要点民事再生法123条は、手続開始後に生じた請求権のうち共益債権等に当たらないものを開始後債権と定め、再生計画の弁済期間が満了するまで弁済も差押えもできないと規定する。
Q · 民事再生に入った取引先に開始後も売った代金は、いつ回収できますか?
共益債権でなければ弁済期間満了まで凍結される
その代金が共益債権(民事再生法119条)と認められれば随時かつ優先的に弁済されますが、そこから漏れると開始後債権(123条)になります。開始後債権は、手続開始から再生計画で定めた弁済期間が満了するまで、弁済も受領も差押えもできず凍結されます。ただし再生債権と異なり原則として減額・免除はされず、全額が残ります。取引を続けるなら開始直後に監督委員へ共益債権としての扱いを文書で確認するのが要点です。
取引先が民事再生を申し立てた。あなたはその後も部品を納め続け、代金を請求した。すると「再生計画が終わるまでお支払いできません、差押えもできませんよ」と返ってくる。これが開始後債権の正体だ。民事再生法123条は、手続開始後の原因で生じた請求権のうち、共益債権でも一般優先債権でも再生債権でもないものを「開始後債権」と分類する。やっかいなのは、同じ開始後の取引でも、裁判所の許可や手続遂行のために生じた債権は共益債権として随時かつ優先的に弁済されるのに対し、そこから漏れた開始後債権は、手続開始から計画弁済期間が満了するまでの長い間、弁済も受領も差押えも一切凍結される点だ。免除以外の方法で消すこともできない。「再生中の会社でも普通に取引すれば代金はもらえる」と思い込んでいると、回収不能の罠に正面から落ちる。
開始後債権とは、再生手続開始後の原因に基づいて生じた財産上の請求権のうち、共益債権・一般優先債権・再生債権のいずれにも該当しないものをいう。民事再生法123条が定義し、手続開始から再生計画の弁済期間が満了するまでの間は、弁済・受領その他これを消滅させる行為および強制執行が禁止される、期間限定で凍結される債権類型である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
再生手続開始後の原因で生じた請求権のうち、共益債権・一般優先債権・再生債権のいずれにも当たらないものです。民事再生法123条が定義し、弁済期間満了まで凍結されます。
共益債権(119条)は事業継続に不可欠な債権として随時かつ優先的に払われますが、開始後債権はそこから漏れた債権で、弁済期間が満了するまで弁済も差押えもできません。
共益債権と認められれば優先的に回収できますが、開始後債権に落ちると弁済期間満了まで回収も差押えもできません。開始直後に共益債権の手当てをするかが分かれ目です。
再生計画で定めた弁済期間が満了した時(手続終了・弁済完了・計画取消があればその時)から、弁済請求も強制執行も解禁されます。それまでは請求できません。
123条2項は期間中の弁済・受領その他これを消滅させる行為を禁じており、相殺による消滅もこの制限に服する場面があります。自己判断せず監督委員に確認が必要です。
できません。123条3項により、凍結期間中は強制執行・仮差押え・仮処分のほか、財産開示手続や第三者からの情報取得手続の申立ても制限されます。
原則として減額・免除されません。再生債権(84条)が計画で圧縮されるのと異なり、開始後債権は全額が残ります。消えるのではなく、期間中は動かせないだけです。
123条固有の時効はありません。原債権には民法166条の一般時効(権利行使できると知った時から5年、または行使できる時から10年)が適用されます。凍結と時効は別管理が必要です。
もらえる可能性は残りますが、扱いは大きく分かれます。その取引が事業継続に不可欠で共益債権(119条)と認められれば随時かつ優先的に払われますが、そこから漏れると開始後債権(123条)になり、計画弁済期間が満了するまで弁済も差押えもできません。業界裏話ヒント:実務では、取引を続けるなら開始直後に監督委員へ『これは共益債権として扱ってほしい』と文書で確認を取るのが鉄則です。事後に主張しても凍結庫からは出られないので、動くなら最初の数日が勝負です
一概には言えません。再生債権(84条)は計画で減額・免除されることが多い一方、開始後債権は原則として全額が残ります。ただし計画弁済期間が満了するまで一切回収できない凍結期間がある点が重い。減るが早く動ける再生債権と、減らないが長く凍る開始後債権、性格が違います。業界裏話ヒント:凍結が解ける満了日と原債権の消滅時効を別々に管理できているかで、最終的な回収率が変わります。多くの債権者は解禁日を意識せず、動けるのに動かないまま時効を進めてしまいます
あなたの債権が開始後債権なら、その『待つ』は法律が強制している状態であって、相手の好意ではありません。123条2項は期間中の弁済・受領を禁じているので、待つ以外の選択肢が今はないだけです。業界裏話ヒント:危ういのは、相手が善意で一部だけ払おうとするケース。これは禁止行為への弁済となり、後で否認されたり相手の責任問題になったりします。受け取ってしまったあなたも巻き込まれることがあるので、安易に受領しないことです
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 発生原因の時点 | 開始後債権(123条):手続開始後の原因 | — |
| 弁済のタイミング | 弁済期間満了まで弁済・受領・差押え禁止(凍結) | — |
| 減額・免除の有無 | 原則として減額・免除なし、全額が残る | — |
| 強制執行の可否 | 期間中は強制執行・財産開示等の申立て不可(123条3項) | — |
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