受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事再生法 第110条(再生債権の確定に関する訴訟の結果の記載)

クイックジャンプ

裁判所書記官は、再生債務者等又は再生債権者の申立てにより、再生債権の確定に関する訴訟の結果(第百五条第一項本文の査定の申立てについての裁判に対する第百六条第一項の訴えが、同項に規定する期間内に提起されなかったとき、又は却下されたときは、当該裁判の内容)を再生債権者表に記載しなければならない。

この条文の基本情報

再生債権の確定に関する訴訟の結果の記載とは何ですか?

定義再生債権の確定に関する訴訟の結果の記載とは、民事再生法第110条に定められた規定で、「裁判所書記官は、再生債務者等又は再生債権者の申立てにより、再生債権の確定に関する訴訟の結果(第百五条第一項本文の査定の申立てについての裁判に対する第百六条第一項…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事再生法第110条(再生債権の確定に関する訴訟の結果の記載)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
  2. 民事再生法第110条の条文原文は「裁判所書記官は、再生債務者等又は再生債権者の申立てにより、再生債権の確定に関する訴訟の結果(第百五条第一項本文の査定の申立てについての裁判に対する第百六条第一項…」で始まります。
  3. 民事再生法第110条は第三節 再生債権の調査及び確定に置かれています。
  4. 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
  5. 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事再生法第110条の前の条は民事再生法第109条です。
  7. 民事再生法第110条の次の条は民事再生法第111条です。
  8. 民事再生法第110条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第110条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • 本サイト収録民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第110条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/110

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事再生法110条は、裁判所書記官が再生債権確定訴訟の結果を再生債権者表に記載する義務を定める。記載されると、その事項は確定判決と同一の効力(111条)を持つ。

Q · 再生債権者表に記載されたら、もう金額は変えられないの?

原則変えられない。確定判決と同一の効力が生じる

民事再生法110条により、裁判所書記官は再生債権確定訴訟の結果を再生債権者表に記載します。査定裁判への異議の訴え(106条)が不変期間内に提起されず、または却下されたときは、その査定裁判の内容が記載されます。記載された事項は再生債権者の全員に対して確定判決と同一の効力(111条)を持ち、後から金額を蒸し返すことは原則できません。配当の取り分も将来の不足額請求の可否も、この一行の記載から逆算されます。

解説

取引先が民事再生手続に入った。あなたの会社にはその取引先への売掛金が残っている。再生債権者として債権を届け出たが、再生債務者側が金額を争ってきた。査定の手続を経て、最終的に裁判で決着がつく。その訴訟結果を裁判所書記官が「再生債権者表」に書き込む、これが110条だ。たった一行の事務記載に見えるが、この記載には確定判決と同一の効力がある(民事再生法111条)。一度書き込まれれば、後から「やっぱり金額が違う」と蒸し返すことは原則できない。さらに、査定の裁判に対する異議の訴え(106条)を期間内に起こさなかったとき、または訴えが却下されたときは、その査定裁判の内容がそのまま記載される。つまり、あなたが期限内に動かなければ、不利な金額が確定判決と同じ重みで固定される。地味な一条が、あなたの債権の最終確定を握る扉になっている。

法的な位置づけ

民事再生法110条は再生債権者表への記載に関する規定であり、裁判所書記官が当事者の申立てにより、再生債権の確定に関する訴訟の結果を再生債権者表に記載すべき旨を定める。査定裁判に対する異議の訴えが期間内に提起されない場合または却下された場合には、その査定裁判の内容が記載される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.再生債権を期間内に届け出る 取引先の民事再生開始の通知が届いたら、まず裁判所が定める債権届出期間を確認し、再生債権者として債権届出書を期間内に確実に提出する。ここが配当を受ける入口で、期間を逃すと原則参加できない
  2. 2.金額を争われたら査定手続で立証 再生債務者等が金額を争ってきたら、再生債権の査定の申立て(105条)の手続で、契約書・納品書・請求書・入金記録などの証拠を提出して主張を固める
  3. 3.査定が不利なら1か月以内に異議の訴え 査定の裁判が不利なら、送達を受けた日から1か月の不変期間内に異議の訴え(106条)を提起する。この期間を逃すと査定内容がそのまま再生債権者表に記載され、確定判決と同一の効力を持つ
  4. 4.記載前の段階で和解を検討 再生債権者表に記載されると確定判決と同一の効力で覆せなくなるため、記載前が和解の最後のチャンス。「この金額で記載されると双方に不利」と持ちかけ、記載前に金額を決める交渉に集中する
  5. 5.記載後は配当・不足額請求の戦略を組む 訴訟結果または査定内容が再生債権者表に記載されたら、その記載額が確定判決と同一の効力(111条)を持つことを前提に、配当見込みと将来の不足額請求、破産移行時の証拠保全の戦略を組む

よくある質問 AI による整理

Q1再生債権者表とは何ですか?

