民事再生法 第102条(一般調査期間における調査)
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- 届出をした再生債権者(以下「届出再生債権者」という。)は、一般調査期間内に、裁判所に対し、前条第一項若しくは第二項に規定する再生債権の内容若しくは議決権又は同条第三項の規定により認否書に記載された再生債権の内容について、書面で、異議を述べることができる。
- 2.再生債務者(管財人が選任されている場合に限る。)は、一般調査期間内に、裁判所に対し、前項に規定する再生債権の内容について、書面で、異議を述べることができる。
- 3.一般調査期間を変更する決定をしたときは、その裁判書は、再生債務者、管財人及び届出再生債権者(債権届出期間の経過前にあっては、知れている再生債権者)に送達しなければならない。
- 4.前項の規定による送達は、第四十三条第四項に規定する方法によりすることができる。
- 5.前項の規定による送達をした場合においては、その郵便物等が通常到達すべきであった時に、送達があったものとみなす。
この条文の基本情報
一般調査期間における調査とは何ですか?
定義一般調査期間における調査とは、民事再生法第102条に定められた規定で、「届出をした再生債権者(以下「届出再生債権者」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第102条(一般調査期間における調査)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第102条の条文原文は「届出をした再生債権者(以下「届出再生債権者」という。」で始まります。
- 民事再生法第102条は第三節 再生債権の調査及び確定に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第102条の前の条は民事再生法第101条です。
- 民事再生法第102条の次の条は民事再生法第103条です。
- 民事再生法第102条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第102条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第102条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/102
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法102条は、届出をした再生債権者が一般調査期間内に、他の債権者の債権内容や議決権について書面で異議を述べられると定める。異議がなければ債権は確定する。
Q · 取引先が倒産して債権を届け出たけど、他人の水増し債権に文句を言えるの?
はい、一般調査期間内に書面で異議を述べられます
民事再生法102条により、届出をした再生債権者は、裁判所が定める一般調査期間内に、他の再生債権者の債権の内容や議決権について、書面で異議を述べることができます。管財人が選任されている場合は再生債務者も異議を述べられます。異議が出なければ債権は確定し(104条)、再生債権者表への記載は確定判決と同一の効力を持ち後から覆せません。異議が出た債権は、査定の裁判(105条)で金額・存否が判断されます。異議は必ず期間内・書面で行う必要があります。
解説
取引先が民事再生を申し立てた。あなたは債権者として売掛金を届け出た。ここで多くの人が安心して手を止める。それが間違いだ。民事再生法102条は、届け出た再生債権者が『一般調査期間』内に、他の債権者の債権の内容(金額)や議決権について、書面で異議を述べる権利を定める。配当の原資は限られたパイ。誰かが水増しした債権が異議なく通れば、その分あなたの取り分が削られる。さらにこの期間に異議が出なければ債権は確定し(104条)、再生債権者表に記載され、確定判決と同一の効力を持つ。つまり後から『あの債権はおかしい』と言っても、もう覆せない。数週間の調査期間は、あなたが他人の債権を精査できる唯一の窓だ。裁判所からの通知をテンプレと思って机に置いた瞬間、その窓は静かに閉まる。
法的な位置づけ
民事再生法102条は、再生手続における一般調査期間中の異議権を定める規定である。届出をした再生債権者は、他の再生債権者の債権の内容または議決権について、裁判所に対し書面で異議を述べることができる。管財人選任時は再生債務者も異議を述べられる。異議のない債権は確定し(104条)、異議のある債権は査定の裁判(105条)で確定される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.一般調査期間の締切日を即カレンダー化 裁判所から一般調査期間の通知が届いたら、期間終了日を最優先で確認しカレンダーに登録する。通常1か月程度と短く、終盤に動くと精査が間に合わないため初日から動く
- 2.再生債権者表・認否書を取り寄せて精査 裁判所から再生債権者表と認否書を取り寄せ、他の債権者の届出額と議決権を精査する。水増し・架空の貸付債権や過大な議決権を洗い出す
- 3.対象債権と理由を明記した異議書を作成 異議を述べる対象債権を特定し、金額・議決権のどこに、なぜ異議があるのかを書面に明記する。口頭・電話は無効なので必ず書面(102条1項)
- 4.一般調査期間内に裁判所へ書面提出 作成した異議書を、一般調査期間の満了前に裁判所へ提出する。期間経過後は異議を述べられず債権が確定するため、余裕をもって提出する
- 5.自己の債権に異議が出たら査定の申立て 自分の届出債権に異議が述べられた場合は確定しないため、再生債権の査定の申立て(105条)を所定期間内に行い、契約書・請求書等で存在と金額を裏付ける
よくある質問 AI による整理
Q1一般調査期間とは何ですか?
