民事訴訟法 第341条(再審の訴訟手続)
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再審の訴訟手続には、その性質に反しない限り、各審級における訴訟手続に関する規定を準用する。
この条文の基本情報
再審の訴訟手続とは何ですか?
定義再審の訴訟手続とは、民事訴訟法第341条に定められた規定で、「再審の訴訟手続には、その性質に反しない限り、各審級における訴訟手続に関する規定を準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第341条(再審の訴訟手続)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第341条の条文原文は「再審の訴訟手続には、その性質に反しない限り、各審級における訴訟手続に関する規定を準用する。」で始まります。
- 民事訴訟法第341条は第四編 再審に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第341条の前の条は民事訴訟法第340条です。
- 民事訴訟法第341条の次の条は民事訴訟法第342条です。
- 民事訴訟法第341条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第341条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第341条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/341
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法341条は、再審の訴訟手続にはその性質に反しない限り各審級の訴訟手続規定を準用すると定める。再審開始決定後の本案再審理は、原判決をした審級の通常手続で行われる。
Q · 確定して負けた判決、再審ってどうやって進むの?
再審開始後は原判決と同じ審級の通常手続でやり直します
民事訴訟法341条により、再審の訴訟手続には、その性質に反しない限り、各審級における訴訟手続に関する規定が準用されます。つまり地方裁判所の確定判決を争う再審なら地裁の、高等裁判所の判決なら高裁の手続ルールで本案を再審理します。ただし本条が働くのは第二段階で、まず338条の限定された再審事由を満たして再審開始決定(346条)を得る必要があります。入口は狭く、再審事由を知った日から30日の不変期間(342条)も課されます。
解説
確定判決で負けた。控訴も上告も尽きた。普通ならここで終わり。だが法は壁の隅に、最後の一枚だけ扉を残している。再審だ。民事訴訟法341条は、その再審がどう進むかを定める。「再審の訴訟手続には、その性質に反しない限り、各審級における訴訟手続に関する規定を準用する」。つまり地裁の判決を覆したいなら地裁の手続ルールで、高裁の判決なら高裁のルールでもう一度戦う。あなたが知るべきは、再審が二段構えだという点だ。第一段は「そもそも再審を始めてよいか」の審理(再審開始決定)、第二段が「では中身をもう一度」の本案再審理。341条が効くのは第二段。第一段の門(338条に限定列挙された再審事由)を突破して初めて、この条文の出番が来る。門は狭い。だが開けば、確定したはずの判決がもう一度動き出す。
法的な位置づけ
民事訴訟法341条は再審の本案手続に関する準用規定であり、再審の訴訟手続については、その性質に反しない限り、各審級における通常の訴訟手続に関する規定を準用する旨を定める。再審事由(338条)を要件とする入口審理を経て再審開始決定が出た後、原判決をした審級の手続によって本案を再審理する局面で機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.再審事由に該当するか確認 自分のケースが民訴338条の限定列挙(裁判官の職務犯罪、代理権の欠缺、文書の偽造・変造、証人の偽証、判決の基礎となった裁判の変更など)に当たるかを確認する。当たらなければ再審の入口に立てない
- 2.事由を「知った日」を証拠化 342条の30日は「再審事由を知った日」から起算する不変期間。いつ知ったかを示すメール・通知書・記録を保全し、相手の『もっと早く知っていたはず』という反論に備える
- 3.判決をした裁判所に再審の訴状を提出 民訴340条に従い、不服のある確定判決をした裁判所に再審の訴状を提出する。主張する再審事由の号と、本案でどう勝つかの主張立証も同時に準備する
- 4.必要なら執行停止を併用 相手の強制執行が迫る場合、再審の訴えだけでは執行は止まらないため、執行停止の申立て(民訴403条1項1号)を同時に行い、開始決定前の取り立てを一時的に凍結する
- 5.再審開始決定後、本案を再審理 再審開始決定(346条)が出たら、341条が準用する原審級の通常手続に従い、改めて本案の主張立証を行う。開始決定はスタートラインに戻すだけで、本案で勝たなければ判決は覆らない
よくある質問 AI による整理
Q1再審とは何ですか?
