民事再生法 第106条(査定の申立てについての裁判に対する異議の訴え)
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- 前条第一項本文の査定の申立てについての裁判に不服がある者は、その送達を受けた日から一月の不変期間内に、異議の訴えを提起することができる。
- 2.前項の訴えは、再生裁判所が管轄する。
- 3.第一項の訴えが提起された第一審裁判所は、再生裁判所が再生事件を管轄することの根拠となる法令上の規定が第五条第八項又は第九項の規定のみである場合(再生裁判所が第七条第四号の規定により再生事件の移送を受けた場合において、移送を受けたことの根拠となる規定が同号ロ又はハの規定のみであるときを含む。)において、著しい損害又は遅滞を避けるため必要があると認めるときは、前項の規定にかかわらず、職権で、当該訴えに係る訴訟を第五条第一項に規定する地方裁判所(同項に規定する地方裁判所がない場合にあっては、同条第二項に規定する地方裁判所)に移送することができる。
- 4.第一項の訴えは、これを提起する者が、異議等のある再生債権を有する再生債権者であるときは異議者等の全員を、異議者等であるときは当該再生債権者を、それぞれ被告としなければならない。
- 5.第一項の訴えの口頭弁論は、同項の期間を経過した後でなければ開始することができない。
- 6.同一の債権に関し第一項の訴えが数個同時に係属するときは、弁論及び裁判は、併合してしなければならない。この場合においては、民事訴訟法第四十条第一項から第三項までの規定を準用する。
- 7.第一項の訴えについての判決においては、訴えを不適法として却下する場合を除き、同項の裁判を認可し、又は変更する。
この条文の基本情報
査定の申立てについての裁判に対する異議の訴えとは何ですか?
定義査定の申立てについての裁判に対する異議の訴えとは、民事再生法第106条に定められた規定で、「前条第一項本文の査定の申立てについての裁判に不服がある者は、その送達を受けた日から一月の不変期間内に、異議の訴えを提起することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第106条(査定の申立てについての裁判に対する異議の訴え)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第106条の条文原文は「前条第一項本文の査定の申立てについての裁判に不服がある者は、その送達を受けた日から一月の不変期間内に、異議の訴えを提起することができる。」で始まります。
- 民事再生法第106条は第三節 再生債権の調査及び確定に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第106条の前の条は民事再生法第105条です。
- 民事再生法第106条の次の条は民事再生法第107条です。
- 民事再生法第106条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第106条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第106条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/106
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法106条は、査定の裁判に不服がある者が送達日から一月の不変期間内に異議の訴えを提起できると定める。期間を過ぎると査定が確定し、確定判決と同一の効力を持つ。
Q · 民事再生で債権を査定で削られたら、すぐ抗告すればいいの?
抗告ではなく、送達から一月以内に異議の訴えを起こします
民事再生法106条により、査定の裁判に不服があるときは即時抗告ではなく、送達を受けた日から一月の不変期間内に再生裁判所へ異議の訴えを提起します。債権者側なら異議者等の全員を、異議者側なら当該債権者を被告とします。この一月は不変期間で、裁判所の裁量でも延長できません。期間を過ぎれば査定がそのまま確定し、再生債権者表に記載されて確定判決と同一の効力を持ち、後から争う道は失われます。
解説
取引先が民事再生を申し立て、あなたは売掛金八百万円の届出を出した。ところが再生債務者か監督委員が「その金額は認められない」と異議を述べ、裁判所の査定では債権が二百万円まで削られた。ここで多くの債権者が勘違いする。「決定が出たなら抗告すればいい」。違う。査定の裁判に納得できないとき、あなたが起こすのは即時抗告ではなく、独立した一つの裁判、異議の訴えである(民事再生法106条1項)。期限は査定の裁判書が届いた日から一月。これは不変期間、つまり一日でも過ぎれば理由を問わず門が閉じる。訴える先は再生裁判所。あなたが債権者なら異議を述べた全員を被告にし、あなたが異議者なら相手債権者を被告にする。この一月を逃すと、削られた査定がそのまま確定し、再生債権者表に記載され、確定判決と同じ効力を持つ。あとから争う道は永久に消える。
法的な位置づけ
民事再生法106条にいう異議の訴えとは、再生債権の査定の申立てについての裁判に不服がある者が、その送達を受けた日から一月の不変期間内に再生裁判所へ提起する独立の訴訟をいう。査定に対する不服申立ての方法を即時抗告ではなく訴えの形式に定めた規定であり、口頭弁論はその期間の経過後にのみ開始される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.査定の裁判書の送達日を特定し満了日を記入 封筒や郵便記録から査定の裁判書が届いた日を特定し、その日から一月後の応当日をカレンダーに赤丸でつける。これが不変期間の満了日で、一日でも過ぎれば原則として救済されない
- 2.削られた債権の根拠資料を再構成 契約書、請求書、納品書、検収記録、メールやチャットの履歴を日付順に整理し、査定で削られた金額の根拠を組み立てる。届出債権額と査定額の差の立証材料を揃える
- 3.被告を特定して再生裁判所へ異議の訴えを提起 自分が債権者なら異議者等の全員を、異議者側なら当該再生債権者を被告に特定する(同条4項)。一月の不変期間内に再生裁判所へ訴状を提出する。まず訴状を出して期間を確保するのが定石
- 4.期間経過後の口頭弁論に向けて立証計画を固める 口頭弁論は一月の期間経過後でなければ始まらない(同条5項)。この待機期間を空白にせず、相手の主張の弱点分析と立証計画に充てる。回収見込みと弁護士費用を試算し訴額に見合うか早期に判断する
よくある質問 AI による整理
Q1査定異議の訴えとは何ですか?
