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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第77条(担保物に対する被告の権利)

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被告は、訴訟費用に関し、前条の規定により供託した金銭又は有価証券について、他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有する。

この条文の基本情報

担保物に対する被告の権利とは何ですか?

定義担保物に対する被告の権利とは、民事訴訟法第77条に定められた規定で、「被告は、訴訟費用に関し、前条の規定により供託した金銭又は有価証券について、他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第77条(担保物に対する被告の権利)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第77条の条文原文は「被告は、訴訟費用に関し、前条の規定により供託した金銭又は有価証券について、他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有する。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第77条は第二節 訴訟費用の担保に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第77条の前の条は民事訴訟法第76条です。
  7. 民事訴訟法第77条の次の条は民事訴訟法第78条です。
  8. 民事訴訟法第77条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第77条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第77条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/77
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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法77条は、被告が訴訟費用について原告の供託した担保から、他の債権者に先立ち弁済を受ける優先権を定める。担保提供命令(75条)と一体で機能する。

Q · 海外の相手に勝っても訴訟費用は取り戻せないの?担保の優先権って何?

供託された担保から他の債権者より先に回収できます

民事訴訟法77条により、被告は訴訟費用について、原告が担保として供託した金銭または有価証券から、他の債権者に先立って弁済を受けられます。これは日本に住所のない原告への担保提供命令(75条)とセットで機能する仕組みで、供託物の上に質権者(民法342条)と同様の優先弁済権を与えるものです。相手に複数の差押え債権者がいても、供託された担保の範囲では被告が真っ先に費用を回収できます。ただし優先権は供託物の上だけに及び、相手の他の財産には及びません。

解説

外国に住む相手から日本で訴えられた。あなたは弁護士費用も出廷費用も自腹で立て替え、苦労の末に勝訴し、判決には「訴訟費用は原告の負担とする」と書かれた。さて、その費用、本当に取り戻せるのか。相手は海外にいて財産も国外、回収は絶望的に見える。だがここに、ほとんどの人が存在すら知らない安全装置がある。民事訴訟法77条である。日本に住所のない原告が訴えるとき、被告の申立てで裁判所は原告に訴訟費用の担保を立てさせることができる(75条、76条)。その担保として供託された金銭や有価証券に対して、77条はあなた被告に「他の債権者に優先して弁済を受ける権利」を与える。つまり、原告に他の借金取りが群がっていても、供託された担保からはあなたが真っ先に費用を回収できる。これは事実上、供託物の上にあなただけの抵当権が乗っているのと同じ構造だ。担保の取り方を間違えなければ、海外の相手でも費用倒れにならずに済む

法的な位置づけ

民事訴訟法77条は担保物の優先権を定める規定であり、被告は訴訟費用に関し、原告が前条(76条)の規定により供託した金銭または有価証券について、他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有する。実質的に質権者(民法342条)と同様の優先弁済権を供託物の上に認めるものである。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.原告が日本に住所等を持つか確認 訴えてきた原告が日本国内に住所・事務所・営業所を持つかを最初に確認する。持たない場合は担保提供命令(民訴75条)の申立てを検討する。相手が外国法人・在外個人ならこの段階が回収成功の起点になる
  2. 2.本案弁論の前に担保提供命令を申し立てる 本案について弁論または準備手続で陳述する前に、裁判所へ担保提供命令の申立てを行う。出遅れて応訴すると申立権を失う。担保額は見込まれる訴訟費用を下回らないよう、相当性を具体的に主張する
  3. 3.供託の種類と額を確認、有価証券は変換を求める 原告が供託したら、金銭か有価証券か、額が費用見込みに足りるかを確認する。有価証券で値動きリスクがある場合は、金銭供託への担保物変換(民訴79条)を早めに申し立て、優先権の実効性を確保する
  4. 4.費用額確定後、77条の優先権を行使して還付を受ける 勝訴して費用負担判決が確定したら、訴訟費用額確定処分を経て金額を確定させる。原告が担保取消しで供託物の返還を受ける前に、供託物還付請求により77条の優先権を行使し、他の債権者に先んじて回収する

よくある質問 AI による整理

Q1訴訟費用の担保とは何ですか?

