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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第358条(異議申立権の放棄)

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異議を申し立てる権利は、その申立て前に限り、放棄することができる。

この条文の基本情報

異議申立権の放棄とは何ですか?

定義異議申立権の放棄とは、民事訴訟法第358条に定められた規定で、「異議を申し立てる権利は、その申立て前に限り、放棄することができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第358条(異議申立権の放棄)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第358条の条文原文は「異議を申し立てる権利は、その申立て前に限り、放棄することができる。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第358条は第五編 手形訴訟及び小切手訴訟に関する特則に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第358条の前の条は民事訴訟法第357条です。
  7. 民事訴訟法第358条の次の条は民事訴訟法第359条です。
  8. 民事訴訟法第358条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第358条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第358条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/358

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法358条は、手形訴訟の手形判決に対する異議申立権を、申立て前に限り放棄できると定める。放棄すれば手形判決は確定し、通常訴訟へは戻れない。

Q · 手形訴訟で負けた相手に「異議は出しません」と約束させることはできる?

申立て前なら放棄でき、放棄すれば手形判決は確定します

民事訴訟法358条により、異議を申し立てる権利は「その申立て前に限り」放棄できます。和解の席などで相手が異議を出す前に放棄を取りつければ、手形判決はそのまま確定し、相手は通常訴訟へ引き戻して争うこと(357条・361条)ができなくなります。ただし、いったん異議を出した後にやめるのは放棄ではなく取下げ(360条)の問題で、手続も効果も異なります。債務者側で安易に放棄書へ署名すると、書類だけで負けた判決を覆す最後の機会を自ら失うことになります。

解説

取引先から受け取った約束手形が銀行で「不渡り」になった。あなたは「手形訴訟」という特別な早道で、書類だけを証拠に、通常の裁判より圧倒的に速く判決と仮執行宣言を取れる。だが相手にも逃げ道がある。手形判決に不服なら、送達から二週間以内に「異議」を申し立て、通常訴訟へ引き戻して全面的に争える(357条)。第358條が定めるのは、その異議申立権を「申立て前に限り」放棄できるというルールだ。つまり相手が異議を出す前なら、あらかじめ「もう異議は出しません」と約束させることができる。和解の席でこの一札を取れば、手形判決はそのまま確定し、相手は通常訴訟へ逃げ込めなくなる。逆にあなたが債務者側で安易にこの放棄に署名すると、書類だけで負けた判決を覆す最後のチャンスを、自分の手で永久に閉じることになる。

法的な位置づけ

民事訴訟法358条は、手形訴訟および小切手訴訟における異議申立権の放棄を定める規定である。手形判決を受けた当事者は、異議の申立てをする前に限り、その異議申立権をあらかじめ放棄することができる。放棄により手形判決は確定し、通常訴訟への移行はできなくなる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.手形判決の送達日を即記録する 手形判決を受け取ったら、まず送達日を記録する。異議の不変期間は二週間(357条)で、一日でも過ぎれば確定する。放棄を検討するか異議を出すかの判断は、この期間内に行う
  2. 2.立場を確認する(債権者か債務者か) 債権者なら相手から異議放棄を取りつける側、債務者なら放棄を求められる側。立場によって358条の使い方は決め手にも墓穴にも変わるため、和解交渉に入る前に方針を固める
  3. 3.債権者:異議申立て前に放棄を書面化する 和解の席で『異議申立権を放棄する』旨を書面に明記させる。異議を出した後では取下げ扱い(360条)となり同意の問題が絡むため、必ず申立て前に取りつける
  4. 4.債務者:放棄を交渉材料に使う 放棄を求められても即サインしない。債権者は早期確定を強く欲するため、分割払い・減額など具体的な見返りと必ず引き換えにする。実体的抗弁があるなら期間内に異議を申し立てる
  5. 5.放棄成立後:本執行へ移行する 債権者は放棄により確定した手形判決をもとに、仮執行から本執行へ移し、相手の財産を差し押さえる。回収を確実に実行段階へ進める

よくある質問 AI による整理

Q1異議申立権の放棄とは何ですか?

手形訴訟の手形判決に対し通常訴訟へ引き戻すための異議を、あらかじめ出さないと約束することです。民事訴訟法358条が根拠で、放棄すれば手形判決が確定します。

Q2手形判決はいつ確定しますか?

