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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

民事再生法 第153条(配当等の実施)

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  1. 裁判所は、前条第一項の規定による金銭の納付があった場合には、次項に規定する場合を除き、配当表に基づいて、担保権者に対する配当を実施しなければならない。
  2. 2.担保権者が一人である場合又は担保権者が二人以上であって前条第一項の規定により納付された金銭で各担保権者の有する担保権によって担保される債権及び第百五十一条第一項の規定により再生債務者の負担すべき費用を弁済することができる場合には、裁判所は、当該金銭の交付計算書を作成して、担保権者に弁済金を交付し、剰余金を再生債務者等に交付する。
  3. 3.民事執行法第八十五条から第八十六条まで及び第八十八条から第九十二条までの規定は第一項の配当の手続について、同法第八十八条、第九十一条及び第九十二条の規定は前項の規定による弁済金の交付の手続について準用する。

この条文の基本情報

配当等の実施とは何ですか?

定義配当等の実施とは、民事再生法第153条に定められた規定で、「裁判所は、前条第一項の規定による金銭の納付があった場合には、次項に規定する場合を除き、配当表に基づいて、担保権者に対する配当を実施しなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事再生法第153条(配当等の実施)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
  2. 民事再生法第153条の条文原文は「裁判所は、前条第一項の規定による金銭の納付があった場合には、次項に規定する場合を除き、配当表に基づいて、担保権者に対する配当を実施しなければならない。」で始まります。
  3. 民事再生法第153条は第四節 担保権の消滅に置かれています。
  4. 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
  5. 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事再生法第153条の前の条は民事再生法第152条です。
  7. 民事再生法第153条の次の条は民事再生法第154条です。
  8. 民事再生法第153条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第153条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • 本サイト収録民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第153条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/153

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事再生法153条は、担保権消滅請求で納付された金銭を配当表に基づき担保権者へ配当する手続を定める。担保権者が一人の場合は交付計算書で弁済金を交付し、剰余金は再生債務者等へ戻る。

Q · 配当額に納得できないとき、153条の配当手続で争えば金額を増やせますか?

増やせません。額は149条の価額決定の段階で決まります

増やせません。民事再生法153条の配当は、152条1項により納付された確定済みの金銭を担保権の順位に従って分配する工程だからです。原資そのものを争えるのは149条1項の価額決定の請求で、担保権消滅許可の申立書の送達を受けた日から1か月以内に限られます。153条の段階で争えるのは分け方だけであり、その方法は配当期日に出頭して配当異議を申し出たうえで、1週間以内に配当異議の訴えを提起することです(民事執行法89条・90条、153条3項で準用)。

解説

抵当権は債権者が首を縦に振らない限り消えない。そう理解している人ほど、この条文で足をすくわれる。民事再生では、工場や店舗が事業の継続に欠くことのできない財産であるとき、再生債務者側が裁判所の許可を得て「その財産の価額に相当する金銭」を納付すれば、担保権はあなたの同意と無関係に消滅する(民事再生法148条1項)。153条は、その納付された金銭を誰にいくら渡すかを決める最終工程だ。金銭が足りなければ配当表に基づく「配当」、担保権者が一人であるか、全員分と手続費用を賄えるなら「弁済金の交付」となり、余りは再生債務者側へ戻る。しかも配当手続には民事執行法の規定が準用される。つまり不服があるなら、配当期日に出頭して異議を述べ、そこから1週間以内に訴えを起こす。この窓が閉じた瞬間、あなたの担保権は金額を確定させたまま消える。

法的な位置づけ

民事再生法153条は、担保権消滅請求に基づき納付された金銭の分配方法を定める規定である。原則は配当表に基づく配当であり、担保権者が一人である場合または納付金銭で全担保債権と再生債務者が負担すべき費用を弁済できる場合には、交付計算書による弁済金の交付と剰余金の再生債務者等への交付が行われる。これらの手続には民事執行法の規定が準用される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.担保権消滅許可の申立書の送達日を確定する 封筒の消印と送達報告書から受領日を特定し、社内台帳に記録する。この日から1か月が価額決定の請求期限であり、金額を動かせる唯一の窓が開いている期間となる(民事再生法149条1項)
  2. 2.独自の不動産評価を手配し、価額決定の請求を判断する 申立書記載の価額と自社評価を突き合わせ、乖離が大きければ1か月以内に価額決定の請求を行う。裁判所は評価人を選任し、その手続費用は再生債務者の負担となる(同法150条、151条1項)
  3. 3.納付の完了と配当期日の呼出しを確認する 152条1項の納付が完了すると153条の局面に移る。担保権者が一人か、全担保債権と費用を賄えるかで、配当か弁済金の交付かが分かれるため、裁判所書記官に手続の区分を確認しておく
  4. 4.配当期日に出頭し、配当表を閲覧して順位と額を確認する 配当表は期日前から閲覧できる。自己の順位、元本・利息・遅延損害金の計上、弁済期未到来債権の中間利息控除(民事執行法88条準用)の計算を逐一検算する
  5. 5.配当異議を申し出て、1週間以内に訴えを提起する 異議は配当期日に出頭して述べる必要があり、欠席すれば配当表どおり確定する。申出後は期日から1週間以内に配当異議の訴えを提起し、その証明をしなければ取下げ擬制となる(民事執行法89条・90条6項準用)

よくある質問 AI による整理

Q1担保権消滅請求とは何ですか?