民事再生手続で、誰がいくらの再生債権を持つかを公式に記録する帳簿です。届け出られた債権、調査結果、確定訴訟の結果がここに集約され、配当の基礎になります。

Q2再生債権者表の記載にはどんな効力がありますか?

民事再生法111条により、記載された事項は再生債権者の全員に対して確定判決と同一の効力を持ちます。一度記載されると、後から金額を争うことは原則できません。

Q3取引先が民事再生したら売掛金はどうなりますか?

あなたは再生債権者となり、債権を届け出ます。金額が争われれば査定・訴訟を経て確定し、その結果が再生債権者表に記載されます。記載額が将来の配当の上限になります。

Q4再生債権の届出はいつまでにすればいいですか?

裁判所が定める債権届出期間内です。期間を過ぎると原則として手続に参加できず配当を受けられなくなるため、再生開始の通知が届いたら最優先で確認してください。

Q5再生債権の査定とは何ですか?

届け出た債権の存否や額を、訴訟より簡易な手続で裁判所が判断するものです(民事再生法105条)。査定に不服があれば異議の訴え(106条)を提起できます。

Q6民事再生と破産の債権者表は違いますか?

どちらも債権を確定させる帳簿ですが、根拠法が異なります。民事再生は再生債権者表(民事再生法110・111条)、破産は破産債権者表(破産法)です。確定判決と同一効力を持つ点は共通します。

Q7再生計画で全額もらえなかった残りは請求できますか?

再生計画で減免された部分は原則請求できませんが、再生債権者表の記載は将来の不足額請求や、破産移行時の証拠資料として残ります。改めて立証し直す手間を省けます。

Q8再生債権者表の記載は誰が行いますか?

裁判所書記官が、再生債務者等または再生債権者の申立てにより記載します(民事再生法110条)。当事者が記載内容を作るのではなく、確定した結果を書記官が転記します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1再生債権者表に書かれた金額って、もう絶対に変えられないんですか?

原則として変えられません。再生債権の確定に関する訴訟の結果が再生債権者表に記載されると、それは再生債権者の全員に対して確定判決と同一の効力を持ちます(民事再生法111条)。だからこそ110条の記載は手続の最終確定点になります。実務のポイント:実務では、記載が完了する前の段階での和解が最も交渉余地があります。記載されてしまうと覆す手段がほぼ消えるため、弁護士は「記載前に決める」ことを最優先に動きます

Q2査定で負けたんですが、訴訟を起こす期限ってどれくらいですか?

査定の裁判の送達を受けた日から1か月の不変期間内に異議の訴え(民事再生法106条)を提起する必要があります。この期間内に提起しなかったり訴えが却下されたりすると、110条により査定裁判の内容がそのまま再生債権者表に記載されます。実務のポイント:不変期間は裁判所の裁量で延長できない厳格な期限です。倒産手続は同時並行で多数の債権者が動くため、自分の査定結果の送達日を見落とすと挽回不能になる。送達を受けたらまず期限から逆算する習慣が分水嶺です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「判決が出れば自動的に債権が確定する」と思われがちだが、民事再生手続では訴訟結果が再生債権者表に記載されて初めて、その後の配当や手続の基礎になる。記載という一手間が、確定判決と同一効力(111条)を生む転換点であることを知らない債権者は、自分の権利がいつ固まったのか把握できないまま手続が進む
  • 再生債権者表への記載は単なる事務的な記録だと軽視されているが、その深刻度は見えていない。一度記載されれば、それは確定判決と同一の効力を持ち、後から金額の誤りを蒸し返すことは原則できない。「ただの帳簿だろう」という油断が、争えたはずの金額を永久に固定する
  • 「査定で負けても訴訟で取り返せばいい」と考える人がいるが、問いの立て方が誤っている。査定の裁判に対する異議の訴え(106条)には1か月の不変期間がある。その期間を逃せば訴訟そのものが起こせず、査定内容がそのまま記載される。問題は『訴訟で勝てるか』ではなく『そもそも訴訟の入口に間に合うか』だ
比較の観点この条文ほかの条文
手続上の位置づけ110条:確定結果を再生債権者表に記載する最終確定点105条:再生債権の査定(簡易な確定手続)の申立て
106条:査定に対する異議の訴え(争訟による確定)
効果記載により確定判決と同一の効力(111条)が生じる裁判所が再生債権の存否・額を査定する
判決により再生債権の存否・額を確定する
期限・タイミング結果確定後の事務記載(記載自体に固有の期限なし)債権調査期間の経過後に申立て可能
査定裁判の送達を受けた日から1か月の不変期間
主体裁判所書記官(当事者の申立てを受けて記載)再生債権者・再生債務者等が申立て、裁判所が査定
査定に不服のある当事者が原告として提訴

