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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事再生法 第152条(価額に相当する金銭の納付等)

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  1. 再生債務者等は、請求期間内に価額決定の請求がなかったとき、又は価額決定の請求のすべてが取り下げられ、若しくは却下されたときは申出額に相当する金銭を、第百五十条第二項の決定が確定したときは当該決定により定められた価額に相当する金銭を、裁判所の定める期限までに裁判所に納付しなければならない。
  2. 2.担保権者の有する担保権は、前項の規定による金銭の納付があった時に消滅する。
  3. 3.第一項の規定による金銭の納付があったときは、裁判所書記官は、消滅した担保権に係る登記又は登録の抹消を嘱託しなければならない。
  4. 4.再生債務者等が第一項の規定による金銭の納付をしないときは、裁判所は、第百四十八条第一項の許可を取り消さなければならない。

この条文の基本情報

価額に相当する金銭の納付等とは何ですか?

定義価額に相当する金銭の納付等とは、民事再生法第152条に定められた規定で、「再生債務者等は、請求期間内に価額決定の請求がなかったとき、又は価額決定の請求のすべてが取り下げられ、若しくは却下されたときは申出額に相当する金銭を、第百五十条第…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事再生法第152条(価額に相当する金銭の納付等)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
  2. 民事再生法第152条の条文原文は「再生債務者等は、請求期間内に価額決定の請求がなかったとき、又は価額決定の請求のすべてが取り下げられ、若しくは却下されたときは申出額に相当する金銭を、第百五十条第…」で始まります。
  3. 民事再生法第152条は第四節 担保権の消滅に置かれています。
  4. 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
  5. 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事再生法第152条の前の条は民事再生法第151条です。
  7. 民事再生法第152条の次の条は民事再生法第153条です。
  8. 民事再生法第152条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第152条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • 本サイト収録民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第152条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/152

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事再生法152条は、再生債務者が価額相当額を裁判所に納付した時に担保権が消滅すると定める。担保権者が反対しても効力は生じ、裁判所書記官が登記抹消を嘱託する。

Q · 取引先が民事再生を申し立てたら、抵当権があっても勝手に消されてしまうの?

納付があった時に担保権は消え、反対しても止められません

民事再生法152条により、事業継続に必要な財産については、再生債務者等が裁判所の定める期限までに価額相当額を納付した時に担保権が消滅します(2項)。担保権者の同意は不要で、競売を準備していても関係ありません。書記官が登記の抹消まで嘱託します(3項)。担保権者に残された防御は、申出額に不服があるとき請求期間内に価額決定の請求(150条)を出すことだけです。逆に再生債務者が期限までに納付できなければ、許可そのものが取り消されます(4項)。

解説

取引先が民事再生を申し立てた。あなたの会社はその工場に抵当権を持っている。普通なら別除権者として再生手続の外で競売にかけ、回収できるはずだ。ところがこの152条は、その常識を足元から崩す。再生債務者は、事業継続に欠かせない財産にかかった担保権を、裁判所が定めた価額相当の金銭を納付するだけで消滅させられる(2項)。あなたが反対しても、競売を準備していても関係ない。納付された瞬間、抵当権は法律上消える。さらに裁判所書記官が登記の抹消まで嘱託する(3項)。担保権者に残された唯一の防御は、納付の前提となる価額に不服があるとき、請求期間内に価額決定の請求を出すことだけだ。逆に再生債務者の側から見れば、裁判所の定める期限までに納付できなければ許可そのものが取り消され(4項)、担保は残り、資産確保の最後の機会を失う。一行の納付が、両者の運命を分ける。

法的な位置づけ

民事再生法152条は、担保権消滅許可(148条)を受けた再生債務者等が価額相当額を裁判所に納付したときに担保権が消滅する効果とその手続を定める規定である。納付があれば担保権者の同意なくして別除権は消滅し、裁判所書記官が抹消登記を嘱託する。再生債務者等が期限までに納付しない場合、許可は取り消される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.再生手続開始と担保権消滅許可の申立てを即確認 取引先から再生手続開始の通知が届いたら、まず担保目録を確認し、担保権消滅許可(148条)の申立ての有無と申出額を把握する。カレンダーに納付期限と請求期間の締切を赤で書き込む
  2. 2.申出額と時価を比較する 再生債務者が提示した申出額を、対象財産の時価(不動産鑑定・事業価値評価)と突き合わせる。再生債務者は当然低めに出してくるため、乖離の有無を早期に見極める
  3. 3.請求期間内に価額決定の請求を出す 申出額が時価より低ければ、請求期間の最終日を待たず即座に価額決定の請求(150条)を提出する。一日でも過ぎれば申出額で確定し、差額は永久に取り戻せない。自前の対抗証拠を添えて評価人の前提を崩す
  4. 4.納付前に動く(納付後は回復不能) 担保権は金銭の納付があった時に消滅する(2項)。争うなら納付前に。納付後は書記官が抹消登記を嘱託し(3項)、担保は確定的に消える。動くタイミングを納付前に厳格に管理する

よくある質問 AI による整理

Q1民事再生法152条とは何ですか?

