受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第65条(共同訴訟の場合の負担)

クイックジャンプ
  1. 共同訴訟人は、等しい割合で訴訟費用を負担する。ただし、裁判所は、事情により、共同訴訟人に連帯して訴訟費用を負担させ、又は他の方法により負担させることができる。
  2. 2.裁判所は、前項の規定にかかわらず、権利の伸張又は防御に必要でない行為をした当事者に、その行為によって生じた訴訟費用を負担させることができる。

この条文の基本情報

共同訴訟の場合の負担とは何ですか?

定義共同訴訟の場合の負担とは、民事訴訟法第65条に定められた規定で、「共同訴訟人は、等しい割合で訴訟費用を負担する。ただし、裁判所は、事情により、共同訴訟人に連帯して訴訟費用を負担させ、又は他の方法により負担させることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第65条(共同訴訟の場合の負担)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第65条の条文原文は「共同訴訟人は、等しい割合で訴訟費用を負担する。ただし、裁判所は、事情により、共同訴訟人に連帯して訴訟費用を負担させ、又は他の方法により負担させることができる。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第65条は第一節 訴訟費用の負担に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第65条の前の条は民事訴訟法第64条です。
  7. 民事訴訟法第65条の次の条は民事訴訟法第66条です。
  8. 民事訴訟法第65条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第65条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第65条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/65

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法65条は、共同訴訟人が訴訟費用を等しい割合で負担する原則を定める。ただし裁判所は事情により連帯負担を命じることができ、無駄な行為をした者には個別負担を課す。

Q · 共同で裁判して負けたら、訴訟費用はみんなで割り勘になるの?

原則は人数で等分。ただし裁判所が連帯負担を命じることもあります

民事訴訟法65条1項により、共同訴訟人は訴訟費用を等しい割合で負担するのが原則です。三人なら三分の一ずつ。ただし同項ただし書で、裁判所は事情により共同訴訟人に連帯して負担させ、又は他の方法による負担を命じることができます。連帯負担を命じられると、他の共同訴訟人が無資力でも、一人が全額を立て替える事態が生じ得ます。また2項により、権利の伸張・防御に必要でない無駄な行為で費用を膨らませた当事者には、その分が個別に負担させられます。判決主文の費用負担条項が「等分」か「連帯」かを必ず確認してください。

解説

交通事故で加害車両が二台あって、あなたは運転手二人をまとめて一つの訴訟で訴えた。あるいは、あなたが連帯保証人の一人として、他の保証人と一緒に貸主から訴えられた。複数の当事者が同じ側に並ぶ訴訟、これが共同訴訟だ。問題は、負けたときの訴訟費用を誰がいくら払うかである。65条の原則はシンプルで、共同訴訟人は等しい割合で負担する。三人なら三分の一ずつ。だがここに二つの落とし穴がある。第一に、裁判所は事情により、あなたたちに連帯して払わせることができる。等分のはずが、他の共同訴訟人が無資力なら、あなたが全額立て替える事態もありうる。第二に、あなた一人が余計な主張や無駄な証拠申請をして費用を膨らませた場合、その分はあなた個人の負担になる。共同戦線を組んでも、足を引っ張る動きは個別に精算される、それが2項の意味だ。

法的な位置づけ

民事訴訟法65条は共同訴訟における訴訟費用の内部負担を定める規定である。第1項は共同訴訟人が等しい割合で費用を負担する原則を示しつつ、裁判所が事情により連帯負担その他の方法を命じうるとし、第2項は権利の伸張・防御に必要でない行為をした当事者に当該費用を個別に負担させる。敗訴者負担の原則(61条)を共同訴訟人間でどう配分するかを規律する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.共同訴訟を組む前に相手の資力を確認 誰と一緒に原告・被告になるかを決める段階で、他の共同訴訟人の資力を確認する。無資力者がいると、連帯負担を命じられたとき自分が立て替える事態になるため、共同戦線の相手選びが費用リスクを左右する
  2. 2.訴訟中は自分に必要な主張立証に絞る 権利の伸張・防御に必要でない無駄な申請や鑑定をしない。65条2項により、無駄な行為で生じた費用は行為者個人に負担させられるため、訴訟活動を費用目線でも管理する
  3. 3.口頭弁論終結前に費用按分の意見を述べる 判決言渡し前、自分の関与が薄いこと、無駄な行為は他の共同訴訟人がしたことを主張する。連帯ではなく等分、あるいは自分の負担軽減を求める意見を述べることで、65条1項ただし書による調整を引き出す
  4. 4.判決後は費用額確定の内訳を精査し求償を検討 判決主文の費用負担条項(等分か連帯か)を確認し、費用額確定処分(71条)の内訳を精査する。不当な配分には異議を申し立て、連帯負担で立て替えた分は他の共同訴訟人に求償する(民法442条等)

よくある質問 AI による整理

Q1共同訴訟の訴訟費用は誰が負担しますか?

