民事再生法 第113条(再生手続開始前の罰金等についての不服の申立て)
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- 再生手続開始前の罰金等及び共助対象外国租税の請求権については、第百条から前条までの規定は、適用しない。
- 2.第九十七条の規定による届出があった請求権(罰金、科料及び刑事訴訟費用の請求権を除く。)の原因(共助対象外国租税の請求権にあっては、共助実施決定)が審査請求、訴訟(刑事訴訟を除く。次項において同じ。)その他の不服の申立てをすることができる処分である場合には、再生債務者等は、当該届出があった請求権について、当該不服の申立てをする方法で、異議を主張することができる。
- 3.前項の場合において、当該届出があった請求権に関し再生手続開始の当時訴訟が係属するときは、同項に規定する異議を主張しようとする再生債務者等は、当該届出があった請求権を有する再生債権者を相手方とする訴訟手続を受け継がなければならない。当該届出があった請求権に関し再生手続開始当時再生債務者の財産関係の事件が行政庁に係属するときも、同様とする。
- 4.第二項の規定による異議の主張又は前項の規定による受継は、再生債務者等が第二項に規定する届出があったことを知った日から一月の不変期間内にしなければならない。
- 5.第百四条第二項の規定は第九十七条の規定による届出があった請求権について、第百八条、第百十条及び第百十一条第一項の規定は第二項の規定による異議又は第三項の規定による受継があった場合について準用する。
この条文の基本情報
再生手続開始前の罰金等についての不服の申立てとは何ですか?
定義再生手続開始前の罰金等についての不服の申立てとは、民事再生法第113条に定められた規定で、「再生手続開始前の罰金等及び共助対象外国租税の請求権については、第百条から前条までの規定は、適用しない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第113条(再生手続開始前の罰金等についての不服の申立て)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第113条の条文原文は「再生手続開始前の罰金等及び共助対象外国租税の請求権については、第百条から前条までの規定は、適用しない。」で始まります。
- 民事再生法第113条は第三節 再生債権の調査及び確定に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第113条の前の条は民事再生法第112条の2です。
- 民事再生法第113条の次の条は民事再生法第114条です。
- 民事再生法第113条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第113条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第113条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/113
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法113条は、再生手続開始前の罰金等と共助対象外国租税の請求権を通常の再生債権確定手続から除外し、不服は審査請求・行政訴訟で一月以内に争うべきと定める。
Q · 民事再生に入れば、滞納している税金や罰金も他の借金と一緒に整理できるの?
できません。別レーンで争い、期限は一月です
民事再生法113条により、再生手続開始前の罰金等と共助対象外国租税の請求権は、通常の再生債権の調査・確定手続(100条〜112条)から外れます。税額や罰金が過大でも、債権者集会の認否では争えません。争う場所は審査請求や行政訴訟という本来の不服申立てルートで、届出があったことを知った日から一月の不変期間内に動く必要があります。不変期間は裁判所が延長できないため、一日の遅れが過大な確定に直結します。
解説
会社が民事再生に入った。あなたは「あとは弁護士と裁判所に任せて再生計画を作るだけ」と思っているかもしれない。だが、過去の税金や罰金、海外の租税については、まったく別のルールが動いている。民事再生法113条は、再生手続開始前に発生した罰金等と共助対象外国租税の請求権を、通常の再生債権の調査・確定手続(100条から112条)から外す。つまり、これらは債権者集会の認否では争えない。文句があるなら、もともとの不服申立てルート、つまり税務署への審査請求や行政訴訟を使うしかない。しかもその期限はたった一月。あなたが「届出があった」と知った日から起算する一月の不変期間を一日でも過ぎれば、たとえその税額が誤っていても、もう争えなくなる。再生で他の借金は圧縮できても、見過ごした税金や罰金の請求権だけは別レーンで満額残り、再生後のあなたの資金繰りを直撃する。
法的な位置づけ
民事再生法113条は、再生手続開始前の罰金等および共助対象外国租税の請求権を、通常の再生債権の調査・確定手続から除外する規定である。これらの請求権に対する不服は、再生手続内の認否ではなく、審査請求・行政訴訟など本来の不服申立て手続により、届出を知った日から一月の不変期間内に主張すべきものとされる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.届出書類の受領日(知った日)を即記録 税務署・裁判所からの罰金等・租税債権の届出書類を受け取ったら、開封より先に受領日(知った日)を記録し社内で証拠化する。一月の不変期間はこの日から起算するため、起算点確定の唯一の防御線になる
- 2.通常の再生手続では争えないと理解し、不服申立てルートを特定 その税額・罰金が過大でも債権者集会の認否では争えないと理解する。争う場所は審査請求(国税通則法75条)または課税処分の取消訴訟(行政事件訴訟法3条)という本来の不服申立てルートであることを特定する
- 3.係属中の訴訟があれば一月以内に受継の申立て 再生手続開始の時点で課税処分の取消訴訟や行政庁の事件が係属しているなら、一月の不変期間内に受継の申立てを打つ。放置すると訴訟が止まったまま期間を徒過し、係争中の有利な地位を失う
- 4.倒産・税務に強い専門家に相談し期間内に完了 倒産と税務の双方に強い弁護士・税理士に即相談し、一月の不変期間内に審査請求・訴訟提起または受継を完了させる。同時に再生計画上の弁済順位(一般優先債権か否か)を確認して資金繰りに反映する
よくある質問 AI による整理
Q1共助対象外国租税とは何ですか?
