民事訴訟法 第227条(文書の留置等)
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- 裁判所は、必要があると認めるときは、提出又は送付に係る文書を留め置くことができる。
- 2.提出又は送付に係る文書については、第百三十二条の十三の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
文書の留置等とは何ですか?
定義文書の留置等とは、民事訴訟法第227条に定められた規定で、「裁判所は、必要があると認めるときは、提出又は送付に係る文書を留め置くことができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第227条(文書の留置等)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第227条の条文原文は「裁判所は、必要があると認めるときは、提出又は送付に係る文書を留め置くことができる。」で始まります。
- 民事訴訟法第227条は第五節 書証に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第227条の前の条は民事訴訟法第226条です。
- 民事訴訟法第227条の次の条は民事訴訟法第228条です。
- 民事訴訟法第227条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第227条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第227条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/227
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法227条は、裁判所が必要と認めるとき、提出または送付された文書を留め置けると定める。唯一の原本を提出すると、事件終結まで返らないことがある。
Q · 証拠で出した原本の契約書、すぐ返してもらえないことがあるって本当?
本当。裁判所が必要と認めれば留め置かれる
民事訴訟法227条により、裁判所は必要があると認めるとき、提出または送付に係る文書を留め置くことができます。取調べが終わっても自動的には返らず、事件が終結するまで手元に確保されることがあります。だから実務では、書証は写し(コピー)を提出し、原本は法廷で示すだけにとどめ、唯一の一通を手放さない運用が一般的です。留め置きには「必要があると認めるとき」という要件があるため、原本性に争いがなければ返還を申し立てる余地もあります。
解説
訴訟で証拠として契約書や借用書を出すとき、多くの人は「原本を裁判所に渡せばいい」と思っている。だが民訴法227条を知る人は、原本を安易に手放さない。この条文は、裁判所が必要と認めれば、提出または送付された文書をそのまま手元に留め置ける(一時的に保管し続けられる)と定めている。つまり、あなたが唯一の原本である約束手形や自筆の遺言書を提出すると、事件が終わるまで返ってこないことがある。その間、その手形を別の取り立てに使えず、原本を前提とする他の手続も止まる。だからこそ実務では、書証は写し(コピー)を提出し、原本は法廷で示すだけにとどめる。たった一枚しかない大事な紙を、裁判所の判断ひとつで長期間預けてしまうかどうか、それは出し方をあなたが選べる。
法的な位置づけ
民事訴訟法227条は文書の留置を定める規定であり、裁判所が必要があると認めるときに、書証として提出されまたは送付嘱託により送付された文書を、取調べ後も返還せず手元に留め置くことができる旨を規定する。証拠資料の確保と継続的な取調べの可能性を担保する手続規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.提出前に「写しで足りるか」を判断 書証を出す前に、その文書が唯一の原本か、原本そのものの取調べ(成立の真正など)が必要かを確認する。原本性に争いがなければ写しの提出で足りる
- 2.原本は法廷提示、写しを書証提出 「原本は法廷で提示し、写しを書証として提出する」と申し出る。これで227条の留め置きの対象を作らず、原本を手元に残せる
- 3.すでに留め置かれた原本の返還申立て 原本を保持する必要性を確認し、原本性に争いがなければ「写しで足りる」として文書の返還を申し立てる。やり取りは書面で残す
- 4.別手続で至急要るときは一時返還・閲覧謄写 留め置き中の原本を相続登記や金融機関手続など別手続で使う必要があるときは、その必要性を疎明して一時返還、または訴訟記録の閲覧・謄写を申請する
よくある質問 AI による整理
Q1文書の留置とは何ですか?
裁判所が証拠として提出・送付された文書を、取調べ後も返さず手元に確保しておくことです。民事訴訟法227条が根拠で、必要があると認めるときに限られます。
Q2留め置きはいつまで続きますか?
明確な期限はなく、裁判所が必要と認める間続きます。実務上は判決確定や和解成立など事件の終結まで及ぶことが多く、控訴されれば年単位になることもあります。
Q3書証は原本とコピーどちらを出すべきですか?
書証は原則として写し(コピー)を提出し、原本は法廷で示せば足ります。原本提出は義務ではなく、唯一の一通を出すと留め置きの対象になるため写しが安全です。
Q4留め置かれた原本を返してもらう方法は?
原本を保持する必要性を確認し、原本性に争いがなければ「写しで足りる」として返還を申し立てます。別手続で至急要るなら、その必要性を疎明して一時返還を求めます。
Q5送付嘱託で集めた文書も留め置かれますか?
はい。227条は「提出又は送付に係る文書」と規定し、送付嘱託(民訴226条)で送られた文書も留め置きの対象です。提出命令による文書も同様です。
Q6図面や写真も留め置きの対象になりますか?
なります。民訴231条が準文書として227条を準用するため、図面・写真・録音テープなどの情報を表示した物にも留め置きが及びます。
Q7留め置き中の原本を相手方は見られますか?
裁判所で閲覧・謄写の手続を踏めば見られます。留め置かれている間は現物に勝手には触れられず、訴訟記録の閲覧謄写を申請して確認します。
Q8原本の留め置きを拒否できますか?
留め置くか否かは裁判所が必要性で判断します。期日に原本を持参して提示・取調べを受け、その都度持ち帰る運用も可能で、必要性が薄ければ留め置かれない余地があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1証拠で出した契約書の原本、裁判が終わったら返ってきますか?
