民事訴訟法 第340条(管轄裁判所)
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- 再審の訴えは、不服の申立てに係る判決をした裁判所の管轄に専属する。
- 2.審級を異にする裁判所が同一の事件についてした判決に対する再審の訴えは、上級の裁判所が併せて管轄する。
この条文の基本情報
管轄裁判所とは何ですか?
定義管轄裁判所とは、民事訴訟法第340条に定められた規定で、「再審の訴えは、不服の申立てに係る判決をした裁判所の管轄に専属する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第340条(管轄裁判所)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第340条の条文原文は「再審の訴えは、不服の申立てに係る判決をした裁判所の管轄に専属する。」で始まります。
- 民事訴訟法第340条は第四編 再審に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第340条の前の条は民事訴訟法第339条です。
- 民事訴訟法第340条の次の条は民事訴訟法第341条です。
- 民事訴訟法第340条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第340条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第340条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/340
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法340条は、再審の訴えを不服のある判決をした裁判所の専属管轄と定める。一審なら一審裁判所、控訴審なら高裁、両審に事由があれば上級裁判所が併せて管轄する。
Q · 確定判決の再審って、どこの裁判所に出せばいいの?
不服のある判決をした裁判所です。専属管轄なので変更できません
民事訴訟法340条により、再審の訴えは「不服の申立てに係る判決をした裁判所」の専属管轄です。一審で負けて確定したなら一審裁判所、控訴審で負けたなら高等裁判所に提起します。さらに、同じ事件について一審と二審の両方に再審事由がある場合は、上級の裁判所が両方を併せて管轄します(同条2項)。専属管轄なので、当事者が合意で別の便利な裁判所を選ぶことはできません。管轄を間違えると移送や却下となり、30日の不変期間(342条)を空費する危険があります。
解説
裁判で負け、控訴も上告も尽き、判決が確定した。普通はそこで終わりだと思うだろう。だが法律には最後の隠し扉が一つだけ用意されている、再審だ。相手が偽造文書を法廷に出していた、証人が偽証で有罪になった、判決の前提だった行政処分が後で取り消された。こうした重大な瑕疵が後から判明したとき、確定したはずの判決をもう一度開き直せる。340条が決めるのは、その扉をどこの裁判所でノックするかだ。原則は、文句のある判決を下したその裁判所。一審で負けたなら一審裁判所、控訴審で負けたなら高裁。そして同じ事件で一審と二審の両方に再審事由があるなら、上級の裁判所がまとめて扱う。ここを間違えて違う裁判所に出すと、移送や却下のやり取りで貴重な30日(民訴342条)が溶けていく。再審は最後の一発だ。撃つ前に銃口の向きを確かめる、それがこの条文の役割だ。
法的な位置づけ
民事訴訟法340条は再審の訴えの管轄を定める規定であり、再審の訴えは不服の申立てに係る判決をした裁判所の専属管轄に属する。審級を異にする裁判所が同一事件についてした判決に対する再審の訴えは、上級の裁判所が併せて管轄する。専属管轄であるため、当事者が合意により管轄裁判所を変更することはできない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.まず338条の再審事由に当てはまるか確認する 偽証・文書偽造・判断の基礎の変更・代理権の欠缺など、338条が限定列挙する再審事由に該当するか確認する。有罪確定など証拠が要る類型は、刑事の確定判決を先に取得しておく
- 2.再審事由を知った日を客観的資料で記録する 342条の30日の不変期間は「事由を知った日」から起算する。偽証の有罪確定通知や登記事項証明など、知った日を証明できる資料を保存し、起算点を確定させる
- 3.340条で管轄裁判所を特定する 不服のある判決をした裁判所を特定する。一審敗訴なら一審裁判所、控訴審敗訴なら高等裁判所。一審と二審の両方に事由があれば上級の裁判所が併せて管轄する(340条2項)ので、上級裁判所にまとめて出す
- 4.30日の不変期間内に再審の訴状を提起する 343条の記載事項を満たす訴状を、特定した管轄裁判所に提出する。不変期間は延長できないため、知った当日に弁護士へ相談して準備を始める
よくある質問 AI による整理
Q1再審の訴えはどこの裁判所に出すのですか?
不服の申立てに係る判決をした裁判所です(民訴340条1項)。一審で負けたなら一審裁判所、控訴審で負けたなら高等裁判所に提起します。
Q2再審の専属管轄とは何ですか?
その判決をした裁判所だけが審理できる管轄です。当事者の合意で別の裁判所を選んだり、便利な場所に変更したりすることはできません。
Q3一審と二審の両方に再審事由がある場合はどこに出しますか?
上級の裁判所が両方を併せて管轄します(民訴340条2項)。地裁と高裁に別々に二つ出してはいけません。
Q4再審の管轄を間違えて出すとどうなりますか?
管轄違いとして移送または却下となります。やり取りの間に30日の不変期間(342条)が経過する危険があります。
Q5再審の管轄裁判所は合意で変更できますか?
できません。340条は専属管轄なので、管轄合意(民訴11条)の適用はなく、判決をした裁判所に固定されます。
Q6控訴審で負けて確定した判決の再審はどこに出しますか?
控訴審判決に不服があるなら、その判決をした高等裁判所に提起します。一審に戻すわけではありません。
Q7再審を起こすのは負けた相手と同じ裁判官になるのですか?
同じ裁判所でも別事件として配点され、担当裁判官が同一になるとは限りません。管轄が同じ裁判所というだけです。
Q8行政訴訟の判決にも340条の管轄が使えますか?
