民事再生法 第99条(再生債権者表の作成等)
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- 裁判所書記官は、届出があった再生債権及び第百一条第三項の規定により再生債務者等が認否書に記載した再生債権について、再生債権者表を作成しなければならない。
- 2.前項の再生債権者表には、各債権について、その内容(約定劣後再生債権であるかどうかの別を含む。以下この節において同じ。)及び原因、議決権の額、第九十四条第二項に規定する債権の額その他最高裁判所規則で定める事項を記載しなければならない。
- 3.再生債権者表の記載に誤りがあるときは、裁判所書記官は、申立てにより又は職権で、いつでもその記載を更正する処分をすることができる。
この条文の基本情報
再生債権者表の作成等とは何ですか?
定義再生債権者表の作成等とは、民事再生法第99条に定められた規定で、「裁判所書記官は、届出があった再生債権及び第百一条第三項の規定により再生債務者等が認否書に記載した再生債権について、再生債権者表を作成しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第99条(再生債権者表の作成等)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第99条の条文原文は「裁判所書記官は、届出があった再生債権及び第百一条第三項の規定により再生債務者等が認否書に記載した再生債権について、再生債権者表を作成しなければならない。」で始まります。
- 民事再生法第99条は第三節 再生債権の調査及び確定に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第99条の前の条は民事再生法第98条です。
- 民事再生法第99条の次の条は民事再生法第100条です。
- 民事再生法第99条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第99条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第99条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/99
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法99条は、裁判所書記官が届出された再生債権について再生債権者表を作成すると定める。記載に誤りがあれば申立てまたは職権でいつでも更正できる。
Q · 取引先が民事再生したら、うちの売掛金は再生債権者表に載れば安心なの?
載っただけでは不十分、争われず確定して初めて確定判決効を得る
民事再生法99条により、裁判所書記官は届出された再生債権と認否書記載の再生債権について再生債権者表を作成します。表には各債権の内容・原因・議決権の額等が記載されますが、載っただけでは確定ではありません。再生債務者や他の債権者から異議が出ず調査を経て確定して初めて、確定判決と同一の効力(104条3項)を持ちます。記載に誤りがあれば書記官が申立てまたは職権でいつでも更正できます(99条3項)。異議が出た場合は査定申立て(105条)へ進みます。
解説
主要取引先が民事再生を申し立てた。あなたの会社にはその相手への数百万円の売掛金がある。回収を諦める前に知っておくべきことがある。民事再生では、裁判所書記官が「再生債権者表」という一覧の台帳を作る、99条がその根拠だ。あなたが届出期間内に債権を届け出ると、その債権額・原因・議決権の額がこの表に記載される。そして再生債務者が認め、他の債権者からも異議が出なければ、その記載は「確定判決と同一の効力」を持つ(104条3項)。訴訟を一度もせずに、勝訴判決を手にしたのと同じ地位に立てるということだ。逆に届出を忘れれば、議決権を失い、再生計画で一方的に減額される側に回る。さらに表の記載に誤りがあっても、書記官は申立てまたは職権でいつでも更正できる(3項)。債権額が一桁ずれて載っていたら、放置せず訂正を求めればいい。この台帳は、あなたの債権が生き残るか、外で減額を待つかを分ける帳簿である。
法的な位置づけ
民事再生法99条は再生債権者表の作成を定める規定であり、裁判所書記官が届出された再生債権および認否書に記載された再生債権について、その内容・原因・議決権の額その他所定事項を記載した台帳を作成すべき旨を規定する。記載に誤りがある場合、書記官は申立てまたは職権によりいつでもその記載を更正することができる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.開始決定通知で届出期間を最優先で確認 取引先の民事再生開始決定通知と債権届出書一式が届いたら、まず債権届出期間をカレンダーに記入する。この期間を逃すと原則として議決権を失い、再生計画で一方的に減額される側に回るため、他の何よりも先に押さえる
- 2.自社債権を正確に記載して期間内に届出 債権額・原因・担保の有無・約定劣後再生債権かどうかを正確に記載して届け出る。金額の一桁ミスや原因の記載漏れは、そのまま再生債権者表に反映されるため、証憑と突き合わせて確認する
- 3.一般調査期間後に再生債権者表を一行ずつ照合 調査期間の後、裁判所で再生債権者表を閲覧し、自社の債権が内容・原因・議決権の額まで正しく載っているかを一行ずつ照合する。他の債権者の届出総額も確認し、自社の議決権比重を把握する
- 4.誤りは確定前に更正、異議は査定へ 記載に転記ミス等の誤りがあれば、確定前の調査期間中に書記官へ99条3項の更正を申し立てる。存否や額そのものに異議が出た場合は105条の査定申立てへ進む。確定後に額を争うのは訴訟級の手続になるため、タイミングを逃さない
よくある質問 AI による整理
Q1再生債権者表とは何ですか?
