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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第61条(訴訟費用の負担の原則)

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訴訟費用は、敗訴の当事者の負担とする。

この条文の基本情報

訴訟費用の負担の原則とは何ですか?

定義訴訟費用の負担の原則とは、民事訴訟法第61条に定められた規定で、「訴訟費用は、敗訴の当事者の負担とする。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第61条(訴訟費用の負担の原則)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第61条の条文原文は「訴訟費用は、敗訴の当事者の負担とする。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第61条は第一節 訴訟費用の負担に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第61条の前の条は民事訴訟法第60条です。
  7. 民事訴訟法第61条の次の条は民事訴訟法第62条です。
  8. 民事訴訟法第61条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第61条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第61条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/61

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法61条は、訴訟費用を原則として敗訴した当事者の負担と定める。ただし訴訟費用に弁護士費用は含まれず、対象は印紙代や郵便切手代などの実費に限られる。

Q · 裁判に勝ったら、かかった費用は全部相手に払わせられるの?

原則は敗訴者負担。ただし弁護士費用は含まれない

民事訴訟法61条により、訴訟費用は原則として敗訴した当事者が負担します。ただしこの「訴訟費用」に弁護士費用は含まれず、対象は印紙代・郵便切手代・証人旅費といった手続の実費だけです。請求額300万円の訴訟で勝っても、相手に負担させられるのはせいぜい数万円で、あなたが弁護士に払った50万円は原則戻りません。例外は不法行為に基づく損害賠償で、判例上、認容額の約1割が弁護士費用相当額として認められます。

解説

裁判に勝てば、かかった費用は全部相手が払ってくれる。多くの人がそう信じている。だが民事訴訟法61条が言う「訴訟費用」には、あなたが弁護士に払った着手金も報酬金も含まれない。ここに含まれるのは、訴状に貼る収入印紙代、裁判所に納める郵便切手代、証人の旅費日当といった、いわば裁判所の運営コストだけだ。請求額300万円の訴訟で勝っても、相手に負担させられる訴訟費用はせいぜい数万円。あなたが弁護士に払った50万円、80万円は、原則として自腹のまま戻ってこない。だから弁護士は受任前に「勝っても費用倒れになりませんか」を必ず計算する。61条の「敗訴者負担」という言葉は、勝てば全部取り返せるという幻想を生むが、現実はその逆だ。この一条を正しく理解しているかどうかで、訴訟を起こすべきか泣き寝入りすべきかの判断が、入口で変わる。

法的な位置づけ

民事訴訟法61条は訴訟費用の負担者を定める規定であり、訴訟費用は原則として敗訴した当事者が負担すると定める。ここでの訴訟費用は印紙代・郵便切手代・証人旅費等の手続実費を指し、当事者が委任した弁護士の費用は含まれない。一部敗訴の場合は同法64条により勝敗の割合に応じて按分される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.提訴前に費用倒れを計算する 想定される回収額(元金+利息+数万円の訴訟費用)から、自分が払う弁護士費用を差し引いた手取りを計算する。費用倒れになるなら少額訴訟や本人訴訟も検討する
  2. 2.損害賠償なら不法行為構成を組む 提訴前の内容証明・交渉段階で、弁護士と不法行為(民法709条)構成が可能か詰めておく。不法行為なら認容額の約1割を弁護士費用相当額として上乗せ請求できる。訴状提出後の構成変更は難しい
  3. 3.勝訴後に訴訟費用額確定処分を申し立てる 判決が「訴訟費用は相手方の負担」と言っても自動では入らない。裁判所書記官に民訴71条の確定処分を申し立て、印紙代・郵券などの具体的金額を確定させる
  4. 4.確定した費用を強制執行で回収する 確定処分で金額が確定したら、本案の認容額と合わせて相手の財産(預金・給与・不動産)に強制執行する。相手の財産が分かるうちに速やかに動く

よくある質問 AI による整理

Q1訴訟費用とは何ですか?

訴状に貼る収入印紙代、裁判所に納める郵便切手代、証人の旅費日当など、裁判所手続にかかる実費を指します。弁護士費用は含まれません(民訴61条、民事訴訟費用等に関する法律2条)。

Q2訴訟費用に弁護士費用は含まれますか?

含まれません。敗訴者負担になるのは印紙代・郵券・証人旅費などの実費だけで、自分が委任した弁護士の着手金・報酬金は原則として自己負担です。

Q3訴訟費用額確定処分とは何ですか?