事業の継続に欠くことのできない財産について、再生債務者等が裁判所の許可を得て、財産の価額に相当する金銭を納付することで、その財産上の担保権を消滅させる制度です(民事再生法148条1項)。

Q2民事再生で抵当権は同意なしに消えますか?

消えます。担保権消滅の許可と金銭の納付があれば、担保権者の同意がなくても担保権は消滅します。担保権者に残るのは、153条により納付金銭から配当または弁済金を受ける地位です。

Q3配当と弁済金の交付は何が違いますか?

配当は納付金銭が不足する場合に配当表で順位どおり分ける手続、弁済金の交付は担保権者が一人、または全担保債権と費用を賄える場合に交付計算書で支払う手続です(153条1項・2項)。

Q4配当異議の訴えはいつまでに起こしますか?

配当期日に配当異議を申し出たうえで、期日から1週間以内に訴えを提起し、その証明をしなければ申出は取り下げたものとみなされます(民事執行法90条6項、153条3項で準用)。

Q5後順位の抵当権はどうなりますか?

担保権消滅の許可はその財産上の担保権を一括して消滅させます。評価額が先順位で尽きる後順位者は、配当がゼロのまま担保権だけを失う結果になり得ます。

Q6剰余金は誰に渡りますか?

担保権者へ弁済金を交付したうえで残額があれば、剰余金は再生債務者等に交付されます(153条2項)。結果として一般債権者への弁済原資が厚くなります。

Q7弁済期が来ていない債権も配当を受けられますか?

受けられます。配当では弁済期が到来したものとして扱われ、無利息債権については中間利息が差し引かれます(民事執行法88条、153条3項で準用)。

Q8価額決定の手続費用は誰が負担しますか?

裁判所が選任した評価人による評価の費用など、価額決定に関する手続費用は再生債務者の負担とされます(民事再生法150条、151条1項)。この費用は納付金銭から控除の対象になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1配当期日って、行かずに書面で異議を出すことはできないんですか?

配当異議の申出は配当期日に出頭して行うのが原則です(民事執行法89条、民事再生法153条3項で準用)。欠席すれば配当表どおりに確定します。申し出ても、期日から1週間以内に配当異議の訴えの提起を証明しなければ取下げ擬制です(同法90条6項)。実務のポイント:この1週間は訴状を書く期間ではなく出す期間です。争点が見えた時点で訴状の骨格を用意し、期日には原案を持って出頭するのが実務の感覚です。

Q2評価額に納得できないと言い続ければ、担保権が消えるのを止められますか?

不満の表明だけでは止まりません。価額を争う道は、申立書の送達から1か月以内の価額決定の請求に限られ(民事再生法149条1項)、この期間を過ぎれば納付額は動きません。153条の配当は確定した原資を分けるだけです。実務のポイント:価額決定では裁判所が評価人を選任し、その手続費用は再生債務者の負担とされます(同法150条、151条1項)。この費用負担の重さが、請求前の任意交渉を動かす材料になります。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「どうすれば配当額を増やせるか」という問いの立て方自体がずれている。153条の配当は、152条1項で納付された金銭という確定した原資を分ける作業でしかない。額を増やしたいなら149条の価額決定で財産の評価そのものを争うほかなく、配当段階でどれだけ主張しても変わるのは分け方だけである。
  • 担保権が消えること自体は知っていても、消えるのが「その財産上のすべての担保権」だという深刻さは見落とされやすい。148条1項の許可は後順位の抵当権も一括して消滅させる。評価額が先順位で尽きる後順位者は、配当ゼロのまま権利だけを失う。
  • 担保権者から見れば「同意していないのに奪われた」だが、法から見れば「財産の価額に相当する金銭を受け取った以上、価値は担保権者の手元に移っている」。この落差を埋める受け皿は価額決定の請求と配当異議しかなく、感情としての不同意には手続上の居場所がない。
比較の観点この条文ほかの条文
手続上の役割153条:納付された金銭を担保権者へ配当・交付する出口工程149条:配当原資となる財産の価額そのものを決める中間工程
152条:決まった価額に相当する金銭を納付する起動要件
争える対象分配の方法・順位・計算(配当異議)財産の評価額=原資の総額
納付の有無と時期(納付がなければ担保権は消滅しない)
時間的な窓配当期日当日に異議申出、その後1週間以内に提訴許可の申立書の送達を受けた日から1か月以内
裁判所の定める納付期限まで
準用・関連規定民事執行法85条〜86条、88条〜92条を準用(153条3項)評価人の選任(150条)、手続費用の再生債務者負担(151条1項)
納付により担保権消滅の効果が発生(148条・152条)