民事再生手続で裁判所書記官が作成する債権の一覧台帳です(民事再生法99条)。届出債権や認否書記載の債権の内容・原因・議決権の額が記載され、確定すれば配当と議決の基礎になります。
Q2再生債権の届出期間はいつまでですか?
事件ごとに裁判所が定めます(民事再生法94条)。開始決定の通知書に記載されるため必ず確認が必要です。期間を過ぎると原則として議決権を失い、計画で一方的に減額される側に回ります。
Q3再生債権者表は誰でも閲覧できますか?
利害関係人は裁判所で閲覧できます。他の債権者がいくら届け出ているかが分かり、総債権額に対する自社の議決権比重を把握できます。計画案の賛否を決める前の確認が有効です。
Q4再生債権者表の記載は確定判決と同じ効力がありますか?
確定した記載は確定判決と同一の効力を持ちます(民事再生法104条3項)。ただし99条の作成段階では未確定で、調査を経て異議なく確定して初めてこの効力が生じます。
Q5認否書とは何ですか?
再生債務者等が各再生債権を認めるか否かを記載する書面です。認めた債権は届出がなくても再生債権者表に記載されます(民事再生法101条3項)。
Q6再生債権者表に載らないとどうなりますか?
議決権を失い、再生計画の権利変更を一方的に受けます。再生債務者が認否書で自認しない限り、届出を忘れた債権は台帳に載らず、外で減額を待つだけの立場になります。
Q7議決権の額はどのように決まりますか?
再生債権者表に記載される議決権の額は、届出額や民事再生法94条2項に規定する債権額等を基礎に定まります。この額が再生計画案の賛否を決める投票力になります。
Q8再生債権の査定申立てとは何ですか?
届け出た再生債権に異議が出て確定しない場合、その存否や額を確定するために裁判所へ行う申立てです(民事再生法105条)。更正では足りない実体的な争いはこの手続で扱います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1取引先が民事再生したら、売掛金は全部パーですか?
全額消えるわけではない。期間内に債権を届け出れば再生債権者表に載り(99条)、再生計画に従って分割弁済を受けられる。弁済率は事案により数%から数十%まで幅がある。実務のポイント:届出を忘れた債権は、再生債務者が認否書で自認しない限り議決権を失い、計画で一方的に減額される(178条)。逆に言えば、期限内に正確に届け出るだけで、動かない債権者より確実に有利な位置に立てる
Q2再生債権者表に載った金額が間違っていたら、もう直せないんですか?
直せる。99条3項により、裁判所書記官は申立てまたは職権でいつでも記載の誤りを更正できる。ただし対象は誤記レベルの訂正で、債権の存否や額そのものの争いは104条・105条の確定手続で扱う。実務のポイント:単純な転記ミスなら3項の更正で軽く済むが、確定後に額を争おうとすると訴訟級の手続が要る。表を受け取ったら、確定前に必ず自社の数字を一行ずつ照合する。これを怠る債権者が驚くほど多い
Q3個人再生でも再生債権者表は作られるんですか?