日本に住所のない原告が訴える場合に、被告の費用回収を保証するため原告に供託させる金銭・有価証券のことです。民事訴訟法75条が根拠で、77条で被告に優先弁済権が認められます。

Q2担保提供命令はどんな場合に出ますか?

原告が日本に住所・事務所・営業所を持たない場合、被告の申立てにより裁判所が原告に担保供託を命じます。命令に従わなければ訴え却下のリスクがあります。

Q3民事訴訟法77条の優先権はどこまで及びますか?

優先権は供託された金銭・有価証券の上だけに及びます。原告が持つ他の財産には及ばないため、担保額が費用見込みより低いと回収しきれない点に注意が必要です。

Q4供託された担保金はいつ返してもらえますか?

訴訟が終わり担保の事由が消滅すれば、原告は担保取消し(民訴79条)の手続で返還を受けられます。被告は返還前に優先権を行使する必要があります。

Q5日本に住所のない原告は必ず担保を求められますか?

自動ではなく、被告が担保提供命令を申し立てて初めて命じられます。被告が本案について弁論した後では申立権を失うため、早期の申立てが重要です。

Q6担保が有価証券のときの注意点は?

有価証券は値動きで価値が目減りすることがあります。金銭への担保物変換(民訴79条)を早めに求めておくと、優先権を行使する時点での実効性が高まります。

Q7訴訟費用額はどうやって確定しますか?

判決で費用負担者が定まった後、裁判所書記官による訴訟費用額確定処分で具体的金額が確定します。この処分を経て供託物に優先権を行使します。

Q8担保提供命令はいつまで申し立てられますか?

被告が本案について弁論または準備手続で陳述する前に申し立てる必要があります。出遅れて応訴してしまうと申立権を失う点に注意してください。

この条文についての質問 AI による整理

Q1海外の会社に訴えられたんですけど、勝っても弁護士費用って戻ってこないんですよね?

弁護士費用そのものは原則自己負担で、判決で相手負担になる「訴訟費用」は印紙代や証人日当などに限られます。ただし相手が日本に住所を持たない場合、担保提供命令(民事訴訟法75条)で原告に費用担保を供託させ、77条でその担保から優先的に回収できます。実務のポイント:担保提供命令は実務でそれほど頻繁には使われず、知らない代理人も多い。外国法人が原告のときに早期に申し立てるだけで、相手は資金を拘束され、和解の場で一気に軟化することがある

Q2供託されたお金って、他に借金取りがいたら早い者勝ちで取り合いになるんですか?

通常の供託金なら債権者間で競合しますが、77条はそれを覆します。訴訟費用について担保供託された金銭・有価証券に限っては、被告であるあなたが他の債権者に先立って弁済を受けられる、つまり実質的に質権者(民法342条)と同じ優先順位を持ちます。実務のポイント:この優先権は供託物の「上」だけに効くもので、相手の他の財産には及ばない。だからこそ担保額を費用見込みより低く設定されると回収しきれない。供託額が妥当かを命令段階で詰めるのが回収成功の分かれ目

間違えやすい点 AI による整理

  • 「訴訟費用は勝てば当然に相手から取れる」と思われているが、費用負担を命じる判決はあくまで義務を確定させるだけで、相手が任意に払わなければ別途強制執行が要る。相手が無資力・国外財産なら判決文は紙切れになりかねない。77条の優先権は、その回収不能リスクをあらかじめ担保で囲い込んでおく仕組みであり、判決を取ってから慌てても遅い
  • 担保提供命令は『相手を困らせる嫌がらせ』だと誤解されがちだが、本質は被告の費用回収を保証するための制度であり、77条で初めて『優先弁済』という実利が伴う。命令を取るだけで満足し、77条の優先権を行使する段取り(供託物還付請求の手続)を知らなければ、せっかくの担保も他の債権者と早い者勝ちで奪い合うことになる
  • 「担保は被告にしか関係ない」と思っている原告側こそ要注意。あなたが日本に住所を持たない原告なら、相手はいつでも75条で担保提供命令を申し立てられる。供託した瞬間、その金は77条で相手の優先権下に置かれ、訴訟が続く限りロックされる。提訴前に、この資金拘束のコストを織り込んでおく必要がある
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割77条:供託された担保物への優先弁済権75条:担保提供命令そのもの
79条:担保の取消し・担保物の変換
誰のための規定か被告(費用回収を確保する側)被告(命令を申し立てる側)
主に原告(供託物の返還・変換を求める側)
発動・行使のタイミング費用額確定後、供託物返還前に行使本案弁論の前に申立て
担保事由消滅時または有価証券リスク発生時
効果の範囲供託物の上のみ(質権者と同順位)供託・保証委託契約による担保の確保
供託物の返還または金銭への入替え