再生債権の内容・議決権を調査するため裁判所が定める期間です。この期間内に届出再生債権者や再生債務者(管財人選任時)が書面で異議を述べられ、期間経過で異議がなければ債権が確定します。
Q2再生債権への異議は誰が述べられますか?
届出をした再生債権者は他の債権者の債権に、管財人が選任されている場合は再生債務者も、それぞれ一般調査期間内に書面で異議を述べられます(102条1項・2項)。
Q3異議が述べられた再生債権はどうなりますか?
その債権は確定せず、査定の裁判(105条)で金額・存否が判断されます。放置すると配当も議決権も宙に浮いたまま手続が進むため、査定の申立てを早めに行う必要があります。
Q4民事再生の債権はいつ確定しますか?
一般調査期間内に異議がなければ、期間経過とともに再生債権の内容・議決権が確定します(104条)。確定した記載は再生債権者表で確定判決と同一の効力を持ちます。
Q5一般調査期間と特別調査期間の違いは何ですか?
一般調査期間は届出期間内に届け出た債権を調べる期間、特別調査期間(103条)は届出期間経過後に届け出た債権を別途調べる期間です。いずれも書面異議の窓口になります。
Q6再生債権者表とは何ですか?
届け出られた再生債権の内容・議決権・調査結果を記載する裁判所の公的な帳簿です。異議の有無を確認するにはこれを取り寄せて精査するのが実務の第一歩です。
Q7議決権への異議とはどういう意味ですか?
再生計画の決議で各債権者が持つ票数(議決権)に対する異議です。過大な議決権に異議を述べると、相手の票が可決ラインの計算から外れ、計画決議の主導権に影響します。
Q8民事再生と破産で債権調査の異議は同じですか?
いずれも調査期間内の書面異議で債権を確定させる点は共通しますが、根拠条文が異なります(民事再生は102条以下、破産は破産法の調査・確定手続)。手続の流れや期間設定に差があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1取引先が民事再生したけど、債権を届け出れば自動的に配当もらえますよね?
届出だけでは足りません。一般調査期間内に再生債務者(管財人)や他の債権者から異議が出ず、認否書で認められて初めて債権が確定します(102条、104条)。異議が出れば査定の裁判(105条)で争う必要があります。実務のポイント:実務では債権者は自分の届出ばかり気にして他人の届出を見ません。だが配当原資は固定パイなので、他社の水増し債権を放置すると自分の取り分が減る。プロは必ず再生債権者表を取り寄せ、上位債権者の金額を精査します
Q2異議って書面じゃなきゃダメなんですか?期間内に裁判所へ行けないんですが
異議は必ず書面で裁判所に提出します(102条1項)。口頭や電話では効力がありません。期間は裁判所が定め、変更されることもありますが、その場合は裁判書が送達されます(102条3項)。実務のポイント:期間変更の通知は43条4項の方法(書留郵便等に付する送達)でなされ、通常到達すべき時に届いたとみなされます(102条5項)。実際に受け取らなくても送達済み扱いになるので、住所変更を裁判所に届けていないと、知らぬ間に期間が過ぎることがあります
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば『債権を届け出た=回収は時間の問題』。だが法律から見れば、届出は出発点にすぎず、調査期間の異議と確定(104条)を経て初めて確実な権利になる。この落差を知らない債権者は、確定手続を放置して配当を取りこぼす
- 異議という制度があることは知っていても、その締切が『一般調査期間』というごく短い窓に限られ、過ぎれば二度と争えないという深刻さを理解している人は少ない。確定の効力は確定判決並みで、後戻りはできない
- 『異議は債務者か裁判所がやること』と思われがちだが、102条1項は届け出た再生債権者自身に、他の債権者へ異議を述べる権利を与えている。あなたは受け身の傍観者ではなく、限られたパイの取り合いの当事者だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる債権 | 102条:届出期間内に届け出た再生債権(一般調査期間で調査) | 103条:届出期間経過後に届け出た再生債権(特別調査期間で調査) 104条:異議のない再生債権(確定の対象) |
| この条文の役割 | 調査期間中に書面で異議を述べる権利を付与 | 遅れて届け出た債権の調査期間を別途設定 異議がない場合の確定とその効力を規定 |
