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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

民事訴訟法 第3条の6(併合請求における管轄権)

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一の訴えで数個の請求をする場合において、日本の裁判所が一の請求について管轄権を有し、他の請求について管轄権を有しないときは、当該一の請求と他の請求との間に密接な関連があるときに限り、日本の裁判所にその訴えを提起することができる。ただし、数人からの又は数人に対する訴えについては、第三十八条前段に定める場合に限る。

この条文の基本情報

併合請求における管轄権とは何ですか?

定義併合請求における管轄権とは、民事訴訟法第3条の6に定められた規定で、「一の訴えで数個の請求をする場合において、日本の裁判所が一の請求について管轄権を有し、他の請求について管轄権を有しないときは、当該一の請求と他の請求との間に密接な…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第3条の6(併合請求における管轄権)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第3条の6の条文原文は「一の訴えで数個の請求をする場合において、日本の裁判所が一の請求について管轄権を有し、他の請求について管轄権を有しないときは、当該一の請求と他の請求との間に密接な…」で始まります。
  3. 民事訴訟法第3条の6は第一節 日本の裁判所の管轄権に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第3条の6の前の条は民事訴訟法第3条の5です。
  7. 民事訴訟法第3条の6の次の条は民事訴訟法第3条の7です。
  8. 民事訴訟法第3条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第3条の6
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第3条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/3_6

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法3条の6は、複数請求の一部のみ日本に管轄権がある場合でも、各請求に密接な関連があれば訴え全体を日本で提起できると定める。複数当事者には38条前段の要件が課される。

Q · 海外の取引先に複数の請求があるとき、片方しか日本で訴えられなくても、まとめて日本の裁判所に出せるの?

密接な関連があれば一本化できます

民事訴訟法3条の6により、一つの訴えで複数の請求をする場合、日本の裁判所が一部の請求にのみ管轄権を有するときでも、各請求の間に密接な関連があれば、訴え全体を日本で提起できます。同一の契約・取引から生じた紛争なら関連性が認められやすくなります。ただし、被告または原告が複数いる場合は、38条前段の共同訴訟の要件(権利義務が共通、または同一の事実上もしくは法律上の原因に基づくこと)を満たす必要があります。

解説

日本企業と取引していた海外のサプライヤーが、納品した部品の欠陥であなたに損害を与え、しかも前払金まで持ち逃げした。損害賠償の請求と前払金返還の請求、二つをまとめて訴えたい。だが日本の裁判所は前払金返還には管轄権を持つのに、損害賠償の方には持たないと言われたらどうするか。民事訴訟法3条の6は、その答えを握っている。一つの訴えで複数の請求をするとき、片方だけ日本に管轄権があっても、二つの請求に「密接な関連」があれば、まとめて日本の裁判所に提起できる。海外で別訴を起こす手間とコストを一回で畳める強力な規定だ。ただし落とし穴がある。被告が複数人いる場合、または原告が複数人の場合は、38条前段の共同訴訟の要件(請求が同一の事実上または法律上の原因に基づくこと等)を満たさなければ、この併合は使えない。一行の条文に、国境をまたぐ訴訟を一本化できるかどうかの分岐が隠れている。

法的な位置づけ

民事訴訟法3条の6は、併合請求の国際裁判管轄を定める規定である。一つの訴えで複数の請求がされ、日本の裁判所が一部の請求にのみ管轄権を有する場合に、請求相互間に密接な関連があるときに限り、訴え全体を日本で提起することを認める。複数当事者の場合は38条前段の共同訴訟要件を要する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.日本に管轄権が確実にある請求を特定する 抱えている複数の請求を洗い出し、どれが3条の2(被告の住所・事業所)や3条の3(契約債務履行地等)により日本に管轄原因があるかを特定する。これを併合の主軸(入口)の請求に据える
  2. 2.各請求の密接な関連を基礎づける事実を整理する 主軸の請求と他の請求が同一の契約・同一の取引・連続する経緯から生じたといえる事実を整理し、訴状で明示する。単に相手が同じというだけでは関連性は認められにくい
  3. 3.複数当事者の場合は38条前段の要件を別途検討する 被告または原告が複数いる場合、権利義務が共通するか、同一の事実上もしくは法律上の原因に基づくかを検討する。形だけ日本法人を被告に加える構成は関連性なしと判断されうる
  4. 4.外国での承認執行可能性まで確認する 日本で勝訴判決を得ても、相手の資産が国外にある場合は外国での承認執行が必要となる。提訴前に執行先国の承認執行ルートを確認し、回収可能性を見据えて併合設計を組む
  5. 5.被告側は管轄を争い、必要なら3条の9で却下を求める 本来日本に管轄権のない請求まで併合されていないか各請求を精査し、密接関連性が乏しければその請求の管轄を争う。日本で審理するに不適切なら第一回口頭弁論期日前に3条の9の特別の事情による却下を申し立て、応訴管轄(3条の8)の成立を避ける

よくある質問 AI による整理

Q1併合請求の管轄とは何ですか?