送達から二週間の不変期間(357条)内に異議が出されないか、358条により異議申立権が放棄されたときに確定します。確定後は同じ手形金請求を蒸し返せません。

Q3異議申立権の放棄はいつまでできますか?

異議の「申立て前に限り」できます(358条)。いったん異議を出した後は放棄ではなく取下げ(360条)の問題になり、相手が応訴していれば同意が必要な場面もあります。

Q4異議の放棄と異議の取下げはどう違いますか?

放棄は申立て前に権利を消す行為(358条)、取下げは申立て後に異議をやめる行為(360条)です。取下げは相手方の同意が要る場合があり、手続も効果も別物です。

Q5異議放棄書にサインを求められたらどうすべきですか?

その場で即答しないことが重要です。署名すれば手形判決が確定し、書類だけで負けた判決を覆す最後の機会を失います。分割や減額など見返りと引き換えにできないか検討します。

Q6手形訴訟で負けても通常訴訟で争えますか?

争えます。送達から二週間以内に異議を申し立てれば通常訴訟へ移行し、原因関係や人的抗弁を全面的に主張できます(357条・361条)。ただし異議を放棄すると争えません。

Q7和解で異議放棄を取りつける利点は何ですか?

手形判決が即確定し、相手が通常訴訟へ逃げ込めなくなる点です。仮執行宣言付き判決を本執行へ移し、回収を早期に確定できます。和解は異議申立て前に行うのが鍵です。

Q8手形訴訟の異議申立期間は何日ですか?

手形判決の送達日から二週間の不変期間です(357条)。一日でも過ぎれば確定し、原則として延長されません。送達日を即記録することが防御の第一歩です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1手形訴訟って、普通の裁判と何が違うんですか?

最大の違いは、証拠が原則『書類(書証)』に限られ、証人尋問などをほぼ省くため判決が格段に速く、しかも仮執行宣言が付く点です(352条)。その代わり相手は二週間以内に異議を出せば通常訴訟へ引き戻せます(357条)。実務のポイント:手形訴訟で勝っても、異議を出されれば結局フル裁判になります。だから実務では、判決後すぐ和解に持ち込み358条の異議放棄を取りつけて『二度手間』を防ぐのが回収巧者のやり方。速さを確定に変える鍵が、この放棄条項です

Q2一度サインした異議放棄、あとから『やっぱり撤回』はできますか?

原則できません。358条の放棄は確定的な訴訟行為で、いったん有効に放棄すれば手形判決が確定し、撤回や錯誤の主張は極めて困難です。なお、すでに異議を『出した後』にやめるのは放棄ではなく取下げ(360条)で、相手方が応訴していれば同意が要る場面もあります。実務のポイント:放棄書にサインする前に『この一札で通常訴訟の道が消える』と理解している債務者は、驚くほど少ない。署名欄の前で一拍置けるかどうかが、覆せたはずの判決を確定させてしまうかの分水嶺です

間違えやすい点 AI による整理

  • 『異議は出したけど、やっぱり取り下げればいい』と考える人がいるが、358条の放棄は申立て『前』にしかできない。出した後にやめるのは『取下げ』(360条)であって、相手方が応訴していれば同意が要る場面もあり、効果も手続も別物。問いの立て方そのものがずれている
  • 手形判決を『普通の判決と同じ最終結論』だと思っている人は、その仮の性質を軽く見すぎている。異議を放棄して初めて確定するのであって、放棄しなければ通常訴訟でひっくり返る余地が残る。放棄の一札の重みを知らないと、勝ったつもりの判決が宙に浮いたままになる
  • 債務者側で『異議を放棄しても、後で別に本訴で争えばいい』と思うのは誤り。放棄によって手形判決が確定すると既判力が生じ、同じ手形金請求を蒸し返せなくなる。書類だけで負けた判決に対する、最後の反論機会を完全に失う
比較の観点この条文ほかの条文
行為の時期358条 異議放棄:異議の申立て『前』に限る357条 異議申立て:送達から二週間以内
360条 異議取下げ:異議申立て『後』
効果手形判決が確定、通常訴訟へ戻れない通常訴訟へ移行し全面的に争える(361条)
異議がなかったことになり手形判決が確定
相手方の同意不要(一方的に放棄できる)不要(単独で申立て可能)
応訴後は必要となる場合がある
撤回の可否原則撤回不可、確定的な訴訟行為期間内なら追加・補正の余地
取下げ後の再申立ては不変期間内に限る

