民事再生法 第111条(再生債権の確定に関する訴訟の判決等の効力)
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- 再生債権の確定に関する訴訟についてした判決は、再生債権者の全員に対して、その効力を有する。
- 2.第百五条第一項本文の査定の申立てについての裁判に対する第百六条第一項の訴えが、同項に規定する期間内に提起されなかったとき、又は却下されたときは、当該裁判は、再生債権者の全員に対して、確定判決と同一の効力を有する。
この条文の基本情報
再生債権の確定に関する訴訟の判決等の効力とは何ですか?
定義再生債権の確定に関する訴訟の判決等の効力とは、民事再生法第111条に定められた規定で、「再生債権の確定に関する訴訟についてした判決は、再生債権者の全員に対して、その効力を有する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第111条(再生債権の確定に関する訴訟の判決等の効力)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第111条の条文原文は「再生債権の確定に関する訴訟についてした判決は、再生債権者の全員に対して、その効力を有する。」で始まります。
- 民事再生法第111条は第三節 再生債権の調査及び確定に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第111条の前の条は民事再生法第110条です。
- 民事再生法第111条の次の条は民事再生法第112条です。
- 民事再生法第111条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第111条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第111条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/111
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法111条は、再生債権の確定訴訟の判決が再生債権者全員に効力を及ぼすと定める。査定の裁判への異議の訴えを一月内に起こさなければ、確定判決と同一の効力が生じる。
Q · 取引先が民事再生になって、届けた債権に異議が出たらもう争えないの?
原則諦めず査定と異議の訴えで争えるが期限は一月
争えます。再生債権に異議が出ても、査定の裁判(民事再生法105条)と異議の訴え(同106条)で争うことができます。ただし民事再生法111条2項により、査定の裁判が送達されてから一月の不変期間内に異議の訴えを起こさなければ、その査定は全債権者に対し確定判決と同一の効力を持って固定されます。さらに同条1項により、再生債権の確定訴訟の判決は、その訴訟に参加していない再生債権者全員にも効力が及びます。動かなければ争う権利そのものが消えるため、書類の送達日を起算点として期限管理することが不可欠です。
解説
取引先のメーカーが民事再生を申し立てた。あなたは未払いの売掛金800万円を抱えている。債権を届け出たが、再生債務者側から「その一部は認められない」と異議が出た。ここから先、ほとんどの人が知らない二つの仕掛けが動き出す。第一に、争いはまず査定という簡易な手続(民事再生法105条)で一度決まり、不服があれば異議の訴え(同106条)を起こす。第二に、その訴訟で出た判決は、あなただけでなく再生債権者全員を縛る。通常の裁判の判決は当事者の間でしか効かないのに、倒産手続の中ではそうではない。さらに、査定の裁判が出たあと一月の不変期間内に訴えを起こさなければ、その査定は確定判決と同じ重さで固定される。動かなければ、争う権利そのものが消える。
法的な位置づけ
民事再生法111条は、再生手続における再生債権の確定の効力を定める規定である。再生債権の確定に関する訴訟の判決は再生債権者全員に効力を及ぼし、査定の裁判に対する異議の訴えが法定の不変期間内に提起されないとき、又は却下されたときは、当該査定の裁判は全債権者に対し確定判決と同一の効力を有する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.債権届出期間内に再生債権を届け出る 取引先が民事再生を申し立てたら、まず裁判所が定めた債権届出期間を確認し、期間内に売掛金などの再生債権を届け出る。届出を怠ると失権の危険がある
- 2.認否結果を確認し、異議が出たら査定を検討 再生債務者側・監督委員による認否の結果を確認する。届け出た債権に異議が出た場合は、査定の申立て(民事再生法105条)を行うかどうかを判断する
- 3.査定の裁判の送達日を起算点に一月をカレンダー登録 査定の裁判が送達されたら、その日付を起算点として一月の不変期間をカレンダーに書き込む。期間は延長されないため、受け取ったその日に弁護士へ持ち込む
- 4.期限内に異議の訴えを提起するか確定させるか判断 一月以内に異議の訴え(民事再生法106条)を提起するか、この金額で確定させるかを決める。同じ争点で動く大口債権者がいないか監督委員に確認すれば、判決は全債権者に効くため自前訴訟が不要な場合もある
よくある質問 AI による整理
Q1民事再生における再生債権の確定とは何ですか?
