(再生債権者表の作成等)
裁判所書記官は、届出があった再生債権及び第百一条第三項の規定により再生債務者等が認否書に記載した再生債権について、再生債権者表を作成しなければならない。
前項の再生債権者表には、各債権について、その内容(約定劣後再生債権であるかどうかの別を含む。以下この節において同じ。)及び原因、議決権の額、第九十四条第二項に規定する債権の額その他最高裁判所規則で定める事項を記載しなければならない。
再生債権者表の記載に誤りがあるときは、裁判所書記官は、申立てにより又は職権で、いつでもその記載を更正する処分をすることができる。
(再生債権の調査)
裁判所による再生債権の調査は、前条第二項に規定する事項について、再生債務者等が作成した認否書並びに再生債権者及び再生債務者(管財人が選任されている場合に限る。)の書面による異議に基づいてする。
(認否書の作成及び提出)
再生債務者等は、債権届出期間内に届出があった再生債権について、その内容及び議決権についての認否を記載した認否書を作成しなければならない。
再生債務者等は、第九十五条の規定による届出又は届出事項の変更があった再生債権についても、その内容及び議決権(当該届出事項の変更があった場合には、変更後の内容及び議決権)についての認否を前項の認否書に記載することができる。
再生債務者等は、届出がされていない再生債権があることを知っている場合には、当該再生債権について、自認する内容その他最高裁判所規則で定める事項を第一項の認否書に記載しなければならない。
債権届出期間内に約定劣後再生債権の届出がなかったときは、前項の規定は、約定劣後再生債権で再生債務者等が知っているものについては、適用しない。
再生債務者等は、第三十四条第一項に規定する再生債権の調査をするための期間(以下「一般調査期間」という。)前の裁判所の定める期限までに、前各項の規定により作成した認否書を裁判所に提出しなければならない。
前項の規定により提出された認否書に、第一項に規定する再生債権の内容又は議決権についての認否の記載がないときは、再生債務者等において、これを認めたものとみなす。当該認否書に第二項に規定する再生債権の内容又は議決権のいずれかについての認否の記載がない場合についても、同様とする。
(一般調査期間における調査)
届出をした再生債権者(以下「届出再生債権者」という。)は、一般調査期間内に、裁判所に対し、前条第一項若しくは第二項に規定する再生債権の内容若しくは議決権又は同条第三項の規定により認否書に記載された再生債権の内容について、書面で、異議を述べることができる。
再生債務者(管財人が選任されている場合に限る。)は、一般調査期間内に、裁判所に対し、前項に規定する再生債権の内容について、書面で、異議を述べることができる。
一般調査期間を変更する決定をしたときは、その裁判書は、再生債務者、管財人及び届出再生債権者(債権届出期間の経過前にあっては、知れている再生債権者)に送達しなければならない。
前項の規定による送達は、第四十三条第四項に規定する方法によりすることができる。
前項の規定による送達をした場合においては、その郵便物等が通常到達すべきであった時に、送達があったものとみなす。
(特別調査期間における調査)
裁判所は、第九十五条の規定による届出があり、又は届出事項の変更があった再生債権について、その調査をするための期間(以下「特別調査期間」という。)を定めなければならない。
前項本文の場合には、特別調査期間に関する費用は、当該再生債権を有する者の負担とする。
再生債務者等は、特別調査期間に係る再生債権について、その内容及び議決権についての認否を記載した認否書を作成し、特別調査期間前の裁判所の定める期限までに、これを裁判所に提出しなければならない。この場合には、第百一条第六項前段の規定を準用する。
届出再生債権者は前項の再生債権の内容又は議決権について、再生債務者(管財人が選任されている場合に限る。)は同項の再生債権の内容について、特別調査期間内に、裁判所に対して、書面で、異議を述べることができる。
前条第三項から第五項までの規定は、特別調査期間を定める決定又はこれを変更する決定をした場合における裁判書の送達について準用する。
(特別調査期間に関する費用の予納)
前条第一項本文の場合には、裁判所書記官は、相当の期間を定め、同条第二項の再生債権を有する者に対し、同項の費用の予納を命じなければならない。
前項の規定による処分は、相当と認める方法で告知することによって、その効力を生ずる。
第一項の規定による処分に対しては、その告知を受けた日から一週間の不変期間内に、異議の申立てをすることができる。
前項の異議の申立ては、執行停止の効力を有する。