敗訴した共同訴訟人が負担し、その内部では民訴65条1項により等しい割合で負担するのが原則です。ただし裁判所が連帯負担その他の方法を命じることもあります。

Q2訴訟費用を連帯負担とはどういう意味ですか?

相手方が共同訴訟人の誰か一人に費用全額を請求でき、支払った人が後で他の共同訴訟人に求償する形です。65条1項ただし書で裁判所が命じます。

Q3民事訴訟法65条の『等しい割合』とは?

共同訴訟人の人数で頭割りする原則です。三人なら三分の一ずつ。関与の濃淡や無資力者の存在は、ただし書による裁判所の裁量で調整されます。

Q4共同原告の一人が無資力だと費用はどうなりますか?

連帯負担が命じられていれば、残る共同訴訟人が無資力者の分まで実質的に被ることになります。共同訴訟を組む前に相手の資力確認が重要です。

Q5無駄な証拠申請で増えた費用は誰が払いますか?

65条2項により、権利の伸張・防御に必要でない行為をした当事者個人がその費用を負担します。全員で割ることはできません。

Q6訴訟費用の負担割合はいつ決まりますか?

費用負担の裁判は判決主文で示されます(民訴67条)。具体的な金額は別途、費用額確定処分の手続(71条)で確定します。

Q7立て替えた訴訟費用は他の共同訴訟人に請求できますか?

連帯負担で全額を支払った場合、民法442条等を根拠に他の共同訴訟人へ求償できます。ただし相手が無資力なら回収は困難です。

Q8共同被告でも費用負担を軽くできますか?

自分の関与が薄いことを口頭弁論終結前に主張すれば、65条1項ただし書の『事情により』として按分や負担軽減を引き出せる余地があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1みんなで一緒に裁判したら、弁護士費用も人数で割れますか?

65条のいう「訴訟費用」に、各自が雇った弁護士の報酬は原則含まれません。ここでの訴訟費用は印紙代・郵券・証人日当・鑑定費用など法定のものです(民事訴訟費用等に関する法律)。弁護士費用は各自の自己負担が原則です。実務のポイント:共同訴訟で弁護士を一人にまとめて共同委任すると、各自で頼むより総額が下がることが多い。ただし当事者間で利益が対立する局面では一人の弁護士が全員を代理できないので、共同委任の可否は事件の構造次第です

Q2判決で『訴訟費用は被告らの負担』と書かれたら、私一人に全額来ることもあるんですか?

「等しい割合」が原則なので、共同被告の人数で按分が基本です(65条1項本文)。ただし主文が「連帯して負担」となっていれば、相手はあなた一人に全額請求でき、あなたは後で他の被告に求償することになります(同項ただし書)。実務のポイント:主文の費用負担条項は「等分」か「連帯」かで現実の負担が激変します。言渡し前に自分に有利な按分を求める意見を出しておくかどうかで結果が変わるのに、多くの当事者はここを弁護士任せにして見逃します

間違えやすい点 AI による整理

  • 「共同で訴えれば費用も人数で割れて安くなる」と思いがちだが、65条1項ただし書で連帯負担を命じられれば、他人の無資力分まであなたが背負う。割り勘の安心は条件付きだ
  • 敗訴者が費用を負担する(61条)ことは知っていても、共同訴訟人の内部でどう割れるかまで意識する人は少ない。この内部配分こそが、無資力の共同当事者がいるとき現実の負担額を左右する深刻な分岐点になる
  • あなたから見れば「みんなで一緒に戦った費用」だが、裁判所から見れば「誰のどの行為が生んだ費用か」。この視点の落差を理解しないと、自分が膨らませた費用まで全員に転嫁できると勘違いし、2項で個別に跳ね返される
比較の観点この条文ほかの条文
規律する局面65条:共同訴訟人『間』の費用内部配分61条:勝者・敗者『間』の費用負担の大原則
64条:一部敗訴の場合の按分負担
原則の内容等しい割合(頭割り)、裁判所裁量で連帯等も可敗訴者が訴訟費用を負担
勝敗の割合に応じて当事者が分担
無駄な行為の扱い65条2項で行為者個人に個別負担62条が不必要な行為の費用負担を一般的に規律
—
確定手続主文(67条)→ 費用額確定処分(71条)主文(67条)→ 費用額確定処分(71条)
主文(67条)→ 費用額確定処分(71条)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第85条