再生債権の査定の裁判に不服がある者が、その送達日から一月以内に再生裁判所へ提起する独立の訴訟です(民事再生法106条)。即時抗告ではなく訴えで争う点が特徴です。
Q2異議の訴えの被告は誰になりますか?
あなたが債権者側なら異議を述べた異議者等の全員を被告にします。あなたが異議者側なら当該再生債権者を被告にします(同条4項)。被告の特定を誤ると訴えが不適法になります。
Q3異議の訴えはどこの裁判所に出しますか?
再生裁判所が管轄します(同条2項)。一定の場合、著しい損害や遅滞を避けるため職権で地方裁判所へ移送されることがあります(同条3項)。
Q4査定の裁判書が届いたら最初に何をすべきですか?
まず送達日を特定し、その日から一月後をカレンダーに記入します。これが不変期間の満了日です。並行して契約書・請求書・納品書など債権の根拠資料を日付順に整理します。
Q5異議の訴えの口頭弁論はいつから始まりますか?
一月の期間が経過した後でなければ開始できません(同条5項)。そのため訴状を先に提出して期間を確保し、待機期間に立証準備を固めるのが実務の定石です。
Q6同じ債権で複数の異議の訴えが起きるとどうなりますか?
同一債権に数個の訴えが同時に係属するときは、弁論と裁判が必ず併合されます(同条6項)。民事訴訟法40条1〜3項が準用され、固有必要的共同訴訟に近い扱いになります。
Q7破産の場合も同じ手続で争いますか?
破産手続にも査定と査定異議の訴えが並行して存在します(破産法126条)。二段構えの骨格は共通で、倒産手続の種類が変わっても債権者として争う地図は同型です。
Q8異議の訴えの判決ではどんな結論が出ますか?
訴えを不適法として却下する場合を除き、判決で査定の裁判を認可するか、または変更します(同条7項)。金額の見直しはこの判決を通じて行われます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1査定の決定に納得できません。すぐ抗告すればいいんですよね?
抗告ではありません。査定の裁判への不服は、即時抗告ではなく異議の訴えという独立した訴訟で争います(民事再生法106条1項)。提起先は再生裁判所、期限は送達日から一月です。実務のポイント:決定だから抗告だろうと思い込んで即時抗告を申し立てる人が一定数いて、その手続で時間を空費している間に一月の不変期間が過ぎ、抗告は不適法、訴えは期間徒過で二重に締め出される。最初のルート選択を間違えた瞬間に勝負が終わる
Q2うっかり一月を一日でも過ぎたら、もう何もできないんですか?
