民事訴訟法 第177条(証明すべき事実の確認)
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裁判所は、書面による準備手続の終結後の口頭弁論の期日において、その後の証拠調べによって証明すべき事実を当事者との間で確認するものとする。
この条文の基本情報
証明すべき事実の確認とは何ですか?
定義証明すべき事実の確認とは、民事訴訟法第177条に定められた規定で、「裁判所は、書面による準備手続の終結後の口頭弁論の期日において、その後の証拠調べによって証明すべき事実を当事者との間で確認するものとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第177条(証明すべき事実の確認)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第177条の条文原文は「裁判所は、書面による準備手続の終結後の口頭弁論の期日において、その後の証拠調べによって証明すべき事実を当事者との間で確認するものとする。」で始まります。
- 民事訴訟法第177条は第三款 書面による準備手続に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第177条の前の条は民事訴訟法第176条の2です。
- 民事訴訟法第177条の次の条は民事訴訟法第178条です。
- 民事訴訟法第177条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第177条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第177条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/177
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法177条は、書面による準備手続の終結後の口頭弁論期日で、証拠調べにより証明すべき事実を当事者と確認すると定める。終結後の新たな主張は178条の説明義務を負う。
Q · 書面だけで進む争点整理って、いつ『争う範囲』が固まるんですか?
争点整理の出口で証明すべき事実を確認したときに固まります
民事訴訟法177条により、書面による準備手続が終結すると、その後の口頭弁論期日で裁判所が『これから証拠調べで証明すべき事実』を当事者と確認します。この確認の瞬間に、その裁判の土俵(争点の範囲)が固まります。確認後に新しい主張や証拠を出すと、終結前に出せなかった理由の説明義務を負い(178条)、時機に後れたと判断されれば却下されます(157条)。したがって主張・証拠は確認期日より前にすべて出し切ることが鉄則です。
解説
遠方に住む相手と民事訴訟になり、毎回出廷せず書面のやり取りだけで争点を整理する『書面による準備手続』に付された。それが終わると、次の口頭弁論の期日で裁判所はあなたと相手に向かって『この裁判で、これから証拠調べによって証明すべき事実はこれですね』と確認する。それが民訴法177条だ。一見ただの手続的な儀式に見えるが、ここで確認された『証明すべき事実』が、その後の裁判の土俵を決める。土俵の外にある主張は、後から持ち出しても『なぜ準備手続中に出さなかったのか』と相手から説明を求められ(178条)、場合によっては時機に後れた攻撃防御方法として却下される(157条)。つまりこの確認の瞬間に、あなたが何を争点として残せるかが固まる。書面だけで進む手続だからと油断して、ここで主張を出し切らなかった側が、後で取り返しのつかない不利を背負う。
法的な位置づけ
民事訴訟法177条は、書面による準備手続の終結後に開かれる口頭弁論の期日において、裁判所がその後の証拠調べによって証明すべき事実を当事者との間で確認すべき旨を定める規定である。書面のみで進行した準備手続の結果を公開の口頭弁論で確認し、以後の証拠調べの対象となる争点を明確化する機能を担う。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.書面準備手続に付されたら提出計画を立てる 手続に付されたら、終結までに自分の主張・抗弁・証拠をすべて出し切る計画を立てる。後出しは178条の説明義務と157条の却下リスクを負うため、終結を実質的な締切として逆算する
- 2.主張と証拠を終結前に出し切る 書面のやり取りだけで進むため、その場で裁判官の反応を見て軌道修正できない。抗弁を温存せず、終結前に出し切る。書面の精度が勝敗を左右する一発勝負と心得る
- 3.177条の確認期日で文言をチェックする 終結後の口頭弁論期日で確認される『証明すべき事実』の文言を必ず確認し、自分の立証範囲・相手の立証範囲が正しく反映されているか確かめる。曖昧な確認には異議を述べ、争点を明確化させる
- 4.確認後に新主張が必要なら理由を準備する 確認後にやむを得ず新たな主張・証拠を提出する場合は、終結前に提出できなかった合理的理由(その時点で存在を知り得なかった等)と入手の経緯・時期を示す疎明資料をセットで用意する
よくある質問 AI による整理
Q1書面による準備手続とは何ですか?
