要点民事再生法 97 条は、再生手続開始前の罰金・追徴金・過料や共助対象外国租税の債権者に、遅滞なく裁判所への届出義務を課す。これらは再生計画で減額されず満額残る。
Q · 民事再生すれば、昔の罰金や追徴金も減らせるの?
届出義務はあるが、再生計画で減額・免除はできません
民事再生法 97 条により、再生手続開始前の罰金、科料、刑事訴訟費用、追徴金、過料、そして共助対象外国租税の債権者は、遅滞なくその額と原因を裁判所に届け出る義務があります。ただし届出はあくまで手続への取り込みにすぎず、これらの債権には再生計画の効力が及びません。銀行借入が八割カットされても、国への罰金や追徴金は満額残るのが原則です。さらに罰金等の債権者には議決権がなく(87 条)、届出をしても計画内容を左右する力はありません。
会社や個人が民事再生に入れば、借金は大幅にカットされる。多くの人がそう信じている。だが民事再生法 97 条は、その常識に例外を刻む。再生手続開始前の罰金、科料、刑事訴訟費用、追徴金、過料、これらは裁判所への届出義務こそあるが、再生計画で減らすことも消すこともできない。普通の借入が八割カットされても、国に対する罰金は満額残る。しかもこの届出には、普通の再生債権のような厳格な届出期間がなく「遅滞なく」届け出ればよい。あなたが再生を考える経営者なら、まず確認すべきは銀行借入の額ではなく、過去の行政処分や脱税の追徴金がいくら残っているかだ。そこが計画の出発点から抜け落ちると、認可後に予想外の満額請求が襲ってくる。さらに 2 号は共助対象外国租税まで取り込み、海外と接点があった会社には外国の税金が手続に割り込む。
民事再生法 97 条は、再生手続開始前の罰金・科料・刑事訴訟費用・追徴金・過料および共助対象外国租税の請求権について、当該債権者に対し裁判所への届出義務を課す規定である。これらの債権は再生計画による権利変更の対象外とされ、届出は弁済手続の前提として機能するにとどまる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
どちらも罰金・追徴金は残ります。民事再生では 97 条で届出義務があり計画の効力が及ばず、破産では破産法 253 条により非免責債権として残る点で対応しています。
97 条は「再生手続開始前」の罰金等を対象とします。開始後に発生したものは別途扱われ、共益債権や一般優先債権に当たる罰金等は本条の対象から除かれます。
普通の再生債権のような届出期間での失権はありませんが、届出を怠ると個別の弁済手続で動きが鈍ります。遅滞なく届け出るべき義務が課されています。
できません。追徴金は 97 条 1 号の対象で、再生計画の効力が及ばないため満額残ります。銀行借入がカットされても追徴金は別枠で生き残ります。
ありません。罰金等の請求権を有する者は 87 条により議決権を有しません。届出は弁済の前提にすぎず、再生計画の可否を左右する力はありません。
対象外です。97 条は括弧書きで共益債権(119 条)や一般優先債権(122 条)に当たるものを除いており、それらは本条の届出ルートに乗りません。
来ます。再生計画で減額できないため、認可後に国や自治体から満額請求が届きます。資金計画に固定費として織り込まないと計画が破綻します。
残ります。97 条は法人・個人を問わず適用され、開始前の罰金・科料・追徴金・過料は個人再生でも再生計画で消せません。
なりません。再生手続開始前の罰金、科料、刑事訴訟費用、追徴金、過料は、97 条で裁判所への届出義務はあるものの、再生計画の効力が及ばず満額残ります。普通の借入が大幅カットされても、これらは別枠で生き残る。業界裏話ヒント: 弁護士は申立て前に税務署・検察庁・登記関係の過去処分を真っ先に洗う。これを見落とした再生計画は、認可後に予想外の満額請求で破綻するからだ
租税条約に基づき、外国の税務当局が日本を通じて徴収する外国の税金です。97 条 2 号で届出の対象になります。海外事業や海外資産があった会社では、国内手続なのに思わぬ形で顔を出す。業界裏話ヒント: 近年の租税条約実施特例法関連の改正で倒産手続に組み込まれた制度(導入時期は最新の改正状況をご確認ください)。海外との接点がゼロなら無関係だが、一度でも海外法人や口座があれば申立て前の確認が要る
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|---|---|---|
| 届出のタイミング・失権 | 97 条:遅滞なく届出(固定の届出期間なし・期間徒過での失権の枠組みと異なる) | — |
| 再生計画による減額 | 97 条:再生計画の効力が及ばず減額・免除不可(満額残存) | — |
| 議決権 | 97 条の債権者:議決権なし(87 条) | — |
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