原則として、できません。一月は不変期間なので、忙しかった、書類が間に合わなかった程度の事情では救済されず、査定がそのまま確定して再生債権者表に記載され、確定判決と同一の効力を持ちます(民事再生法112条)。例外は、天災など自分の責めに帰せない事由で守れなかった場合の訴訟行為の追完(民事訴訟法97条)のみ。実務のポイント:実務では送達日の認定そのものが争点になることがある。封筒や郵便記録を捨てず、いつ届いたかを証明できる状態で保管しておくと、ぎりぎりの期間計算で生死が分かれる
間違えやすい点 AI による整理
- 査定に不服なら「即時抗告」だと思い込んでいる人が多いが、査定の裁判への不服申立ては抗告ではなく独立した訴え(異議の訴え)である。決定だから抗告、という直感がそのまま落とし穴になる
- 「一月の期限がある」ことは知っていても、それが不変期間であることの重さを知らない人がほとんど。通常の期間と違い、裁判所の裁量で延ばせない。多忙、入院、書類の取り寄せ遅れ、どんな事情でも原則として救済されない。知っている深刻度が足りない
- 再生債務者側から見ると、査定で勝てば終わりに見える。だが法律から見れば、査定はまだ仮の決着にすぎず、相手が一月以内に訴えれば全面的な民事裁判が始まる。この落差を知らずに油断すると、応訴準備が後手に回る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の役割 | 106条:査定への不服を争う異議の訴え(本格審理の入口) | 105条:査定の申立てと査定の裁判(簡易迅速な一次決着) 112条:確定した再生債権の再生債権者表への記載と効力 |
| 起こす行為 | 送達日から一月以内に再生裁判所へ訴えを提起 | 査定の申立てをして裁判所の判断を受ける 確定後の記載で、争う行為ではない |
| 期間を逃した場合 | 査定が確定し、争う道が永久に閉じる | 査定の裁判が下り、次段階(異議の訴え)へ進む 確定判決と同一の効力が生じる(112条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も倒産手続内で債権の調査・確定を行い、争いは訴訟で解決する枠組みを持つ。日本の査定+異議の訴えの二段構えと同種の機能を果たす。
韓国は再生と破産を統合した法律で調査確定裁判と異議の訴えを規律し、日本の査定異議の訴えに近い構造を採る。
ドイツは争いある債権について債権者が確認の訴え(Feststellungsklage)を提起する構造で、届出・確定・争訟の流れが日本と対応する。
米国は債権が届け出られると原則許容され、当事者が異議(objection to claim)を申し立てて裁判所が判断する。争いの解決を訴訟的手続に委ねる点で機能的に共通する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 建材を納めていた工務店が民事再生。あなたの請求書ベースの債権八百万円に監督委員が異議を出し、査定は二百万円。裁判書が今朝届いた。残された時間は一月の不変期間。今日から契約書、納品書、検収記録を日付順に揃え、再生裁判所に異議の訴えを出さなければ、六百万円が法的に消滅する
- あなたが再生債務者側で、ある債権者の水増し請求に異議を述べ、査定でもあなたの主張が通った。安心していたところ、その債権者が異議の訴えを起こしてきた。被告はあなた。査定で勝っても、相手が一月以内に動けば本格訴訟に引き戻される。口頭弁論はその一月が過ぎてからしか始められない(同条5項)ので、準備期間はある
- もし査定の裁判書を受け取って、不服だからと即時抗告を申し立てたら、どうなる? 査定への不服申立ては抗告ではなく異議の訴えという別ルート。間違ったボタンを押している間に一月が過ぎ、抗告は不適法、異議の訴えは期間徒過で、二重に締め出される
取るべき行動
被害を受けた側:1. 査定の裁判書の送達を受けた日を特定し、一月後の応当日をカレンダーに記入する。これが不変期間の満了日2. 契約書、請求書、納品書、検収記録、メールやLINEの履歴を日付順に整理し、削られた金額の根拠を再構成する3. 一月以内に再生裁判所へ異議の訴えを提起する。あなたが債権者なら異議者等の全員を被告にする(同条4項) 4. 口頭弁論は期間経過後に始まるので、その間に立証計画を固める。回収見込みと弁護士費用を試算し、訴額に見合うか早期に判断する
訴えられた側:1. 再生債権者として異議を述べた側、または再生債務者側で訴えられた場合、訴状の送達日と争点を確認する2. 査定で示された判断の根拠を整理し、相手の届出債権の不存在や過大を立証する材料を準備する3. 同一債権に複数の訴えがあれば併合される(同条6項、民事訴訟法40条準用)ので、共同の被告や異議者と主張を調整する4. 口頭弁論開始までの猶予を使い、認否と反証の方針を弁護士と詰める
時効(請求できる期限):査定の裁判の送達を受けた日から一月の不変期間(民事再生法106条1項)。不変期間のため裁判所の裁量で伸長できない。天災その他責めに帰すことのできない事由で期間を守れなかった場合に限り、訴訟行為の追完(民事訴訟法97条)の余地が例外的に残るのみ(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:民事再生法106条の異議の訴えは、査定の裁判を簡易迅速な一次決着とし、本格的な訴訟審理で債権の存否と額を確定させる二段構えの後段に位置づけられる。一月を不変期間とし口頭弁論の開始を期間経過後に限るのは、迅速な手続進行と裁判を受ける権利の保障との均衡を図る趣旨と解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法制定により和議法が廃止され、再建型倒産処理の基本法として査定および査定異議の訴えの手続が整備された。
- 民事再生法 第105条査定の申立てと査定の裁判、本条の前提となる手続
- 民事再生法 第107条異議の訴えの判決が当事者全員に及ぶ効力
- 民事再生法 第112条確定した再生債権の再生債権者表への記載と確定判決同一の効力
- 民事再生法 第5条再生事件の管轄、本条3項の移送判断の基準
- 民事再生法 第7条再生事件の移送、本条3項が参照する規定
- 破産法 第126条破産手続における査定異議の訴えの並行規定
- 民事訴訟法 第40条固有必要的共同訴訟の規定の準用(本条6項)
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