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
破產法(債権の申報・調査・確定)・消費者債務清理条例

台湾も倒産手続において債権を申報・調査し確定させる帳簿を備える。再建型は公司法の重整手続、清算型は破產法・消費者債務清理条例が規律する

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률(債務者回生及び破産に関する法律)

韓国は統合倒産法で『회생채권자표(回生債権者表)』を整備し、記載に確定判決と同一の効力を認める点が日本と類似する

ドイツ
Insolvenzordnung (InsO) § 178 Abs. 3, § 201

ドイツは Insolvenztabelle への確定記載に rechtskräftiges Urteil(確定判決)と同一の効力を認める。日本の110・111条の効力構造と発想が近い

アメリカ
11 U.S.C. § 502 / Fed. R. Bankr. P. 3001

米国は proof of claim を提出し、異議がなければ allowed claim として扱われる。日本の届出・査定・記載という多段階構造とは設計思想が異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 下請けとして納品した代金800万円が未回収のまま、元請けが民事再生を申し立てた。あなたは再生債権者として届け出たが、再生債務者は「検収不合格分があるから500万円だ」と争ってきた。査定を経て訴訟になり、判決額が再生債権者表に記載される。その一行が、あなたが将来受け取れる配当の上限を確定する
  • もし、あなたが査定の裁判で不利な判断を受けたのに、異議の訴え(106条)を1か月の不変期間内に起こさなかったらどうなるか。査定裁判の内容がそのまま再生債権者表に記載され、確定判決と同一の効力を持つ。争う機会は永久に閉じる。残された時間はその通知が届いた日から起算される
  • あなたが再生債務者側(再生中の会社)の立場で、ある債権者の過大請求を退けたい。査定で勝っても安心はできない。相手が異議の訴えを起こせば訴訟に移行し、その結果がそのまま記載される。逆に相手が期間内に動かなければ、有利な査定内容が確定する。記載が完了するまで戦いは終わらない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 再生債権者として、まず債権届出を期間内に確実に行う、これが入口2. 再生債務者が金額を争ってきたら、査定の手続(105条)で証拠(契約書、納品書、請求書、入金記録)を提出して主張を固める3. 査定の裁判が不利なら、送達を受けた日から1か月の不変期間内に異議の訴え(106条)を提起、ここを逃すと査定内容がそのまま記載される4. 訴訟結果または査定内容が再生債権者表に記載されたら、その記載額が確定判決と同一効力(111条)を持つことを前提に、配当見込みと不足額請求の戦略を組む

訴えられた側:1. 再生債務者の立場で過大な債権届出に直面したら、査定の手続で具体的反証(検収不合格、相殺、既払い)を提出2. 査定で有利な判断を得ても、相手の異議の訴えの期間(1か月)が経過するまで確定しないことを念頭に置く3. 相手が期間内に訴えを起こさなければ、査定内容がそのまま記載され決着する、この期間管理を怠らない4. 記載前であれば和解の余地がある、記載後は確定判決と同一効力で動かせないため、交渉は記載前に集中させる

時効(請求できる期限):査定の裁判に対する異議の訴え(民事再生法106条)は、当該裁判の送達を受けた日から1か月の不変期間内に提起しなければならない。この期間を経過すると訴えを提起できず、査定裁判の内容がそのまま再生債権者表に記載される(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:再生債権者表への記載(110条)は、再生債権確定手続の最終確定点として位置づけられ、記載された事項は再生債権者の全員に対し確定判決と同一の効力(111条)を生じる。手続の迅速な確定と債権者の争訟保障を、査定・異議の訴え・不変期間という装置で接続する点に本条の意義がある。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法の制定(平成11年法律第225号)に伴い新設。従来の和議法を廃止し、再建型倒産手続の中核として再生債権の確定とその記載・効力構造を整備した。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

民事再生法の全文を見る所属する編章節を開く:第三節 再生債権の調査及び確定

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›