判決が「訴訟費用は被告の負担」と言っても金額は確定していません。裁判所書記官に民訴71条の確定処分を申し立てて具体的金額を確定させる手続です。

Q4訴訟費用はいつまでに請求できますか?

確定処分の申立て自体に明確な期間制限はありませんが、訴訟費用償還請求権は権利行使できると知った時から5年で時効消滅しうるため、判決確定後は速やかに申し立てるのが実務です。

Q5本人訴訟でも訴訟費用は相手に請求できますか?

できます。本人訴訟で勝訴すれば印紙代・郵券などの訴訟費用は敗訴者負担となり、民訴71条の確定処分を申し立てて回収できます。

Q6敗訴者負担の原則に例外はありますか?

あります。不必要な行為による費用は勝訴者でも負担し(民訴62条)、一部敗訴なら割合按分され(同64条)、共同訴訟では別ルールがあります(同65条)。

Q7不法行為の損害賠償なら弁護士費用も取れますか?

一部取れます。不法行為(民法709条)に基づく賠償では、判例上、認容額の約1割が弁護士費用相当額として損害に組み込まれます。交通事故や名誉毀損が典型例です。

Q8和解した場合の訴訟費用はどうなりますか?

和解では「訴訟費用は各自の負担とする」が定番ですが、交渉で相手方負担に振ることも可能です。和解金に弁護士費用相当額を上乗せして実質回収する余地もあります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1裁判に勝ったら、弁護士に払ったお金は相手から返してもらえますよね?

原則として返ってきません。民訴61条の訴訟費用に弁護士費用は含まれず、相手に負担させられるのは印紙代、郵券、証人旅費などの実費だけです。例外は不法行為に基づく損害賠償で、判例上、認容額の約1割が弁護士費用相当額として認められます。実務のポイント:だから弁護士は貸金や売掛金の回収では費用倒れを警戒します。回収見込み額が弁護士費用を下回る案件は、勝てても受けない弁護士が多い。相談時に「この金額で頼んで採算が合うか」を率直に聞くと、本音の答えが返ってくる

Q2判決に訴訟費用は相手の負担と書いてあるのに、相手が払ってこないんですが?

判決のその一文だけでは金額が確定しておらず、自動では入ってきません。別途「訴訟費用額確定処分」(民訴71条)を裁判所書記官に申し立て、具体的な金額を確定させる必要があります。実務のポイント:この手続を知らずに放置する勝訴者は非常に多い。金額が数万円と小さいため弁護士も積極的に案内しないことがありますが、本人でも申立書を書記官に出せば処理してくれる。取れるものを取り逃さないために、勝訴後はこの一手を忘れない

Q3一部だけ勝った場合、訴訟費用はどうなりますか?

全部勝訴でなければ、裁判所が勝敗の割合に応じて費用を分けます(民訴64条)。たとえば請求の7割が認められれば、訴訟費用も概ねその割合で按分されるのが一般的です。実務のポイント:判決主文の「これを5分し、その2を原告、3を被告の負担とする」といった一文を読み解けると、自分が実際にいくら負担するのか先に見える。実務家はこの主文の費用条項を、本案の結論と同じくらい注意して読む

間違えやすい点 AI による整理

  • 「敗訴者負担なのだから、勝てば弁護士費用も相手が払う」と思い込みがちだが、訴訟費用に弁護士費用は含まれない(民訴61条)。相手に負担させられるのは印紙代、郵券、証人旅費など実費の一部だけ。勝訴と費用全額回収はまったく別の話だ
  • 訴訟費用が敗訴者負担になることは知っていても、その費用を相手から自動的に取り立てられると思っている人が多い。実際は判決が「訴訟費用は被告の負担」と言うだけでは一円も入ってこない。別途「訴訟費用額確定処分」(民訴71条)を申し立てて金額を確定させ、それを債務名義に強制執行する手間が要る。負担の決定と現実の回収の間に、もう一段階の手続が挟まっている
  • 「勝つか負けるか」の二択で費用を考えること自体が誤り。実務では一部勝訴、一部敗訴が圧倒的に多く、その場合は裁判所が割合的に費用を分ける(民訴64条)。請求の7割が認められれば、訴訟費用も概ねその割合で按分される。全部取るか全部失うかではなく、勝った割合の分だけ費用が動く、という発想に切り替える必要がある
比較の観点この条文ほかの条文
規律内容民訴61条:訴訟費用は原則として敗訴者の負担民訴64条:一部敗訴のときは割合的に按分
民訴71条:費用額確定処分(金額の具体化手続)
適用場面全部勝訴・全部敗訴という原則的な勝敗請求の一部が認容された場合
負担者は決まったが金額が未確定の場合
弁護士費用の扱い含まれない(実費のみが対象)含まれない(按分対象も実費のみ)
含まれない(確定対象も実費のみ)
実務上のポイント勝訴=費用全額回収ではないことの理解が出発点判決主文の費用条項の割合を読み解く
申立てを忘れると一円も入らない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第78条

