受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事再生法 第104条(再生債権の調査の結果)

クイックジャンプ
  1. 再生債権の調査において、再生債務者等が認め、かつ、調査期間内に届出再生債権者の異議がなかったときは、その再生債権の内容又は議決権の額(第百一条第三項の規定により認否書に記載された再生債権にあっては、その内容)は、確定する。
  2. 2.裁判所書記官は、再生債権の調査の結果を再生債権者表に記載しなければならない。
  3. 3.第一項の規定により確定した再生債権については、再生債権者表の記載は、再生債権者の全員に対して確定判決と同一の効力を有する。

この条文の基本情報

再生債権の調査の結果とは何ですか?

定義再生債権の調査の結果とは、民事再生法第104条に定められた規定で、「再生債権の調査において、再生債務者等が認め、かつ、調査期間内に届出再生債権者の異議がなかったときは、その再生債権の内容又は議決権の額(第百一条第三項の規定により…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事再生法第104条(再生債権の調査の結果)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
  2. 民事再生法第104条の条文原文は「再生債権の調査において、再生債務者等が認め、かつ、調査期間内に届出再生債権者の異議がなかったときは、その再生債権の内容又は議決権の額(第百一条第三項の規定により…」で始まります。
  3. 民事再生法第104条は第三節 再生債権の調査及び確定に置かれています。
  4. 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
  5. 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事再生法第104条の前の条は民事再生法第103条の2です。
  7. 民事再生法第104条の次の条は民事再生法第105条です。
  8. 民事再生法第104条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第104条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • 本サイト収録民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第104条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/104

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事再生法104条は、再生債務者等が認め調査期間内に異議がなければ再生債権が確定し、その再生債権者表の記載が再生債権者全員に対して確定判決と同一の効力を持つと定める。

Q · 取引先が民事再生になったら、届出した売掛金はどうやって確定するの?

訴訟なしで判決同等の権利が確定する仕組みです

民事再生法104条により、再生債権の調査で再生債務者等がその債権を認め、かつ調査期間内に他の届出再生債権者から異議が出なければ、あなたの債権の内容と議決権額はそこで確定します。確定すると裁判所書記官が再生債権者表に記載し、その記載は再生債権者全員に対して確定判決と同一の効力を持ちます。訴訟を一度もせず判決同等の権利が得られる反面、相手の認否や他者の届出額を調査期間内に確認しないと、誤った金額のまま固まり後から覆せなくなります。

解説

取引先が民事再生を申し立てた、という一報が届く。あなたが貸した売掛金800万円は戻ってくるのか。ここで多くの債権者が見落とすのが、再生債権の「調査」という静かな関門だ。104条はこう定める。再生債務者側がその債権を認め、かつ調査期間内に他の届出債権者からも異議が出なければ、あなたの債権の内容と議決権額はそこで確定する。確定すると、裁判所書記官がそれを再生債権者表に記載し、その記載は再生債権者全員に対して確定判決と同じ効力を持つ。つまり、訴訟を一度もしないまま、判決をもらったのと同じ重みの権利が手に入る。逆に言えば、相手の認否や他の債権者の異議を見逃したまま調査期間が過ぎれば、間違った金額のまま固まり、後から覆すのは極めて難しくなる。あなたが動ける窓は、この調査期間という限られた数週間にしかない。

法的な位置づけ

民事再生法104条は再生債権の確定を定める規定であり、再生債権の調査において再生債務者等が認め、かつ調査期間内に届出再生債権者の異議がなかったときは、その債権の内容または議決権の額が確定し、その再生債権者表への記載が再生債権者全員に対して確定判決と同一の効力を有する旨を規定する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.開始決定通知で「調査期間の末日」を最優先で確認 再生手続開始決定の通知が届いたら、まず「債権届出期間」と「調査期間」の末日を探し、カレンダーに記入する。動ける窓はこの数週間しかない
  2. 2.金額の根拠資料を添えて債権届出書を提出 届出期間内に債権届出書を提出する。契約書・請求書・残高確認書など金額の根拠となる資料を必ず添付する。届け出ないと再生債権者表に載らず弁済対象から外れる
  3. 3.認否書が閲覧可能になったら自他の届出を点検 認否書が提出され閲覧できるようになったら、自分の債権が正しく認められているか、他の債権者に不審な過大届出がないかを調査期間が閉じる前に確認する
  4. 4.異議は調査期間内、査定申立ては末日から1か月以内 他者の過大届出には調査期間内に異議を述べる(民訴再生法102条)。自分の債権が否認・異議を受けたら、調査期間の末日から1か月の不変期間内に査定の申立てを行う(105条)

よくある質問 AI による整理

Q1再生債権の調査とは何ですか?

