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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第64条(一部敗訴の場合の負担)

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一部敗訴の場合における各当事者の訴訟費用の負担は、裁判所が、その裁量で定める。ただし、事情により、当事者の一方に訴訟費用の全部を負担させることができる。

この条文の基本情報

一部敗訴の場合の負担とは何ですか?

定義一部敗訴の場合の負担とは、民事訴訟法第64条に定められた規定で、「一部敗訴の場合における各当事者の訴訟費用の負担は、裁判所が、その裁量で定める。ただし、事情により、当事者の一方に訴訟費用の全部を負担させることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第64条(一部敗訴の場合の負担)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第64条の条文原文は「一部敗訴の場合における各当事者の訴訟費用の負担は、裁判所が、その裁量で定める。ただし、事情により、当事者の一方に訴訟費用の全部を負担させることができる。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第64条は第一節 訴訟費用の負担に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第64条の前の条は民事訴訟法第63条です。
  7. 民事訴訟法第64条の次の条は民事訴訟法第65条です。
  8. 民事訴訟法第64条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第64条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第64条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/64

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法64条は、一部敗訴の場合の訴訟費用の負担を裁判所の裁量で定めると規定する。勝訴割合には連動せず、事情により一方に全部を負担させることもできる。

Q · 6割勝訴したら、訴訟費用も6割を相手に払わせられる?

連動しない。費用配分は裁判所の裁量で決まる

民事訴訟法64条により、一部敗訴の場合の訴訟費用の負担は、勝訴割合ではなく裁判所の裁量で定められます。事情によっては当事者の一方に全部を負担させることもできます(同条但書)。さらに重要なのは、ここでいう訴訟費用に弁護士費用は原則として含まれない点です。含まれるのは印紙代・郵券・証人日当・鑑定費用などの法定実費に限られ、勝っても弁護士報酬は自腹のままです。判決は負担割合を決めるだけで、金額は別途『訴訟費用額確定処分』(民訴71条)で確定します。

解説

100万円を請求して、判決で60万円が認められた。あなたは「勝った、訴訟費用は相手が払う」と思う。だが現実は違う。民事訴訟法64条は、一部だけ勝った場合の費用負担を裁判所の裁量に委ねている。6割勝ったから費用も6対4、とは限らない。裁判所は事案の事情を見て、5対5にも、場合によっては相手に全額負担させることもできる。さらに見落としがちな核心がもう一つある。ここでいう「訴訟費用」に、あなたが払った弁護士費用は原則含まれない。印紙代、郵券、証人の日当、鑑定費用、これが訴訟費用の中身だ。つまり60万円勝っても、弁護士に払った着手金や報酬は自腹のまま。「勝てば全部取り返せる」という素朴な期待と、64条が定める現実の間には、深い溝がある。

法的な位置づけ

民事訴訟法64条は、一部敗訴の場合における訴訟費用の負担方法を定める規定であり、各当事者の負担を裁判所の裁量に委ね、事情により一方当事者に全部を負担させることを認める。敗訴者負担の原則(同法61条)を前提としつつ、勝敗比率では捉えきれない当事者の訴訟態度や争点の軽重を費用配分に反映させる機能を持つ。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.提訴前に請求額を現実的に設定する 認容の見込みを冷静に見積もり、請求額を堅実に絞る。過大請求は一部敗訴の幅を広げ、64条の裁量で費用負担が不利になりやすいため、勢いで金額を盛らない
  2. 2.判決主文の費用負担割合を確認する 判決を受け取ったら『訴訟費用はこれを5分し、その2を原告の負担とする』のような費用負担割合を必ず確認する。割合だけが決まり金額はまだ動かない点を理解する
  3. 3.訴訟費用額確定処分を申し立てる 相手に費用を請求するには、裁判所書記官に『訴訟費用額確定処分』を申し立てて具体的な金額を確定させる(民訴71条)。費用計算書と疎明資料を添付する
  4. 4.確定処分を債務名義として回収する 確定処分は債務名義となるため、相手が支払わなければ強制執行できる。金額が小さければ回収コストと見合うかを判断してから動く

よくある質問 AI による整理

Q1一部敗訴とは何ですか?

