受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第301条(攻撃防御方法の提出等の期間)

クイックジャンプ
  1. 裁判長は、当事者の意見を聴いて、攻撃若しくは防御の方法の提出、請求若しくは請求の原因の変更、反訴の提起又は選定者に係る請求の追加をすべき期間を定めることができる。
  2. 2.前項の規定により定められた期間の経過後に同項に規定する訴訟行為をする当事者は、裁判所に対し、その期間内にこれをすることができなかった理由を説明しなければならない。

この条文の基本情報

攻撃防御方法の提出等の期間とは何ですか?

定義攻撃防御方法の提出等の期間とは、民事訴訟法第301条に定められた規定で、「裁判長は、当事者の意見を聴いて、攻撃若しくは防御の方法の提出、請求若しくは請求の原因の変更、反訴の提起又は選定者に係る請求の追加をすべき期間を定めることができる…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第301条(攻撃防御方法の提出等の期間)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第301条の条文原文は「裁判長は、当事者の意見を聴いて、攻撃若しくは防御の方法の提出、請求若しくは請求の原因の変更、反訴の提起又は選定者に係る請求の追加をすべき期間を定めることができる…」で始まります。
  3. 民事訴訟法第301条は第一章 控訴に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第301条の前の条は民事訴訟法第300条です。
  7. 民事訴訟法第301条の次の条は民事訴訟法第302条です。
  8. 民事訴訟法第301条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第301条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第301条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/301

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法301条は、控訴審で裁判長が攻撃防御方法等の提出期間を定められると規定する。期間経過後に提出する当事者は、間に合わなかった理由を裁判所に説明しなければならない。

Q · 控訴審なら、一審で出さなかった切り札の証拠を最後にいつでも出せるの?

原則出せるが、裁判長が期間を区切れば後出しは却下されうる

民事訴訟法301条により、控訴審では裁判長が当事者の意見を聴いて攻撃防御方法等の提出期間を定めることができます。控訴審は一審を引き継ぐ「続審」のため新たな主張・証拠は原則提出できますが、定められた期間を過ぎて提出する当事者は、なぜ間に合わなかったかを裁判所に説明しなければなりません(2項)。説明が苦しければ「時機に後れた攻撃防御方法」として中身を見られないまま却下されうるため(民訴157条)、切り札の温存戦法は控訴審では通用しないどころか自分の首を絞めます。

解説

一審で負けた。控訴すれば全部やり直せる、隠していた決定的な証拠を二審の最後に一気に出して逆転する。そう描いているなら、この条文を先に読んだ方がいい。控訴審は確かに一審の続き(続審)であり、新しい主張も証拠も原則として出せる。だが裁判長は、当事者の意見を聴いたうえで「攻撃防御方法はいつまでに出せ」という期限を区切ることができる(1項)。そして、その期限を過ぎてから新証拠や新主張を出す側は、なぜ間に合わなかったのかを裁判所に説明させられる(2項)。説明が苦しければ、その証拠は「時機に後れた攻撃防御方法」として中身を見られないまま却下されうる(民訴157条)。とっておきを最後まで温存する戦法は、二審では通用しないどころか、自分の首を絞める。控訴審で勝ちにいくなら、手札は早く、全部、最初に並べる。それがこの条文が静かに命じていることだ。

法的な位置づけ

民事訴訟法301条は、控訴審における攻撃防御方法等の提出期間に関する規定である。裁判長は当事者の意見を聴いて、攻撃防御方法の提出、請求・請求原因の変更、反訴の提起、選定者に係る請求の追加をすべき期間を定めることができ、当該期間の経過後にこれらの訴訟行為をする当事者は、期間内にできなかった理由を裁判所に説明する義務を負う。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.控訴を決めたら出すべき材料を全部洗い出す 一審で出していない主張・証拠を一枚残らずリスト化する。「二審のサプライズ用に温存」という発想を捨て、控訴理由書の段階で出し切る前提で棚卸しする
  2. 2.控訴理由書の段階で前倒しに提出する 新たな主張・証拠を控訴理由書(控訴提起後50日以内、民訴規則182条)に合わせて提出する。裁判長が期間を区切る前に出し切れば2項の理由説明義務に触れず、相手と裁判所に「準備の厚い控訴」という圧をかけられる
  3. 3.裁判長が定めた提出期間を厳守する 裁判長が攻撃防御方法等の提出期間を定めたら(301条1項)、その期限を厳守する。期日管理表にデッドラインを赤字で記入し、逆算スケジュールで運用する
  4. 4.やむを得ず遅れる場合は理由説明書面を準備する 期限後に提出せざるを得ない場合、なぜ一審や期限内に出せなかったか(新たに判明した事実、相手の主張で初めて必要になった反証など)の合理的理由を書面で示せるよう準備する。弁護士と「時機に後れたと言われないか」を事前に詰める

よくある質問 AI による整理

Q1控訴審の提出期間とは何ですか?