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
強制執行法第39条・第41条/公司法第296条以下

台湾には日本型の担保権消滅請求に直接対応する制度がなく、担保権は重整手続内で行使制限を受ける構成。分配表への異議と分配表異議の訴えという争訟構造は日本の配当異議に近い

ドイツ
InsO § 165 ff.、とくに § 170

ドイツは管財人が担保目的物を換価し、換価代金から確定・換価費用を控除したうえで担保権者へ弁済する構成。担保権消滅を独立の許可制度として組む日本とは技術が異なるが、物は手続側・価値は担保権者側という切り分けは共通

アメリカ
11 U.S.C. § 363(f)、§ 363(e)

米国では裁判所の許可により担保権の負担のない売却が可能で、担保権は売却代金に移行する。担保権者の保護は adequate protection によって図られ、日本の価額決定と機能的に対応する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、取引先の町工場が民事再生を申し立て、あなたの会社が持つ第二順位の抵当権について担保権消滅許可の申立書が届いたら? 金額を動かせる窓は、送達から1か月以内の価額決定の請求だけである(民事再生法149条1項)。独自の不動産評価書を手配する日数を逆算すると、社内決裁は届いた週のうちに回さなければ間に合わない。
  • 立場が逆のこともある。再生債務者側として工場を守るために担保権消滅請求を選び、納付する金銭を別の金融機関から調達した。納付が完了すれば153条の局面に移り、配当または弁済金の交付が終わった時点で抵当権は消える。全額を弁済できて剰余金が出れば、それは一般債権者への弁済原資として手元に戻ってくる。
  • 担保権者があなた一人なら、配当表は作られない。裁判所は交付計算書を作成して弁済金を渡し、余りを再生債務者側へ返す(153条2項)。手続は速いが、金額を争う機会も同じ速さで閉じる。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 担保権消滅許可の申立書の送達日を確定し、1か月以内に価額決定の請求を出すか判断する(民事再生法149条1項)。金額を動かせる唯一の局面がここ2. 自前の不動産評価を並行して手配し、評価人の評価に対抗する材料を作る3. 納付後は配当期日の呼出しを待ち、必ず出頭して配当表を閲覧、自己の順位と額を確認する4. 不服なら当日に配当異議を申し出て、1週間以内に配当異議の訴えを提起する

訴えられた側:1. 対象財産が事業の継続に欠くことのできないものだと説明できる資料を先に固める(民事再生法148条1項) 2. 納付原資の調達を許可前に確定する。納付は制度の前提であり、納付がなければ担保権消滅の効果は生じない3. 価額決定の手続費用は自社負担になる前提で資金繰りを組む(同法151条1項) 4. 担保権者が一人、または全額を弁済できる見込みなら交付計算書方式となり手続が速い。剰余金の戻りを弁済計画に織り込む

時効(請求できる期限):配当異議の申出は配当期日に出頭して行う(民事執行法89条、153条3項で準用)。申出後は配当期日から1週間以内に配当異議の訴えを提起し、その証明をしなければ申出は取り下げたものとみなされる(同法90条6項)。金額そのものを争う価額決定の請求は、担保権消滅許可の申立書の送達を受けた日から1か月以内(民事再生法149条1項、最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説(制度趣旨の理解):担保権消滅請求は、事業の継続に不可欠な財産を再生債務者の手元に残しつつ、担保権者には目的物の価値に相当する金銭を優先順位どおりに保障する制度と理解されている。153条はその価値保障を現実化する出口手続であり、価額決定が実勢価格を正しく捉えられるかが制度の正当性を支える

改正沿革 AI による整理

  • 平成11年(1999年)民事再生法制定 和議法に代わる再建型手続として制定され、担保権消滅請求(148条以下)が新設された。本条はその出口である配当等の実施手続として同時に置かれた。その後の改正履歴は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成11年(1999年) 新設:和議法に代わる再建型倒産手続として民事再生法が制定され、担保権消滅請求(148条以下)とその出口である配当等の実施(153条)が同時に置かれた。以後の改正履歴は人的検証が必要

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民事再生法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節 担保権の消滅

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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