要点民事再生法 111 条は、再生債権の確定訴訟の判決が再生債権者全員に効力を及ぼすと定める。査定の裁判への異議の訴えを一月内に起こさなければ、確定判決と同一の効力が生じる。
Q · 取引先が民事再生になって、届けた債権に異議が出たらもう争えないの?
原則諦めず査定と異議の訴えで争えるが期限は一月
争えます。再生債権に異議が出ても、査定の裁判(民事再生法 105 条)と異議の訴え(同 106 条)で争うことができます。ただし民事再生法 111 条 2 項により、査定の裁判が送達されてから一月の不変期間内に異議の訴えを起こさなければ、その査定は全債権者に対し確定判決と同一の効力を持って固定されます。さらに同条 1 項により、再生債権の確定訴訟の判決は、その訴訟に参加していない再生債権者全員にも効力が及びます。動かなければ争う権利そのものが消えるため、書類の送達日を起算点として期限管理することが不可欠です。
取引先のメーカーが民事再生を申し立てた。あなたは未払いの売掛金 800 万円を抱えている。債権を届け出たが、再生債務者側から「その一部は認められない」と異議が出た。ここから先、ほとんどの人が知らない二つの仕掛けが動き出す。第一に、争いはまず査定という簡易な手続(民事再生法 105 条)で一度決まり、不服があれば異議の訴え(同 106 条)を起こす。第二に、その訴訟で出た判決は、あなただけでなく再生債権者全員を縛る。通常の裁判の判決は当事者の間でしか効かないのに、倒産手続の中ではそうではない。さらに、査定の裁判が出たあと一月の不変期間内に訴えを起こさなければ、その査定は確定判決と同じ重さで固定される。動かなければ、争う権利そのものが消える。
民事再生法 111 条は、再生手続における再生債権の確定の効力を定める規定である。再生債権の確定に関する訴訟の判決は再生債権者全員に効力を及ぼし、査定の裁判に対する異議の訴えが法定の不変期間内に提起されないとき、又は却下されたときは、当該査定の裁判は全債権者に対し確定判決と同一の効力を有する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
届け出た再生債権が認否・査定・訴訟を経て金額が固まることです。確定すると再生債権者表に記載され、原則として争えなくなります(民事再生法 104 条以下)。
異議が出た再生債権について、裁判所が簡易な手続で金額を判断する制度です(民事再生法 105 条)。通常の訴訟より迅速に債権額を決めます。
査定の裁判の送達を受けた日から一月の不変期間内です(民事再生法 106 条)。この期間を過ぎると査定が確定判決と同一の効力を持ちます。
できません。不変期間は裁判所の裁量でも延長されず、送達を受けた日が起算点となります。封筒を放置した日数も期間に算入されます。
届け出られた再生債権とその確定状況を記載した一覧です。確定した債権の記載は確定判決と同一の効力を持ち、配当の基礎になります(民事再生法 104 条・112 条)。
民事再生は経営陣が残り中小企業も使える再建型手続、会社更生は大企業向けで管財人が経営権を握る点が異なります。債権確定の効力構造は類似します。
争う手続が締め切られ、その金額が裁判で確定したのと同じ重さで固定されることです。以後はその内容を覆せなくなります(民事再生法 111 条 2 項)。
あります。個人再生でも貸金業者などが届出債権に異議を出せば、査定と異議の訴えという同じレールを通ります。会社の倒産だけの話ではありません。
全部諦める必要はない。期間内に債権を届け出て、再生債務者側が認めれば再生債権者表に記載され確定する(民事再生法 104 条)。異議が出ても査定(105 条)と異議の訴え(106 条)で争える。業界裏話ヒント: その判決は全債権者に効く(本条 1 項)。大口債権者が同じ争点で先に訴訟していれば、結果を待つだけで自分の取り分が決まることもある。訴訟費用を出す前に、他に同じ争点で動く債権者がいないか監督委員に確認するとよい
残念ながら、一月の不変期間(106 条 1 項)を過ぎると、査定の裁判がそのまま確定判決と同一の効力を持つ(本条 2 項)。裁判所の裁量で期限は延びない。業界裏話ヒント: 送達は書留などで届くため、受け取った日が起算点になる。封筒を開けずに放置した日数も期間に算入される。倒産手続の書類は「あとで読む」が命取り。届いたその日に日付を控え、士業へ回すのが鉄則だ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 111 条:確定の効力(判決・査定が全債権者に及ぶ) | — |
| 期限 | 査定の効力固定は一月の不変期間経過時 | — |
| 効力の及ぶ範囲 | 再生債権者全員(訴訟非参加者も拘束) | — |
| 動かなかった場合 | 確定判決と同一の効力で固定(争えない) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。