原則として返還されます。227条の留め置きは裁判所が必要と認める間の一時的な保管で、事件が終われば返してもらえます。ただし「いつ」は明確に決まっておらず、控訴されれば年単位になることも。実務のポイント:弁護士は最初から原本を出さず、写しを書証として提出し原本は法廷で示すだけにします。こうすれば留め置きの対象にならず、原本はずっと手元に残る。一通しか持っていない大事な書面ほど、この作法が効きます。
Q2コピーじゃダメで、原本を出せと言われたら断れますか?
文書の成立の真正(民訴228条)が争われ、筆跡対照などで原本そのものを調べる必要があるときは、原本の取調べが求められます。単に念のため程度なら写しで足りる場面も多い。実務のポイント:原本提出を求められても、その場で現物を渡しきる必要はありません。期日に持参して提示・取調べを受け、その都度持ち帰る運用も可能です。留め置くかは裁判所が必要性で判断するので、必要性が薄ければ持ち帰れる余地がある。
間違えやすい点 AI による整理
- 「証拠は原本を提出するもの」という前提自体が、多くの場面で誤っている。書証は原則として写し(コピー)を提出し、原本は法廷で示せば足りる。原本提出が義務だと思い込んで唯一の一通を渡すと、227条で留め置かれて長期間戻らない。
- 「留め置かれてもいずれ返ってくる」ことは知っていても、その「いずれ」が事件の終結まで、控訴すれば年単位になることまでは想像していない。その間、その原本を前提とする他の取引や手続がすべて止まる深刻さを見落としている。
- 留め置きは裁判所の一存で勝手に決まると思われがちだが、実際は「必要があると認めるとき」という要件がある。原本性に争いがなく写しで足りる場面なら、留め置きの必要性を欠くとして返還を求める交渉の余地がある。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 227条:取調べ後も文書を留め置く権限 | 226条:第三者へ文書送付を嘱託 228条:文書の成立の真正の証明 |
| 対象になる文書 | 提出または送付に係る文書すべて | 送付嘱託により集める文書 真正が争われた書証 |
| 当事者への影響 | 原本が事件終結まで返らないことがある | 第三者保有文書を取り寄せられる 原本取調べの必要が生じ留め置きにつながる |
| 実務上の対処 | 写しを提出し原本は法廷提示で回避 | 送付先・対象文書を特定して申立て 筆跡対照のため原本提出を求める |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も書証は原本提出を原則としつつ、準文書(図面・録音等)に文書の規定を準用する点で日本と構造が近い。
韓国も文書の提出方法を定め、原本提出と写しの取扱いを区別する。証拠確保の枠組みは日本と類似する。
ドイツの Urkundenbeweis は文書証拠の提出と取扱いを規律する。日本の民訴は明治期にドイツ法を継受しており、その系譜に連なる。
米国は最良証拠原則により原本提出を原則とするが、証拠物(exhibits)の保管・返還は各裁判所のローカルルールに委ねられる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 相手から借用書の原本を証拠提出された。あなたはそれを精査したいが、原本は裁判所が留め置いている。閲覧や謄写の手続を踏まないと、現物には触れられない。
- もし、あなたが商売で回している唯一の約束手形を証拠に出したら? その手形は事件が終わるまで戻らず、その間に支払期日が来ても呈示できない。提出前に写しで足りないか確認すべきだった。
- 遺産分割の調停で、検認を済ませた自筆証書遺言の原本を裁判所に提出した。その一通が留め置かれ、相続登記や金融機関の解約で原本が要るときに、いったん返還を求める手間が生じる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 提出前なら、書証は写しを提出し原本は法廷で提示する形に切り替える、これで留め置き自体を回避できる2. すでに留め置かれているなら、原本を保持する必要性を確認し、原本性に争いがなければ「写しで足りる」として返還を申し立てる3. 別の手続で原本が至急要るなら、その必要性を疎明して一時返還や閲覧・謄写を求める4. やり取りは書面で残し、いつ何を求めたか記録する
訴えられた側:1. 相手が留め置き中の原本を精査したいときは、裁判所で閲覧・謄写の手続をとる、現物に勝手には触れない2. その文書の成立の真正(民訴228条)を争うなら、筆跡対照などのため原本そのものの取調べを求める3. 写ししか出ていないのに原本確認が必要なら、原本の提出を促すよう裁判所に求める4. 期日でいつでも原本の提示・取調べを申し立てられるよう準備しておく
時効(請求できる期限):留め置きに特定の期限はなく、裁判所が必要と認める間続く。実務上は事件の終結(判決確定や和解成立)まで及ぶことが多い。返還を急ぐ場合は、必要性が生じた時点で個別に返還を申し立てる。
学説
通説:227条の留め置きは、証拠資料の散逸防止と継続的な取調べの可能性確保を目的とする裁判所の権限であり、「必要があると認めるとき」という要件によって絞られる。原本性に争いがなく写しで足りる場面まで機械的に留め置くことは予定されていないと解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 現行民事訴訟法への全部改正に伴い、旧法の対応規定が現行227条(文書の留置)として整理・条文番号変更された。平成10年(1998年)施行
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正に伴い、旧法の対応規定が現行227条(文書の留置)として整理・条文番号変更された。平成10年(1998年)施行。
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