届け出られた再生債権について、再生債務者等が認否し、他の届出債権者が異議を述べる手続です。ここを通過すると債権の内容と議決権額が確定します(民事再生法104条)。

Q2再生債権者表とは何ですか?

裁判所書記官が調査結果を記載する公的な帳簿です。確定した再生債権は、この表の記載が再生債権者全員に対して確定判決と同一の効力を持ちます(民事再生法104条3項)。

Q3再生債権はいつ確定しますか?

再生債務者等が認め、かつ調査期間内に届出再生債権者の異議がなかった時点で、内容または議決権額が確定します。沈黙が確定を生む構造です。

Q4確定した再生債権は後から金額を争えますか?

原則として争えません。確定判決と同一の効力(104条3項)が生じるため、確定後に「金額が違った」と気づいても再生債権者表の記載を覆す道はほぼ閉ざされます。

Q5他の債権者の過大な届出に異議は出せますか?

届出再生債権者は調査期間内に異議を述べられます(民事再生法102条)。放置すると過大債権が確定し、限られた弁済原資の取り分が薄まります。

Q6自分の債権が認められなかったらどうすればいいですか?

異議等のある再生債権は、調査期間の末日から1か月の不変期間内に査定の申立てが必要です(民事再生法105条)。徒過すると争う手段そのものを失います。

Q7再生債権者表は差押えの根拠に使えますか?

確定した記載は確定判決と同一の効力を持ちますが、再生手続中は個別執行が制限されます。計画認可確定後に不履行があった場合など、一定の場面で債務名義になり得ます(民事再生法180条)。

Q8再生債務者側が安易に債権を認めるとどうなりますか?

認めた債権は確定し、後で過大と気づいても覆せません。一行の「認める」が再生計画全体の弁済負担を左右するため、認否書の作成は慎重を要します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1取引先が民事再生になったら、もう売掛金は諦めるしかないんですか?

諦める前に、まず債権届出が必須です。届け出ないと再生債権者表に載らず、再生計画による弁済の対象から外れて、結果的に権利を失うことになります。届け出て確定すれば、計画に従った弁済を受けられます。実務のポイント:全額は戻らないことが多いものの、届出をした債権者と忘れた債権者では、回収額がゼロか否かというレベルで結果が変わります。少額でも、まず期間内に届け出るのが鉄則です

Q2再生債権者表に載れば、もう裁判をしなくても相手の財産を差し押さえられるんですか?

確定した再生債権の表記載は確定判決と同一の効力を持ちます(本条3項)。ただし再生手続中は個別の強制執行が中止・禁止されるため、すぐ差押えとはいきません。再生計画認可決定の確定後、計画どおりに弁済されない等の場面で、再生債権者表を債務名義として強制執行できる場合があります(民事再生法180条)。実務のポイント:確定判決同等の効力があると聞くと万能に思えますが、手続中はあくまで集団処理が優先します。表の効力が単独行使できる場面は手続の段階で変わるので、いつ使えるかを弁護士に確認しておく

Q3他の債権者がやたら大きな金額で届け出ています。放っておいて大丈夫ですか?

放置すると、再生債務者が認め誰も異議を出さない限りその額が確定し(本条1項)、限られた弁済原資の取り分が他者に多く流れて、あなたの配当が薄まります。届出再生債権者は調査期間内に異議を出せます(民事再生法102条)。実務のポイント:多くの債権者は自分の届出にしか関心がなく、他人の債権を精査しません。だからこそ過大届出が通りやすい。配当率は債権総額という分母で決まるので、他者の過大債権への異議は、回り回って自分の取り分を守る行為です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「届出さえ出せば、あとは裁判所が公平に金額を決めてくれる」と思い込んでいる人が多い。実際は逆で、再生債務者が認め、他の債権者も異議を出さなければ、誰の精査も経ずにあなたの主張がそのまま確定する。沈黙が事実を作る世界だ
  • 確定判決と同一の効力という言葉の重さを、軽く見ている人がいる。これは「もうこの金額で争えない」という意味であり、確定後に「やはり違った」と思っても、原則として再生債権者表の記載を覆す道はほぼ閉ざされる。確定は祝福であると同時に、取り返しのつかない締め切りでもある
  • 「他の債権者の届出額なんて自分には関係ない」という前提そのものが誤っている。再生では限られた原資を債権者全員で分け合う。他人の過大債権を放置して確定させることは、あなた自身の配当率を下げる行為に等しい。あなたから見れば他人事、配当の数式から見れば自分の損失だ
比較の観点この条文ほかの条文
本条の役割104条:認否+不異議による再生債権の確定と確定判決同一効力101条:認否書の作成・提出(確定の前提)
102条:届出再生債権者の異議(確定を妨げる手段)
争いがある場合確定せず、争いは査定手続へ103条:再生債務者が自認する債権の扱い
105条:異議等のある再生債権の査定の裁判
確定後の効果再生債権者表の記載=確定判決と同一の効力(3項)—
180条:再生債権者表の記載に基づく強制執行等