租税条約に基づく徴収共助の対象となる外国の租税債権です。民事再生法113条により国内の罰金等と同じく通常の再生債権確定手続から外れ、争うには共助実施決定を対象に不服を申し立てます。
Q2民事再生で罰金はどう扱われますか?
再生手続開始前の罰金・科料・刑事訴訟費用は民事再生法113条1項で通常の調査・確定手続から除外されます。一律カットの対象に乗らず、別建てで扱われます。
Q3民事再生法113条の一月の不変期間はいつから数えますか?
再生債務者等が『届出があったことを知った日』から起算します(同条4項)。受領日を証拠化しておかないと、起算点そのものを争う材料を失います。
Q4再生手続開始時に税務訴訟が係属していたらどうなりますか?
訴訟は自動では続きません。異議を主張する再生債務者等が一月以内に訴訟手続を受け継ぐ必要があり(同条3項)、怠ると係争中の地位ごと失います。
Q5一月の不変期間を過ぎたらどうなりますか?
不変期間は裁判所が延長できません。過ぎると、たとえ税額や罰金が誤っていても不服を申し立てられず、そのまま確定の方向へ進みます。
Q6民事再生で租税債権は全額払わないといけませんか?
一般の租税債権は民事再生法122条の一般優先債権として、再生計画によらず随時弁済されるのが基本です。カットできない前提で資金繰りを組むのが実務です。
Q7審査請求と行政訴訟のどちらで争えばよいですか?
処分の性質によります。まず税務署・国税不服審判所への審査請求(国税通則法75条)を経て、なお不服なら課税処分の取消訴訟(行政事件訴訟法3条)に進むのが通常です。
Q8民事再生法113条の『受継』とは何ですか?
再生手続開始時に係属していた訴訟や行政庁の事件を、再生債務者等が引き継ぐ手続です。異議を主張するには一月以内に受継しなければなりません(同条3項・4項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1民事再生したら、滞納している税金も他の借金みたいにカットされるんですか?
されません。再生手続開始前の罰金等や共助対象外国租税は、民事再生法113条1項により通常の再生債権の調査・確定手続(100条から112条)から外れます。さらに一般の租税債権は122条の一般優先債権として、再生計画によらず随時弁済されるのが基本です。実務のポイント:再生を申し立てる前に、滞納税の換価の猶予などを税務当局と詰めておくかどうかで再生の成否が変わる。税金は『カットできない前提』で資金繰りを組むのが実務の鉄則
Q2税額がどう見てもおかしいんですが、再生の中で文句は言えないんですか?
