出すことが重要です。

Q8書面による準備手続のデメリットは何ですか?

対面のやり取りが減るため、表情やニュアンスで補えた部分が伝わらず、すべてを書面で完結させる必要があります。負担が消えるのではなく書面作成の負担に形を変えます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1書面による準備手続って、本当に一度も裁判所に行かなくていいんですか?

争点整理の段階については、出頭せず準備書面のやり取りとウェブ会議による協議(民事訴訟法176条)で進められます。ただし争点が固まった後の証拠調べ(証人尋問など)は、原則として法廷への出頭が必要です。実務のポイント:実務では、書面準備で争点を絞り込んだ結果そのまま和解に至り、一度も法廷の証拠調べをせず終わるケースも少なくない。出頭ゼロで決着する可能性は、争点整理の進め方次第で十分にある

Q2相手が書面でのやり取りを希望していますが、私は直接話したい。拒否できますか?

175条は手続に付すにあたり当事者の意見を聴くことを要件としているので、あなたの反対意見は手続選択の判断材料になります。ただし最終的にどの手続を選ぶかは裁判所の裁量です。実務のポイント:単に嫌だでは弱い。争点が複雑で書面では誤解が生じる、和解の可能性があり対面協議が有効、といった対面が必要な具体的理由を述べると、裁判所は弁論準備手続(168条)や準備的口頭弁論(164条)を選びやすくなる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「書面による準備手続なら裁判所に行かなくていいから楽だ」と思いがちだが、問いの立て方が違う。出頭しないぶん、すべての主張・反論を書面で完結させる必要があり、口頭なら表情やニュアンスで補えた部分が伝わらない。負担が消えるのではなく、書面の作り込みの負担へと形を変えるだけだ
  • 「裁判所が決めた手続だから従うしかない」と思われているが、175条は当事者の意見を聴くことを要件にしている。意見を聴かれないまま付された手続は、手続違背を主張できる余地がある
  • 書面による準備手続の存在は知っていても、その「終結」の重みを知らない人が多い。終結後に新たな攻撃防御方法を出すと説明義務が課され(178条)、遅れた理由を説明できなければ、その主張は実質的に通りにくくなる。終結のタイミングこそが本当の締め切りだ
比較の観点この条文ほかの条文
出頭の要否175条 書面による準備手続:出頭不要、書面とウェブ会議協議が中心168条 弁論準備手続:当事者が出頭し対面で整理
164条 準備的口頭弁論:公開法廷に出頭して整理
公開・非公開非公開(書面・協議ベース)原則非公開(傍聴は裁判所の許可)
公開の口頭弁論として実施
主な利用場面当事者が遠隔地居住その他相当と認めるとき争点が複雑で対面協議が有効なとき
争点が公開審理になじむとき
終結後の制約178条の説明義務(新主張に遅延理由の説明)167条等による同様の説明義務
弁論の更新・整理結果の確認

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第268条以下・第270条の1

台湾も書状先行・準備程序で争点を整理する仕組みを持ち、書面中心の事前整理という発想は日本と共通する

韓国
대한민국 민사소송법 제280조 이하

韓国は書面による弁論準備節次を定め、遠隔地・効率化の趣旨は日本に近い

ドイツ
ZPO § 276(schriftliches Vorverfahren)

ドイツは書面による事前手続を早期段階で広く認め、日本の制度の系譜上の源流にあたる

アメリカ
Federal Rules of Civil Procedure Rule 16

米国はプリトライアル・カンファレンスとディスカバリーで争点を整理し、書面のやり取り中心の運用も可能だが、構造は大きく異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 東京の取引先に提訴されたが、あなたの会社は福岡。証拠も争点も書面で詰められる内容なのに、毎回東京まで日帰り出張するのか? 175条を使えば、書面による準備手続を裁判所に求められる。法廷に出るのは争点が固まった後の証拠調べだけ、という設計を狙える
  • 相手方が書面による準備手続を希望している。あなたは直接顔を合わせて主張をぶつけたいと考えている。だが裁判所はあなたの意見を聴く義務がある。反対意見をその理由とともにきちんと述べれば、手続選択に実質的な影響を与えられる
  • 書面による準備手続が終結した。その後で切り札の主張や証拠を出そうとすると、なぜもっと早く出さなかったのか説明を求められる(178条)。手札を切るタイミングを誤れば、裁判所の心証は一気に冷える。勝負どころは終結の前夜だ

取るべき行動

被害を受けた側:1. あなたが遠隔地に住む当事者なら、訴訟の早い段階で裁判所または相手方に書面による準備手続の利用を打診する2. ウェブ会議による協議(176条)と組み合わせられるか確認し、移動なしで争点整理を完結できる設計を狙う3. 書面の精度がすべてを決めるため、準備書面は争点ごとに整理し、証拠との対応関係を明確にする4. 終結前に主張・証拠を出し切る、終結後は説明義務(178条)の負担がのしかかる

訴えられた側:1. 裁判所から書面による準備手続を打診されたら、まず自分にとって有利か不利かを検討、複雑な争点や和解を望むなら対面の弁論準備手続(168条)を希望できる2. 175条は当事者の意見を聴くことを要件とするので、反対なら単なる拒否ではなく具体的な理由を述べる3. それでも書面手続に付された場合は、書面の作り込みで対面の不利を補う4. 相手の準備書面に対する認否・反論を期限内に確実に提出する

時効(請求できる期限):特定の時効はない。ただし手続上の重要な期限として、書面による準備手続の終結後に新たな攻撃防御方法を提出する場合、相手方の求めがあれば、なぜ終結前に提出できなかったかを説明する義務を負う(民事訴訟法178条)。実質的な締め切りは「終結」の時点

学説

通説:書面による準備手続は口頭主義・直接主義の例外として、遠隔地当事者の出頭負担を軽減し訴訟の効率化を図る制度と理解される。対面のやり取りが減るため、当事者の意見聴取(175条)と終結後の説明義務(178条)が手続的歯止めとして重視される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 現行民事訴訟法の全面改正により、争点及び証拠の整理手続の一類型として書面による準備手続を新設。遠隔地に居住する当事者の出頭負担を軽減する制度として導入された
  • 令和4年(2022年)改正 民事裁判のIT化に伴う改正。手続を主宰する主体を裁判長から裁判所とし、ウェブ会議等を活用した協議(176条)と一体的に運用できるよう整備された(最新の施行状況をご確認ください)

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 新設:民事訴訟法全部改正により、争点及び証拠の整理手続の一類型として書面による準備手続を新設。遠隔地に居住する当事者の出頭負担を軽減する制度として導入された。
  2. 2.令和4年(2022年) 改正:民事裁判のIT化に伴う改正。手続を主宰する主体を整理し、ウェブ会議等を活用した協議(176条)と一体的に運用できるよう整備された(最新の施行状況をご確認ください)。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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