届け出た再生債権が認否・査定・訴訟を経て金額が固まることです。確定すると再生債権者表に記載され、原則として争えなくなります(民事再生法104条以下)。
Q2査定の裁判とは何ですか?
異議が出た再生債権について、裁判所が簡易な手続で金額を判断する制度です(民事再生法105条)。通常の訴訟より迅速に債権額を決めます。
Q3異議の訴えはいつまでに起こせますか?
査定の裁判の送達を受けた日から一月の不変期間内です(民事再生法106条)。この期間を過ぎると査定が確定判決と同一の効力を持ちます。
Q4不変期間は延長できますか?
できません。不変期間は裁判所の裁量でも延長されず、送達を受けた日が起算点となります。封筒を放置した日数も期間に算入されます。
Q5再生債権者表とは何ですか?
届け出られた再生債権とその確定状況を記載した一覧です。確定した債権の記載は確定判決と同一の効力を持ち、配当の基礎になります(民事再生法104条・112条)。
Q6民事再生と会社更生はどう違いますか?
民事再生は経営陣が残り中小企業も使える再建型手続、会社更生は大企業向けで管財人が経営権を握る点が異なります。債権確定の効力構造は類似します。
Q7確定判決と同一の効力とは何ですか?
争う手続が締め切られ、その金額が裁判で確定したのと同じ重さで固定されることです。以後はその内容を覆せなくなります(民事再生法111条2項)。
Q8個人再生でも債権の査定はありますか?
あります。個人再生でも貸金業者などが届出債権に異議を出せば、査定と異議の訴えという同じレールを通ります。会社の倒産だけの話ではありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1取引先が民事再生になったら、売掛金は全部諦めるしかないんですか?
全部諦める必要はない。期間内に債権を届け出て、再生債務者側が認めれば再生債権者表に記載され確定する(民事再生法104条)。異議が出ても査定(105条)と異議の訴え(106条)で争える。実務のポイント: その判決は全債権者に効く(本条1項)。大口債権者が同じ争点で先に訴訟していれば、結果を待つだけで自分の取り分が決まることもある。訴訟費用を出す前に、他に同じ争点で動く債権者がいないか監督委員に確認するとよい
Q2査定の裁判の通知が来たけど、忙しくて一月過ぎちゃいました。もう無理ですか?
残念ながら、一月の不変期間(106条1項)を過ぎると、査定の裁判がそのまま確定判決と同一の効力を持つ(本条2項)。裁判所の裁量で期限は延びない。実務のポイント: 送達は書留などで届くため、受け取った日が起算点になる。封筒を開けずに放置した日数も期間に算入される。倒産手続の書類は「あとで読む」が命取り。届いたその日に日付を控え、士業へ回すのが鉄則だ
間違えやすい点 AI による整理
- 「裁判の判決は、訴えた当事者の間でしか効かない」というのが民事訴訟の大原則(民事訴訟法115条)。だが倒産手続では違う。再生債権の確定訴訟の判決は、訴訟に関わっていない全債権者に及ぶ(本条1項)。あなたが傍観していても、結果からは逃げられない
- 査定の裁判に不服があれば異議の訴えを起こせる、これは知っている人もいる。だがその期限が「一月の不変期間」であることの厳しさを甘く見ている。不変期間は裁判所の裁量でも延びない。一日でも過ぎれば、査定がそのまま確定判決と同一の効力を持つ(本条2項)
- 「とりあえず債権を届け出ておけば、あとでゆっくり争える」と考えているなら、問いの立て方が違う。届け出た後に異議が出れば、査定と異議の訴えという決められたレールを期限内に進むしかない。「いつでも争える」という前提そのものが誤りだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 111条:確定の効力(判決・査定が全債権者に及ぶ) | 105条:査定(簡易な金額判断手続) 106条:異議の訴え(査定への不服申立て) |
| 期限 | 査定の効力固定は一月の不変期間経過時 | 認否後、異議があれば査定を申立て 送達から一月の不変期間内(延長不可) |
| 効力の及ぶ範囲 | 再生債権者全員(訴訟非参加者も拘束) | 当該債権の査定金額の暫定的確定 訴訟の判決が111条1項で全員に及ぶ |
