要点民事再生法 196 条は、住宅ローン特則の対象となる「住宅」を、個人が所有し床面積の二分の一以上を自己の居住に供する建物と定義する。この定義に当てはまる家だけが、個人再生で他の借金を圧縮しつつ残せる。
Q · 借金が返せなくなったら、住宅ローンで買った家も必ず手放すことになるの?
いいえ、個人再生の住宅ローン特則を使えば家を残せる場合があります
民事再生法 196 条は、住宅ローン特則で使う「住宅」を、個人が所有し自己が居住する建物で、床面積の二分の一以上を専ら自分の住まいに供するものと定義します。この住宅に住宅ローンの抵当権が設定され、かつ住宅ローン以外の抵当権が付いていなければ、個人再生で住宅ローンだけは払い続けて家に住み続けながら、他の借金を大幅に圧縮できます(196 条以下)。投資用物件や別荘、店舗部分が過半の建物はこの定義から外れ、対象になりません。
借金が膨らんで毎月の返済が回らなくなったとき、多くの人が「家を手放すしかない」と覚悟する。だがその覚悟は、知識不足から来ているかもしれない。民事再生法には個人再生という手続があり、その第10章にある住宅ローン特則を使えば、住宅ローンだけは約束どおり払い続けながら、他の借金を大幅に圧縮できる。196条はその入口の「定義」だ。地味に見えるが、ここに書かれた条件を一つでも外すと、家を残す道そのものが閉ざされる。鍵は四つ。あなたの建物が「床面積の二分の一以上を自分の住まいに使っている」こと、その借入が「住宅の建設・購入・改良のための分割払い」であること、住宅にその借入を担保する抵当権がついていること、そして保証会社の求償権を担保する抵当権でもよいこと。投資用マンションや別荘、店舗が大半を占める建物は、この定義から外れる。あなたの家がこの条文の枠に収まるかどうかが、人生の分岐点になる。
民事再生法 196 条は、個人再生手続で用いる住宅ローン特則関連の用語を定義する規定である。「住宅」とは、個人である再生債務者が所有し、床面積の二分の一以上を専ら自己の居住に供する建物をいい、二以上ある場合は主に居住する一つに限られる。「住宅資金貸付債権」は、住宅の建設・購入・改良のための分割払いの再生債権で、その抵当権が住宅に設定されているものを指す。
個人再生手続で、住宅ローンだけは従来どおり払い続けて家に住み続けながら、それ以外の借金を大幅に圧縮できる仕組みです。民事再生法 196 条以下が定義と要件を規定しています。
自己所有で自分が住み、床面積の二分の一以上が居住用の建物であること、住宅ローンの抵当権が付いていること、住宅ローン以外の抵当権が付いていないことが基本条件です(196 条・198 条)。
住宅の建設・購入・改良のための分割払いの借入で、その返済を担保する抵当権が住宅に設定されているものを指します。保証会社の求償権を担保する抵当権も含まれます(196 条)。
使えません。住宅ローン特則の「住宅」は自己居住用が床面積の二分の一以上である建物に限られます。投資用物件や別荘は定義から外れ、対象になりません(196 条 1 号)。
原則として難しいです。住宅ローン以外の債権を担保する抵当権が住宅に付いていると、住宅資金特別条項は原則使えません(民事再生法 198 条 1 項)。事前の確認が重要です。
手遅れとは限りません。代位弁済の日から六か月以内であれば、巻き戻しにより住宅資金特別条項をなお利用できる場合があります(民事再生法 198 条 2 項)。早期の相談が鍵です。
抵当権実行手続の中止命令を申し立てる方法があります(民事再生法 197 条)。個人再生の手続を進めるため、競売開始後はできるだけ早期に申し立てる必要があります。
自分の居住部分が床面積の二分の一以上あれば「住宅」に当たり対象になります。人に貸す部分が半分を超えると住宅と認められず、対象外になります(196 条 1 号)。
家を残したいなら個人再生+住宅ローン特則です。自己破産は原則として抵当権の付いた住宅が競売にかかり手放すことになりますが、個人再生なら住宅ローンを払い続けて住み続けながら、他の借金を圧縮できます(民事再生法196条以下)。業界裏話ヒント:弁護士は受任時にまず登記簿を取って抵当権の状況を確認します。住宅ローン以外の抵当権が付いていると特則が使えないため、ここで使えるか使えないかが事実上決まる。最初の相談に登記事項証明書を持っていくと話が一気に進む
いいえ、住宅ローンの総額は減りません。減るのは住宅ローン以外の借金です。住宅ローン特則(199条)が変えられるのは返済期間の延長(最長10年・債務者70歳まで)や滞納分の分割払いなど「支払い方」であって、元本は一円も減りません。業界裏話ヒント:ここを誤解して「家のローンも軽くなる」と期待する相談者は多い。住宅ローンは満額払い続ける前提なので、住宅ローン自体が重すぎて払えない人にはこの特則は救いにならず、その場合は任意売却など別の道を検討することになる
床面積の二分の一以上が自分の居住用なら「住宅」に当たります(196条1号)。店舗部分が半分を超えると住宅と認められず、住宅資金特別条項は使えません。なお建物が複数ある場合は、主に住んでいる一つに限られます。業界裏話ヒント:境界事例では、固定資産税の評価区分ではなく実際の使用状況での床面積按分が問われる。リフォームで居住部分を増やした記録や図面が、二分の一要件の立証で効いてくることがある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 196 条:住宅・住宅資金貸付債権など用語の定義(入口の門番) | — |
| 中心的な問い | この家は「住宅」に当たるか(床面積・抵当権の種類) | — |
| 効果の性質 | 特則の対象範囲を画定する(該当しなければ入口で終了) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。