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民國民事訴訟法 第516条(督促程序・支付命令への異議)

台湾には手形訴訟の特別手続はなく、迅速な債権回収手段は督促程序(支付命令)。債務者は異議で通常訴訟へ移行でき、構造として機能的に対応する。

韓国
대한민국 민사소송법 독촉절차(支給命令)

韓国も略式の支給命令に対する이의신청で通常訴訟へ移行する仕組みを持ち、迅速性と手続保障の調整構造が類似する。

ドイツ
ZPO §§ 592 ff.(Urkunden-, Wechsel- und Scheckprozess)

ドイツの証書・手形訴訟は日本の手形訴訟の母法的モデル。Vorbehaltsurteil(留保判決)と Nachverfahren(後続手続)が、手形判決+異議による通常訴訟移行に対応する。

アメリカ
Confession of judgment / cognovit note

米国では、債務者が抗弁権をあらかじめ放棄して判決に服する条項が機能的に対応するが、消費者契約では多くの州で制限・禁止されている。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 下請けに渡した約束手形が不渡りになり、あなたは手形訴訟で勝って仮執行宣言付きの手形判決を得た。相手が異議の二週間以内に放棄書を出せば、その場で確定する。和解の席で『異議は放棄します』の一札を取れるかどうかが、回収を半年早めるか、通常訴訟で長期戦に持ち込まれるかの分かれ目になる
  • もし相手の弁護士から『異議は放棄するので、支払いを三回の分割にしてほしい』と提案されたら? これは358条の放棄を交換条件にした和解だ。受ければ判決は即確定するが、分割の途中で相手が支払いを止めたとき、仮執行できる債務名義が手元にある意味を、あなたは理解しているか
  • あなたが手形を振り出した側で、手形訴訟に負けた。窓口で『異議放棄の書類にサインを』と促されても、その場で署名してはならない
  • 異議の不変期間はあと三日。放棄して終わらせるか、異議を出して通常訴訟で原因関係を争うか。一度放棄すれば撤回はきかない。判断は今夜中に下すしかない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 不渡りの手形と裏書の連続を確認し、手形・拒絶証書などの書証を揃えて手形訴訟を提起、仮執行宣言付きの手形判決を狙う2. 判決後の和解では『異議申立権を放棄する』旨を必ず書面化し(358条)、相手が異議を出す前に取りつける3. 放棄が取れれば判決は確定するので、仮執行から本執行へ移し相手の財産を差し押さえる4. 先に異議を出されたら、通常訴訟へ移行する前提で原因関係の証拠を組み直す

訴えられた側:1. 手形判決の送達日を即記録する。異議の不変期間は二週間(357条)で、一日でも過ぎれば確定する2. 窓口や和解の場で『異議放棄』への署名を求められても即答しない。放棄すれば書類だけで負けた判決を覆す最後の機会を失う3. 原因関係の抗弁や人的抗弁など実体的な反論があるなら、期間内に異議を申し立て通常訴訟へ持ち込む4. 放棄を交渉に使うなら、分割や減額など具体的な見返りと必ず引き換えにする

時効(請求できる期限):異議の申立て自体は手形判決の送達から二週間の不変期間(357条)。第358條の放棄は『申立て前に限り』可能で、いったん異議を出した後は放棄ではなく取下げ(360条)の問題になる。期間の経過または放棄により、手形判決は確定する

学説

通説:358条の異議申立権の放棄は確定的な訴訟行為であり、有効に放棄すれば手形判決は確定し、撤回や錯誤の主張は極めて困難とされる。放棄が『申立て前に限る』のは、事後的・安易な手続保障の剥奪を防ぐ趣旨と解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正(施行 平成10年・1998年) 旧民事訴訟法下の手形訴訟規定を整理・現代語化し、異議申立権の放棄を現行358条として位置づけた。条文番号も旧法から大きく変わった

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正(施行 平成10年・1998年)により、旧法下の手形訴訟規定を整理・現代語化し、異議申立権の放棄を現行358条として位置づけた。条文番号も旧法から大きく変更された。

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民事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第五編 手形訴訟及び小切手訴訟に関する特則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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