第一項の場合において、同項の再生債権を有する者が同項の費用の予納をしないときは、裁判所は、決定で、その者がした再生債権の届出又は届出事項の変更に係る届出を却下しなければならない。
前項の規定による却下の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
(再生債権の調査の結果)
再生債権の調査において、再生債務者等が認め、かつ、調査期間内に届出再生債権者の異議がなかったときは、その再生債権の内容又は議決権の額(第百一条第三項の規定により認否書に記載された再生債権にあっては、その内容)は、確定する。
裁判所書記官は、再生債権の調査の結果を再生債権者表に記載しなければならない。
第一項の規定により確定した再生債権については、再生債権者表の記載は、再生債権者の全員に対して確定判決と同一の効力を有する。
(再生債権の査定の裁判)
再生債権の調査において、再生債権の内容について再生債務者等が認めず、又は届出再生債権者が異議を述べた場合には、当該再生債権(以下「異議等のある再生債権」という。)を有する再生債権者は、その内容の確定のために、当該再生債務者等及び当該異議を述べた届出再生債権者(以下この条から第百七条まで及び第百九条において「異議者等」という。)の全員を相手方として、裁判所に査定の申立てをすることができる。
前項本文の査定の申立ては、異議等のある再生債権に係る調査期間の末日から一月の不変期間内にしなければならない。
第一項本文の査定の申立てがあった場合には、裁判所は、当該申立てを不適法として却下する場合を除き、査定の裁判をしなければならない。
査定の裁判においては、異議等のある再生債権について、その債権の存否及びその内容を定める。
裁判所は、査定の裁判をする場合には、異議者等を審尋しなければならない。
第一項本文の査定の申立てについての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
(査定の申立てについての裁判に対する異議の訴え)
前条第一項本文の査定の申立てについての裁判に不服がある者は、その送達を受けた日から一月の不変期間内に、異議の訴えを提起することができる。
前項の訴えは、再生裁判所が管轄する。
第一項の訴えが提起された第一審裁判所は、再生裁判所が再生事件を管轄することの根拠となる法令上の規定が第五条第八項又は第九項の規定のみである場合(再生裁判所が第七条第四号の規定により再生事件の移送を受けた場合において、移送を受けたことの根拠となる規定が同号ロ又はハの規定のみであるときを含む。)において、著しい損害又は遅滞を避けるため必要があると認めるときは、前項の規定にかかわらず、職権で、当該訴えに係る訴訟を第五条第一項に規定する地方裁判所(同項に規定する地方裁判所がない場合にあっては、同条第二項に規定する地方裁判所)に移送することができる。
第一項の訴えは、これを提起する者が、異議等のある再生債権を有する再生債権者であるときは異議者等の全員を、異議者等であるときは当該再生債権者を、それぞれ被告としなければならない。
第一項の訴えの口頭弁論は、同項の期間を経過した後でなければ開始することができない。
同一の債権に関し第一項の訴えが数個同時に係属するときは、弁論及び裁判は、併合してしなければならない。この場合においては、民事訴訟法第四十条第一項から第三項までの規定を準用する。
第一項の訴えについての判決においては、訴えを不適法として却下する場合を除き、同項の裁判を認可し、又は変更する。
(異議等のある再生債権に関する訴訟の受継)
異議等のある再生債権に関し再生手続開始当時訴訟が係属する場合において、再生債権者がその内容の確定を求めようとするときは、異議者等の全員を当該訴訟の相手方として、訴訟手続の受継の申立てをしなければならない。
第百五条第二項の規定は、前項の申立てについて準用する。
(主張の制限)
第百五条第一項本文の査定の申立てに係る査定の手続又は第百六条第一項の訴えの提起若しくは前条第一項の規定による受継に係る訴訟手続においては、再生債権者は、異議等のある再生債権の内容及び原因について、再生債権者表に記載されている事項のみを主張することができる。
(執行力ある債務名義のある債権等に対する異議の主張)
異議等のある再生債権のうち執行力ある債務名義又は終局判決のあるものについては、異議者等は、再生債務者がすることのできる訴訟手続によってのみ、異議を主張することができる。
前項に規定する再生債権に関し再生手続開始当時訴訟が係属する場合において、異議者等が同項の規定による異議を主張しようとするときは、異議者等は、当該再生債権を有する再生債権者を相手方とする訴訟手続を受け継がなければならない。
