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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第307条(事件の差戻し)

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控訴裁判所は、訴えを不適法として却下した第一審判決を取り消す場合には、事件を第一審裁判所に差し戻さなければならない。ただし、事件につき更に弁論をする必要がないときは、この限りでない。

この条文の基本情報

事件の差戻しとは何ですか?

定義事件の差戻しとは、民事訴訟法第307条に定められた規定で、「控訴裁判所は、訴えを不適法として却下した第一審判決を取り消す場合には、事件を第一審裁判所に差し戻さなければならない。ただし、事件につき更に弁論をする必要がないと…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第307条(事件の差戻し)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第307条の条文原文は「控訴裁判所は、訴えを不適法として却下した第一審判決を取り消す場合には、事件を第一審裁判所に差し戻さなければならない。ただし、事件につき更に弁論をする必要がないと…」で始まります。
  3. 民事訴訟法第307条は第一章 控訴に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第307条の前の条は民事訴訟法第306条です。
  7. 民事訴訟法第307条の次の条は民事訴訟法第308条です。
  8. 民事訴訟法第307条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第307条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第307条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/307
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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法307条は、控訴審が訴え却下の第一審判決を取り消す場合、原則として事件を第一審に差し戻すと定める。ただし更に弁論が不要なときは控訴審が自判する。

Q · 訴え却下の判決を控訴で覆したら、その場で勝訴判決が出るんですか?

原則は第一審へ差戻し、弁論不要なら控訴審が自判します

民事訴訟法307条により、控訴審が訴えを不適法として却下した第一審判決を取り消す場合、原則として事件を第一審裁判所に差し戻さなければなりません(必要的差戻し)。却下は訴えの入口だけの門前払いで本案が未審理のため、控訴審がここで自判すると当事者は事実審を一回失うからです。例外はただし書の「更に弁論をする必要がないとき」だけで、その場合は控訴審が差戻しをせず直接本案判決を下せます。

解説

あなたが起こした訴訟が、中身を一切審理されないまま「不適法」として却下されたとする。当事者適格がない、訴えの利益がない、出訴期間を過ぎている、そんな入口の理由だけで門前払いされた状態だ。納得できず控訴し、控訴裁判所が「却下は誤りだった」と認めてくれた。やった、勝った、と思うだろう。だが307条はこう命じる。控訴裁判所は却下判決を取り消すとき、事件を第一審裁判所に差し戻さなければならない。なぜか。あなたの請求が正しいかどうかは、まだ誰も判断していないからだ。ここで控訴審が自分で全部決めてしまえば、あなたは本案を二回審理してもらう機会(審級の利益、第一審と控訴審で二度きちんと中身を審理してもらえる権利)を一回失う。例外はただし書、更に弁論をする必要がないときだけだ。本文か例外か、どちらに転ぶかで、あなたの裁判があと数か月延びるか、ここで決着するかが変わる。

法的な位置づけ

必要的差戻しとは、控訴裁判所が訴えを不適法として却下した第一審判決を取り消す場合に、原則として事件を第一審裁判所へ差し戻すことを義務づける制度をいう。本案が第一審で審理されていないため、当事者の審級の利益を保障する趣旨であり、更に弁論を要しないときは例外として控訴審が自判する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.却下理由を特定する 却下判決を受けたら、まず却下の理由(当事者適格の欠缺、訴えの利益の不存在、出訴期間徒過、不起訴の合意など)を判決書で特定する。本案には踏み込まれていない点を確認し、入口論のどこを争うかを定める
  2. 2.2週間以内に控訴する 判決書の送達を受けた日から2週間の不変期間内に控訴を提起する(民訴285条)。控訴理由書で「却下は誤りであり本案審理を受ける権利がある」と主張する
  3. 3.差戻しか自判かを見越して戦略を決める 審級の利益を確保したいなら控訴理由書で「ただし書には当たらず本案審理が必要」と明示し、控訴審の見切り発車を牽制する。逆に早期決着を望むなら「更に弁論の必要なし」を主張し自判を求める
  4. 4.差戻し後の第一審に向け本案を準備する 控訴審が却下を取り消し307条本文で差し戻したら、差戻し後の新期日に向け本案の主張立証を組み直す。差戻し後の第一審は控訴審の取消理由に拘束されるため、入口論を蒸し返さず本案防御へ切り替える

よくある質問 AI による整理

Q1必要的差戻しとは何ですか?

