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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第309条(第一審の管轄違いを理由とする移送)

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控訴裁判所は、事件が管轄違いであることを理由として第一審判決を取り消すときは、判決で、事件を管轄裁判所に移送しなければならない。

この条文の基本情報

第一審の管轄違いを理由とする移送とは何ですか?

定義第一審の管轄違いを理由とする移送とは、民事訴訟法第309条に定められた規定で、「控訴裁判所は、事件が管轄違いであることを理由として第一審判決を取り消すときは、判決で、事件を管轄裁判所に移送しなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第309条(第一審の管轄違いを理由とする移送)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第309条の条文原文は「控訴裁判所は、事件が管轄違いであることを理由として第一審判決を取り消すときは、判決で、事件を管轄裁判所に移送しなければならない。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第309条は第一章 控訴に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第309条の前の条は民事訴訟法第308条です。
  7. 民事訴訟法第309条の次の条は民事訴訟法第310条です。
  8. 民事訴訟法第309条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第309条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第309条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/309

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法309条は、控訴裁判所が管轄違いを理由に第一審判決を取り消すとき、訴えを却下せず判決で事件を管轄裁判所へ移送しなければならないと定める。提訴の効力は維持される。

Q · 間違った裁判所で負けて控訴したら、訴えは却下されて一からやり直しになるの?

却下されず、正しい裁判所へ移送されます

民事訴訟法309条により、控訴裁判所は管轄違いを理由に第一審判決を取り消すときは、訴えを却下せず、判決で事件を管轄裁判所へ移送しなければなりません。これにより提訴の効力は維持され、提訴で完成が猶予された時効もそのまま生き続けます。ただし控訴審で第一審の管轄違いを主張できるのは法定の専属管轄違反に限られ(民訴299条但書、合意管轄を除く)、普通の管轄違いは主張できません。控訴期間2週間(民訴285条)の徒過には注意が必要です。

解説

特許侵害で訴えられ、近所の地方裁判所で一年かけて争い、敗訴した。控訴して初めて、特許に関する訴えは東京地裁か大阪地裁にしか管轄がない(民訴6条の専属管轄)と判明する。普通なら「この一年が水の泡か」と血の気が引く場面だ。だが309条はそうさせない。控訴裁判所は管轄違いを理由に第一審判決を取り消すが、事件そのものは握ったまま、判決で正しい管轄裁判所へ移送する。あなたの訴えは却下されず、最初に訴えを起こした日が生き続ける。つまり提訴で完成猶予された時効はそのまま、これまでの争点整理の蓄積も完全な無ではなくなる。管轄違いという手続上のつまずきを、当事者の取り返しのつかない不利益に変えない。それがこの一条の仕事だ。

法的な位置づけ

民事訴訟法309条は、控訴裁判所が事件の管轄違いを理由として第一審判決を取り消す場合の処理を定める規定である。控訴裁判所は第一審判決を取り消したうえで、判決により事件を本来の管轄裁判所へ移送しなければならず、訴えを却下することは認められない。第一審の移送(民訴16条)に対応する控訴審段階の措置として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.判決書送達日を確認し控訴期間を死守 敗訴判決を受けたら、まず判決書の送達日を確認する。控訴は送達から2週間の不変期間内(民訴285条)に提起しなければならず、一日でも過ぎると判決が確定し309条の出番が消える
  2. 2.管轄違いが専属管轄違反か精査 その管轄違いが法定の専属管轄(特許 = 民訴6条、会社訴訟 = 会社法835条、人事訴訟 = 人事訴訟法4条等)の違反かを確認する。普通の管轄違い・合意管轄違反は控訴審で主張できない(民訴299条本文)
  3. 3.控訴理由書に専属管轄違反を明示 控訴状・控訴理由書に「第一審裁判所は専属管轄を有しない」ことを民訴299条但書を根拠として明示的に書き込む。ここで書き落とすと、控訴審がそのまま実体判断に進み誤った判決が確定するおそれがある
  4. 4.取消後の移送と引継ぎを準備 控訴審が309条で第一審判決を取り消し管轄裁判所へ移送する旨を主張し、却下ではないことを押さえる。移送先で審理が続くため、既出の主張・証拠の引継ぎ方を弁護士と整理する

よくある質問 AI による整理

Q1民事訴訟法309条とは何ですか?

