民事訴訟法 第378条(異議)
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- 少額訴訟の終局判決に対しては、電子判決書又は第二百五十四条第二項(第三百七十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定により当事者及び法定代理人、主文、請求並びに理由の要旨が記録された電子調書の送達を受けた日から二週間の不変期間内に、その判決をした裁判所に異議を申し立てることができる。ただし、その期間前に申し立てた異議の効力を妨げない。
- 2.第三百五十八条から第三百六十条までの規定は、前項の異議について準用する。
この条文の基本情報
異議とは何ですか?
定義異議とは、民事訴訟法第378条に定められた規定で、「少額訴訟の終局判決に対しては、電子判決書又は第二百五十四条第二項(第三百七十四条第二項において準用する場合を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第378条(異議)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第378条の条文原文は「少額訴訟の終局判決に対しては、電子判決書又は第二百五十四条第二項(第三百七十四条第二項において準用する場合を含む。」で始まります。
- 民事訴訟法第378条は第六編 少額訴訟に関する特則に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第378条の前の条は民事訴訟法第377条です。
- 民事訴訟法第378条の次の条は民事訴訟法第379条です。
- 民事訴訟法第378条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第378条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第378条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/378
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法378条は、少額訴訟の判決に不服がある当事者が、送達を受けた日から二週間以内に、判決をした簡易裁判所へ異議を申し立てられると定める。異議後は通常手続で審理し直される。
Q · 少額訴訟で負けたら、もう何もできないの?
控訴は不可だが、送達から2週間以内なら同じ簡裁に異議を出せる
民事訴訟法378条により、少額訴訟の判決には控訴できませんが、判決書または調書の送達を受けた日から二週間以内なら、判決をしたその簡易裁判所に異議を申し立てられます。異議が認められると事件は通常手続に戻り、同じ簡裁で最初から審理し直されます。起算点は「送達を受けた日」で不変期間のため延長は不可。さらに異議後の判決には控訴できず(民訴380条)、元判決の仮執行宣言(民訴376条)は生きているので、異議審理中でも相手の差押えは止まりません。
解説
敷金30万円を返さない大家を相手に、あなたは少額訴訟で勝った。あるいは逆に、貸した覚えのない金を「返せ」と訴えられて負けた。少額訴訟の判決には、ひとつ決定的な特徴がある。控訴ができない(民訴377条)。地裁に持ち上げて二審で戦うという普通の訴訟の常識が、ここでは通用しない。ではもう打つ手なしかというと、そうではない。378条が用意する逃げ道が「異議」だ。判決書または調書の送達を受けた日から二週間以内に、判決を出したその簡易裁判所へ異議を申し立てる。すると事件は同じ裁判所で、今度は通常の手続として最初から審理し直される。注意すべきは二点。期間は「判決の日」ではなく「送達を受けた日」から数える不変期間で、延長は効かない。そして異議後に出た判決には、もう控訴できない(民訴380条)。二回戦はあるが、三回戦はない。
法的な位置づけ
民事訴訟法378条は少額訴訟判決に対する異議を定める規定であり、少額訴訟の終局判決を受けた当事者が、判決書または調書の送達を受けた日から二週間の不変期間内に、判決をした簡易裁判所へ異議を申し立てることを認める。異議により事件は同一裁判所の通常手続へ移行し、再審理される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.封筒の送達日を確認し期限をカレンダーに固定 判決書または調書が届いた封筒の送達日を確認し、その日から二週間後を異議の最終日としてカレンダーに赤で記入する。起算点は言渡日ではなく送達日である点に注意
- 2.異議申立書を作成する 事件番号・当事者・異議の趣旨を記載した異議申立書を作成する。書式は裁判所の窓口やウェブで入手できる。詳細な理由は再審理で主張するため申立て段階では簡潔で足りる
- 3.判決をした簡易裁判所へ提出する 異議は判決をしたその簡易裁判所に提出する。上級の裁判所ではない点に注意。期限内であれば窓口提出・郵送いずれも可能だが、確実を期すなら期限前日までに完了させる
- 4.差押えの恐れがあれば執行停止を並行検討 元判決には仮執行宣言が付き(民訴376条)、異議を出しても執行は当然には止まらない。給与や預金を押さえられる前に、強制執行停止の申立て(民訴403条、担保が必要なことが多い)を並行して検討する
よくある質問 AI による整理
Q1少額訴訟の異議とは何ですか?