言えますが、土俵が違います。民事再生法113条2項により、争う方法は再生手続の中の認否ではなく、もともとの審査請求や行政訴訟といった不服申立てルートです。しかも4項の一月の不変期間内に動く必要があります。実務のポイント:開始時にすでに課税処分の取消訴訟を争っているなら、3項の『受継』を忘れると係争中の地位ごと失う。訴訟が止まっていることに気付かず一月を過ぎる事故が、実務で最も多い落とし穴
間違えやすい点 AI による整理
- 「民事再生に入れば、滞納税金も他の借金と一緒に圧縮できる」と信じている経営者は多い。だが113条が示すとおり、罰金等と共助対象外国租税は通常の再生債権の調査・確定手続から外れる。争い方も弁済の扱いも別建てで、一律カットの対象には乗らない
- 「届出が来た税額がおかしいなら、債権者集会で否認すればいい」という問いの立て方自体が誤っている。これらの請求権は集会や認否の土俵にそもそも乗らない。戦う場所は、税務署への審査請求か行政訴訟という、もともとの不服申立てルートだけだ
- 一月の不変期間があることは知っていても、その「不変」の重みを知らない人が多い。不変期間は裁判所が延ばせない。忙しかった、見落としていた程度の事情では救済されない。一日の遅れが、過大な税額の確定という取り返しのつかない結果に直結する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 調査・確定の場 | 113条:通常の調査・確定手続を適用せず、本来の不服申立てルートで争う | 100条:再生債権の調査・確定手続(認否・異議) 97条:罰金等の請求権の届出 |
| 争える期間 | 113条:知った日から一月の不変期間(伸長不可) | 100条以下:再生手続で定める調査期間内 97条:一般調査期間・特別調査期間 |
| 弁済の扱い | 113条:別建て(一律カットの対象外) | 100条:確定した再生債権として再生計画で弁済 122条:一般優先債権は随時弁済 |
| 対象 | 113条:開始前の罰金等・共助対象外国租税の請求権 | 100条:一般の再生債権 122条:租税等の一般優先債権 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も租税を優先権付き債権とし、倒産・更生手続内での一律圧縮になじませない扱いをとる点で日本と共通する。
韓国の統合倒産法も租税・罰金債権に特別の取扱いを設け、公法上の請求権は一般の回生債権と区別する構造をもつ。
ドイツ倒産法も租税債権(Steuerforderungen)や罰金(Geldstrafen)を通常の届出・確定とは別の枠組みで扱い、課税処分の争いは租税手続に委ねる。
米国倒産法は § 505で倒産裁判所が租税債務額を確定でき、§ 507(a)(8) で租税債権に優先順位を与える。日本のように別ルートへ完全に切り離すのではなく、倒産裁判所内での確定を認める点が異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 再生手続が始まって慌ただしい最中、税務署から多額の更正処分に基づく租税債権の届出が届いた。あなたに残された時間は一月。再生計画の作成に追われているうちにこの期間を逃すと、過大な税額がそのまま確定し、弁済原資をまるごと削り取る
- もし、再生手続開始の時点で、すでに税務署を相手に課税処分の取消訴訟を争っている最中だったら? その訴訟は自動的には続かない。あなた(再生債務者等)が一月の不変期間内に訴訟手続を受け継がなければ、係争中の有利な立場ごと失う
- 海外に資産を持つ会社の再生。外国の税務当局から共助対象外国租税の請求が国境を越えて届く。国内の罰金と同じく、通常の認否では争えない。共助実施決定そのものを叩く必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 税務署・裁判所からの届出書類を受け取ったら、受領日(知った日)を即記録。一月の不変期間が走り始める2. その税額・罰金が過大だと考えるなら、通常の再生手続では争えないと理解し、もともとの不服申立てルート(審査請求・行政訴訟)を特定する3. 開始時に係属中の訴訟があれば、一月以内に受継の手続を取る4. 倒産と税務の双方に強い弁護士・税理士に即相談し、期間内に不服申立てか受継を完了させる
訴えられた側:1. あなたが再生債務者に対し罰金等・租税の請求権を届け出た側(課税庁・債権者)なら、相手が一月以内に不服申立て・受継をしてくるか注視する2. 期間内に異議や受継がなければ、請求権はそのまま確定の方向へ進む3. 課税庁側なら、共助実施決定や課税処分の根拠資料を整え、訴訟・審査請求への移行に備える4. 再生計画における弁済順位(一般優先債権か否か)を確認し、回収戦略を組む
時効(請求できる期限):再生債務者等が『届出があったことを知った日』から一月の不変期間(民事再生法113条4項)。不変期間であるため裁判所による伸長は不可。起算点は届出の事実を知った日であり、書類の受領日を証拠化しておくことが起算点確定の鍵となる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:罰金等および租税の請求権は、その性質上、刑事手続や課税処分という別個の適正手続を経て確定すべきものであり、再生手続内の簡易な認否になじまない。そのため113条は通常の確定手続から除外し、本来の不服申立てルートに戻したうえで、一月の不変期間により再生手続全体の進行を確保していると解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法(平成11年法律第225号)制定に伴い、旧和議法を発展させた再建型倒産手続の一環として、罰金等の請求権を通常の再生債権確定手続から除外する特則を設けた。
- 民事再生法 第97条罰金等の請求権の届出の根拠
- 民事再生法 第100条適用が除外される再生債権調査手続
- 民事再生法 第104条異議ある請求権の確定方法を準用
- 民事再生法 第108条異議・受継時に準用される確定手続
- 民事再生法 第122条租税債権の一般優先債権としての弁済順位
- 国税通則法 第75条国税処分に対する不服申立ての根拠
- 行政事件訴訟法 第3条課税処分の取消訴訟(抗告訴訟)の根拠
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