| 期間経過後の効果 | 異議がなければ債権は確定し覆せない | 特別調査期間内に同様に異議を述べ得る 再生債権者表の記載が確定判決と同一の効力を持つ |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では会社の再建は公司重整(公司法)、個人は消費者債務清理条例の更生手続で処理し、いずれも重整債権・更生債権の申報と調査を経る点が日本の届出・調査に対応する
韓国は倒産法を統合した回生・破産法により、回生債権の申告・調査・確定を規律する。調査期間内の異議で債権を確定させる構造は日本と類似する
ドイツは倒産手続の Prüfungstermin(調査期日)で管財人・債権者が届出債権に異議(Widerspruch)を述べ、異議がなければ債権が確定表に記載される。期間ではなく期日型である点が異なる
米国連邦倒産法では届け出られた claim は原則 allowed とされ、当事者が objection を申し立てることで裁判所が存否・額を判断する。異議申立て型で自動確定を前提とする点が日本と発想を異にする
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先A社が民事再生を申し立て、裁判所から一般調査期間の通知が届いた。期間は約1か月。あなたが再生債権者表を取り寄せて精査しないと、競合B社が計上した架空の貸付債権が異議なく確定し、あなたへの配当率が下がる。残された時間はわずか、今夜から動かないと精査が間に合わない
- もし、あなたの届け出た債権額に再生債務者や他の債権者から異議が出たらどうなる? その瞬間、あなたの債権は確定せず、別途『査定の裁判』(105条)で金額を争うことになる。異議を放置すれば、配当も議決権も宙に浮いたまま手続が進んでいく
- 管財人が選任されたケース。再生債務者の側として、水増しされた届出債権に異議を述べるのもこの一般調査期間だ。見逃せば過大な債権が確定し、誠実な債権者の取り分まで侵食する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 裁判所から一般調査期間の通知が来たら、即座に締切日を確認、期間内(通常1か月程度)に動く2. 再生債権者表・認否書を取り寄せ、他の債権者の届出額と議決権を精査、水増しや架空債権を洗い出す3. 異議は必ず書面で裁判所へ提出(口頭不可、102条1項)、対象債権と理由を明記4. 異議を出した債権は確定せず、相手が査定の裁判(105条)で争うことになり、過大配当を防げる。倒産・再生に詳しい弁護士に債権者表の精査を依頼するのが安全
訴えられた側:1. 自分の届け出た債権に異議が述べられたら、その債権は確定しない。放置すると配当も議決権も得られない2. 異議に対しては再生債権の査定の申立て(105条)で、裁判所に金額・存否を判断してもらう。申立てには期間制限があるので即動く3. 契約書・請求書・取引履歴など、債権の存在と金額を裏付ける証拠を整える4. 査定の裁判に不服なら、異議の訴え(106条)で通常訴訟へ移行できる
時効(請求できる期限):異議は一般調査期間内に述べなければならない(102条1項・2項)。期間は裁判所が定め、通常1か月程度。期間経過後は異議を述べられず、債権は確定する(104条)。査定の申立ては異議等のあった後、民事再生法105条所定の期間内に行う必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:102条は、多数の再生債権を短期間で確定させる迅速性の要請と、個別債権者の手続保障とを両立させる規定と解される。書面異議という簡易な方式で確定を進め、異議があった債権のみを査定の裁判(105条)へ回す二段構えにより、手続の遅延を防ぎつつ争いの機会を保障する。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法(平成11年法律第225号)の制定に伴い新設。従来の和議法を発展的に承継し、再生債権の調査・確定手続として一般調査期間中の書面異議の仕組みを定めた。
- 民事再生法 第101条異議の対象となる認否書の作成(前条)
- 民事再生法 第103条期間後の届出債権を調べる特別調査期間
- 民事再生法 第104条異議がない場合の再生債権の確定とその効力
- 民事再生法 第105条異議があった債権の額を確定する査定の裁判
- 民事再生法 第43条期間変更の裁判書の送達方法(4項を準用)
- 破産法 第118条破産手続における対応する債権調査・異議の規定(現行効力を要確認)
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