控訴審で裁判長が当事者の意見を聴いて、攻撃防御方法や請求変更・反訴などを出すべき期限を区切る制度です(民訴301条1項)。期間後の提出は理由説明が必要になります。

Q2時機に後れた攻撃防御方法とは何ですか?

提出すべき時期に遅れて出された主張や証拠のことです。故意・重過失による遅延で訴訟を遅らせる場合、裁判所は職権で却下できます(民訴157条)。

Q3控訴理由書の提出期限はいつまでですか?

控訴提起後50日以内が原則です(民事訴訟規則182条)。この締切から逆算すると証拠集めの時間は短く、後出しを当てにすると窓が閉じます。最新の改正状況は要確認です。

Q4控訴審で新しい証拠はいつまでに出せばいいですか?

裁判長が期間を定めた場合はその期限内、定めがなければ口頭弁論終結時までが実務上の最終ラインです。早期に出すほど時機後れの却下リスクを避けられます。

Q5適時提出主義とは何ですか?

攻撃防御方法は訴訟の進行状況に応じて適切な時期に提出すべきという原則です(民訴156条)。301条と157条がこの原則を控訴審で担保します。

Q6民事訴訟法301条と157条はどう関係しますか?

301条が提出期間と理由説明義務を定め、157条がその実効性を担保します。期間後の提出で説明が不十分なら157条により却下されます。

Q7控訴審で却下された証拠はどうなりますか?

時機に後れたとして却下されると、その証拠は中身を審理されないまま判断対象から外れます。負けた理由が証拠の内容ではなく提出時期になることが現実に起きます。

Q8提出期間後に証拠を出す理由はどう説明すればいいですか?

「一審後に初めて判明した」「相手の新主張に反論するため必要になった」など、自分の落ち度でないことを書面で具体的に示すのが鍵です(民訴301条2項)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1控訴審って、一審で出さなかった証拠を新しく出せるんですよね?

出せます。控訴審は一審を引き継ぐ「続審」なので、新しい主張も証拠も原則提出可能です。ただし裁判長が提出期間を区切れば(本条1項)、その後の提出は「なぜ間に合わなかったか」の説明を求められ(2項)、納得のいく理由がなければ時機に後れたものとして却下されます(157条)。実務のポイント:弁護士の間では「控訴審の勝負は控訴理由書で8割決まる」と言われる。後出しの新証拠より、一審の記録をどう読み替えさせるかが本筋。決定打を温存したがる依頼者ほど、弁護士は早く出すよう説得する

Q2提出期間を過ぎて証拠を出したら、もう絶対に見てもらえないんですか?

絶対ではありません。2項の理由説明で「一審後に初めて判明した」「相手の新主張に反論するため必要になった」など合理的な事情を示せれば、採用される余地があります。逆に単なる準備不足や戦略的な後出しは、却下の対象になりやすい(157条)。実務のポイント:裁判官は訴訟全体の遅延を嫌う。同じ証拠でも「相手のせいで遅れた」と説明できる側は通り、「温存していた」とにじむ側は弾かれる。遅れの理由づくりは、証拠そのものと同じくらい重要だ

間違えやすい点 AI による整理

  • 「控訴審ではいつでも新しい証拠を出せる」と思われているが、裁判長が提出期間を区切れば、その後の提出は理由説明を求められ(2項)、説得力がなければ却下される(民訴157条)。何を出すかだけでなく、いつ出すかが攻防の一部になる
  • 適時提出主義の存在を知っている人でも、その「歯」の鋭さまでは知らない。期限後の提出は単に印象が悪いだけでなく、裁判所が職権でその主張立証を審理の対象から外せる。負けた理由が証拠の中身ではなく「出した時期」になることが、現実に起きる
  • 「控訴審で逆転するには新しい決定打が要る」と考えがちだが、問いの立て方が逆である。二審の裁判官がまず読むのは一審の記録であり、新証拠を遅れて足すより、一審で出した材料の評価をどう覆させるかが本筋。新証拠依存の発想そのものが、控訴審の戦略を誤らせる
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面民訴301条:控訴審で裁判長が提出期間を設定 + 期間後は理由説明義務民訴156条:適時提出主義(提出時期の一般原則)
民訴157条:時機に後れた攻撃防御方法の却下
主体・効果裁判長が期間を「定めることができる」、遅延者に説明を求める当事者の努力義務(適切な時期に提出すべし)
裁判所が職権または申立てで却下できる
発動の前提当事者の意見を聴いた上での期間設定(1項)訴訟の進行状況に応じた判断
故意・重過失による遅延 + 訴訟の完結を遅延させる
実務上の使いどころ控訴理由書段階での早期開示、相手の後出し封じ第一審・控訴審を通じた提出計画の指針
相手の後出し証拠を時期で却下する申立て