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第103条・第96条

台湾も無住所原告に費用担保を課し(96条)、被告は擔保物について質権者と同一の権利を有すると定める(103条)。日本77条とほぼ同型の優先権構造

韓国
대한민국 민사소송법 제123조・제117조 이하

韓国も訴訟費用の担保を規定し(117条以下)、被告は担保物について質権者と同一の権利を持つ(123条)。日本・台湾と共通する東アジア大陸法系の構造

ドイツ
ZPO § 110 ff.

ドイツは EU/EEA 域外に常居所を持つ原告に費用担保(Prozesskostensicherheit)を求める。EU 域内居住者には原則課されない点が日本と異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 海外の取引先から日本の裁判所で契約紛争を起こされた。相手は日本に営業所も財産も持たない。あなたは応訴を迫られるが、勝っても費用を回収できるのか不安だ。ここで担保提供命令(75条)を申し立て、供託させた担保に77条の優先権を効かせておけば、勝訴後の費用回収ルートが確保される
  • もし、勝訴判決が出たのに原告が訴訟費用を払わず、しかもその原告に複数の差押え債権者が群がっていたら、あなたの費用請求権はどうなるのか。77条があれば、供託された担保金の範囲では、あなたは他の差押え債権者を飛び越えて先に弁済を受けられる
  • 原告側についたあなたが、被告の申立てで「2週間以内に80万円を担保として供託せよ」と命じられた。供託しなければ訴え却下(75条5項相当の効果)。あなたが供託した瞬間、その80万円には被告の優先権が貼り付き、訴訟が終わるまで自由に引き出せなくなる。残された時間で供託か、別の担保方法かを決めなければならない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 訴えてきた原告が日本に住所・事務所・営業所を持つか確認、なければ担保提供命令(民事訴訟法75条)の申立てを検討2. 申立ては本案について弁論する前に行う、出遅れると申立権を失う3. 担保が供託されたら、供託の種類(金銭か有価証券か)と額を確認、有価証券なら値動きリスクを見て金銭への変換(79条)を求める4. 勝訴して費用負担判決が確定したら、訴訟費用額確定処分を経て、供託物に対し77条の優先権を行使し還付を受ける、他の債権者に先んじて回収する

訴えられた側:1. あなた(原告)が日本に住所等を持たない場合、相手から担保提供命令が出る可能性を提訴前に織り込む、供託資金の確保を計画に入れる2. 命令が出たら期限内に供託、しなければ訴え却下のリスク3. 担保額が過大と考えるなら、その相当性を争う余地がある4. 勝訴または訴訟終了で担保の必要がなくなれば、担保取消し(民事訴訟法79条)の手続で供託物の返還を受ける、放置すると資金が眠り続ける

時効(請求できる期限):77条の優先権そのものに固有の消滅時効はないが、担保物が供託されている間に行使しなければ実益を失う。担保の事由が消滅すれば原告は担保取消し(民事訴訟法79条)で供託物の返還を受けられるため、被告は訴訟費用額が確定した後、供託物が返還される前に優先権を行使する必要がある。費用償還請求権自体は一般の消滅時効(民法166条、債権は権利行使可能時から5年または10年)に服する(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:77条の優先権は、供託された担保物の上に被告へ質権者(民法342条)と同様の優先弁済権を認めるものと解されている。効力は供託物の範囲に限定され、原告の一般財産には及ばない。担保提供命令(75条)・担保の方法(76条)と一体で初めて費用回収の実効性が確保される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により、旧民事訴訟法の費用担保関連規定を現行75条〜80条に再編。77条は供託された担保物に対する被告の優先弁済権を明文で定める。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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