確定判決に重大な瑕疵がある場合に、例外的に審理をやり直す非常手段です。民訴338条に限定列挙された事由に当たるときのみ認められ、通常の上訴とは別の制度です。
Q2再審事由にはどんなものがありますか?
裁判官の職務犯罪、代理権の欠缺、判決の証拠となった文書の偽造・変造、証人の偽証、判決の基礎となった裁判の変更などが民訴338条に限定列挙されています。
Q3再審の訴えはいつまでに起こせますか?
再審事由を知った日から30日の不変期間、かつ判決確定から5年以内です(民訴342条)。30日は伸長されず、知った日の特定が実務上の争点になります。
Q4再審はどこの裁判所に申し立てますか?
不服のある判決をした裁判所に申し立てます(民訴340条)。地裁判決なら地裁、高裁判決なら高裁が再審の管轄裁判所になります。
Q5再審開始決定とは何ですか?
再審事由の有無を審理する第一段階で、事由があると認められると出る決定です(民訴346条)。これが出て初めて341条による本案の再審理に進みます。
Q6再審を申し立てると強制執行は止まりますか?
再審の訴え単独では止まりません。執行停止の申立て(民訴403条)を併せて行うことで、開始決定前でも取り立てを一時的に凍結できる場合があります。
Q7再審の訴訟手続はどの段階のルールが使われますか?
原判決をした審級の通常手続規定が準用されます(民訴341条)。地裁の再審なら第一審の、高裁の再審なら控訴審の手続ルールで本案を審理します。
Q8行政訴訟でも再審はできますか?
できます。行政事件訴訟法7条により、行政訴訟の再審には民事訴訟の再審規定が準用されます。事由や期間の枠組みは民訴とおおむね同様です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1上告も棄却されて確定した判決、もう本当にどうにもならないんですか?
通常はそこで終わりですが、民訴338条の再審事由に当たれば再審の訴えで争えます。相手が使った文書の偽造、証人の偽証、裁判官の職務犯罪、判決の基礎となった別の裁判の変更などが典型です。341条により、再審が開始されれば元の審級の手続で本案をやり直します。実務のポイント:再審の認容率は極めて低く、弁護士が安易に勧めないのは勝ち目の低さと30日の提訴期間の厳しさを知っているからです。本気でやるなら、再審事由について刑事の有罪確定などの裏付けが取れるかが分水嶺になる
Q2あとから決定的な新証拠が見つかったら、再審で勝てますよね?
ここが最大の誤解です。刑事裁判と違い、民事の再審には『新証拠の発見』という一般的な再審事由がありません(338条は事由を限定列挙)。使えるのは、相手が使った文書が偽造だった、証人が偽証していた、といった証拠の汚染が刑事上明らかになった場合などです。341条はその再審が始まった後の手続を定めるにすぎません。実務のポイント:『新証拠が出たから再審』は民事では通らず、これを知らずに試みて門前却下される人が後を絶ちません。狙うなら、相手の証拠の偽造・偽証について刑事の有罪を取れるかが現実的な生命線です
間違えやすい点 AI による整理
- 「再審はもう一度上訴するようなもの」と思われがちだが、全く違う。上訴は判決確定『前』の不服申立て、再審は確定『後』の例外的やり直し。再審事由は338条に限定列挙され、裁判官の関与の違法、代理権の欠缺、証拠文書の偽造、証人の偽証、判決の基礎の変更など、入口は極めて狭い
- 再審に提訴期間があることは知っていても、その短さを甘く見ている人が多い。事由を知った日から30日(342条1項)、判決確定から5年(同条2項)。30日は驚くほど早く過ぎ、しかも伸長されない不変期間。いつ知ったかの特定が実務の主戦場になる
- 「再審が認められれば勝てる」という問いの立て方そのものが誤り。再審開始決定はスタートラインに戻すだけで、本案でもう一度勝たなければ判決は覆らない。341条が準用する通常手続の中で、あなたは改めて立証責任を負う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 民訴341条:再審の本案手続に各審級の通常手続を準用 | 民訴338条:再審事由の限定列挙(入口要件) 民訴342条:再審の提訴期間(30日・5年) |
| 手続段階 | 再審開始決定後の第二段階(本案再審理) | 提訴の前提となる事由審査の局面 提訴できる時間的な枠 |
| 実務での効き方 | 原審級の手続保障を本案再審理に与える | 事由に当たらなければ門前却下 30日を徒過すると不適法却下 |
