要点民事再生法 124 条は、再生債務者等が手続開始後遅滞なく全財産を開始時の価額で評定し、財産目録と貸借対照表を裁判所へ提出する義務を定める。評定額は清算価値の土台となる。
Q · 取引先が民事再生。提出された財産評定額って、そのまま受け入れるしかないの?
全財産を開始時の価額で評定し裁判所に提出する義務です
民事再生法 124 条により、再生債務者等は手続開始後遅滞なく、全財産を開始時点の価額で評定し、財産目録と貸借対照表を裁判所に提出します。この評定額は清算価値保障原則(174 条)の基礎となり、再生計画で受け取れる最低弁済額の下限を画します。評定が不当に低いと疑うなら、利害関係人は 124 条 3 項に基づき裁判所へ評価人の選任を申し立てられます。ただし再生計画案の決議より前に動かなければ、清算価値の土台は覆せません。
取引先が民事再生を申し立てた。あなたの会社は 800 万円の売掛金を抱えている。ここで多くの債権者は「どうせ雀の涙しか戻らない」と諦める。だが 124 条を知る者は違う動きをする。再生手続が始まると、再生債務者は遅滞なく全財産を開始時点の価額で評定し、財産目録と貸借対照表を裁判所に提出しなければならない。この評定額が、後の再生計画であなたが受け取れる最低弁済額の下限を決める。なぜなら、再生計画は「破産して清算したらいくら戻るか」(清算価値)を下回ってはならないという原則(清算価値保障原則)があり、その清算価値の土台がこの財産評定だからだ。評定が不当に低ければ、あなたの取り分も低く抑えられる。そして 3 項は、債権者など利害関係人の申立てで裁判所が独立の評価人を選任できると定める。これがあなたの手元にある是正の引き金だ。
民事再生法 124 条は財産評定を定める規定であり、再生債務者等が再生手続開始後遅滞なく、再生債務者に属する一切の財産について開始時の価額を評定し、財産目録および貸借対照表を作成して裁判所に提出すべきこと、及び裁判所が必要に応じ評価人を選任できることを規定する。評定額は清算価値算定の基礎となる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
民事再生手続の開始時点で、再生債務者の全財産を価額に換算して洗い出す作業です。民事再生法 124 条が根拠で、清算価値算定の基礎になります。
再生手続開始後、管財人はその就職の後、遅滞なく行います(124 条 1 項)。手続のごく初期に着手される点が特徴です。
固有の日数制限はなく、評定を完了したとき「直ちに」作成して裁判所に提出します(124 条 2 項)。遅滞は監督委員の不信を招きます。
債権者を含む利害関係人が裁判所に申し立てられ、裁判所は職権でも選任できます(124 条 3 項)。独立の評価人が再評価します。
再生計画の弁済率によりますが、その下限は清算価値で保障されます。清算価値の土台が 124 条の財産評定なので、評定額の妥当性が回収額に直結します。
簿外資産や直近の資産移転を隠すと、否認権行使(127 条)や監督委員の不信を招き、再生計画の信頼性そのものを失います。
計画の弁済総額が清算価値(評定額ベース)を下回ると認可されません(174 条)。財産評定は認可の可否を握る基準値です。
会社の借金を個人保証していると、会社の財産評定額が低いほど保証人個人への請求額が増えます。会社の値札は社長個人の財布と直結します。
言えます。124 条 3 項で、債権者などの利害関係人は裁判所に評価人の選任を申し立てられます。裁判所が必要と認めれば独立の評価人が再評価します。業界裏話ヒント:再生債務者は財産を「処分価額」で低めに評定しがちで、それが清算価値の土台になる。清算価値が低いほど再生計画の最低弁済ラインも下がる。評定額を一度疑い、相場と照合する債権者は、何もしない債権者より高い弁済を得ることがある
いいえ。124 条の評定は原則として処分価額、つまり個別に売却処分したらいくらかを基準にします(民事再生規則の定めによる)。継続企業としての価値ではありません。業界裏話ヒント:この処分価額基準は清算価値保障原則(第174条)と直結する。再生計画は清算価値を上回らねば認可されないが、その清算価値の出発点がこの評定。だから評定額を巡る攻防は、計画の認可ライン全体を動かす静かな主戦場になっている
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用手続 | 民事再生(再建型・DIP 原則) | — |
| 評定の主体 | 再生債務者等(管財人は就職後) | — |
| 評定の基準時 | 再生手続開始の時 | — |
| 提出物 | 財産目録・貸借対照表(124 条 2 項) | — |
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