請求の一部だけが認められ、残りが棄却された状態です。100万円請求して60万円認容なら、40万円分は敗訴であり、費用負担は民訴64条の裁量で配分されます。

Q2訴訟費用の負担割合はどうやって決まりますか?

勝訴割合の自動計算ではなく、裁判所が事案の事情を総合して裁量で定めます(民訴64条)。判決主文に『5分し、その2を原告負担』のように割合が示されます。

Q3訴訟費用にはどんな費用が含まれますか?

印紙代(申立手数料)、郵券、証人や鑑定人の日当・旅費などの法定実費です。弁護士費用は原則含まれず、民事訴訟費用等に関する法律で範囲が定められています。

Q4請求額を多めにすると費用負担で不利になりますか?

なり得ます。過大請求は一部敗訴の幅を広げ、64条の裁量で費用負担が不利に振れることがあります。認容見込みに即した堅実な請求額設定が有利です。

Q5訴訟費用額確定処分とは何ですか?

判決で決まった負担割合に基づき、具体的な金額を確定する手続です(民訴71条)。裁判所書記官に申し立てて初めて金額が確定し、債務名義となります。

Q6費用負担割合だけに不服がある場合、控訴できますか?

費用負担の裁判だけを独立して上訴することはできません(民訴282条)。本案判決への控訴に附帯して争う必要があります。

Q7和解した場合の訴訟費用はどうなりますか?

和解では『各自負担』とするのが一般的ですが、当事者の合意で自由に定められます。判決の裁量配分リスクを避けたい側が各自負担を提案する傾向があります。

Q8訴訟費用額確定処分の申立てに期限はありますか?

申立て自体に明確な期間制限はありませんが、費用償還請求権は一般消滅時効(民法166条、原則5年または10年)に服します。判決確定後は速やかな申立てが安全です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1裁判に勝ったら、払った弁護士費用は相手から取り返せますよね?

原則として取り返せません。64条や61条でいう『訴訟費用』は、印紙代や郵券、証人や鑑定の費用など法定の実費に限られ、あなたが弁護士に払った着手金や報酬は含まれません。例外は交通事故などの不法行為訴訟で、弁護士費用相当額(認容額の約1割)を損害として上乗せ請求できる場合です。実務のポイント:だからこそ少額の請求では『勝っても赤字』が起こる。弁護士に頼む前に、回収見込み額と弁護士費用を並べて、訴訟費用では埋まらない差額を先に直視するのがプロの発想です

Q2判決で『訴訟費用は被告の負担』と出たのに、相手が払ってくれません。どうすれば?

判決主文の費用負担は割合や負担者を決めるだけで、金額は確定していません。まず裁判所書記官に『訴訟費用額確定処分』を申し立て(民事訴訟法71条)、具体的な金額を確定させます。その確定処分は債務名義になり、相手が払わなければ強制執行できます。実務のポイント:多くの人がこの確定処分の存在を知らず、判決をもらっただけで止まってしまう。費用は数千円から数万円規模が多く手間に見合わないと放置されがちだが、申し立てなければ一円も動かない。金額の大小を見てから動くか決めればよい

間違えやすい点 AI による整理

  • 「6割勝てば訴訟費用も6割相手持ち」と思われているが、64条は勝訴割合に費用配分を連動させていない。裁判所が事案の事情を総合して裁量で決める。9割勝っても費用を折半とされることも、逆に過半敗訴でも相手に全額負担させられることもある
  • 「訴訟費用は敗訴者負担」は知っていても、その『訴訟費用』に弁護士費用が含まれないことの深刻さを多くの人が理解していない。数百万円の弁護士費用は、勝っても自腹。訴訟費用として取り返せるのは印紙代や証人日当など実費部分のみで、総コストのごく一部にすぎない
  • 「いくら取り返せるか」を考える前提が、そもそもずれている。費用負担の裁判は判決主文で割合(例:これを5分し、その2を原告、その3を被告の負担とする)を決めるだけで、具体的な金額は別途『訴訟費用額確定処分』(民事訴訟法71条)を申し立てて初めて確定する。判決をもらっただけでは一円も動かない
比較の観点この条文ほかの条文
適用場面民訴64条:一部敗訴(一部認容・一部棄却)民訴61条:全部敗訴
民訴62条:不必要な行為による費用
負担の決め方裁判所の裁量で割合を定める(勝訴割合に非連動)敗訴者が全部負担(原則固定)
不必要な行為をした側に負担させ得る(例外調整)
例外・但書事情により一方に全部を負担させ得る(但書)勝訴者の権利伸張に不要な行為は例外(62条で調整)
勝敗にかかわらず行為主体に負担させる
金額確定別途 訴訟費用額確定処分(民訴71条)が必要同じく71条で確定
同じく71条で確定