第百五条第二項は第一項の規定による異議の主張又は前項の規定による受継について、第百六条第五項及び第六項並びに前条の規定は前二項の場合について準用する。この場合においては、第百六条第五項中「同項の期間」とあるのは、「異議等のある再生債権に係る調査期間の末日から一月の不変期間」と読み替えるものとする。
前項において準用する第百五条第二項に規定する期間内に第一項の規定による異議の主張又は第二項の規定による受継がされなかった場合には、異議者等が再生債権者であるときは第百二条第一項又は第百三条第四項の異議はなかったものとみなし、異議者等が再生債務者等であるときは再生債務者等においてその再生債権を認めたものとみなす。
(再生債権の確定に関する訴訟の結果の記載)
裁判所書記官は、再生債務者等又は再生債権者の申立てにより、再生債権の確定に関する訴訟の結果(第百五条第一項本文の査定の申立てについての裁判に対する第百六条第一項の訴えが、同項に規定する期間内に提起されなかったとき、又は却下されたときは、当該裁判の内容)を再生債権者表に記載しなければならない。
(再生債権の確定に関する訴訟の判決等の効力)
再生債権の確定に関する訴訟についてした判決は、再生債権者の全員に対して、その効力を有する。
第百五条第一項本文の査定の申立てについての裁判に対する第百六条第一項の訴えが、同項に規定する期間内に提起されなかったとき、又は却下されたときは、当該裁判は、再生債権者の全員に対して、確定判決と同一の効力を有する。
(訴訟費用の償還)
再生債務者財産が再生債権の確定に関する訴訟(第百五条第一項本文の査定の申立てについての裁判を含む。)によって利益を受けたときは、異議を主張した再生債権者は、その利益の限度において、再生債務者財産から訴訟費用の償還を請求することができる。
(再生手続終了の場合における再生債権の確定手続の取扱い)
再生手続が終了した際現に係属する第百五条第一項本文の査定の申立てに係る査定の手続は、再生計画認可の決定の確定前に再生手続が終了したときは終了するものとし、再生計画認可の決定の確定後に再生手続が終了したときは引き続き係属するものとする。
第六十八条第二項及び第三項の規定は、再生計画認可の決定の確定後に再生手続が終了した場合における管財人を当事者とする第百五条第一項本文の査定の申立てに係る査定の手続について準用する。
再生計画認可の決定の確定後に再生手続が終了した場合において、再生手続終了後に第百五条第一項本文の査定の申立てについての裁判があったときは、第百六条第一項の規定により同項の訴えを提起することができる。
再生手続が終了した際現に係属する第百六条第一項の訴えに係る訴訟手続であって、再生債務者等が当事者でないものは、再生計画認可の決定の確定前に再生手続が終了したときは中断するものとし、再生計画認可の決定の確定後に再生手続が終了したときは引き続き係属するものとする。
再生手続が終了した際現に係属する訴訟手続(再生債務者等が当事者であるものを除く。)であって、第百七条第一項又は第百九条第二項の規定による受継があったものは、再生計画認可の決定の確定前に再生手続が終了したときは中断するものとし、再生計画認可の決定の確定後に再生手続が終了したときは中断しないものとする。
前項の規定により訴訟手続が中断する場合においては、第六十八条第三項の規定を準用する。
(再生手続開始前の罰金等についての不服の申立て)
再生手続開始前の罰金等及び共助対象外国租税の請求権については、第百条から前条までの規定は、適用しない。
第九十七条の規定による届出があった請求権(罰金、科料及び刑事訴訟費用の請求権を除く。)の原因(共助対象外国租税の請求権にあっては、共助実施決定)が審査請求、訴訟(刑事訴訟を除く。次項において同じ。)その他の不服の申立てをすることができる処分である場合には、再生債務者等は、当該届出があった請求権について、当該不服の申立てをする方法で、異議を主張することができる。
前項の場合において、当該届出があった請求権に関し再生手続開始の当時訴訟が係属するときは、同項に規定する異議を主張しようとする再生債務者等は、当該届出があった請求権を有する再生債権者を相手方とする訴訟手続を受け継がなければならない。当該届出があった請求権に関し再生手続開始当時再生債務者の財産関係の事件が行政庁に係属するときも、同様とする。
第二項の規定による異議の主張又は前項の規定による受継は、再生債務者等が第二項に規定する届出があったことを知った日から一月の不変期間内にしなければならない。
第百四条第二項の規定は第九十七条の規定による届出があった請求権について、第百八条、第百十条及び第百十一条第一項の規定は第二項の規定による異議又は第三項の規定による受継があった場合について準用する。