少額訴訟の判決に不服があるとき、判決をした簡易裁判所に申し立てる不服手段です(民訴378条)。事件は通常手続に戻り、同じ簡裁で最初から審理し直されます。
Q2少額訴訟の異議申立ての期限はいつまで?
判決書または調書の送達を受けた日から二週間以内です。言渡日ではなく送達日が起算点で、不変期間のため延長はできません。
Q3少額訴訟の異議申立書はどう書きますか?
事件番号・当事者・異議の趣旨を記載して判決をした簡易裁判所へ提出します。書式は裁判所窓口やウェブで入手でき、詳細な理由を最初から書く必要はありません。
Q4少額訴訟で異議を出すと費用はかかりますか?
異議申立て自体に高額な手数料はかかりませんが、通常手続での再審理に進むため、証拠収集や弁護士に依頼する場合は別途費用が生じます。
Q5少額訴訟の異議に理由は必要ですか?
申立て段階で詳細な理由は必須ではありませんが、異議後は通常手続でまるごと審理し直すため、主張と証拠を準備しておく必要があります。
Q6異議申立ての期限を過ぎたらどうなりますか?
判決が確定し、もう争えなくなります。ただし天災等で守れなかった場合は訴訟行為の追完(民訴97条)の余地があります。
Q7少額訴訟の異議は何回まで出せますか?
一回限りです。異議後に出た判決には控訴できず(民訴380条)そこで確定するため、再審理が事実上の最終戦になります。
Q8少額訴訟の異議後に和解はできますか?
できます。異議後は通常手続で審理されるため、その過程で訴訟上の和解により解決することも可能です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1少額訴訟で負けました。異議を出せば、別の裁判所で公平にやり直してもらえるんですか?
別の裁判所ではありません。異議は判決を出したその同じ簡易裁判所に申し立て、同じ裁判所が通常手続で審理し直します(民訴378条、379条)。担当裁判官が変わるとも限りません。実務のポイント:『上の裁判所へ持ち上げる控訴』とは構造が全く違う。控訴は禁止され(民訴377条)、異議後の判決にも控訴はできない(民訴380条)。つまり同じ簡裁での二回戦が事実上の最終審。一回戦で出し惜しみした証拠は、この異議審で全部出し切る覚悟が要る
Q2異議を出したら、相手の差押えは止まりますよね?
止まりません。少額訴訟の判決には職権で仮執行宣言が付き(民訴376条)、異議を出しても執行力は当然には停止しないため、相手は差押えを進められます。実務のポイント:執行を止めたければ、異議とは別に『強制執行停止の申立て』(民訴403条)を裁判所にする必要があり、たいてい担保(保証金)の供託を求められる。異議さえ出せば安心と油断している間に給与や預金を押さえられるのが典型的な落とし穴。最新の運用は裁判所にご確認ください
間違えやすい点 AI による整理
- 「少額訴訟は控訴できないから、判決が出たら諦めるしかない」と思われている。実は同じ簡易裁判所への異議という別ルートがあり、通常手続でまるごと審理し直せる。控訴という言葉だけ知っていると、この逃げ道を丸ごと見落とす
- 異議さえ出せば安心だと考えがちだが、深刻なのはその先だ。異議後の判決にはもう控訴できず(民訴380条)、そこで確定する。しかも元の判決には仮執行宣言が付いているので、異議の審理中でも相手は差押えを進められる。「異議=執行ストップ」ではない
- 「期限は判決が言い渡された日から二週間」と数える人が多いが、条文が起算点に置くのは『送達を受けた日』だ。あなたが判決書を実際に受け取った日が基準になる。郵便で届く日とのズレ、不在で受け取りが遅れた事情、その一日二日が不変期間の中では命取りになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる判断 | 民訴378条 異議:少額訴訟の判決 | 民訴382条以下 督促異議:支払督促 民訴377条 控訴禁止:少額訴訟では控訴不可 |
| 申立先 | 判決をした簡易裁判所(同じ裁判所) | 支払督促を発した簡易裁判所 (少額訴訟では控訴自体ができない) |