共同訴訟人は人数に応じ平均分担を原則とし、利害関係に著しい差異がある場合は比例分担、連帯・不可分債務での敗訴は連帯負担とする。日本65条と構造が近い。

韓国
대한민국 민사소송법 제102조

共同訴訟人は均等に費用を負担するのが原則で、裁判所が事情により連帯負担その他を命じうる点も日本と類似する。

ドイツ
ZPO § 100

共同訴訟人(Streitgenossen)は原則として頭割り(nach Kopfteilen)で費用を負担し、関与の程度に著しい差があれば裁判所が按分を調整する。日本65条の母法的位置にある。

アメリカ
28 U.S.C. § 1920 + Fed. R. Civ. P. 54(d)

米国は敗訴者が法定費目(costs)を負担するのが原則で、弁護士費用は別ルール(American Rule)。共同当事者間の配分は裁判所の裁量に委ねられる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 三人で共同原告になって貸金を取り立てる訴訟を起こしたが、敗訴した。訴訟費用は三等分のはずだが、共同原告の一人が破産していたら、残りの二人で残額を被るのか。裁判所が連帯負担を命じていれば、あなたが他人の分まで払わされる。判決主文の費用負担条項を読み飛ばしていると、後でこの一行に泣く
  • あなたは建設工事の下請けトラブルで、元請けや他の下請け数社と一緒に施主から訴えられた。あなた自身はほぼ非がないのに、共同被告として一括で費用負担を命じられそうになる。65条1項ただし書の「事情により」をどう裁判所に説明するかが、あなたの財布を守る分かれ目だ
  • 共同訴訟人の一人が、勝敗に関係ない枝葉の主張を延々と続け、鑑定費用まで膨らませた。その費用、全員で割るのか。65条2項なら、その人個人に負担させられる。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 共同原告になる前に、他の共同原告の資力を確認、無資力者がいると勝訴しても費用回収で割を食う2. 訴訟中は自分に必要な主張立証に絞り、無駄な申請をしない、2項の個別負担を避ける3. 敗訴リスクがあるなら、口頭弁論終結前に費用の按分(連帯ではなく等分)を求める意見を述べる4. 判決後は費用額の確定手続(71条)の内訳を精査し、不当な配分には異議を申し立てる

訴えられた側:1. 共同被告の中で自分の関与度が低いなら、その事情を早期に主張、65条1項ただし書の「事情により」で按分や負担軽減を引き出す2. 他の共同被告が無駄な行為で費用を膨らませたら、2項を根拠にその分を切り離すよう求める3. 連帯負担を命じられそうなら口頭弁論終結前に反論する4. 判決確定後、他の共同被告に立て替えた費用は内部で求償できる(民法442条等)、求償の可否と相手の資力を確認する

時効(請求できる期限):費用負担の裁判は判決主文で示される(67条)。不服があれば判決に対する上訴、または費用額確定処分への異議(71条以下)を所定の期間内に。本条自体に特定の時効はないが、立て替え分を共同訴訟人へ請求する求償権は一般消滅時効(民法166条、債権は権利を行使できると知った時から5年または行使できる時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:65条1項本文の等分負担は共同訴訟人を一律平等に扱う形式的公平の表れであり、同項ただし書の裁判所裁量(連帯・その他の方法)と2項の個別行為への負担転嫁は、関与の濃淡や無駄な行為が生む不公平を是正するための実質的調整と理解される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧民事訴訟法から条文番号を再編し、現行65条として整理。共同訴訟人の等分負担、裁判所の裁量による連帯負担、不必要な行為をした当事者への個別負担という枠組みを現代語で明文化した(個別改正の有無は要確認)

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正。旧法から条文を再編し現行65条として整理。共同訴訟人の等分負担、裁判所裁量による連帯負担、不必要な行為をした当事者への個別負担という枠組みを現代語で明文化(個別改正の有無は要確認)。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

民事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 訴訟費用の負担

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›