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第447条・第196条

台湾は第二審での新たな攻撃防御方法の提出を原則制限し(447条)、適時提出主義(196条)と失権効で審理集中を図る。日本より控訴審での新主張制限が明文上強い

韓国
대한민국 민사소송법 제146조·제149조

韓国も適時提出主義(146条)を採り、実機한 공격방어방법は却下されうる(149条)。控訴審の構造と担保の発想は日本と類似

ドイツ
ZPO §§ 530, 531

ドイツは控訴審で遅延した攻撃防御方法を原則却下し(531条)、新主張の許容を厳格に絞る。日本の続審制より控訴審の事後審的性格が強い

アメリカ
Federal Rules of Appellate Procedure / issue preservation doctrine

米国の控訴審は原則として事実審理をやり直さず新証拠を受理しない。下級審で争点を留保(preserve)しなかった主張は waive されるという発想で時期を規律

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 一審で残業代請求に負け、控訴を決めた。決定打になりそうな同僚の証言を「二審の口頭弁論でサプライズで出そう」と温存している。だが裁判長が提出期間を区切れば、その後に出した証言は「なぜ一審で出さなかった」の説明を迫られ、却下されかねない。温存戦法そのものが落とし穴になる
  • もしあなたが被控訴人で、相手が控訴審の終盤になって突然新しい契約書を持ち出してきたら、どうする? 提出期間の経過後であれば、相手に2項の理由説明を求めさせ、説得力がなければ「時機に後れた」として却下を申し立てられる(157条)。相手の切り札を、中身に立ち入らせず時期だけで封じる手がある
  • 控訴提起から数えて、あなたに残された準備期間は実質ひと月ほど。控訴理由書の締切(控訴提起後50日、民訴規則182条)から逆算すると、証拠集めに使える時間は思ったより短い。後出しを当てにしていると、気づいたときには出せる窓が閉じている

取るべき行動

被害を受けた側:控訴して新たな主張立証を出したい側のとき。1. 控訴を決めたら、一審で出していない主張・証拠を全部洗い出し、控訴理由書(控訴提起後50日以内、民訴規則182条)の段階で出し切る計画を立てる2. 裁判長が提出期間を定めたら、その期限を厳守する3. やむを得ず遅れる場合は、なぜ一審や期限内に出せなかったか(新たに判明した事実、相手の主張で初めて必要になった反証など)の合理的理由を書面で示せるよう準備4. 弁護士と「この証拠は時機に後れたと言われないか」を事前に詰めておく

訴えられた側:相手の遅れた提出に直面した被控訴人側のとき。1. 相手が新たな主張・証拠を出してきたら、まず提出時期を確認、提出期間の経過後であれば2項の理由説明を相手に求めさせる2. 相手の説明が不十分なら「時機に後れた攻撃防御方法」として却下を申し立てる(民訴157条) 3. 却下されない場合でも、反証準備に必要な時間を確保するため期日の続行を求める4. 自分の防御に必要な反証は早期に揃え、後手に回らない

時効(請求できる期限):本条に固定の法定期間はない。裁判長が当事者の意見を聴いて提出期間を定める(1項)。期間経過後の提出は理由説明義務を負い(2項)、時機に後れたものとして却下されうる(民訴157条)。実務上の最終ラインは控訴審の口頭弁論終結時。なお控訴理由書自体は控訴提起後50日以内が原則(民事訴訟規則182条、最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:301条による提出期間の設定と2項の理由説明義務は、適時提出主義(156条)を控訴審で具体化し、157条の却下と相まって審理の集中・迅速を担保する制度として理解される。提出期間の設定は裁量だが、当事者の意見聴取が手続的前提とされる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧法の随時提出主義を改め、適時提出主義(156条)を導入。その控訴審における具体的担保として、裁判長が当事者の意見を聴いて攻撃防御方法等の提出期間を定め、期間経過後の提出には理由説明義務を課す本条が現行の形で整備された(新設)。改正細部は人的検証を推奨

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 新設:民事訴訟法全部改正により、旧法の随時提出主義を改めて適時提出主義(156条)を導入。その控訴審における具体的担保として、裁判長が当事者の意見を聴いて攻撃防御方法等の提出期間を定め、期間経過後の提出に理由説明義務を課す本条が現行の形で整備された。改正細部は人的検証を推奨。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

民事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第一章 控訴

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›