控訴審で管轄違いを理由に第一審判決を取り消すとき、訴えを却下せず判決で正しい管轄裁判所へ移送することを義務づける規定です。

Q2管轄違いの移送をされると提訴日はどうなりますか?

提訴日はそのまま維持されます。移送は訴えを生かしたまま正しい裁判所へ送る手続なので、提訴で完成が猶予された時効も継続します。

Q3専属管轄とはどんな裁判所の管轄ですか?

特定の裁判所のみに管轄権を認める制度です。特許訴訟は東京・大阪地裁(民訴6条)、会社訴訟は本店所在地(会社法835条)が代表例です。

Q4控訴はいつまでに提起する必要がありますか?

判決書の送達を受けた日から2週間以内です(民訴285条)。この不変期間を過ぎると判決が確定し、309条による移送の道は閉ざされます。

Q516条の移送と309条の移送はどう違いますか?

16条は第一審段階での移送、309条は控訴審が第一審判決を取り消したうえで行う移送です。309条には判決による取消しが前提になります。

Q6移送された裁判所では審理は最初からやり直しですか?

白紙からではありません。移送先は事件を引き継いで審理するため、既に提出した書証や争点整理の蓄積を活かせる場面が多くあります。

Q7特許侵害訴訟はどこの裁判所に訴えればよいですか?

特許権等に関する訴えは東京地裁または大阪地裁の専属管轄です(民訴6条)。地元の地裁で争うと控訴審で309条の移送対象になりえます。

Q8管轄違いの判決取消しを当事者が拒否できますか?

できません。専属管轄違反は管轄秩序という公益の問題であり、当事者が「このまま控訴審で決めてほしい」と望んでも移送は避けられません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1間違った裁判所で負けました。控訴したら、また証拠調べから全部やり直しですか?

全部やり直しにはなりません。309条は、控訴審が管轄違いを理由に第一審判決を取り消したうえで、事件を正しい管轄裁判所へ移送する仕組みです。訴え自体は却下されず、提訴の効力も維持されます。実務のポイント:移送を受けた裁判所は事件を白紙からではなく引き継いで審理するため、すでに提出した書証や主張が活かせる場面は多い。だからこそ控訴理由書の段階で、移送後を見据えた整理をしておくと差がつく

Q2管轄が違うって、控訴審になってからでも言えるんですか?

原則は言えません。民訴299条本文が、控訴審での第一審管轄違いの主張を封じています。唯一の例外が法定の専属管轄違反(同条但書、合意管轄は除く)で、この場合だけ控訴審でも主張でき、認められれば309条で取消し・移送になります。実務のポイント:実務では、普通の管轄違いと専属管轄違反を取り違えて控訴理由に書き、門前払いされる例が後を絶たない。特許(民訴6条)・会社訴訟(会社法835条)・人事訴訟(人事訴訟法4条)が専属管轄の代表格だと押さえておくと、主張できる切り札かどうかを一瞬で見分けられる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「管轄が違う裁判所で負けたら、また一から訴え直し」と思い込んでいる人が多いが、309条は訴えを生かしたまま正しい裁判所へ移すだけ。提訴日も、提訴で完成が猶予された時効も維持される。やり直しではなく、引っ越しだ
  • そもそも控訴審では、原則として第一審の管轄違いを主張できない(民訴299条本文)。例外は法定の専属管轄違反だけ(同条但書、ただし合意管轄を除く)。「管轄がおかしい」と控訴理由に並べても、それが合意管轄や普通の管轄の話なら門前払いされる。問いの立て方を間違えると、309条の土俵にすら上がれない
  • 当事者からすれば「正しい裁判所へ送ってくれて親切」に見えるが、裁判所の視点では管轄秩序という公益の貫徹こそが目的。あなたの便宜のための移送ではない。だから当事者が『移送はいらない、このまま控訴審で決めてほしい』と望んでも、専属管轄違反である以上その願いは通らない
比較の観点この条文ほかの条文
発動する審級民訴309条:控訴審が第一審判決を取り消すとき民訴16条:第一審の係属中
民訴307条:第一審判決が不当な場合の取消し
前提となる事由管轄違いを理由とする第一審判決の取消し受訴裁判所に管轄権がないこと
第一審判決の実体的・手続的な不当
処理の効果判決で管轄裁判所へ移送(訴えは却下しない)決定で管轄裁判所へ移送
取消し後に自判または差戻し
控訴審での主張可否専属管轄違反のみ主張可(民訴299条但書)第一審で職権・申立てにより判断
控訴理由として主張可