| 動かなかった場合 | 確定判決と同一の効力で固定(争えない) | 査定の裁判が下りる 未提起・却下なら111条2項で確定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も債権表への記載・債権異議を通じて債権を確定させ、確定の効力が手続全体に及ぶ点で構造が類似する
韓国の統合倒産法も会生債権の確定に係る裁判・訴訟の効力を全債権者に及ぼす点で日本と同様の画一的処理を採る
ドイツ倒産法では債権表への確定記載が確定判決と同一の効力を持ち、争訟債権についての決定が全関係者を拘束する
米国連邦倒産法では債権の allowance(許可)手続を通じて債権額が確定し、確定した債権は配当の基礎として手続全体を拘束する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先のメーカーが民事再生を申し立てた。届け出た1,200万円の売掛金のうち、半分しか認めないと異議が来たら、あなたはどう動く? 査定の裁判が出てから一月、それを過ぎれば残り半分は永久に消える
- あなたが再生債務者側、または監督委員として届出債権を精査する立場なら、安易に異議を出すと相手から異議の訴えを起こされ、その判決が全債権者を縛る。一件の判断が手続全体の配当原資を動かす
- 別の債権者が起こした確定訴訟で、争点となった契約の有効性が否定された。あなたはその訴訟に参加していない。それでも判決の効力はあなたにも及ぶ。
- 査定の裁判の送達を受けてから、残り6日。異議の訴えを起こすか、この金額で確定させるか。弁護士はまだ捕まらない。不変期間は一日も延びない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引先が民事再生を申し立てたら、まず債権届出期間を確認し、期間内に債権を届け出る(届出を怠ると失権の危険) 2. 認否の結果を確認、異議が出たら査定の申立て(民事再生法105条)を検討3. 査定の裁判が送達されたら、その日付を起算点として一月以内に異議の訴え(同106条)を提起するか判断、不変期間は延びない4. 同じ争点で動いている他の債権者がいないか監督委員に確認、判決は全債権者に効くため自前訴訟が不要な場合もある
訴えられた側:1. 再生債務者側または監督委員として認否するなら、異議を出す前に立証可能性を冷静に評価、軽率な異議は異議の訴えを招き全債権者を縛る判決につながる2. 査定手続では帳簿・契約書など客観証拠を整え、争点を絞る3. 異議の訴えになった場合、判決の効力が手続全体の配当原資を動かすことを念頭に、和解と判決のコストを比較4. 既に係属中の訴訟があれば受継(同107条)の要否を確認
時効(請求できる期限):査定の裁判に対する異議の訴えは、その送達を受けた日から一月の不変期間内に提起しなければならない(民事再生法106条1項)。提起しない、または却下された場合、査定の裁判は全債権者に対し確定判決と同一の効力を持つ(本条2項)。不変期間は裁判所の裁量で延長できない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の確定訴訟の判決の全債権者への効力は、倒産手続における再生債権の画一的確定を実現するための既判力拡張であり、その代償として個々の債権者には査定・異議の訴えという手続保障と不変期間という明確な争訟機会が与えられていると解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法(平成11年法律第225号)の制定により本条が新設。和議法に代わる再建型倒産手続として、再生債権の確定の効力を全債権者に及ぼす画一的処理の枠組みを整備した
- 民事再生法 第104条再生債権の調査による確定手続の基礎
- 民事再生法 第105条異議ある債権の簡易な査定手続
- 民事再生法 第106条査定への不服申立て、一月の不変期間
- 民事再生法 第107条係属中の確定訴訟の受継手続
- 民事再生法 第112条確定結果の再生債権者表への記載効力
- 民事訴訟法 第115条既判力の相対効の原則、本条はその拡張
- 破産法 第131条破産手続における並行規定(現行効力を要確認)
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