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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第75条(担保提供命令)

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  1. 原告が日本国内に住所、事務所及び営業所を有しないときは、裁判所は、被告の申立てにより、決定で、訴訟費用の担保を立てるべきことを原告に命じなければならない。その担保に不足を生じたときも、同様とする。
  2. 2.前項の規定は、金銭の支払の請求の一部について争いがない場合において、その額が担保として十分であるときは、適用しない。
  3. 3.被告は、担保を立てるべき事由があることを知った後に本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、第一項の申立てをすることができない。
  4. 4.第一項の申立てをした被告は、原告が担保を立てるまで応訴を拒むことができる。
  5. 5.裁判所は、第一項の決定において、担保の額及び担保を立てるべき期間を定めなければならない。
  6. 6.担保の額は、被告が全審級において支出すべき訴訟費用の総額を標準として定める。
  7. 7.第一項の申立てについての決定に対しては、即時抗告をすることができる。

この条文の基本情報

担保提供命令とは何ですか?

定義担保提供命令とは、民事訴訟法第75条に定められた規定で、「原告が日本国内に住所、事務所及び営業所を有しないときは、裁判所は、被告の申立てにより、決定で、訴訟費用の担保を立てるべきことを原告に命じなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第75条(担保提供命令)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第75条の条文原文は「原告が日本国内に住所、事務所及び営業所を有しないときは、裁判所は、被告の申立てにより、決定で、訴訟費用の担保を立てるべきことを原告に命じなければならない。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第75条は第二節 訴訟費用の担保に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第75条の前の条は民事訴訟法第74条です。
  7. 民事訴訟法第75条の次の条は民事訴訟法第76条です。
  8. 民事訴訟法第75条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第75条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第75条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/75

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法75条は、原告が日本国内に住所等を持たないとき、被告の申立てにより裁判所が訴訟費用の担保提供を原告に命じなければならないと定める。担保が立つまで被告は応訴を拒める。

Q · 海外の会社から日本で訴えられたら、勝っても費用は回収できないの?

75条で相手に担保を積ませれば回収できます

民事訴訟法75条により、原告が日本国内に住所・事務所・営業所を有しないときは、被告の申立てにより裁判所が訴訟費用の担保提供を原告に命じなければなりません(裁量ではなく義務)。被告は担保が立つまで応訴を拒むことができ(4項)、原告が期間内に担保を立てなければ訴え自体が却下されます(78条)。ただし被告が先に本案について弁論すると申立権を失うため(3項)、訴状受領後すぐに動くことが重要です。

解説

海外に拠点を置く会社や、日本に住所のない個人から、ある日訴状が届く。あなたは被告だ。仮に裁判で勝っても、かかった費用を相手から取り戻すのは至難。相手は日本に財産も住所もないからだ。ここで効くのが75条。あなたが申し立てれば、裁判所は「原告は訴訟費用の担保を立てよ」と命じなければならない(裁量ではなく義務)。しかも担保が積まれるまで、あなたは応訴を拒める(4項)。相手が期間内に積まなければ、訴え自体が却下される(78条)。ただし落とし穴が一つ。あなたが先に本案について弁論してしまうと、この権利は消える(3項)。訴状を受け取った瞬間、本題に入る前に動かなければ、最強の盾が手から滑り落ちる。

法的な位置づけ

民事訴訟法75条は訴訟費用の担保を定める規定であり、原告が日本国内に住所・事務所・営業所を有しない場合に、被告の申立てに基づき裁判所が訴訟費用の担保提供を原告へ命ずべきことを規律する。被告が勝訴しても費用を回収できないリスクを、担保で填補する制度である。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.原告の日本国内拠点の有無を即確認 訴状を受け取ったら、本題の答弁を考える前に、原告が日本国内に住所・事務所・営業所を有するかを真っ先に確認する。いずれも無ければ75条の対象になる
  2. 2.本案弁論の前に担保提供の申立書を提出 75条3項の時間制限が最優先。第一回口頭弁論期日や弁論準備で本案について一言でも申述する前に、担保提供の申立書を提出する。順序を誤ると権利が永久に消える
  3. 3.担保額は全審級の総額を基準に主張 担保額は被告が全審級で支出すべき訴訟費用の総額を標準とする(6項)。控訴・上告まで見込んだ積算根拠を示し、資力の乏しい海外原告には事実上の圧力にもなる
  4. 4.担保が立つまで応訴拒否、不提供なら却下を申立て 命令が出れば担保が立つまで応訴を拒める(4項)。原告が期間内に担保を立てなければ、訴え却下の判決を求める(78条)。命令額に不服なら1週間以内に即時抗告(7項)