控訴審が訴え却下の第一審判決を取り消す場合に、原則として事件を第一審へ差し戻すことを義務づける制度です。民事訴訟法307条本文が根拠で、当事者の審級の利益を守る趣旨です。

Q2控訴審が差し戻さず自分で判決できるのはどんな場合ですか?

民訴307条ただし書「更に弁論をする必要がないとき」に当たる場合です。争点が出尽くしていれば、控訴審は差戻しをせず直接本案を判決できます。

Q3訴え却下(門前払い)と請求棄却はどう違いますか?

却下は当事者適格や訴えの利益など入口の要件を欠く場合の門前払いで本案は未判断、棄却は本案を審理した上で請求に理由がないとする判決です。307条は却下取消しの場面のみに適用されます。

Q4差戻しになると裁判はどのくらい延びますか?

事件が第一審に戻り新たな期日が入るため、本案審理に半年以上かかることもあります。早期決着を望むならただし書による自判を主張する選択肢があります。

Q5差戻し判決そのものに不服がある場合、上告できますか?

差戻判決は終局判決であり、上告・上告受理申立ての対象になり得ます。ただし差戻しの当否を争う実益は限られ、多くは差戻し後の本案で勝負します。

Q6必要的差戻し(307条)と任意的差戻し(308条)の違いは?

307条は訴え却下取消しの場面で原則として差戻しを義務づける必要的差戻し、308条は却下以外の取消しでなお審理が必要なときに控訴審の裁量で差し戻す任意的差戻しです。

Q7管轄違いを理由に第一審判決が取り消された場合も差し戻されますか?

管轄違いの場合は民訴309条が適用され、原則として管轄裁判所へ移送・差戻しされます。307条の必要的差戻しとは別の規定で処理されます。

Q8控訴を取り下げると差戻しはどうなりますか?

控訴取下げにより控訴審の手続は終了し、原則として第一審の却下判決が確定します。差戻しの効果は生じないため、取下げの判断は慎重に行う必要があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1控訴で勝ったのに、どうしてまた第一審からやり直しなんですか?

却下判決は訴えの入口(適格や利益)だけを理由に門前払いしたもので、あなたの請求が正しいかは未判断です。控訴審がここで全部決めると、本案を二度審理してもらう機会(審級の利益)を一回失うため、307条本文は原則として第一審への差戻しを命じます。実務のポイント:ただし書「更に弁論をする必要がないとき」に当たれば控訴審が直接判決でき、差戻しの往復を回避できます。控訴段階でどちらを主張するかで、決着までの期間が半年単位で変わります

Q2差し戻されたら、また同じ裁判官が担当するんですか?

いいえ。前審(取り消された第一審)の裁判に関与した裁判官は、差戻し後の審理から除斥されます(民訴23条1項6号)。自分の判断を覆された裁判官が再び同じ事件を裁くことはありません。実務のポイント:差戻し後の第一審は、控訴審が取消しの理由とした判断に拘束されます。「却下は誤り」という前提は動かせないので、被告側は入口論を蒸し返さず本案防御に頭を切り替えるのが定石です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「控訴で却下判決に勝てば、その場で逆転勝訴の判決が出る」と思い込んでいる人が多い。実際は307条本文により原則として第一審へ差し戻され、本案の勝敗はこれから一から争われる
  • あなたから見れば差戻しは「また最初からかよ」という後退に映る。だが法律から見れば、本来受けられるはずだった本案審理をようやく受けられる入口であり、審級の利益という権利の回復だ。この落差を知らないと、勝った控訴をかえって不満に感じてしまう
  • ただし書の存在自体は知っていても、その重さを見落としている人が多い。「更に弁論をする必要がない」と認められれば、控訴審が差戻しを飛ばして直接本案判決を下せる。差戻しは絶対ではなく、例外の主張次第で裁判の長さが大きく変わる
比較の観点この条文ほかの条文
適用される取消し理由307条:訴えを不適法として却下した第一審判決の取消し308条:却下以外の理由で取り消し、なお審理が必要なとき
309条:第一審が管轄違いを看過した場合の取消し
差戻しの性質必要的差戻し(原則として義務)任意的差戻し(控訴審の裁量)
管轄裁判所への移送・差戻し
控訴審が自判できるかただし書(更に弁論不要)のときのみ自判可控訴審が相当と認めれば自判可
管轄違いなら原則移送、自判は限定的