当事者が遠隔地にいる場合などに、出廷せず書面のやり取りで争点を整理する民訴175条以下の手続です。電話会議システムで協議もできます(176条)。
Q2民事訴訟法177条とは何を定めた条文ですか?
書面準備手続の終結後の口頭弁論期日で、その後の証拠調べによって証明すべき事実を裁判所が当事者と確認する手続を定めた条文です。
Q3証明すべき事実の確認とは何ですか?
以後の証拠調べの対象となる争点(要証事実)を当事者間で確定する作業です。確認された範囲が裁判の土俵となります。
Q4弁論準備手続と書面による準備手続の違いは?
弁論準備手続(170条)は当事者が出席して行う期日方式、書面準備手続(175条)は出廷せず書面で進める方式です。177条は後者の確認規定です。
Q5適時提出主義とは何ですか?
攻撃防御方法は訴訟の進行に応じ適切な時期に提出すべきとする原則(156条)です。争点整理段階での出し切りが求められます。
Q6時機に後れた攻撃防御方法はどうなりますか?
故意・重過失で時機に後れて提出され、訴訟を遅延させると裁判所の判断で却下されます(157条)。
Q7民事訴訟法178条の説明義務とは何ですか?
書面準備手続の終結後に攻撃防御方法を提出する当事者は、相手方の求めに応じ、終結前に提出できなかった理由を説明する義務を負います。
Q8争点整理が終わった後でも新しい証拠は使えますか?
使えなくなるわけではありませんが、178条の説明義務を負い、時機に後れたと判断されれば却下されます(157条)。入手経緯の疎明が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1書面だけで裁判が進むって、相手の顔も見ずに負けることもあるんですか?
あります。書面による準備手続(民訴法175条以下)は、当事者が遠隔地にいる場合などに、出廷せず書面のやり取りで争点を整理する手続です。電話会議システムで協議もできます(176条)。出廷しない分、書面の精度が勝敗を左右します。実務のポイント:書面準備手続は『楽』ではなく、その場で裁判官の反応を見て軌道修正できない一発勝負。経験のある代理人は、この手続では普段以上に書面を作り込み、177条の確認期日で争点の文言まで詰めにいく
Q2争点整理が終わったあとに、新しい証拠が見つかったらもう使えないんですか?
使えなくなるわけではありませんが、ハードルが上がります。書面準備手続の終結後に提出すると、相手の求めに応じて終結前に出せなかった理由を説明する義務があり(178条)、時機に後れたと判断されれば却下されます(157条)。実務のポイント:『なぜ今まで出さなかったか』に合理的な理由(その時点では存在を知り得なかった等)があれば通る余地はある。だから新証拠を出すときは、入手の経緯と時期を示す疎明資料をセットで用意するのが実務の定石
間違えやすい点 AI による整理
- 争点整理は単なる事務手続で、本番は証人尋問だと思われている。だが裁判官の心証の骨格は、この争点整理の段階でほぼ固まる。証拠調べは骨格に肉を付ける作業であって、骨格そのものを覆すのは至難。整理段階を軽く見た側が、尋問でいくら頑張っても流れを変えられない
- あなたから見れば『まだ準備段階、本番は先』だが、裁判所から見れば『争点はもう確定、あとは証拠で確かめるだけ』。この時間感覚のズレが、準備手続で手を抜いた当事者を後で潰す
- 書面でやり取りするだけだから出廷不要で楽だ、と思われがちだが、出廷しない分だけ書面の精度が全てになる。法廷なら裁判官の反応を見て軌道修正できるが、書面準備手続ではその場のフィードバックがない。楽どころか、一発勝負の難しさがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の方式 | 177条:書面準備手続(出廷せず書面で進行)の終結後の確認 | 170条:弁論準備手続(当事者が出席する期日方式) 167条:準備的口頭弁論(公開の口頭弁論で争点整理) |
| 争点固定のタイミング | 終結後の口頭弁論期日で証明すべき事実を確認(177条) | 弁論準備手続の終結時に結果を口頭弁論で陳述(173条) 準備的口頭弁論の終結時 |