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
破產法第123條・消費者債務清理條例

台湾も債権表への記載と確定効を採用。争いのある債権は別途確認訴訟・調査で処理する点で日本と構造が近い。

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률 제168조

韓国の統合倒産法も会生債権者表の記載に確定判決同一の効力を付与し、日本の104条とほぼ同一の設計。

ドイツ
InsO § 178

ドイツ倒産法は Insolvenztabelle への確定記載に既判力(rechtskräftiges Urteil 同等)を与える。日本の債権確定制度の母法系にあたる。

アメリカ
11 U.S.C. § 502, Fed. R. Bankr. P. 3001

米国は proof of claim に一応の証明力を認め、異議がなければ allowed claim として扱う。DIP 型再建の思想は民事再生法に影響したが、確定効の構成は大陸法系と異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 下請けとして納品を続けてきた元請けが民事再生を申し立てた。届出をして調査期間を待ったところ、再生債務者が認否書であなたの債権を「認める」とし、誰からも異議が出なかった。その瞬間、あなたの債権は確定判決と同じ効力を得る。訴訟費用ゼロで、回収の足場が固まる
  • もし、他の債権者が実態より大きな金額で債権を届け出ていたら、どうなる? あなたが調査期間内に異議を出さなければ、その過大債権も確定し、限られた弁済原資があなたではなくその債権者へ多く流れる。沈黙はあなたの取り分を直接削る
  • 再生債務者側に立つあなたは、認否書を作る立場だ。安易に認めた債権は確定し、後で「やはり過大だった」と気づいても覆せない。一行の「認める」が、再生計画全体の弁済負担を左右する
  • あなたの届出債権に再生債務者が「認めない」とし、または他の債権者が異議を出した。残された時間はわずか。調査期間の末日から1か月の不変期間内に査定の申立てをしなければ、争う手段そのものを失う
  • 個人で事業をしていた知人が小規模個人再生に入り、あなたは貸金の債権者になった。届出を忘れて調査期間が過ぎれば、債権者表にすら載らず、計画弁済の対象から外れる。動くべきタイミングは、開始通知が届いた直後だ

取るべき行動

被害を受けた側:1. まず開始決定の通知で「債権届出期間」と「調査期間」を確認し、カレンダーに末日を記入する2. 期間内に債権届出書を提出。契約書、請求書、残高確認書など金額の根拠資料を添付する3. 認否書が閲覧可能になったら、自分の債権が正しく認められているか、他の債権者に過大届出がないかを点検4. 自分の額が不当に否認された、または他者の届出に問題があるなら、調査期間内に異議を出す。異議等のある債権は、調査期間の末日から1か月の不変期間内に査定の申立て(民事再生法105条)を検討する

訴えられた側:1. あなたが再生債務者等なら、認否書の作成は慎重に。一度認めた債権は確定し、後から覆せない(本条1項) 2. 金額や存否に疑義のある債権は安易に認めず、「認めない」とした上で査定手続で争う準備をする3. 自分の届出債権に異議を受けた債権者の立場なら、放置は失権を意味する。査定の申立期間(調査期間の末日から1か月の不変期間)を絶対に徒過しない4. いずれの立場でも、争点資料は調査期間の前後で早めに整え、確定の効力が及ぶ前に手を打つ

時効(請求できる期限):他の届出再生債権者の異議は調査期間内に出さなければならない(本条1項)。異議等のある再生債権について査定を求める申立ては、調査期間の末日から1か月の不変期間内(民事再生法105条2項)。確定した債権は再生債権者表の記載が再生債権者全員に対し確定判決と同一の効力を持ち(本条3項)、原則としてその後は争えない(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:104条3項の『確定判決と同一の効力』は、再生債権者表の記載につき既判力類似の確定効を認めるものと解される。確定後は当該再生債権の内容・存否を蒸し返せず、争いのある債権は査定手続(105条)に委ねる建付けが、迅速な集団処理と手続保障の均衡を支える。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法の制定(平成11年法律第225号、平成12年4月1日施行)に伴い新設。旧和議法に代わる迅速な再建型手続として、認否と不異議による再生債権の確定および確定判決同一効力を明文化した。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

民事再生法の全文を見る所属する編章節を開く:第三節 再生債権の調査及び確定

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›