一つの訴えで複数の請求をするとき、一部の請求にしか日本の管轄権がなくても、各請求に密接な関連があれば訴え全体を日本で提起できる制度です。民事訴訟法3条の6が根拠です。

Q2国際裁判管轄の「密接な関連」とはどの程度ですか?

単に被告が同じというだけでは足りません。同一の契約・取引から生じたなど、実質的なつながりが必要です。無関係な請求の抱き合わせは実務で警戒されます。

Q3民事訴訟法3条の6はいつから施行されましたか?

平成23年(2011年)改正で新設され、平成24年(2012年)に施行されました。従来は判例の準則に委ねられていた国際裁判管轄を条文化したものです。

Q4海外企業を日本の裁判所で訴えられますか?

被告の事業所所在地(3条の2)や契約債務履行地(3条の3)など日本に管轄原因があれば可能です。複数請求は3条の6で併合提起できる場合があります。

Q5被告が複数いる場合の併合要件は何ですか?

3条の6ただし書により38条前段の共同訴訟要件、すなわち権利義務が共通するか同一の事実上・法律上の原因に基づくことが必要です。単なる関連では足りません。

Q6特別の事情による訴えの却下とは何ですか?

日本に管轄権があっても、当事者の衡平や審理の適正等から日本で審理することが不適切なとき、3条の9により訴え全体が却下される余地があります。

Q7国際裁判管轄の有無はいつを基準に判断しますか?

民事訴訟法3条の12により、訴え提起の時を標準として判断されます。提訴後に事情が変わっても管轄は原則として維持されます。

Q8客観的併合と主観的併合の違いは何ですか?

客観的併合は同一原告・被告間で複数の請求を束ねること、主観的併合は当事者が複数いる共同訴訟です。後者は3条の6ただし書で38条前段の要件が加わります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1海外の会社に対して、契約違反の損害賠償と貸金の返還を、日本でまとめて訴えられますか?

片方の請求に日本の管轄権があり、二つの請求に密接な関連があれば、3条の6で一本化できます。ただし全く別個の貸金などは関連性を否定されることがあります。実務のポイント:実務では主軸となる請求を日本の管轄が固い類型(被告の事業所所在地など、3条の2・3条の3)に置き、そこに関連請求を抱き合わせる順序で訴状を組む。入口の請求選びが、併合の成否を静かに決めている

Q2被告が海外の会社と日本の会社、二社いる場合もまとめられますか?

複数被告の場合は3条の6ただし書により、38条前段の共同訴訟の要件(権利義務が共通、または同一の事実上もしくは法律上の原因に基づく)を満たす必要があります。単なる関連では足りません。実務のポイント:日本法人をアンカーにして海外法人を引き込む手法は有効だが、両者の請求が同一原因といえる構成を作れるかが勝負。形だけ日本法人を被告に加える戦術は、関連性なしと見抜かれて崩れる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「密接な関連があればまとめて訴えられる」ことは知っていても、その「密接な関連」のハードルの高さを甘く見ている人が多い。実務は無関係な請求の抱き合わせを警戒しており、単に「同じ相手だから」では足りない。同一の契約・取引から生じたといえる実質的なつながりが要る
  • 「日本で訴えられるかどうか」だけを問う人が多いが、問いの立て方が片手落ちだ。仮に併合提起できても、3条の9の特別の事情による却下や、外国での執行可能性まで見据えないと、勝っても回収できない絵に描いた餅になる
  • 被告が複数なら当然まとめて訴えられると思われがちだが、複数当事者の場合は38条前段の厳しい要件が課される。単なる関連では足りず、権利義務が共通するか同一の原因に基づくことが必要で、ここで多くの併合構想が崩れる
比較の観点この条文ほかの条文
管轄の性質3条の6:併合による管轄(一部請求の管轄を密接関連の他請求に及ぼす)3条の2:被告の住所・事業所による一般管轄
3条の3:契約債務履行地等による特別管轄
適用前提複数請求+一部に日本の管轄+請求相互の密接な関連被告の住所・主たる事務所が日本にある
契約債務の履行地等が日本にある
複数当事者の扱い38条前段の共同訴訟要件を満たす場合に限る各被告ごとに住所等で個別に判断
各請求ごとに履行地等で個別に判断
覆せる手段密接関連性の否認、3条の9の特別の事情による却下3条の9の特別の事情による却下
3条の9の特別の事情による却下