| 終結後の後出しの扱い | 178条の説明義務+157条の却下リスク | 174条が178条を準用、同様の説明義務 167条が説明義務を定める |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も受命裁判官による争点整理・簡素化の協議手続を置き、整理結果に一定の拘束力を認める点で機能的に類似する。
ドイツは口頭弁論前に証拠決定を行い証拠調べの対象を確定する。日本の証明すべき事実の確認に機能的に対応するが、決定の形式・拘束力の構造は異なる。
米国の最終プレトライアル命令(final pretrial order)は争点・証拠を確定し、以後はその範囲が審理を支配する。177条の争点固定機能と趣旨が近い。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが被告として書面準備手続に応じている最中、抗弁を一つ温存していた。本番の尋問で出せばいいと考えていたが、終結後に出した途端、相手から『なぜ準備手続で出さなかったのか』と説明を迫られ、時機に後れたとして却下された。温存が裏目に出た
- もし、書面準備手続の終結期日があと一週間後に迫っているとしたら? そこまでに出し切れなかった主張は、後出しのたびに説明義務(178条)というハンデを背負う。今夜、出し残しがないか点検すべきだ
- 遠方の取引先と裁判になった中小企業が、一度も出廷しないまま争点整理が進んだ。社長は『まだ準備段階』と思っていたが、177条の確認期日で証明すべき事実が固まり、その後は確認された土俵の上でしか勝負できなくなっていた
取るべき行動
被害を受けた側:1. 書面準備手続に付されたら、終結までに自分の主張と証拠を全部出し切る計画を立てる。後出しは178条の説明義務と157条の却下リスクを負う2. 177条の確認期日では、確認される『証明すべき事実』の文言を必ずチェックし、自分の立証範囲・相手の立証範囲が正しく反映されているか確かめる3. 曖昧な確認には異議を述べ、争点を明確化させる4. 確認後に新証拠が出た場合は、なぜ今まで出せなかったかの合理的理由を準備しておく
訴えられた側:1. 相手の主張を待つだけでなく、書面準備手続の段階で自分の反論・抗弁・証拠を出し切る。後から抗弁を追加すると178条で説明を求められ、相手に時機後れの却下(157条)を申し立てられる2. 177条の確認では、相手が立証すべき事実が漏れなく確認されているかを見る。相手の立証責任を確認文言に明記させれば、後の主張の蒸し返しを封じられる3. 確認後の不意打ち主張には、即座に時機後れの却下を申し立てる
時効(請求できる期限):177条自体に時効はない。ただし書面準備手続の終結後に攻撃防御方法を提出すると、相手の求めに応じて終結前に提出できなかった理由の説明義務を負い(178条)、時機に後れた攻撃防御方法として却下されうる(157条)。実質的な『締切』は手続終結の時点。確認期日より前に出し切ることが鉄則
学説
通説:177条の確認は、書面準備手続の非公開・書面性を、公開・口頭主義を採る口頭弁論の場で担保し、以後の証拠調べの対象を明確化する手続的儀式と解される。確認自体に独立の失権効はないが、適時提出主義(156条)・178条・157条と一体で争点固定機能を果たす。
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正(要検証) 現行民事訴訟法の制定(平成10年施行)に伴い、書面による準備手続が新設され、その終結後に証明すべき事実を確認する規定として177条が置かれたと解されるが、その後の改正回数・内容(特に IT 化に関する令和4年改正の影響)は要人的検証
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 新設:民事訴訟法の全部改正(平成10年施行)に伴い、書面による準備手続が新設され、その終結後に証明すべき事実を確認する規定として177条が置かれた。集中審理・適時提出主義の実現が立法目的。
- 2.令和4年(2022年) 改正:民事訴訟手続のIT化に関する改正により、ウェブ会議等を活用した手続の整備が進み、書面・電話会議を前提とする準備手続の運用にも影響を与えたと解される(具体的条文への波及は要検証)。
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