| 申立て後の審理 | 同じ簡裁で通常手続による再審理(民訴379条) | 通常訴訟へ移行 (該当なし) |
| 申立期間 | 判決書・調書の送達を受けた日から二週間の不変期間 | 支払督促の送達を受けた日から二週間 (該当なし) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も小額訴訟手続を設け、判決に対する上訴・抗告を制限する。日本の異議のように『同じ裁判所での通常手続巻き戻し』という構造は異なる
韓国は独立の少額事件審判法で簡易迅速な手続を定める。日本の少額訴訟制度と趣旨が近い
ドイツは一定額以下の事件で裁判所が手続を裁量で簡易化できる。少額紛争の迅速処理という目的は共通
米国は州ごとに少額裁判所を設け、弁護士不要・簡易な手続で少額紛争を処理。不服申立ての可否は州法による
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 少額訴訟で負けた通知が今日ポストに入っていた。「控訴できません」と書いてある。本当にもう終わりなのか。いや、送達を受けた今日から二週間、判決を出したその簡易裁判所に異議を出せば、通常手続でまるごとやり直せる。残り時間は実質、明日から数えて十数日しかない
- あなたが貸金を少額訴訟で取り立てて勝訴判決を得た。喜んだのも束の間、相手が異議を申し立ててきた。事件は通常手続に戻り、もう一度同じ簡裁で審理し直しになる。ただし判決には仮執行宣言が付いているので(民訴376条)、異議が出ても差押えそのものは進められる
- 出張で家を空けた二週間。戻るとポストに少額訴訟の判決書。送達日はもう十日前。異議の期限まであと四日。動けるか
取るべき行動
被害を受けた側:1. 判決書または調書の封筒に記載された送達日を確認、そこから二週間後が異議の最終日。まずカレンダーに固定する2. 異議申立書を、判決を出したその簡易裁判所へ提出(書式は裁判所の窓口やウェブにある) 3. 異議後は通常手続でのやり直しなので、一回戦で出し切れなかった証拠と主張を準備しておく4. 相手に仮執行で差押えされそうなら、強制執行停止の申立て(民訴403条、担保が必要なことが多い)を並行して検討する
訴えられた側:1. 相手の異議で事件は通常手続へ戻るが、あなたの勝訴の前提が崩れたわけではない。同じ簡裁で再度主張立証すればよい2. 元判決の仮執行宣言(民訴376条)は生きているので、異議審理中でも差押え等の執行は進められる、回収を急ぐなら動く3. 相手が執行停止を申し立てたら担保の有無と額を確認する4. 異議後の判決で確定し控訴もできない(民訴380条)ので、この再審理を事実上の最終戦と考えて臨む
時効(請求できる期限):判決書または第二百五十四条第二項の調書の送達を受けた日から二週間の不変期間(民訴378条1項)。不変期間のため原則延長は不可。ただし天災等で期間を守れなかった場合は訴訟行為の追完(民訴97条)の余地がある。起算点は判決の言渡日ではなく送達日(最新の運用は裁判所にご確認ください)
学説
通説:民訴378条の異議は、控訴を禁止する代わりに、同一の簡易裁判所内で通常手続による再審理を一度だけ保障することで、少額訴訟の迅速性と敗訴当事者の手続保障を調整する制度と理解されている
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 少額訴訟制度の創設に伴い本条を新設(施行は平成10年)。少額訴訟判決への異議申立てと通常手続への巻き戻しを規定。その後の改正の有無と内容は人的検証を要する
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 新設:民事訴訟法全部改正により少額訴訟制度を創設(施行は平成10年)。本条で少額訴訟判決への異議申立てと通常手続への移行を規定。その後の改正の有無と内容は人的検証を要する
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