よくある質問 AI による整理

Q1訴訟費用の担保とは何ですか?

敗訴した原告が負担すべき訴訟費用を回収できるよう、原告に先に供託等で資金を立てさせる制度です。民事訴訟法75条が根拠で、被告の費用回収リスクを填補します。

Q2訴訟費用の担保はいくらですか?

担保額は被告が全審級において支出すべき訴訟費用の総額を標準として裁判所が定めます(75条6項)。控訴・上告分まで見込めば額は高くなります。

Q3外国企業に訴えられたら担保を請求できますか?

原告が日本国内に住所・事務所・営業所を持たなければ請求できます。基準は国籍ではなく日本国内の拠点の有無です。日本に営業所がある外国企業には命じられません。

Q4担保提供命令はいつまでに申し立てる?

担保事由を知った後、本案について弁論または弁論準備手続で申述をする前までです(75条3項)。本題に入った後は申立権を失います。

Q5ハーグ条約で担保が免除されるのは?

原告が民事訴訟手続に関する条約の締約国国民で、その締約国に住んでいる場合、条約17条により担保提供が免除されます(最新の締約国一覧を要確認)。

Q6担保を立てないとどうなりますか?

原告が定められた期間内に担保を立てなければ、裁判所は判決で訴え自体を却下できます(78条)。勝敗以前に土俵から降りることになります。

Q7担保提供命令に不服があるときは?

命令の告知から1週間以内に即時抗告を申し立てられます(75条7項、332条)。担保額が過大なら算定根拠を争えます。

Q8個人が海外から訴えられても担保請求できる?

できます。原告が個人でも日本国内に住所等がなければ対象です。越境 EC や海外在住者との紛争でも被告の申立てで担保を求められます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1海外の会社に日本で訴えられました。勝てそうですが、費用は取り戻せますか?

相手が日本に住所・財産を持たないと、勝訴しても訴訟費用の回収は困難です。そこで75条の担保提供を申し立てれば、相手に費用相当額を先に供託させられます。実務のポイント:多くの被告はこの制度を知らず、弁護士も相手が外国法人だと意識していなければ提案しません。訴状が届いた段階で原告の日本国内拠点の有無を真っ先に確認するかどうかで、回収可能性が大きく変わる

Q2担保を求めたら、相手の外国企業から「差別だ」と反論されました。通りますか?

通りません。75条の基準は国籍ではなく日本国内の住所・事務所・営業所の有無です(1項)。ただし原告がハーグ民事訴訟条約の締約国国民で締約国在住なら、条約17条で免除されます。実務のポイント:相手の代理人がこの条約を持ち出してきたら、原告の国籍と現住所が締約国かを精査する。締約国でなければ免除は効かない(最新の締約国一覧を要確認)

間違えやすい点 AI による整理

  • 「担保提供は裁判所の裁量」と思われがちだが、75条1項は要件を満たせば裁判所は命じ「なければならない」。被告が適切に申し立てれば、裁判所に拒む裁量はない
  • 「相手が日本に住所を持たなければ使える」とだけ覚えている人は、3項の時間制限を見落としている。本案について弁論した後では申立てができない。権利の存在は知っていても、行使のタイミングを誤れば無価値になる、その深刻さを知らない人が多い
  • 「外国人だから差別的に担保を取られる」という捉え方は前提が誤っている。基準は国籍ではなく日本国内の住所・事務所・営業所の有無。日本に営業所を持つ外国企業には命令できず、海外移住した日本人には命令できる。問うべきは国籍ではなく拠点だ
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割75条:担保提供命令の発令要件と被告の申立権76条:担保提供の方法(供託・支払保証委託契約)
78条:担保を立てない場合の訴え却下
発動の主体被告の申立て(裁判所は要件充足で命じる義務)担保を命じられた原告(提供方法の選択)
裁判所(職権で却下判決)
タイミング被告が本案について弁論する前まで(3項)担保提供命令で定められた期間内
期間経過後・原告が担保未提供のとき
不服申立て命令に対し即時抗告(7項・332条)提供方法の当否は別途争う
却下判決に対し控訴