担保権消滅許可を受けた再生債務者が価額相当額を裁判所に納付した時に、担保権が消滅する効果と手続を定める規定です。納付の瞬間に別除権が消え、書記官が登記抹消を嘱託します。

Q2担保権消滅請求はいつ効力が生じますか?

金銭の納付があった時です(152条2項)。一度納付されると、後で価額が安すぎたと争っても担保権は戻りません。回復不能の一点を越えるかどうかが分水嶺です。

Q3価額決定の請求はいつまでに出せますか?

裁判所が定める請求期間内です(150条)。一日でも過ぎると再生債務者の申出額がそのまま確定し、その額での納付で担保が消えます。争う道は完全に閉ざされます。

Q4再生債務者が納付しなかったらどうなりますか?

裁判所は担保権消滅許可を取り消さなければなりません(152条4項)。担保は残り、再生債務者は資産確保の最後の機会を失います。

Q5別除権とは何ですか?

再生手続によらず担保権を行使できる権利です(53条)。原則は手続外で自由に実行できますが、152条の担保権消滅制度により時価相当額の納付で消される例外があります。

Q6担保が消えたら経営者の連帯保証も消えますか?

消えません。会社の担保が152条で消滅しても、経営者個人の連帯保証は別物として残ります。会社の倒産処理と個人保証は切り分けて考える必要があります。

Q7担保権消滅の登記抹消は誰が行いますか?

金銭の納付があったとき、裁判所書記官が消滅した担保権に係る登記または登録の抹消を嘱託します(152条3項)。担保権者側の手続は不要です。

Q8申出額に納得できないときはどうすればよいですか?

請求期間内に価額決定の請求を出します(150条)。評価人による評価を経て裁判所が価額を決定します。受け身で放置すると低い申出額で確定します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1担保を持ってるのに、相手が再生したら勝手に消されちゃうんですか?

事業継続に必要な財産については、再生債務者が裁判所の許可を得て価額相当額を納付すれば、担保権は納付の時に消滅します(152条2項)。あなたの同意は不要です。実務のポイント:弁護士が真っ先に確認するのは「申出額が時価とどれだけ乖離しているか」です。再生債務者は当然低めに出してくるので、価額決定の請求(150条)を期間内に出すかどうかで回収額が数千万円変わる。請求しなければ低い申出額で確定する、ここで諦める債権者が驚くほど多い

Q2価額決定の請求って、出したら本当に金額は上がるんですか?

請求すると評価人による評価を経て裁判所が価額を決定し、その確定額が納付額になります(152条1項)。申出額より上がることも下がることもありますが、申出額が時価より低い局面では上振れを狙う実益があります。実務のポイント:評価人の評価書は一つの基準にすぎず、評価手法や前提条件への反論余地があります。自前の不動産鑑定や事業価値評価を用意して評価人の前提を崩せるかが勝負どころ。受け身で評価人任せにする債権者と、対抗証拠を出す債権者で結果が分かれる

Q3再生する側ですが、許可さえ取れば工場は確保できますよね?

許可は出発点にすぎません。裁判所が定める期限までに価額相当額を納付しなければ、許可は取り消されます(152条4項)。納付できなければ担保は残り、資産確保は失敗です。実務のポイント:実務では「許可は取れたが資金が間に合わず取消」という事故が起きます。スポンサー資金やDIPファイナンスの実行日と納付期限を一日単位で逆算し、資金の着金を許可申立て前に固めておくのが鉄則。資金の裏付けなき申立ては自爆になりかねない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「担保があるから安心、いつでも競売できる」という前提で構えていると、この制度そのものを見落とす。問いの立て方が間違っている。あなたが本当に考えるべきは『競売できるか』ではなく『再生債務者に時価で消される前に、価額決定の請求を期間内に出せるか』だ
  • 担保権消滅制度の存在は知っていても、消滅のタイミングが『金銭の納付があった時』(2項)である重さを見落としている人が多い。一度納付されてしまえば、後から価額が安すぎたと争っても担保権は戻らない。回復不能の一点を越えるかどうか、それが分水嶺だ
  • 再生債務者は「裁判所の許可さえ取れば資産を確保できる」と思いがちだが、許可は入口にすぎない。期限までに現金を納付できなければ4項で許可は取り消され、担保は残ったまま。資金繰りの裏付けなき許可は絵に描いた餅だ
比較の観点この条文ほかの条文
権利の性質152条:納付による担保権の強制的消滅(別除権の例外)53条:別除権(手続外で自由に担保実行できる原則)
148条:担保権消滅許可の申立て(消滅手続の入口)
担保権者の防御手段150条の価額決定の請求を請求期間内に出すことのみ手続外での競売・任意売却(原則自由)
許可要件(事業継続に不可欠か)を争う
消滅・失効のタイミング金銭の納付があった時に消滅(回復不能)担保権者が実行を止めれば消滅しない
納付なければ4項で許可取消、担保は残る