| 関連条文 | 346条(開始決定)・348条(本案の裁判)と接続 | 340条(管轄)と一体で機能 342条3項で一部事由は5年制限の例外 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も再審事由を限定列挙し、30日・5年の提訴期間を定める点で日本と酷似。日本法を継受した構造が色濃い。
韓国も再審事由を限定列挙し、30日・5年の期間制限を置く。日本法の影響が強い。
ドイツは再審を無効の訴えと原状回復の訴えに二分する。日本の再審制度の母法にあたる。
米国は確定判決からの救済を Rule 60(b) で柔軟に扱い、詐欺・新証拠・錯誤など事由が広い。限定列挙の大陸法系とは構造が異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 判決確定後に、相手が裁判で使った契約書が偽造だったと分かったら? 文書偽造で相手の有罪が確定すれば、再審事由(338条1項6号)になる。だが再審の訴えは事由を知った日から30日以内(342条1項)。気付いた瞬間から砂時計が落ち始める
- あなたが勝訴確定した側。ある日、相手から再審の訴状が届く。慌てる必要はない。再審開始決定が出るまで、確定判決の効力はそのまま生きている。まず相手が主張する事由が338条の限定列挙に当たるかを見る。当たらなければ門前却下を求める
- 決定的に見える資料が後から出てきた。だが民事の再審は敗者復活戦ではない。出し忘れた、後から思い出した、ではびくともしない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分のケースが338条の再審事由(文書の偽造・変造、証人の偽証、裁判官の職務犯罪、代理権の欠缺、判決の基礎となった裁判の変更など)に当たるか確認。当たらなければ再審の入口に立てない2. 事由を「知った日」を記録化、342条の30日はここから起算3. 判決をした裁判所(340条)に再審の訴状を提出し、本案でどう勝つかの主張立証も同時に準備4. 相手の強制執行が迫るなら執行停止の申立て(403条)を併用、再審の訴え単独では執行は止まらない
訴えられた側:1. 届いた再審の訴状で、相手の主張する事由が338条の限定列挙に該当するかをまず精査、該当しなければ却下を求める2. 再審開始決定が出るまで確定判決の効力は維持される、慌てて譲歩しない3. 提訴期間(342条、知った日から30日・確定から5年)を徒過していないか確認、徒過なら不適法却下を主張4. 開始決定が出た場合は、341条が準用する通常手続で改めて本案の防御を組み直す
時効(請求できる期限):再審事由を知った日から30日の不変期間(民事訴訟法342条1項)。判決確定の日から5年(同条2項、再審事由が確定後に生じた場合はその発生日から5年)。ただし代理権の欠缺(338条1項3号)・既判力抵触(同10号)の事由は5年の制限を受けない(342条3項)。30日は伸長されない不変期間である点に注意
学説
通説:341条の『各審級における訴訟手続に関する規定を準用する』とは、再審開始決定後の本案再審理を原判決をした審級の通常手続で行う趣旨であり、『その性質に反しない限り』との留保により再審の特質と矛盾する規定は準用から除かれると解される。
通説:再審は確定判決の既判力に対する例外的救済であるため、入口(338条の限定事由・342条の不変期間)を厳格に絞る一方、いったん開始された本案審理には通常手続と同等の手続保障を与える二段構えが妥当とされる。
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧民事訴訟法の再審規定(旧420条台)が全面再編され、再審事由・管轄・期間・手続が現行338条以下に整理された。本条はその一環として、再審の本案手続に各審級の訴訟手続規定を準用する旨を定める条文として現在の位置に置かれた
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正。旧民事訴訟法の再審規定(旧420条台)が全面再編され、再審事由・管轄・期間・手続が現行338条以下に整理された。本条はその一環として、再審の本案手続に各審級の訴訟手続規定を準用する条文として現在の位置に置かれた。
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