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第96条

台湾も原告が国内に住所・事務所・営業所を持たない場合に被告の声請で担保提供を命じる構造で、日本75条と要件・趣旨がほぼ一致する

韓国
대한민국 민사소송법 제117조

韓国も外国原告等への訴訟費用担保(소송비용의 담보)を規定。被告の申立てを要する点で日本と共通する

ドイツ
ZPO § 110(Prozesskostensicherheit)

ドイツは EU/EEA 域内に常居所を持たない原告に対し被告の申立てで担保提供を命じる。EU 域内者は条約・相互保証により免除される点が特徴

アメリカ
Security for costs(各州裁判所規則・連邦地裁ローカルルール)

米国は連邦統一規定はなく、州法や各地裁のローカルルールで非居住原告等に費用担保を命じる扱いが分かれる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • シンガポールの取引先から、日本の地裁に契約違反で訴えられた。相手は日本に営業所も財産もない。第一回口頭弁論期日まであと20日。本案の答弁書を出す前に担保提供の申立てをしなければ、3項で権利を失う。今動くか、永遠に使えないかの分岐点だ
  • もし、訴状を出してきた原告が日本に住所を持たない海外在住者だったら? あなたは「まず保証金を積め」と裁判所に求められる。相手が積まなければ訴えは却下。勝ち負け以前に、土俵に上がる条件を相手へ突きつけられる
  • 国際的な特許紛争で米国法人に提訴された。担保額は全審級の訴訟費用総額が基準(6項)。相手は数百万円の供託を迫られる
  • あなたが海外移住して日本の元勤務先を訴える側に回ったとき、逆に相手から担保提供を求められる。ただしハーグ民事訴訟条約締約国の国民で締約国に住んでいれば免除される。攻守どちらでも、この条文は効いてくる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 訴状を受け取ったら、原告が日本国内に住所・事務所・営業所を持つか即確認2. 持たないなら、本案について一切弁論する前に担保提供の申立書を提出(3項の時間制限が最優先) 3. 担保額は全審級の訴訟費用総額を基準に、控訴・上告分まで見込んで主張(6項) 4. 担保が立つまで応訴を拒否でき(4項)、相手が期間内に立てなければ訴え却下を求める(78条)

訴えられた側:1. 日本で提訴する前に自分が担保提供命令の対象か確認、日本国内に営業所を置けば対象外にできる2. ハーグ民事訴訟条約締約国の国民で締約国在住なら、条約17条で免除を主張3. 命じられた担保額が過大なら全審級費用の積算根拠を争い、即時抗告(7項)も検討4. 担保提供を怠ると訴え却下(78条)。期間内の供託または支払保証委託契約で対応

時効(請求できる期限):被告の申立ては、担保事由を知った後に本案について弁論または弁論準備手続で申述をする前まで(3項)。この時点を過ぎると申立権を失う。担保提供命令への不服は、決定告知から1週間以内の即時抗告(7項、民事訴訟法332条)

学説

通説:75条の担保提供命令は、勝訴被告の訴訟費用償還請求権を実効的に確保する制度と解される。対象基準を国籍ではなく日本国内の住所・事務所・営業所の有無に置くことで、外国当事者の裁判を受ける権利と被告保護の均衡を図っているとされる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正。旧民訴法の訴訟費用担保規定を整理し、現行75条として被告の申立権・申立時期・担保額の基準を整備した。

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民事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節 訴訟費用の担保

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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