台湾も訴訟費用は敗訴者負担を原則とする。弁護士費用は原則自己負担で日本と近い構造

韓国
대한민국 민사소송법 제98조

韓国も敗訴者負担を採用。弁護士報酬の一部を訴訟費用に算入する大法院規則がある点で日本とやや相違

ドイツ
ZPO § 91

ドイツは完全敗訴者負担型。弁護士報酬法(RVG)の法定額の範囲で弁護士費用も敗訴者負担となり、日本より回収範囲が広い

アメリカ
American Rule(Alyeska Pipeline Co. v. Wilderness Society, 1975)

米国は各自負担原則(American Rule)。法律・契約に特則がない限り弁護士費用は勝敗にかかわらず各自負担で、敗訴者負担を採る日本と対照的

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし50万円の貸金を返してもらうために訴訟を起こし、勝訴したらどうなる? 取り戻せるのは元金50万円と利息、それに数万円の訴訟費用だけ。あなたが弁護士に払った40万円は戻ってこない。差し引きの手取りを計算しないまま訴えると、勝っても損をする
  • あなたが少額の請求で訴えられた被告側。負ければ訴訟費用も負担する。だが慌てて争うより、争う実益があるか、敗訴したときの訴訟費用と自分の弁護士費用の合計が請求額に見合うかを先に計算すべきだ。意地で全面的に争って費用倒れになる被告は多い
  • 本人訴訟で勝訴した。判決には「訴訟費用は被告の負担とする」とある。だが相手は自分から一円も払ってこない。
  • 判決確定後、動かずにいると訴訟費用を取り立てる「訴訟費用額確定処分」の申立てを忘れがちになる。確定した費用も、相手の財産が分かるうちに動かなければ回収できない。勝訴の余韻に浸っている間に、回収のタイミングを逃す

取るべき行動

被害を受けた側:1. 訴訟を起こす前に、想定回収額から自分の弁護士費用を差し引いた手取りを計算、費用倒れなら少額訴訟や本人訴訟も検討2. 損害賠償なら不法行為(民法709条)構成にして弁護士費用の約1割を上乗せ請求3. 勝訴後、訴訟費用は判決だけでは入らないので「訴訟費用額確定処分」(民訴71条)を申し立て金額を確定4. 確定した費用と本案の認容額を、相手の財産に強制執行して回収する

訴えられた側:1. 訴えられたら争う実益を先に計算、敗訴時の本案 + 訴訟費用 + 自分の弁護士費用の合計と、認める場合の支払額を比較2. 全面的に争うより一部認諾や早期和解で訴訟費用の負担割合を下げられる場合がある(民訴64条の按分) 3. 和解では「訴訟費用は各自負担」を提案して敗訴者負担を回避4. 相手の請求に理由がないと確信できるときのみ徹底抗戦、その際は反訴や不法行為の主張で逆に費用を取り返す道も検討

時効(請求できる期限):訴訟費用額確定処分の申立て自体に明確な期間制限はないが、訴訟費用償還請求権は債権として消滅時効(民法166条、権利行使できると知った時から5年)にかかりうる。判決確定後は速やかに申立てを行うのが実務(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:61条の敗訴者負担は濫訴抑止と費用の公平分担を図る原則であり、対象は訴訟費用=手続実費に限られる。弁護士費用は各自負担が原則で、不法行為における判例法理が唯一の実質的例外と位置づけられる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧民事訴訟法89条「訴訟費用ハ敗訴ノ当事者ノ負担トス」を現代語化し、条文番号を現行61条へ移した。敗訴者負担の原則自体は実質的に維持された

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正。旧民事訴訟法89条『訴訟費用ハ敗訴ノ当事者ノ負担トス』を現代語化し、条文番号を現行61条へ移した。敗訴者負担の原則自体は実質的に維持された

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民事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 訴訟費用の負担

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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