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第248条(訴の客観的併合)

台湾は国際裁判管轄を独立に明文化しておらず、土地管轄規定の類推適用による。客観的併合は管轄を有する裁判所への併合を認める点で機能的に近い

韓国
대한민국 국제사법 제6조(関連事件の管轄)

韓国は2022年改正国際私法で関連事件の国際裁判管轄を明文化。密接な関連を要件とする枠組みは日本と類似する

ドイツ
Brüssel-Ia VO (EU) Nr. 1215/2012 Art. 8

ドイツは国内ZPOに一般的な関連管轄を持たないが、EU域内ではブリュッセルIa規則8条が共同被告・関連訴訟の特別管轄を定める

アメリカ
28 U.S.C. § 1367(supplemental jurisdiction)

米国連邦裁判所は、本来管轄のある請求と同一の事実から生じる関連請求について補充的管轄を認める。機能的に併合請求管轄に対応する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 海外のEC事業者から仕入れた商品に欠陥があり、さらに別の契約違反も重なった。二つの請求を日本でまとめて訴えられるか。鍵は二つの請求の間に「密接な関連」があるかどうか。同じ取引関係から生じた紛争なら関連性が認められやすく、海外で二重に訴える必要がなくなる
  • あなたが海外取引先を相手に複数の請求を抱えた側ではなく、逆に海外から日本で併合提起された被告だったら。本来日本に管轄権のない請求まで巻き込まれる形になる。だが3条の9の「特別の事情」を主張すれば、併合された訴え全体の却下を求める余地が残る
  • 契約相手の海外法人が資産を国外に移し始めた。提訴まで残された時間はわずか。今、複数の請求を密接関連で束ねて日本で一気に提起できるか、判断を迫られている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 抱えている複数の請求を洗い出し、どれが日本に確実に管轄権があるか(3条の2、3条の3)を特定2. 各請求の間に「密接な関連」を基礎づける事実(同一契約・同一取引・連続する経緯)を整理し、訴状で明示3. 被告が複数なら38条前段の要件充足を別途検討4. 提訴前に外国での承認執行可能性まで確認し、勝訴後の回収ルートを設計する

訴えられた側:1. 本来日本に管轄権のない請求まで併合されていないか、訴状の各請求を切り分けて精査2. 密接な関連性が乏しいと判断できれば、その請求についての管轄権を争う3. 併合自体が日本で審理するに不適切なら、3条の9の特別の事情による却下を申し立てる4. 第一回口頭弁論期日前に管轄を争う姿勢を明確にし、応訴管轄(3条の8)が成立しないよう注意する

時効(請求できる期限):管轄権の有無は訴え提起の時を標準として判断される(民事訴訟法3条の12)。提訴後に事情が変わっても管轄は原則維持される。なお請求権自体には各々の消滅時効が走るため、併合設計に手間取るうちに時効が完成しないよう注意(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:3条の6の「密接な関連」は、併合により被告が予期しない応訴を強いられないよう限定的に解すべきとされる。同一の契約・取引・経緯から生じたといえる実質的関連を要し、無関係な請求の抱き合わせは認められない。複数当事者の場合に38条前段要件を課すのも、被告の管轄利益保護のためと理解される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成23年(2011年) 国際裁判管轄の規律を民事訴訟法に明文化する改正(法律第36号)により新設。従来は判例の準則に委ねられていた併合請求の国際管轄を条文化し、密接関連性の要件と、複数当事者の場合の38条前段要件を明記した。平成24年(2012年)施行

改正の年表

  1. 1.平成23年(2011年) 新設:国際裁判管轄の規律を民事訴訟法に明文化する改正(法律第36号)により新設。従来は判例の準則に委ねられていた併合請求の国際裁判管轄を条文化し、密接関連性の要件と、複数当事者の場合の38条前段要件を明記した。
  2. 2.平成24年(2012年) 改正:平成23年改正法が施行され、3条の6を含む国際裁判管轄規定が実務上適用されるようになった。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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