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第451条

台湾も第一審手続に重大な瑕疵がある場合に第二審が原判決を廃棄して原法院へ発回できる。差戻しによる審級の利益保障という発想は日本法と共通する。

韓国
대한민국 민사소송법 제418조

韓国は訴え却下判決を取り消す場合の必要的環送を明文で定め、日本307条とほぼ同型。例外として更に審理を要しないときの自判を認める点も類似する。

ドイツ
ZPO § 538

ドイツは控訴審の自判を原則としつつ、一定の場合に当事者の申立てにより第一審へ差し戻す(Zurückverweisung)。日本法の母法であり、差戻し制度の源流にあたる。

アメリカ
28 U.S.C. § 2106

米国の上訴裁判所は原判決を破棄して事件を下級審に差し戻す広範な権限を持つが、必要的差戻しのような硬性ルールではなく裁量的運用が中心である。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、あなたの訴訟が「原告適格なし」として中身を見られないまま却下されたら? 控訴して却下が誤りと認められても、その日に勝訴判決が出るわけではない。事件は第一審へ戻され、そこでようやく本案の審理が始まる
  • あなたが被告で、相手の訴えが第一審で却下された。これで終わったと胸をなで下ろしていたら、相手が控訴。却下判決が取り消されて差戻しとなり、あなたはもう一度第一審から応訴する立場へ引き戻される
  • 差戻し後、第一審には新たな期日が入る。残された準備期間は限られ、控訴審が示した判断の枠内で、本案の主張と証拠を一から組み直さねばならない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 却下判決を受けたら、まず却下理由を特定する(当事者適格、訴えの利益、出訴期間徒過、不起訴の合意など)。本案には踏み込まれていない点を確認2. 判決書の送達から2週間以内に控訴する(民訴285条)。控訴理由書で「却下は誤り、本案審理を受ける権利がある」と主張3. 控訴審が却下を取り消せば原則307条本文で第一審に差し戻されるので、差戻し後の新期日に向け本案の主張立証を準備4. 早期決着を優先するなら、ただし書での直接判決を求める選択もある。差戻しの往復で半年以上かかることを見込んで戦略を決める

訴えられた側:1. 第一審で相手の訴えが却下されても安心しない。相手は2週間以内に控訴できる2. 控訴審で却下が取り消され差戻しになれば、第一審本案からやり直しになるので、証拠と主張の保全を継続3. 差戻し後の第一審は控訴審の取消理由に拘束される。却下の前提が崩れた点を踏まえ、入口論を蒸し返さず本案防御へ切り替える4. ただし書で控訴審が直接本案判決する場合に備え、控訴審の段階から本案の反論も提出しておく

時効(請求できる期限):307条自体に固有の時効はないが、差戻しを得る前提となる控訴は、判決書の送達を受けた日から2週間の不変期間内に提起しなければならない(民訴285条)。起算点は控訴人が判決書の送達を受けた日(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:307条本文の必要的差戻しは、本案未審理のまま控訴審が自判すると当事者が事実審を一回失うことを避ける手続保障の規定と解される。ただし書の「更に弁論をする必要がないとき」は、争点が出尽くし直ちに本案判決ができる例外的場面に限定して解釈される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧民事訴訟法から条文を整理し、必要的差戻しの規定を現行307条として配置。控訴審が訴えを不適法却下した第一審判決を取り消す場合の原則的差戻しと、更に弁論を要しないときの例外を明文で構成した

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により、旧法から条文を整理し、控訴審が訴えを不適法却下した第一審判決を取り消す場合の必要的差戻しを現行307条として配置。原則的差戻しと、更に弁論を要しないときの例外を明文化した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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