行政事件訴訟法に特則があり、第三者の再審は同法34条が規律します。基本的な管轄の考え方は民訴340条が準用されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1判決が確定してから何年も経ってるんですが、もう再審は無理ですよね?
原則として判決確定から5年で再審の訴えは提起できなくなります(民訴342条3項)。ただし再審事由が確定後に発生した場合はその発生日から5年で起算し直しますし、代理権の欠缺(338条1項3号)など一部の事由は5年の制限を受けません。実務のポイント:「5年経ったから無理」と一律に諦めるのは早い。自分のケースがどの事由に当たり、起算点がいつなのかで結論が変わるので、弁護士はまずそこを確認する。
Q2再審って、負けた一審の裁判所にもう一回出すんですか? なんか気まずいんですけど
そのとおりで、340条1項により、不服のある判決を下した裁判所の専属管轄です。一審で負けたなら同じ一審裁判所に提起します。ただし担当裁判官が同じ人になるとは限らず、再審は別事件として配点されます。実務のポイント:審級の異なる判決の両方に事由があるときは、340条2項で上級裁判所がまとめて管轄する。一審と二審に別々に二つ出すのは誤りで、これをやると一方が却下されて30日を失う。
間違えやすい点 AI による整理
- 「判決が確定したら、もう何をしても覆らない」と諦める人が多いが、問いの立て方そのものが間違っている。正しい問いは「覆るか」ではなく「338条の再審事由に当てはまるか、そして342条の期間内か」だ。事由と期間、この二つの関門さえ通れば、確定判決でも開き直す道はある
- 「再審はどこの裁判所に出してもいい」と思われがちだが、340条は専属管轄だ。当事者が合意で別の便利な裁判所を選ぶことはできない。文句のある判決を下した裁判所、そこ一択である
- 再審という制度があること自体は知っていても、その難易度を知らない人が多い。再審事由は338条に限定列挙され、しかも「その事由を上訴で主張できたのに主張しなかった場合は使えない」(338条1項但書)。確定する前に気付いて争うべきだったものは、再審では救えない。制度の存在を知っていることと、自分が通れることは別の話だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 民訴340条:再審の管轄(どの裁判所に出すか) | 民訴338条:再審の事由(開扉条件) 民訴342条:再審の提起期間(30日・5年) |
| 判断する内容 | 不服のある判決をした裁判所=専属管轄 | 偽証・文書偽造など限定列挙の事由に該当するか 知った日から30日、確定から5年を徒過していないか |
| 間違えたときの帰結 | 管轄違いで移送・却下、時間を空費 | 事由に当たらなければ門前で却下 期間徒過なら訴え却下、救済は閉じる |
| 次の段階 | 正しい裁判所で再審の訴え提起(343条) | 再審開始決定後に本案審理(348条) 期間内なら本案審理へ進む |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も再審の訴えを判決をした原裁判所の専属管轄とする点で日本と同じ。審級が異なる場合の上級審管轄の考え方も近い
韓国も再審を判決をした裁判所の専属管轄とする。再審事由を別条で限定列挙する構造も日本と類似する
ドイツは再審に相当する Wiederaufnahmeklage(Restitutionsklage / Nichtigkeitsklage)の専属管轄を § 584で定める。原判決をした裁判所が原則
米国は独立の再審制度ではなく、判決をした裁判所に対する Rule 60(b) の救済申立てとして扱う。詐欺・新証拠等が事由となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが負けて確定した貸金返還訴訟。半年後、相手が法廷に出した借用書が偽造だったと刑事事件で確定した。340条に従い、その判決を下した地裁に再審を起こす。だが偽造を知った日から残された時間は30日(342条)。管轄を一日調べ間違えるごとに、扉は閉まりに近づく
- もし一審で負け、控訴審でも負けて確定した事件で、一審と二審の両方に再審事由があったら、どこに訴える? 答えは上級の裁判所、つまり高裁が両方をまとめて審理する(340条2項)。地裁と高裁に別々に二つ出す必要はないし、出してはいけない
- あなたが勝った確定判決に、相手が再審を仕掛けてきた。訴状が届いたのは、あなたを訴えた一審の地裁から。これは340条どおりの正しい管轄だ。慌てて管轄違いを主張しても通らない
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず338条の再審事由(偽証、文書偽造、判断の基礎の変更、代理権の欠缺など)に当てはまるか確認。有罪確定など「証拠」が要る類型は、刑事の確定判決を先に取得する2. その事由を「知った日」を客観的資料で記録、ここから30日(342条)の不変期間が走る3. 340条で管轄を特定、一審敗訴なら一審裁判所、控訴審敗訴なら高裁、両方に事由があれば上級裁判所4. 不変期間で延長は効かないので、弁護士相談は知った当日に動く
訴えられた側:1. 届いた再審訴状の管轄が340条に合致するか確認、合致していれば管轄違いの抗弁は通らない2. 相手の主張する再審事由が338条に該当するか、上訴で主張できたのに怠ったもの(338条1項但書)でないかを精査3. 342条の30日・5年の期間を徒過していないか確認、徒過していれば訴え却下を求める4. 再審開始決定が出ても、本案でもう一度争える(348条)。再審開始と本案勝敗は別段階だと意識する
時効(請求できる期限):再審事由を知った日から30日の不変期間(民訴342条1項)、かつ判決確定から5年(同条3項。事由が確定後に生じた場合はその発生日から5年)。ただし代理権の欠缺(338条1項3号)と既判力抵触(同10号)は5年の制限を受けない。30日は不変期間で延長不可(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により、旧法の再審管轄規定を現行340条として整理。1項で専属管轄、2項で審級を異にする判決の併合管轄を明文化した
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