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第79条

一部勝訴・一部敗訴の場合、法院が酌量して両造に比例分担を命じるか一造に負担させる。裁量構造は日本64条と類似。

韓国
대한민국 민사소송법 제101조

一部敗訴の場合に当事者が負担する訴訟費用は法院が定めるとし、裁量配分の枠組みは日本と同様。

ドイツ
ZPO § 92

一部勝訴の場合、費用を割合按分するのが原則。軽微な敗訴や金額確定が裁量による場合は一方負担を命じ得る点で日本より定型的。

アメリカ
Federal Rules of Civil Procedure Rule 54(d)

訴訟費用(costs)は原則勝訴当事者に認められるが、弁護士費用は American Rule により原則各自負担で、日本と同様に弁護士報酬は回収困難。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 貸した200万円のうち120万円だけ返済が認められた。請求の6割が通ったのに、裁判所は訴訟費用を5対5と定めた。なぜか。残り80万円について、あなたの主張立証が不十分だったと評価されたからだ。一部敗訴の費用配分は、勝った割合と一致しない
  • あなたが被告で、相手の請求1000万円のうち300万円だけ認容された。請求額の7割を退けたのだから、訴訟費用は相手が多く負担すべきと考える。裁判所も訴訟費用の多くを原告負担と定める可能性がある。被告でも「どれだけ過大請求を退けたか」が費用配分の武器になる
  • 和解の席。相手が「訴訟費用は各自負担で」と提案する。あなたは応じるべきか。判決まで進めば裁量で有利に振れるかもしれない。その場で判断を迫られる
  • もし控訴して、一審の一部敗訴を覆そうとしたら? 控訴審の費用も含めた負担割合が再計算される。控訴期間は判決送達から2週間。費用負担まで含めて損得を計算する時間は、実質あと数日しかない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 提訴前に請求額を現実的に設定する。過大請求は一部敗訴を招き、64条の裁量で費用負担が不利になる2. 判決主文の費用負担割合(『5分し、その2を』)を必ず確認する3. 割合が決まっても金額は自動で動かない。相手に費用を請求するには、別途『訴訟費用額確定処分』を裁判所書記官に申し立てる(民事訴訟法71条) 4. 弁護士費用は原則戻らない前提で、回収見込みと総コストを最初に試算する

訴えられた側:1. 相手の請求が過大なら、どれだけ退けられるかが費用配分の鍵。過大部分の反論証拠を厚く準備する2. 一部認容でも、退けた割合が大きければ訴訟費用の多くを原告負担にできる3. 和解の場面では、判決での費用裁量リスクを材料に和解金額の引き下げを交渉する4. 費用負担割合に不服があっても、独立して上訴はできない。本案の控訴に附帯して争う(民事訴訟法282条)

時効(請求できる期限):訴訟費用額確定処分の申立て自体に明確な期間制限はないが、訴訟費用償還請求権は債権として一般消滅時効(民法166条、原則5年または10年)に服する。判決確定後は放置せず速やかに確定処分を申し立てるべき。費用負担割合への不服は、本案判決の控訴期間(送達から2週間)内に控訴で争う

学説

通説:一部敗訴の費用負担は、勝訴・敗訴の比率を一応の基準としつつ、当事者の訴訟態度、争点ごとの軽重、過大請求の有無などを総合して裁判所が裁量で定めるとするのが通説。機械的な比例配分を絶対視せず、個別事情に応じた公平を重視する。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 民事訴訟法の全部改正に伴い、一部敗訴の場合の費用負担を裁判所の裁量に委ねる規定が現行64条に整理された。書面表現の現代語化を含む

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正に伴い、一部敗訴の場合の費用負担を裁判所の裁量に委ねる規定が旧法から現行64条に整理された。書面表現の現代語化を含む。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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