他国ではどう定めているか 3 か国

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률

韓国の統合倒産法も担保権(別除権)と再生の調整規定を置き、日本の民事再生法の影響を受けている

ドイツ
InsO §§ 165 ff.

ドイツは担保目的物の換価権を管財人に集約する構成をとり、担保権者は換価代金から優先弁済を受ける。時価納付で消滅させる日本型とは手法が異なる

アメリカ
11 U.S.C. § 363(f) / § 506

米国はチャプター11の下で担保付き財産を担保権の負担を除いて売却(free and clear)でき、§506で担保価値を評価する。日本の担保権消滅制度はこの発想に近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 取引先の町工場に5,000万円の融資を担保する抵当権を設定していたが、相手が民事再生を申し立て、再生債務者が「この工場は事業継続に不可欠」として申出額3,000万円で担保権消滅の許可を取った。あなたが何もしなければ、3,000万円の納付で抵当権は消え、差額2,000万円は無担保の再生債権に転落する
  • もし価額決定の請求期間を、決算と年度末の繁忙で見落としたらどうなる? 期間を一日でも過ぎれば、再生債務者が提示した申出額がそのまま確定し、その金額の納付で担保は消滅する。「後で安すぎたと争う」道は完全に閉ざされる
  • あなたが再生債務者側。事業の心臓部である製造ラインに担保が付いており、裁判所から担保権消滅の許可と納付期限を得た。だがスポンサーからの入金が期限に間に合わない。納付できなければ4項で許可は取り消され、担保は残り、再生計画の前提が崩れる
  • 担保権者として申出額に納得がいかない。価額決定の請求の締切まであと5日。評価人による評価を求めるか、申出額を呑むか、今週中に決めなければ選択肢そのものが消える

取るべき行動

被害を受けた側:担保権者として:1. 再生手続開始と担保権消滅許可の申立てを知ったら即座に担保目録と申出額を確認、時価と比較する2. 申出額が時価より低ければ必ず請求期間内に価額決定の請求を出す(150条)、逃せば申出額で確定3. 評価人の評価額に不服があれば決定への不服申立てを検討4. 納付がなされれば担保は確定的に消滅する(2項)、動くなら納付前、事後は取り戻せない

訴えられた側:再生債務者として:1. 許可を得る前に納付資金(スポンサー資金・DIPファイナンス等)の実行時期を確実に固める2. 申出額は事業継続に不可欠な資産に絞り、主要担保権者との事前協議で価額決定の請求を回避する3. 裁判所の定める納付期限を最優先のデッドラインとして管理、遅延すれば4項で許可取消、資産確保は水泡に帰す4. 納付後は書記官の抹消嘱託で登記もクリアになる(3項)

時効(請求できる期限):価額決定の請求は裁判所の定める請求期間内(150条、担保権者側の期限)。金銭の納付は裁判所が定める期限まで(1項、再生債務者側の期限)。いずれも一般的な固定日数ではなく裁判所が個別に定める期間であり、決定書記載の日付を必ず確認すること。請求期間徒過=申出額で確定、納付期限徒過=許可取消、どちらも回復不能(最新の運用をご確認ください)

学説

通説:152条の担保権消滅制度は、事業継続に不可欠な財産の担保権を強制的に消滅させる一方、時価相当額の金銭納付と価額決定の請求という手続的保障を与えることで担保権者の財産的価値を確保する。現物から現金への転換により、事業再生の社会的利益と担保権者の個人的利益を両立させる構造と理解される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成11年(1999年) 新設:和議法に代わる新たな再生型倒産手続として民事再生法を制定(平成11年法律第225号)。事業継続に不可欠な財産の担保権消滅制度を導入し、担保権者の別除権と再生の実効性を調整する枠組みを整備した。

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民事再生法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節 担保権の消滅

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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