作られる。99条は通常の民事再生にも小規模個人再生・給与所得者等再生にも共通して適用され、あなたの全債権が一つの表に整理され、確定額が弁済計画の基礎になる。実務のポイント:個人再生では債権者が異議を出すケースは比較的少ないが、ゼロではない。貸金業者やカード会社が利息計算で多めに届け出ることがある。表の記載を確認し、過払いや過大計上があれば争う余地がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「裁判所が作る表だから債権額は正確に入っているはず」と思いがちだが、表は届出内容と認否書をもとに機械的に作られる。あなたが届け出た額が間違っていれば、そのまま載る。3項の更正は、あなた自身が気付いて申し立てて初めて動く仕組みだ
- 届出が必要なことは知っていても、その記載の重みを知らない人が多い。再生債権者表への記載は単なる記録ではなく、確定すれば確定判決と同一の効力(104条3項)。つまり後から「やっぱり額が違う」と蒸し返す道が、原則として閉じる
- 「届け出さえすれば安心」という問いの立て方そのものが危うい。届け出ても、再生債務者や他の債権者から異議を出されれば確定しない。査定の申立て(105条)に進むことになる。届出はスタートであって、確定というゴールではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 表への記載のきっかけ | 99条:届出債権と認否書記載債権を書記官が台帳化 | 101条:再生債務者等が認否書で自認した債権 94条:再生債権者による届出そのもの |
| この条文が扱う場面 | 台帳の作成と記載事項・誤りの更正(手続の器) | 認否の意思表示(載せる中身の一部) 届出という入口手続(載せる中身の一部) |
| 確定・効力との関係 | 作成段階は未確定、更正はいつでも可(99条3項) | 認めた債権は確定すれば確定判決効(104条3項)へ 届出なし・不自認なら議決権喪失のリスク |
| 争いが残ったときの受け皿 | 誤記レベルは更正(99条3項)で処理 | 102条の異議で確定が妨げられる 105条の査定申立てで存否・額を確定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も会社の重整では債権申報、個人の債務清理では債権表を作成する点で機能的に共通するが、確定判決効の構成は日本と細部が異なる
韓国は回生・破産を単一法典に統合し、회생채권자표を作成する。確定した記載に強い効力を認める点は日本と近い
ドイツは破産管財人が Insolvenztabelle を管理し、認められ争われなかった債権はタブレへの記載により執行力ある確定効を持つ
米国は債権者が Proof of Claim を提出し、Schedule に記載され異議がなければ allowed claim として扱われる。DIP 型再建の枠組みは日本の民事再生に影響を与えた
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 主要取引先が民事再生を申し立て、裁判所から「債権届出書」一式が届いた。届出期間はあと10日。期間内に届け出れば再生債権者表に載り、争われなければ確定判決と同じ効力を得る。逃せば議決権を失い、計画で一方的に減額される側へ回る
- もし、あなたの会社の債権額が再生債権者表に一桁少なく記載されていたら、どうなる。99条3項により裁判所書記官は申立てで更正できる。気付いて動けば直り、放置すれば誤った額のまま確定する。台帳を受け取った日が分かれ目になる
- あなたが再生債務者側。認否書に債権を「認める」と書けば、その債権は届出がなくても表に載る(101条3項)。認めた瞬間、相手は訴訟なしで確定判決相当の地位を得る。一語の判断が弁済総額を動かす
- 個人再生を申し立てたあなた。住宅ローン以外の借金がすべて再生債権者表に整理される。表に載った確定額が、これから3年かけて返す総額の計算基礎になる。サラ金やカード会社の届出額が過大でないか、確認の余地がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 再生手続開始通知と債権届出書を確認し、債権届出期間を最優先でカレンダーに記入2. 自社の債権額・原因・担保や約定劣後の有無を正確に記載して期間内に届出3. 一般調査期間の後、再生債権者表を閲覧し自社の債権が正しく載っているか一行ずつ照合4. 記載に誤りがあれば書記官に99条3項の更正を申し立てる5. 異議が出たら105条の査定申立てへ。届出はスタート、確定まで気を抜かない
訴えられた側:1. 認否書の作成は慎重に。認めた債権は届出がなくても表に載り(101条3項)、確定すれば確定判決と同じ効力を持つ2. 争うべき債権には調査期間内に明確に否認・異議を3. 表の記載に誤りがあれば書記官に更正を求める(3項) 4. 認否の判断は再生計画の弁済総額に直結するため、過大な債権を安易に認めない5. 申立代理人弁護士と認否方針を詰めてから提出する
時効(請求できる期限):再生債権者表の作成自体に固有の時効はないが、債権の届出には裁判所が定める債権届出期間があり(民事再生法94条)、これを過ぎると原則として議決権を失い、再生計画の権利変更を一方的に受ける。記載誤りの更正(99条3項)は確定前の調査期間中に行うのが実務上の鉄則。届出期間・調査期間は事件ごとに異なるため、必ず通知書で確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:再生債権者表への記載は、届出内容と認否書をもとに機械的に作成されるにすぎず、それ自体が権利を確定させるものではない。調査手続で異議なく確定して初めて確定判決と同一の効力(104条3項)を生じ、99条3項の更正は誤記等の形式的訂正に限られ、実体的な存否・額の争いは105条の査定手続で扱うと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法(平成11年法律第225号)の制定により、旧和議法に代わる再建型倒産手続の一環として再生債権者表の作成規定が置かれた。平成12年(2000年)施行。
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