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第452条第2項

台湾も第二審が第一審の管轄違いを理由に原判決を廃棄するときは、判決で事件を管轄裁判所へ移送すると定め、日本309条と構造がほぼ一致する。

韓国
대한민국 민사소송법 제34조

韓国も管轄違いの場合に却下ではなく移送を原則とする。控訴審段階の処理は別途規定されるが、移送による訴訟経済の保全という思想は共通する。

ドイツ
ZPO § 281

ドイツは原告の申立てにより管轄裁判所への移送(Verweisung)を行い、移送決定は拘束力を持つ。却下せず移送する点で日本309条の母法的位置にある。

アメリカ
28 U.S.C. § 1631

米国連邦法は管轄権を欠く場合、却下ではなく管轄権のある裁判所へ移送できると定め、移送先では当初の提訴日が維持される。日本309条と機能的に類似する。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、あなたが起こした株主代表訴訟が、会社の本店所在地ではない裁判所で進み、一審で実体判断まで出てしまったら? 会社の組織に関する訴えは本店所在地の地裁の専属管轄(会社法835条)。控訴審は309条で判決を取り消し、正しい裁判所へ移送する。判決の中身を争う前に、土俵そのものが動く
  • 相手方として、第一審であなたが勝った判決を守りたい立場のとき。相手が控訴理由書に「専属管轄違反」を書き込んできたら要注意。普通の管轄違いなら控訴審で主張できない(民訴299条本文)が、専属管轄違反だけは例外。せっかくの勝訴判決が309条で丸ごと取り消され、振り出しの一歩手前まで戻されかねない
  • 離婚や認知の人事訴訟を、感情のもつれで「とにかく通いやすい裁判所」に出してしまった。人事訴訟には当事者の住所地という専属管轄がある(人事訴訟法4条)。一審を終えても、控訴審で管轄違いが顕在化すれば309条で移送だ
  • 判決書を受け取ってから、控訴できる期間はわずか2週間(民訴285条)。専属管轄違反に気づいても、この不変期間を一日でも過ぎれば判決は確定し、309条の出番は永遠に消える

取るべき行動

被害を受けた側:第一審が専属管轄を持たない裁判所だったと気づいた敗訴側のあなたへ。1. まず判決書の送達日を確認、控訴期間2週間(民訴285条)を死守する2. 控訴状と控訴理由書に『第一審裁判所は専属管轄を有しない』ことを民訴299条但書を根拠に明示3. 取消後は309条で正しい裁判所へ移送される旨を主張、却下ではないことを押さえる4. 移送先で審理が続くため、これまでの主張・証拠の引継ぎ方を弁護士と整理する

訴えられた側:第一審で勝ち、その判決を維持したい相手方のあなたへ。1. その管轄違いが『専属管轄』違反か『普通の管轄・合意管轄』かを精査、後者なら控訴審では主張できない(民訴299条本文)と反論2. 専属管轄に当たらないなら、相手の管轄違い主張は不適法として退けるよう求める3. 仮に専属管轄違反が認められそうなら、移送後の審理に備えて主張・立証の維持を準備4. 控訴審の進行を見ながら、和解による早期確定の損得を試算する

時効(請求できる期限):309条自体に固有の期間はないが、その前提となる控訴は、判決書の送達を受けた日から2週間の不変期間内に提起しなければならない(民訴285条)。この期間を過ぎると判決が確定し、管轄違いを理由とする取消し・移送の道は閉ざされる

学説

通説:309条の移送は、管轄秩序という公益を貫きつつ、訴え却下による当事者の不利益(提訴の効力喪失・時効・審級の利益)を回避するための調和的処理であると解される。控訴審は実体判断に進まず、まず取消し・移送によって管轄秩序を回復する。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 民事訴訟法の全面改正により条文が現代語化・再編され、控訴審が管轄違いを理由に第一審判決を取り消す際に管轄裁判所へ移送すべき旨が現行309条として整備された(平成10年施行)

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により条文が現代語化・再編され、控訴審が管轄違いを理由に第一審判決を取り消す際に管轄裁判所へ移送すべき旨が現行309条として整備された(平成10年施行)。

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民事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第一章 控訴

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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